特定目的会社は、次に掲げる場合には、この款の定めによるところにより、清算をしなければならない。
資産の流動化に関する法律
第十二節 清算
⤏ 第一款 通則
解散した場合(破産手続開始の決定により解散した場合であって当該破産手続が終了していない場合を除く。)
前条の規定により清算をする特定目的会社(以下「清算特定目的会社」という。)は、清算の目的の範囲内において、清算が結了するまではなお存続するものとみなす。
一人 又は二人以上の清算人
一人 又は二人以上の監査役
第六十七条の規定は、清算特定目的会社については、適用しない。
取締役(次号 又は第三号に掲げる者がある場合を除く。)
優先出資社員は、前項第三号に規定する決議について、議決権を有する。
第一項の規定により清算人となる者がないときは、裁判所は、利害関係人の申立てにより、清算人を選任する。
第一項 及び前項の規定にかかわらず、第百六十条第一項第五号に掲げる事由によって解散した清算特定目的会社については、裁判所は、利害関係人 若しくは法務大臣の申立てにより又は職権で、清算人を選任する。
第一項 及び第三項の規定にかかわらず、第百六十四条第二号に掲げる場合に該当することとなった清算特定目的会社については、裁判所は、利害関係人の申立てにより、清算人を選任する。
第一項 及び第三項の規定にかかわらず、第百六十条第一項第六号に掲げる事由によって解散した清算特定目的会社については、裁判所は、利害関係人 若しくは内閣総理大臣の申立てにより又は職権で、清算人を選任する。
第六十九条 及び第七十条の規定は、清算特定目的会社の清算人について準用する。
清算人(前条第三項から第六項までの規定により裁判所が選任したものを除く。)は、いつでも、社員総会の決議によって解任することができる。
優先出資社員は、前項の規定による清算人の解任について、議決権を有する。
総特定社員(次に掲げる特定社員を除く。)又は総優先出資社員(次に掲げる優先出資社員を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する特定社員 又は優先出資社員(次に掲げる特定社員 又は優先出資社員を除く。)
特定出資(次に掲げる特定社員の有する特定出資を除く。)の総口数 又は発行済優先出資(次に掲げる優先出資社員の有する優先出資を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の特定出資 又は優先出資を有する特定社員 又は優先出資社員
第七十六条第一項から第三項まで 及び第六項 並びに会社法第九百三十七条第一項(第二号ホ 及び第三号イに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は、清算人について準用する。
この場合において、
第七十六条第一項中
「員数」とあるのは
「人数」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
債権の取立て及び債務の弁済
清算人が二人以上ある場合には、清算特定目的会社の業務は、定款に別段の定めがある場合を除き、清算人の過半数をもって決定する。
第八十条 及び第八十二条から第八十四条まで 並びに会社法第三百五十四条(表見代表取締役)、第三百五十五条(忠実義務)、第三百五十七条第一項(取締役の報告義務)、第四百八十四条(清算株式会社についての破産手続の開始)及び第四百八十五条(裁判所の選任する清算人の報酬)の規定は、清算特定目的会社の清算人(第八十四条の規定については、第百六十七条第三項から第六項までの規定により裁判所が選任したものを除く。)について準用する。
この場合において、
同法第三百五十四条中
「社長、副社長 その他株式会社を代表する権限を有するものと認められる名称」とあるのは
「清算特定目的会社を代表する権限を有するものと認められる名称」と、
同法第三百五十五条中
「株主総会」とあるのは
「社員総会」と、
同法第三百五十七条第一項中
「株主(監査役設置会社にあっては、監査役)」とあるのは
「監査役**」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
清算人は、清算特定目的会社を代表する。
ただし、他に代表清算人(清算特定目的会社を代表する清算人をいう。以下同じ。)その他清算特定目的会社を代表する者を定めた場合は、この限りでない。
前項本文の清算人が二人以上ある場合には、清算人は、各自、清算特定目的会社を代表する。
清算特定目的会社は、定款、定款の定めに基づく清算人(第百六十七条第三項から第六項までの規定により裁判所が選任したものを除く。以下この項において同じ。)の互選 又は社員総会の決議によって、清算人の中から代表清算人を定めることができる。
第百六十七条第一項第一号の規定により取締役が清算人となる場合において、代表取締役を定めていたときは、当該代表取締役が代表清算人となる。
裁判所は、第百六十七条第三項から第六項までの規定により清算人を選任する場合には、その清算人の中から代表清算人を定めることができる。
会社法第三百四十九条第四項 及び第五項(株式会社の代表)、第三百五十一条(代表取締役に欠員を生じた場合の措置)並びに第九百三十七条第一項(第二号イ 及びハに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は清算特定目的会社の代表清算人について、同法第三百五十二条(取締役の職務を代行する者の権限)の規定は清算特定目的会社の清算人 又は代表清算人の職務を代行する者について、それぞれ準用する。
この場合において、
