化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律

# 昭和四十八年法律第百十七号 #
略称 : 化審法 

第二節 第一種特定化学物質に関する規制

分類 法律
カテゴリ   工業
@ 施行日 : 令和五年十二月十三日 ( 2023年 12月13日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第八十四号
最終編集日 : 2024年 10月20日 09時50分


1項

第一種特定化学物質の製造の事業を営もうとする者は、第一種特定化学物質 及び事業所ごとに、経済産業大臣の許可を受けなければならない。

2項

前項の許可を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。

一 号
氏名 又は名称 及び住所 並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 号
事業所の所在地
三 号
第一種特定化学物質の名称
四 号
製造設備の構造 及び能力
3項

経済産業大臣は、第一項の許可をしたときは、遅滞なく、その旨を環境大臣に通知するものとする。

1項

前条第一項の許可を受けた者でなければ、第一種特定化学物質を製造してはならない。


ただし、試験研究のため第一種特定化学物質を製造するときは、この限りでない。

1項

次の各号いずれかに該当する者には、第十七条第一項の許可を与えない。

一 号

この法律 又はこの法律に基づく命令の規定に違反し、罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者

二 号

第三十三条の規定により許可を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者

三 号
心身の故障により第一種特定化学物質の製造の事業を適正に行うことができない者として経済産業省令で定める者
四 号

法人であつて、その業務を行う役員のうちに前三号いずれかに該当する者があるもの

1項

経済産業大臣は、第十七条第一項の許可の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。

一 号

その許可をすることによつて当該第一種特定化学物質の製造の能力が当該第一種特定化学物質の需要に照らして過大とならないこと。

二 号

製造設備が厚生労働省令、経済産業省令、環境省令で定める技術上の基準に適合するものであること。

三 号

その事業を適確に遂行するに足りる経理的基礎 及び技術的能力を有すること。

1項

第十七条第一項の許可を受けた者(以下「許可製造業者」という。)は、同条第二項第四号に掲げる事項を変更しようとするときは、経済産業大臣の許可を受けなければならない。


ただし、経済産業省令で定める軽微な変更をしようとするときは、この限りでない。

2項

許可製造業者は、第十七条第二項第一号 若しくは第二号に掲げる事項に変更があつたとき、又は前項ただし書の経済産業省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

3項

前条の規定は、第一項の許可に準用する。

4項

第十七条第三項の規定は、第一項の許可 及び第二項の届出に準用する。

1項

第一種特定化学物質を輸入しようとする者は、経済産業大臣の許可を受けなければならない。


ただし、試験研究のため第一種特定化学物質を輸入しようとするときは、この限りでない。

2項

前項の許可を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。

一 号

氏名 又は名称 及び住所 並びに法人にあつては、その代表者の氏名

二 号
第一種特定化学物質の名称
三 号
輸入数量
3項

第十七条第三項の規定は、第一項の許可に準用する。

1項

経済産業大臣は、前条第一項の許可の申請があつた場合においては、その申請に係る第一種特定化学物質の輸入が当該第一種特定化学物質の需要を満たすため必要であると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。

2項

第十九条の規定は、前条第一項の許可に準用する。


この場合において、

第十九条第三号
「製造」とあるのは、
「輸入」と

読み替えるものとする。

1項

何人も、政令で定める製品で第一種特定化学物質が使用されているもの(以下「第一種特定化学物質使用製品」という。)を輸入してはならない。

2項

前項の政令は、第一種特定化学物質ごとに、海外における当該第一種特定化学物質の使用の事情等を考慮して定めるものとする。

1項

何人も、次に掲げる要件に適合するものとして第一種特定化学物質ごとに政令で定める用途以外の用途に第一種特定化学物質を使用してはならない。


ただし、試験研究のため第一種特定化学物質を使用するときは、この限りでない。

一 号

当該用途について他の物による代替が困難であること。

二 号

当該用途に当該第一種特定化学物質が使用されることにより当該第一種特定化学物質による環境の汚染が生じて人の健康に係る被害 又は生活環境動植物の生息 若しくは生育に係る被害を生ずるおそれがないこと。

1項

第一種特定化学物質を業として使用しようとする者は、事業所ごとに、あらかじめ、次の事項を主務大臣に届け出なければならない。


ただし、試験研究のため第一種特定化学物質を業として使用しようとするときは、この限りでない。

一 号
氏名 又は名称 及び住所 並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 号
事業所の所在地
三 号
第一種特定化学物質の名称 及びその用途
2項

前項の届出をした者(以下「届出使用者」という。)は、同項各号の事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

3項

第十七条第三項の規定は、前二項の届出について準用する。

1項

許可製造業者、第二十二条第一項の許可を受けた者(以下「許可輸入者」という。)又は届出使用者について相続 又は合併があつたときは、相続人(相続人が二人以上ある場合において、その全員の同意により事業を承継すべき相続人を選定したときは、その者)又は合併後存続する法人 若しくは合併により設立した法人は、許可製造業者、許可輸入者 又は届出使用者の地位を承継する。

2項

前項の規定により許可製造業者、許可輸入者 又は届出使用者の地位を承継した者は、遅滞なく、その事実を証する書面を添えて、その旨を、許可製造業者 又は許可輸入者の地位を承継した者にあつては経済産業大臣に、届出使用者の地位を承継した者にあつては主務大臣に届け出なければならない。

