公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律

# 昭和四十二年法律第百十号 #
略称 : 航空機騒音防止法  航空機騒音障害防止法  騒防法 

第三章 独立行政法人空港周辺整備機構

分類 法律
カテゴリ   環境保全
@ 施行日 : 平成二十八年四月一日
@ 最終更新 : 平成二十六年法律第六十九号による改正
最終編集日 : 2023年 02月06日 23時14分


第一節 総則

1項

独立行政法人空港周辺整備機構の名称、目的、業務の範囲等に関する事項については、この章の定めるところによる。

1項

この法律 及び独立行政法人通則法平成十一年法律第百三号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第二条第一項に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人空港周辺整備機構とする。

1項

独立行政法人空港周辺整備機構(以下「機構」という。)は、周辺整備空港(他の法令の規定により機構以外の法人がその周辺における航空機の騒音により生ずる障害を防止するための事業 及び その周辺における生活環境の改善に資するための事業を行うこととされているものとして政令で定める空港を除く第二十八条第一項第三号 及び第四号において同じ。)の周辺地域において空港周辺整備計画を実施する等によりその地域における航空機の騒音により生ずる障害の防止 及び軽減を図り、併せて生活環境の改善に資することを目的とする。

1項

機構は、通則法第二条第二項に規定する中期目標管理法人とする。

1項

機構は、主たる事務所を福岡県に置く。

1項

機構の資本金は、公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律の一部を改正する法律平成十四年法律第百八十四号附則第二条第六項の規定により政府 及び関係地方公共団体から出資があつたものとされた金額の合計額とする。

2項
機構は、必要があるときは、国土交通大臣の認可を受けて、その資本金を増加することができる。
3項

政府 及び関係地方公共団体は、前項の規定により機構がその資本金を増加するときは、機構に出資することができる。

第二節 役員及び職員

1項

機構に、役員として、その長である理事長 及び監事二人を置く。

2項

機構に、役員として、理事一人を置くことができる。

1項
理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して機構の業務を掌理する。
2項

通則法第十九条第二項の個別法で定める役員は、理事とする。


ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。

3項

前項ただし書の場合において、通則法第十九条第二項の規定により理事長の職務を代理し又は その職務を行う監事は、その間、監事の職務を行つてはならない。

1項

理事の任期は、二年とする。

1項

通則法第二十二条に定めるもののほか次の各号いずれかに該当する者は、役員となることができない

一 号

物品の製造 若しくは販売 若しくは工事の請負を業とする者であつて機構と取引上密接な利害関係を有するもの又は これらの者が法人であるときは その役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権 又は支配力を有する者を含む。

二 号

前号に掲げる事業者の団体の役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職権 又は支配力を有する者を含む。

2項

機構の役員の解任に関する通則法第二十三条第一項の規定の適用については、

同項
前条」とあるのは、
前条 又は公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律第二十六条第一項」と

する。

1項

機構の役員 及び職員は、刑法明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

第三節 業務等

1項

機構は、第二十条の目的を達成するため、次の業務を行う。

一 号
空港周辺整備計画に基づき、緑地帯 その他の緩衝地帯の造成、管理 及び譲渡を行うこと。
二 号
空港周辺整備計画に基づき、航空機の騒音によりその機能が害されるおそれの少ない施設の用に供する土地の造成、管理 及び譲渡を行うこと。
三 号

周辺整備空港に係る第八条の二に規定する工事に関し助成を行うこと。

四 号

周辺整備空港の設置者の委託により、第九条第一項の規定による建物等の移転 又は除却により生ずる損失の補償 及び同条第二項の規定による土地の買入れに関する事務を行うこと。

五 号

前各号に掲げる業務に附帯する業務を行うこと。

2項

機構は、前項の業務のほか、同項の業務の遂行に支障のない範囲内において、特定飛行場の設置者 又は地方公共団体の委託により、特定飛行場の周辺地域において緑地帯 その他の緩衝地帯の造成を行うことができる。

1項

機構は、通則法第二十九条第二項第一号に規定する中期目標の期間(以下 この項において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第四十四条第一項 又は第二項の規定による整理を行つた後、同条第一項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち国土交通大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る通則法第三十条第一項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における前条に規定する業務の財源に充てることができる。

2項

機構は、前項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を出資者の出資に対しそれぞれの出資額に応じて納付しなければならない。

3項

前二項に定めるもののほか、納付金の納付の手続 その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。

1項

機構は、第二十八条第一項第一号 及び第二号に掲げる業務に必要な費用に充てるため、国土交通大臣の認可を受けて、長期借入金をし、又は空港周辺整備債券(以下「債券」という。)を発行することができる。

2項

前項の規定による債券の債権者は、機構の財産について他の債権者に先立つて自己の債権の弁済を受ける権利を有する。

3項

前項の先取特権の順位は、民法明治二十九年法律第八十九号)の規定による一般の先取特権に次ぐものとする。

4項
機構は、国土交通大臣の認可を受けて、債券の発行に関する事務の全部 又は一部を銀行 又は信託会社に委託することができる。
5項

会社法平成十七年法律第八十六号第七百五条第一項 及び第二項 並びに第七百九条の規定は、前項の規定により委託を受けた銀行 又は信託会社について準用する。

6項

前各項に定めるもののほか、債券に関し必要な事項は、政令で定める。

1項

政府は、法人に対する政府の財政援助の制限に関する法律昭和二十一年法律第二十四号第三条の規定にかかわらず、国会の議決を経た金額の範囲内において、機構の長期借入金 又は債券に係る債務について保証することができる。

1項
機構は、毎事業年度、長期借入金 及び債券の償還計画を立てて、国土交通大臣の認可を受けなければならない。
1項

政府は、予算の範囲内において、機構に対し、第二十八条第一項第二号に掲げる業務に要する資金を無利子で貸し付けることができる。

第四節 雑則

1項

国土交通大臣は、次の場合には、財務大臣に協議しなければならない。

一 号

第二十二条第二項第三十条第一項 若しくは第四項 又は第三十二条の認可をしようとするとき。

二 号

第二十九条第一項の承認をしようとするとき。

1項
機構に係る通則法における主務大臣 及び主務省令は、それぞれ国土交通大臣 及び国土交通省令とする。
1項

不動産登記法平成十六年法律第百二十三号)及び政令で定めるその他の法令の適用については、政令で定めるところにより、機構を国の行政機関 又は地方公共団体とみなして、これらの法令を準用する。

1項

国家公務員宿舎法昭和二十四年法律第百十七号)の規定は、機構の役員 及び職員には適用しない