組合が施行する土地区画整理事業に係る施行地区内の宅地について所有権 又は借地権を有する者は、すべてその組合の組合員とする。
土地区画整理法
第二款 管理
施行地区内の宅地について存する未登記の借地権で第十九条第三項 又は第八十五条第一項の規定による申告のないものは、その申告のない限り、前項の規定の適用については、存しないものとみなし、施行地区内の宅地について存する未登記の借地権で第十九条第三項 又は第八十五条第一項の規定による申告があつたもののうち同条第三項の規定による届出のないものは、その届出のない限り、前項の規定の適用については、その借地権の移転、変更 又は消滅がないものとみなす。
前条第一項に規定する者のほか、独立行政法人都市再生機構、地方住宅供給公社 その他政令で定める者であつて、組合が都市計画事業として施行する土地区画整理事業に参加することを希望し、定款で定められたものは、参加組合員として、組合の組合員となる。
施行地区内の宅地について組合員の有する所有権 又は借地権の全部 又は一部を承継した者がある場合においては、その組合員がその所有権 又は借地権の全部 又は一部について組合に対して有する権利義務は、その承継した者に移転する。
施行地区内の宅地について組合員の有する借地権の全部 又は一部が消滅した場合においては、その組合員がその借地権の全部 又は一部について組合に対して有する権利義務は、その消滅した借地権が地上権である場合にあつてはその借地権の目的となつていた宅地の所有者に、その消滅した借地権が賃借権である場合にあつてはその宅地の賃貸人にそれぞれ移転する。
組合に、役員として、理事 及び監事を置く。
理事の定数は五人以上、監事の定数は二人以上とし、それぞれ定款で定める。
理事 及び監事は、定款で定めるところにより、組合員(法人にあつては、その役員)のうちから総会で選挙する。
ただし、特別の事情がある場合においては、定款で定めるところにより、組合員以外の者のうちから総会で選任することができる。
前項本文の規定により選挙された理事 若しくは監事が組合員でなくなつたとき、又はその理事 若しくは監事が組合員である法人の役員である場合において、その法人が組合員でなくなつたとき、若しくはその理事 若しくは監事がその法人の役員でなくなつたときは、その理事 又は監事は、その地位を失う。
理事 及び監事の任期は、五年をこえない範囲内において定款で定める。
補欠の理事 及び監事の任期は、前任者の残任期間とする。
理事 又は監事は、その任期が満了しても、後任の理事 又は監事が就任するまでの間は、なお その職務を行う。
組合員は、組合員の三分の一以上の連署をもつて、その代表者から理由を記載した書面を組合に提出して、理事 又は監事の解任を請求することができる。
前項の規定による請求があつた場合においては、理事は、直ちにその請求の要旨を公表し、これを組合員の投票に付さなければならない。
理事 又は監事は、前項の規定による投票において過半数の同意があつた場合においては、その地位を失う。
前三項に定めるものの外、理事 及び監事の解任の請求 及び第八項の規定による投票に関し必要な事項は、政令で定める。
理事は、定款で定めるところにより、組合の業務を執行し、及び組合を代表する。
定款に別段の定めがある場合を除くほか、組合の業務は、理事の過半数で決する。
監事は、組合の業務の執行 及び財産の状況を監査する。
監事は、組合の業務の執行 及び財産の状況について不正があると認める場合においては、その旨を総会に報告しなければならない。
組合が理事と契約する場合においては、監事が組合を代表する。
組合と理事との訴訟についても、同様とする。
理事は、事業報告書、収支決算書 及び財産目録を毎事業年度作成し、監事の意見書を添えて、これを通常総会に提出し、その承認を求めなければならない。
前項の監事の意見書については、これに記載すべき事項を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式 その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものとして国土交通省令で定めるものをいう。)の添付をもつて、当該監事の意見書の添付に代えることができる。
この場合において、理事は、当該監事の意見書を添付したものとみなす。
理事は、毎事業年度、通常総会の承認を得た事業報告書、収支決算書 及び財産目録を当該承認を得た日から二週間以内に、都道府県知事に提出しなければならない。
理事は、組合員から総組合員の十分の一以上の同意を得て会計の帳簿 及び書類の閲覧 又は謄写の請求があつた場合においては、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。
理事は監事と、監事は理事 又は組合の職員と兼ねてはならない。
理事の代表権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
理事は、定款によつて禁止されていないときに限り、特定の行為の代理を他人に委任することができる。
