日本芸術院は、芸術上の功績顕著な芸術家を優遇するための栄誉機関とする。
制定に関する表明
内閣は、文部省設置法(昭和二十四年法律第百四十六号)第二十三条第三項の規定に基き、この政令を制定する。
日本芸術院は、院長一人 及び会員百二十人以内で組織する。
日本芸術院に次の三部を置く。
会員は、いずれかの部に分属する。
会員は、部会が推薦し、総会の承認を経た候補者につき、院長の申出により、文部科学大臣が任命する。
前項の部会の推薦する者は、部会において芸術上の功績顕著な芸術家につき選挙を行い、部会員の過半数の投票を得た者とする。
前項の投票において病気 その他の事故のため出席できない者は、郵便 その他の方法により投票することができる。
会員は、終身とする。
ただし、会員が退任を申し出た場合には、総会の承認を経て、これを認めることができる。
院長は、芸術に関し卓越した識見を有する者のうち、会員の選挙により過半数の投票を得た者につき、文部科学大臣が任命する。
前項の場合において、過半数の得票者のないときは、投票の最多数を得た者二人につき、更に会員が投票を行い、多数の得票を得た者をもつて当選者とする。
ただし、得票数が同数のときは、年長者をもつて当選者とする。
第三条第三項の規定は、前二項の選挙に準用する。
院長の任期は、三年とする。
院長に事故があるときは、部長のうち最年長者が、その職務を代理する。
各部に属する会員により部長として互選された者は、各部の部務を掌理する。
部長は、三年ごとに改選する。
日本芸術院の会議は、総会、部会 及び連合部会とする。
総会は、年二回、院長が招集する。
ただし、必要があるときは、臨時にこれを招集することができる。
連合部会は、関係する部の部長の申出により、院長が招集する。
総会は、会員の過半数が出席しなければ、議決をすることができない。
ただし、あらかじめ通知した議題について、書面をもつて意思を表示した者は、その議題に限り、出席したものと認めることができる。
総会の議決は、出席した会員の多数決による。
前二項の規定は、部会 及び連合部会の会議に準用する。
日本芸術院に事務長 その他所要の職員を置く。
事務長は、院長の指揮をうけ、日本芸術院に関する庶務を整理し、その他の職員は、上司の指揮をうけ、庶務に従事する。
この政令に定めるもののほか、日本芸術院の運営に関し必要な事項は、総会の議を経て、院長が定める。