児童手当法

# 昭和四十六年法律第七十三号 #

第四章 雑則

分類 法律
カテゴリ   社会福祉
@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号による改正
最終編集日 : 2022年 12月21日 12時49分


1項

受給資格者が、次代の社会を担う 児童の健やかな成長を支援するため、当該受給資格者に児童手当を支給する市町村に対し、当該児童手当の支払を受ける前に、内閣府令で定めるところにより、当該児童手当の額の全部 又は一部を当該市町村に寄附する旨を申し出たときは、当該市町村は、内閣府令で定めるところにより、当該寄附を受けるため、当該受給資格者が支払を受けるべき児童手当の額のうち当該寄附に係る部分を、当該受給資格者に代わつて受けることができる。

2項

市町村は、前項の規定により受けた寄附を、次代の社会を担う児童の健やかな成長を支援するために使用しなければならない。

1項

市町村長は、受給資格者が、児童手当の支払を受ける前に、内閣府令で定めるところにより、当該児童手当の額の全部 又は一部を、学校給食法昭和二十九年法律第百六十号第十一条第二項に規定する学校給食費(次項において「学校給食費」という。)その他の学校教育に伴つて必要な内閣府令で定める費用 又は児童福祉法第五十六条第二項の規定により徴収する費用(同法第五十一条第四号 又は第五号に係るものに限る)その他これに類するものとして内閣府令で定める費用のうち当該受給資格者に係る十五歳に達する日以後の最初の三月三十一日までの間にある児童(次項において「中学校修了前の児童」という。)に関し当該市町村に支払うべきものの支払に充てる旨を申し出た場合には、内閣府令で定めるところにより、当該受給資格者に児童手当の支払をする際に当該申出に係る費用を徴収することができる。

2項

市町村長は、受給資格者が、児童手当の支払を受ける前に、内閣府令で定めるところにより、当該児童手当の額の全部 又は一部を、学校給食費、児童福祉法第五十六条第七項各号 又は第八項各号に定める費用 その他 これらに類するものとして内閣府令で定める費用のうち当該受給資格者に係る中学校修了前の児童に関し支払うべきものの支払に充てる旨を申し出た場合には、内閣府令で定めるところにより、当該児童手当の額のうち当該申出に係る部分を、当該費用に係る債権を有する者に支払うことができる。

3項

前項の規定による支払があつたときは、当該受給資格者に対し当該児童手当(同項の申出に係る部分に限る)の支給があつたものとみなす。

1項

市町村長は、児童福祉法第五十六条第二項の規定により費用(同法第五十一条第四号 又は第五号に係るものに限る)を徴収する場合 又は同法第五十六条第七項 若しくは第八項の規定により地方税の滞納処分の例により処分することができる費用を徴収する場合において、第七条第十七条第一項において読み替えて適用する場合を含む。)の認定を受けた受給資格者が同法第五十六条第二項の規定により徴収する費用(同法第五十一条第四号 又は第五号に係るものに限る)を支払うべき扶養義務者 又は同法第五十六条第七項 若しくは第八項の規定により地方税の滞納処分の例により処分することができる費用を支払うべき保護者である場合には、政令で定めるところにより、当該扶養義務者 又は保護者に児童手当の支払をする際に保育料(同条第二項の規定により徴収する費用(同法第五十一条第四号 又は第五号に係るものに限る)又は同法第五十六条第七項 若しくは第八項の規定により地方税の滞納処分の例により処分することができる費用をいう。次項において同じ。)を徴収することができる。

2項

市町村長は、前項の規定による徴収(以下 この項において「特別徴収」という。)の方法によつて保育料を徴収しようとするときは、特別徴収の対象となる者(以下 この項において「特別徴収対象者」という。)に係る保育料を特別徴収の方法によつて徴収する旨、当該特別徴収対象者に係る特別徴収の方法によつて徴収すべき保育料の額 その他内閣府令で定める事項を、あらかじめ特別徴収対象者に通知しなければならない。