3項

第十七条第三項の規定は、前項の届出について準用する。


この場合において、

同条第三項
「経済産業大臣」とあるのは、
「経済産業大臣 又は主務大臣」と

読み替えるものとする。

1項

許可製造業者は、その製造設備を第二十条第二号の厚生労働省令、経済産業省令、環境省令で定める技術上の基準に適合するように維持しなければならない。

2項

許可製造業者、業として第一種特定化学物質 又は政令で定める製品で第一種特定化学物質が使用されているもの(以下「第一種特定化学物質等」という。)を使用する者 その他の業として第一種特定化学物質等を取り扱う者(以下「第一種特定化学物質等取扱事業者」という。)は、第一種特定化学物質等を取り扱う場合においては、主務省令で定める技術上の基準に従つてしなければならない。

1項

厚生労働大臣、経済産業大臣 及び環境大臣は、第一種特定化学物質ごとに、第一種特定化学物質等の容器、包装 又は送り状に当該第一種特定化学物質による環境の汚染を防止するための措置等に関し表示すべき事項を定め、これを告示するものとする。

2項

第一種特定化学物質等取扱事業者は、第一種特定化学物質等を譲渡し、又は提供するときは、厚生労働省令、経済産業省令、環境省令で定めるところにより、前項の規定により告示されたところに従つて表示をしなければならない。

1項

経済産業大臣は、許可製造業者の製造設備が第二十条第二号の厚生労働省令、経済産業省令、環境省令で定める技術上の基準に適合していないと認めるときは、当該許可製造業者に対し、製造設備についてその修理 又は改造 その他必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

2項

主務大臣は、第一種特定化学物質等取扱事業者が第二十八条第二項の主務省令で定める技術上の基準に従つて第一種特定化学物質等を取り扱つていないと認めるときは、当該第一種特定化学物質等取扱事業者に対し、第一種特定化学物質等の取扱いの方法の改善に関し必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

3項

厚生労働大臣、経済産業大臣 及び環境大臣は、前条第二項の規定に違反する第一種特定化学物質等取扱事業者があるときは、当該第一種特定化学物質等取扱事業者に対し、同条第一項の規定により告示されたところに従つて表示すべきことを命ずることができる。

1項

許可製造業者は、帳簿を備え、第一種特定化学物質の製造について経済産業省令で定める事項を記載しなければならない。

2項

前項の帳簿は、経済産業省令で定めるところにより、保存しなければならない。

3項

前二項の規定は、届出使用者に準用する。


この場合において、

これらの規定中
「経済産業省令」とあるのは、
「主務省令」と

読み替えるものとする。

1項

許可製造業者 又は届出使用者は、その事業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を、許可製造業者にあつては経済産業大臣に、届出使用者にあつては主務大臣に届け出なければならない。

2項

許可製造業者がその事業を廃止したときは、許可は、その効力を失う。

3項

第十七条第三項の規定は、第一項の届出について準用する。

この場合において、

同条第三項
「経済産業大臣」とあるのは、
「経済産業大臣 又は主務大臣」と

読み替えるものとする。

1項

経済産業大臣は、許可製造業者が次の各号いずれかに該当するときは、許可を取り消し、又は期間を定めてその事業の停止を命ずることができる。

一 号

第十九条第一号第三号 又は第四号に該当するに至つたとき。

二 号

第二十一条第一項の規定により許可を受けなければならない事項を許可を受けないで変更したとき。

三 号

第三十条の規定による命令に違反したとき。

四 号

第四十条第一項の条件に違反したとき。

2項

経済産業大臣は、許可輸入者が第二十三条第二項において準用する第十九条第一号第三号 又は第四号に該当するに至つたときは、許可に係る第一種特定化学物質が輸入されるまでの間に限り、許可を取り消すことができる。

3項

第十七条第三項の規定は、前二項の規定による許可の取消し、又は第一項の規定による事業の停止の命令について準用する。

1項

主務大臣は、一の化学物質が第一種特定化学物質として指定された場合において、当該化学物質による環境の汚染の進行を防止するため特に必要があると認めるときは、必要な限度において、その指定の際当該化学物質 又は当該化学物質が使用されている製品の製造 又は輸入の事業を営んでいた者に対し、その製造 又は輸入に係る当該化学物質 又は当該製品の回収を図ること その他当該化学物質による環境の汚染の進行を防止するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

2項

主務大臣は、一の製品が第一種特定化学物質使用製品として指定された場合において、当該製品に使用されている第一種特定化学物質による環境の汚染の進行を防止するため特に必要があると認めるときは、必要な限度において、その指定の際当該製品の輸入の事業を営んでいた者に対し、その輸入に係る当該製品の回収を図ること その他当該製品に使用されている第一種特定化学物質による環境の汚染の進行を防止するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

3項

主務大臣は、次の各号に掲げる場合において、第一種特定化学物質による環境の汚染の進行を防止するため特に必要があると認めるときは、必要な限度において、当該各号に定める者に対し、その製造、輸入 若しくは使用に係る第一種特定化学物質 又はその輸入に係る第一種特定化学物質使用製品の回収を図ること その他当該第一種特定化学物質による環境の汚染の進行を防止するために必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

一 号

第十八条の規定に違反して第一種特定化学物質が製造された場合 当該第一種特定化学物質を製造した者

二 号

第二十二条第一項の規定に違反して第一種特定化学物質が輸入された場合 当該第一種特定化学物質を輸入した者

三 号

第二十四条第一項の規定に違反して第一種特定化学物質使用製品が輸入された場合 当該第一種特定化学物質使用製品を輸入した者

四 号

第二十五条の規定に違反して第一種特定化学物質が使用された場合 当該第一種特定化学物質を使用した者