医療法人の会計は、この法律 及びこの法律に基づく厚生労働省令の規定によるほか、一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従うものとする。
医療法
第四節 計算
医療法人は、厚生労働省令で定めるところにより、適時に、正確な会計帳簿を作成しなければならない。
医療法人は、会計帳簿の閉鎖の時から十年間、その会計帳簿 及びその事業に関する重要な資料を保存しなければならない。
医療法人は、毎会計年度終了後二月以内に、事業報告書、財産目録、貸借対照表、損益計算書、関係事業者(理事長の配偶者がその代表者であること その他の当該医療法人 又はその役員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者をいう。)との取引の状況に関する報告書 その他厚生労働省令で定める書類(以下「事業報告書等」という。)を作成しなければならない。
医療法人(その事業活動の規模 その他の事情を勘案して厚生労働省令で定める基準に該当する者に限る。)は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の貸借対照表 及び損益計算書を作成しなければならない。
医療法人は、貸借対照表 及び損益計算書を作成した時から十年間、当該貸借対照表 及び損益計算書を保存しなければならない。
医療法人は、事業報告書等について、厚生労働省令で定めるところにより、監事の監査を受けなければならない。
第二項の医療法人は、財産目録、貸借対照表 及び損益計算書について、厚生労働省令で定めるところにより、公認会計士 又は監査法人の監査を受けなければならない。
医療法人は、前二項の監事 又は公認会計士 若しくは監査法人の監査を受けた事業報告書等について、理事会の承認を受けなければならない。
社団たる医療法人の理事は、前条第六項の承認を受けた事業報告書等を社員総会に提出しなければならない。
理事は、前項の社員総会の招集の通知に際して、厚生労働省令で定めるところにより、社員に対し、前条第六項の承認を受けた事業報告書等を提供しなければならない。
第一項の規定により提出された事業報告書等(貸借対照表 及び損益計算書に限る。)は、社員総会の承認を受けなければならない。
理事は、第一項の規定により提出された事業報告書等(貸借対照表 及び損益計算書を除く。)の内容を社員総会に報告しなければならない。
前各項の規定は、財団たる医療法人について準用する。
この場合において、
前各項中
「社員総会」とあるのは
「評議員会」と、
第二項中
「社員」とあるのは
「評議員」と
読み替えるものとする。
医療法人(その事業活動の規模 その他の事情を勘案して厚生労働省令で定める基準に該当する者に限る。次項において同じ。)は、厚生労働省令で定めるところにより、前条第三項の承認をした社員総会 又は同条第五項において読み替えて準用する同条第三項の承認をした評議員会の終結後遅滞なく、同項(同条第五項において読み替えて準用する場合を含む。)の承認を受けた事業報告書等(貸借対照表 及び損益計算書に限る。)を公告しなければならない。
前項の規定にかかわらず、その公告方法が厚生労働省令で定める方法である医療法人は、同項に規定する事業報告書等の要旨を公告することで足りる。
医療法人(次項に規定する者を除く。)は、次に掲げる書類をその主たる事務所に備えて置き、その社員 若しくは評議員 又は債権者から請求があつた場合には、正当な理由がある場合を除いて、厚生労働省令で定めるところにより、これを閲覧に供しなければならない。
第四十六条の八第三号の監査報告書(以下「監事の監査報告書」という。)
社会医療法人 及び第五十一条第二項の医療法人(社会医療法人を除く。)は、次に掲げる書類(第二号に掲げる書類にあつては、第五十一条第二項の医療法人に限る。)をその主たる事務所に備えて置き、請求があつた場合には、正当な理由がある場合を除いて、厚生労働省令で定めるところにより、これを閲覧に供しなければならない。
前項各号に掲げる書類
公認会計士 又は監査法人の監査報告書(以下「公認会計士等の監査報告書」という。)
医療法人は、第五十一条の二第一項の社員総会の日(財団たる医療法人にあつては、同条第五項において読み替えて準用する同条第一項の評議員会の日)の一週間前の日から五年間、事業報告書等、監事の監査報告書 及び公認会計士等の監査報告書をその主たる事務所に備え置かなければならない。
前三項の規定は、医療法人の従たる事務所における書類の備置き 及び閲覧について準用する。
この場合において、
第一項中
「書類」とあるのは
「書類の写し」と、
第二項中
「限る。)」とあるのは
「限る。)の写し」と、
前項中
「五年間」とあるのは
「三年間」と、
「事業報告書等」とあるのは
「事業報告書等の写し」と、
「監査報告書」とあるのは
「監査報告書の写し」と
読み替えるものとする。
医療法人は、厚生労働省令で定めるところにより、毎会計年度終了後三月以内に、次に掲げる書類を都道府県知事に届け出なければならない。
第五十一条第二項の医療法人にあつては、公認会計士等の監査報告書
都道府県知事は、定款 若しくは寄附行為 又は前項の届出に係る書類について請求があつた場合には、厚生労働省令で定めるところにより、これを閲覧に供しなければならない。
医療法人の会計年度は、四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終るものとする。
ただし、定款 又は寄附行為に別段の定めがある場合は、この限りでない。
医療法人は、剰余金の配当をしてはならない。