1項

市町村長は、施設等受給資格者が 又は地方公共団体である場合においては、内閣府令で定めるところにより、当該施設等受給資格者に委託され、又は当該施設等受給資格者に係る障害児入所施設等に入所している中学校修了前の施設入所等児童に対し児童手当を支払うこととする。


この場合において、当該施設等受給資格者は、内閣府令で定めるところにより、当該中学校修了前の施設入所等児童が児童手当として支払を受けた現金を保管することができる。

2項

前項の規定による支払があつたときは、当該施設等受給資格者に対し当該児童手当の支給があつたものとみなす。

1項

児童手当の支給を受ける権利及び第十四条第一項の規定による徴収金を徴収する権利は、これらを行使することができる時から二年を経過したときは、時効によつて消滅する。

2項

児童手当の支給に関する処分についての審査請求は、時効の完成猶予 及び更新に関しては、裁判上の請求とみなす。

3項

第十四条第一項の規定による徴収金の納入の告知 又は督促は、時効の更新の効力を有する。

1項

この法律 又は この法律に基づく 命令に規定する期間の計算については、民法明治二十九年法律第八十九号)の期 間に関する規定を準用する。

1項

第八条第一項の規定により児童手当の支給を受けている一般受給資格者(個人である場合に限る)は、内閣府令で定めるところにより、市町村長に対し、前年の所得の状況 及び その年の六月一日における被用者 又は被用者等でない者の別を届け出なければならない。

2項

第八条第一項の規定により児童手当の支給を受けている施設等受給資格者(個人である場合に限る)は、内閣府令で定めるところにより、市町村長に対し、その年の六月一日における被用者 又は被用者等でない者の別を届け出なければならない。

3項

児童手当の支給を受けている者は、内閣府令で定めるところにより、前二項の規定により届出をする場合を除くほか、市町村長(第十七条第一項の規定によつて読み替えられる第七条の認定をする者を含む。以下同じ。)に対し、内閣府令で定める事項を届け出、かつ、内閣府令で定める書類を提出しなければならない。

1項

市町村長は、必要があると認めるときは、受給資格者に対して、受給資格の有無、児童手当の額 及び被用者 又は被用者等でない者の区分に係る事項に関する書類を提出すべきことを命じ、又は当該職員をしてこれらの事項に関し受給資格者 その他の関係者に質問させることができる。

2項

前項の規定によつて質問を行なう当該職員は、その身分を示す証票を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。

1項

市町村長は、児童手当の支給に関する処分に関し必要があると認めるときは、官公署に対し、必要な書類の閲覧 若しくは資料の提供を求め、又は銀行、信託会社 その他の機関若しくは受給資格者の雇用主 その他の関係者に対し、必要な事項の報告を求めることができる。

1項

第十七条第一項の規定によつて読み替えられる第七条の認定をする者は、内閣府令で定めるところにより、児童手当の支給の状況につき、内閣総理大臣に報告するものとする。

2項

都道府県知事 及び市町村長は、前項の報告に際し、この法律の規定により都道府県 又は市町村が処理することとされている事務を円滑に行うために必要な事項について、 地域の実情を踏まえ、内閣総理大臣に対して意見を申し出ることができる。

1項

この法律(第二十条から 第二十二条の二まで 及び第二十九条除く)の規定により市町村が処理することとされている事務(第十七条第一項の規定により読み替えられた第七条第一項第八条第一項 及び第十四条第一項の規定により都道府県 又は市町村が処理することとされている事務を含む。)は、地方自治法昭和二十二年法律第六十七号第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

1項

この法律に特別の規定があるものを除くほか、この法律の実施のための手続 その他 その執行について必要な細則は、内閣府令で定める。

1項

偽り その他 不正の手段により児童手当の支給を受けた者は、三年以下の懲役 又は三十万円以下の罰金に処する。


ただし刑法明治四十年法律第四十五号)に正条があるときは、刑法による。