登録調査機関は、特許庁長官から特に登録を受けて、特許出願人 その他の者の求めに応じ、特許出願に係る発明と同一の技術の分野に属する発明 又は考案に関する調査であって政令で定めるものを行い、その結果を経済産業省令で定めるところにより記載した調査報告をその者に交付する業務(以下「先行技術調査業務」という。)を行うことができる。
工業所有権に関する手続等の特例に関する法律
第三節 特定登録調査機関
特許庁長官は、特許出願について出願審査の請求をする者が、前条の登録を受けた者(以下「特定登録調査機関」という。)が交付する同条の調査報告を提示してその請求をしたときは、政令で定めるところにより、特許法第百九十五条第二項の規定により納付すべき出願審査の請求の手数料を軽減することができる。
第三十九条の二の登録は、経済産業省令で定めるところにより、経済産業省令で定める区分ごとに、先行技術調査業務を行おうとする者の申請により行う。
特許庁長官は、前条の規定により登録の申請をした者がその申請に係る区分について登録調査機関の登録を受けている者であるときは、第三十九条の二の登録をしなければならない。
この場合において、同条の登録に関して必要な手続は、経済産業省令で定める。
第三十九条の二の登録は、特定登録調査機関登録簿に次に掲げる事項を記載してするものとする。
登録を受けた者の氏名 又は名称 及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名
登録を受けた者が先行技術調査業務を行う区分
登録を受けた者が先行技術調査業務を行う事業所の名称 及び所在地
特定登録調査機関は、先行技術調査業務を行うべきことを求められたときは、正当な理由がある場合を除き、遅滞なく、その先行技術調査業務を行わなければならない。
特定登録調査機関は、先行技術調査業務を行うときは、調査業務実施者に実施させなければならない。
特定登録調査機関は、先行技術調査業務に関する規程(以下「先行技術調査業務規程」という。)を定め、先行技術調査業務の開始前に、特許庁長官に届け出なければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
先行技術調査業務規程で定めるべき事項は、経済産業省令で定める。
特定登録調査機関は、先行技術調査業務の全部 若しくは一部を休止し、又は廃止しようとするときは、経済産業省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を特許庁長官に届け出なければならない。
特許庁長官は、特定登録調査機関が第三十九条の二の登録を受けた区分について第三十九条において準用する第三十条の規定により登録調査機関の登録を取り消されたときは、その第三十九条の二の登録を取り消さなければならない。
特許庁長官は、特定登録調査機関が次の各号のいずれかに該当するときは、その第三十九条の二の登録を取り消し、又は期間を定めて先行技術調査業務の全部 若しくは一部の停止を命ずることができる。
この節の規定に違反したとき。
第三十九条の十一において準用する第十八条第三号に該当するに至ったとき。
第三十九条の十一において準用する第二十九条の規定による命令に違反したとき。
不正の手段により第三十九条の二の登録を受けたとき。
特許庁長官は、次の場合には、その旨を官報に公示しなければならない。
第三十九条の二の登録をしたとき。
第三十九条の八の規定又は次条において準用する第二十一条の規定による届出があったとき。
前条第一項 若しくは第二項の規定により第三十九条の二の登録を取り消し、又は同項の規定により先行技術調査業務の全部 若しくは一部の停止を命じたとき。
第十八条(第一号を除く。)、第十九条の二、第二十一条、第二十七条、第二十九条、第三十一条、第三十二条 及び第三十五条の規定は、特定登録調査機関について準用する。
この場合において、
第十八条第三号中
「前二号のいずれか」とあるのは
「前号」と、
第十九条の二第二項中
「前三条」とあるのは
「第三十九条の四、第三十九条の五 及び第三十九条の十一において準用する第十八条(第一号を除く。)」と、
第二十一条、第二十九条、第三十一条第一項 及び第三十五条中
「情報処理業務」とあるのは
「先行技術調査業務」と
読み替えるものとする。