同法第三百五十一条第一項中
「員数」とあるのは
「人数」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
清算人が第百七十条第三項において準用する第八十条第一項の規定に違反して同項第一号の取引をしたときは、当該取引によって清算人 又は第三者が得た利益の額は、前項の損害の額と推定する。
第百七十条第三項において準用する第八十条第一項第二号 又は第三号の取引によって清算特定目的会社に損害が生じたときは、次に掲げる清算人は、その任務を怠ったものと推定する。
第百七十条第三項において準用する第八十条第一項の清算人
第九十四条第四項 及び第五項の規定は、清算人の第一項の責任について準用する。
この場合において、
同条第五項中
「第八十条第一項第二号」とあるのは、
「第百七十条第三項において準用する第八十条第一項第二号」と
読み替えるものとする。
清算人が、次に掲げる行為をしたときも、前項と同様とする。
ただし、当該清算人が当該行為をすることについて注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りでない。
第百七十六条第一項に規定する財産目録等 並びに第百七十七条第一項の貸借対照表 及び事務報告 並びにこれらの附属明細書に記載し、又は記録すべき重要な事項についての虚偽の記載 又は記録
前項の場合には、第九十六条の規定は、適用しない。
第九十七条の規定は、清算特定目的会社における清算人の責任を追及する訴えについて準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
清算特定目的会社については、第三節(第三十四条(第四項 及び第五項を除く。)及び第四十六条を除く。)、第四節第一款、第七十二条第一項、第七十七条第三項において準用する会社法第三百四十五条第四項において準用する同条第三項、第八十一条第二項において準用する同法第三百五十九条 及び同節第六款の規定中取締役 又は代表取締役に関する規定は、清算人 又は代表清算人に関する規定として清算人 又は代表清算人に適用があるものとする。
清算人は、その就任後遅滞なく、清算特定目的会社の財産の現況を調査し、内閣府令で定めるところにより、第百六十四条各号に掲げる場合に該当することとなった日における財産目録 及び貸借対照表(以下この条において「財産目録等」という。)を作成し、これらを社員総会に提出し、又は提供し、その承認を受けなければならない。
清算特定目的会社は、財産目録等を作成した時から本店の所在地における清算結了の登記の時までの間、当該財産目録等を保存しなければならない。
清算特定目的会社は、内閣府令で定めるところにより、各清算事務年度(第百六十四条各号に掲げる場合に該当することとなった日の翌日 又はその後 毎年 その日に応当する日(応当する日がない場合にあっては、その前日)から始まる各一年の期間をいう。)に係る貸借対照表 及び事務報告 並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。
前項の貸借対照表 及び事務報告 並びにこれらの附属明細書は、内閣府令で定めるところにより、監査役の監査を受けなければならない。
会社法第四百九十四条第二項 及び第三項(貸借対照表等の作成 及び保存)、第四百九十六条第一項 及び第二項(貸借対照表等の備置き及び閲覧等)、第四百九十七条(第一項各号を除く。)(貸借対照表等の定時株主総会への提出等)並びに第四百九十八条(貸借対照表等の提出命令)の規定は、第一項の貸借対照表 及び事務報告 並びにこれらの附属明細書について準用する。
この場合において、
同法第四百九十六条第一項中
「前条第一項の規定の適用がある場合にあっては、監査報告を含む。」とあるのは
「資産流動化法第百七十七条第二項の監査を受けた監査報告を含む。」と、
同項 及び同法第四百九十七条中
「定時株主総会」とあるのは
「定時社員総会」と、
同条第一項中
「当該各号に定める貸借対照表 及び事務報告」とあるのは
「資産流動化法第百七十七条第二項の監査を受けた貸借対照表 及び事務報告」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
優先出資社員は、前項において準用する会社法第四百九十七条第二項の規定による貸借対照表の承認について、議決権を有する。
前項に規定する場合において、優先出資を発行しているときは、清算特定目的会社は、当該優先出資の内容に応じ、同項第二号に掲げる事項として、次に掲げる事項を定めることができる。
特定社員 又は残余財産の分配について内容の異なる二以上の種類の優先出資を発行している場合において、ある種類の優先出資を有する優先出資社員に対して残余財産の割当てをしないこととするときは、その旨 及び当該優先出資の種類
前号に掲げる事項のほか、残余財産の割当てについて特定出資と優先出資との間で、又は残余財産の分配について内容の異なる二以上の種類の優先出資を発行している場合において優先出資の種類ごとに、異なる取扱いを行うこととするときは、その旨 及び当該異なる取扱いの内容
第一項第二号に掲げる事項についての定めは、社員(当該清算特定目的会社 及び前項第一号の特定社員 又は優先出資社員を除く。)の有する特定出資 又は優先出資の口数(前項第二号に掲げる事項についての定めがある場合にあっては、特定出資 及び各優先出資の口数)に応じて残余財産を割り当てることを内容とするものでなければならない。
会社法第五百五条(残余財産が金銭以外の財産である場合)及び第五百六条(基準株式数を定めた場合の処理)の規定は、清算特定目的会社について準用する。
この場合において、
同法第五百五条第一項第二号 及び第五百六条中
「株式を」とあるのは
「特定出資 又は優先出資を」と、
同条中
「の株式(」とあるのは
「の特定出資 又は優先出資(」と、
「基準株式数」とあるのは
「基準特定出資口数 又は基準優先出資口数」と、
「基準未満株式」とあるのは
「基準未満特定出資 又は基準未満優先出資」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第四百九十九条から第五百三条まで(債権者に対する公告等、債務の弁済の制限、条件付債権等に係る債務の弁済、債務の弁済前における残余財産の分配の制限、清算からの除斥)、第五百七条第一項、第三項 及び第四項(清算事務の終了等)、第五百八条(帳簿資料の保存)、第八百六十八条第一項(非訟事件の管轄)、第八百六十九条(疎明)、第八百七十条第一項(第一号、第二号、第五号 及び第六号に係る部分に限る。)(陳述の聴取)、第八百七十一条(理由の付記)、第八百七十二条(第四号に係る部分に限る。)(即時抗告)、第八百七十三条(原裁判の執行停止)、第八百七十四条(第一号 及び第四号に係る部分に限る。)(不服申立ての制限)、第八百七十五条(非訟事件手続法の規定の適用除外)、第八百七十六条(最高裁判所規則)、第九百二十八条第一項 及び第三項(清算人の登記)並びに第九百二十九条(第一号に係る部分に限る。)(清算結了の登記)の規定は、特定目的会社の清算について準用する。
この場合において、
同法第五百七条第三項中
「決算報告(前項の規定の適用がある場合にあっては、同項の承認を受けたもの)を株主総会」とあるのは
「決算報告(資産流動化法第百七十七条第二項に規定する監査を受けたもの)を社員総会」と、
同法第五百八条第一項中
「清算人(清算人会設置会社にあっては、第四百八十九条第七項各号に掲げる清算人)」とあるのは
「清算人」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
優先出資社員は、前項において準用する会社法第五百七条第三項の規定による決算報告の承認について、議決権を有する。
⤏ 第二款 特別清算
裁判所は、清算特定目的会社に次に掲げる事由があると認めるときは、第四項において準用する会社法第五百十四条の規定に基づき、申立てにより、当該清算特定目的会社に対し特別清算の開始を命ずる。
債務超過(清算特定目的会社の財産がその債務を完済するのに足りない状態をいう。第三項において同じ。)の疑いがあること。
清算特定目的会社に債務超過の疑いがあるときは、清算人は、特別清算開始の申立てをしなければならない。
会社法第五百十二条から第五百十八条の二まで(他の手続の中止命令等、特別清算開始の申立ての取下げの制限、特別清算開始の命令、他の手続の中止等、担保権の実行の手続等の中止命令、相殺の禁止、共助対象外国租税債権者の手続参加)、第二編第九章第二節第二款から第十款まで(第五百二十二条第三項、第五百三十条第二項 及び第五百三十六条を除く。)(裁判所による監督 及び調査、清算人、監督委員、調査委員、清算株式会社の行為の制限等、清算の監督上必要な処分等、債権者集会、協定、特別清算の終了)、第七編第二章第四節(特別清算に関する訴え)、同編第三章第一節(第八百六十八条第二項から第六項まで 及び第八百七十条から第八百七十四条までを除く。)(総則)、同章第三節(第八百七十九条、第八百八十二条第二項 及び第八百九十六条を除く。)(特別清算の手続に関する特則)及び第九百三十八条(第六項を除く。)(特別清算に関する裁判による登記の嘱託)の規定は、清算特定目的会社の特別清算について準用する。
この場合において、
同法第五百十六条中
「担保権の実行の手続、企業担保権の実行の手続 又は清算株式会社の財産」とあるのは
「担保権の実行の手続 又は清算特定目的会社の財産」と、
同法第五百二十二条第一項中
「総株主(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主 若しくは発行済株式(自己株式を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の数の株式を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する株主」とあるのは
「総特定社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない特定社員を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する特定社員 若しくは総優先出資社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない優先出資社員を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する優先出資社員 又は特定出資(自己特定出資を除く。)の総口数の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の特定出資を有する特定社員 又は発行済優先出資(自己優先出資を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の優先出資を六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き有する優先出資社員」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。