組合は、施行地区を管轄する市町村長を経由して、理事の氏名 及び住所を都道府県知事に届け出なければならない。
都道府県知事は、前項の規定による届出があつた場合においては、遅滞なく、これを公告しなければならない。
組合は、前項の公告があるまでは、理事の代表権をもつて組合員以外の第三者に対抗することができない。
組合の総会は、総組合員で組織する。
次に掲げる事項は、総会の議決を経なければならない。
予算をもつて定めるものを除くほか、組合の負担となるべき契約
保留地の処分方法
理事は、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。
理事は、必要と認める場合においては、いつでも臨時総会を招集することができる。
組合員が組合員の五分の一以上の同意を得て会議の目的である事項 及び招集の理由を記載した書面を組合に提出して総会の招集を請求した場合においては、理事は、その請求のあつた日から二十日以内に臨時総会を招集しなければならない。
前項の場合において、電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法 その他の情報通信の技術を利用する方法であつて国土交通省令で定めるものをいう。以下同じ。)により議決権 及び選挙権を行うことが定款で定められているときは、組合員は、同項の規定による書面の提出に代えて、当該書面に記載すべき事項を当該電磁的方法により提供することができる。
この場合において、当該組合員は、当該書面を提出したものとみなす。
前項前段の規定による書面に記載すべき事項の電磁的方法(国土交通省令で定める方法を除く。)による提供は、組合の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に当該組合に到達したものとみなす。
理事の職務を行う者がない場合においては、総会の招集は、監事が行う。
第三項の規定による請求があつた場合において、理事が正当な理由がないのに総会を招集しないときは、監事は、同項の期間経過後十日以内に臨時総会を招集しなければならない。
第二十八条第四項の規定により総会に報告しなければならないと認める場合においては、監事は、臨時総会を招集することができる。
第十四条第一項 又は第二項に規定する認可を受けた者は、その認可の公告があつた日から一月以内に、最初の理事 及び監事を選挙し、又は選任するための総会を招集しなければならない。
総会を招集するには、少なくとも会議を開く日の五日前までに、会議の日時、場所 及び目的である事項を組合員に通知しなければならない。
ただし、緊急を要する場合においては、二日前までにこれらの事項を組合員に通知して、総会を招集することができる。
理事は、少なくとも通常総会の会議を開く日の五日前からその会議を開く日までの間、当該通常総会の承認を求めようとする事業報告書、収支決算書 及び財産目録を主たる事務所に備え付けておかなければならない。
理事は、組合員から前項の書類の閲覧 又は謄写の請求があつた場合においては、正当な理由がない限り、これを拒んではならない。
総会に、議長を置く。
議長は、組合員(法人にあつては、その役員)のうちから総会で選挙する。
議長は、総会の議事を主宰する。
議長は、組合員として総会の議決に加わることができない。
但し、次条第二項の規定による議決については、この限りでない。
総会の会議は、定款に特別の定めがある場合を除くほか、組合員の半数以上が出席しなければ開くことができず、その議事は、定款に特別の定めがある場合を除くほか、出席組合員の過半数で決し、可否同数の場合においては、議長の決するところによる。
第三十一条第一号 及び第三号に掲げる事項のうち政令で定める重要な事項、同条第十一号に掲げる事項 並びに組合の解散 及び合併の決定に関する総会の議事は、前項の規定にかかわらず、組合員の三分の二以上が出席し、施行地区内の宅地について所有権を有する出席組合員 及びその地区内の宅地について借地権を有する出席組合員のそれぞれの三分の二以上で決する。第十八条後段の規定は、この場合について準用する。
総会においては、第三十二条第十項の規定によりあらかじめ通知した会議の目的である事項についてのみ議決することができる。
組合は、施行地区が工区に分れている場合においては、総会の議決を経て、工区ごとに総会の部会を設け、工区内の宅地に関し第三十一条第八号から第十号までに掲げる総会の権限をその部会に行わせることができる。
総会の部会は、その部会の設けられる工区に関係のある組合員で組織する。
第三十二条第二項から第七項まで 及び第十項、第三十三条第一項から第三項まで 及び第四項本文 並びに前条第一項 及び第三項の規定は、総会の部会について準用する。
この場合において、
これらの規定(第三十二条第四項後段の規定を除く。)中
「臨時総会」又は「総会」とあるのは
「総会の部会」と、
「組合員」とあるのは
「当該部会を組織する組合員」と
読み替えるものとする。
組合員の数が百人をこえる組合は、総会に代つてその権限を行わせるために総代会を設けることができる。
総代会は、総代をもつて組織するものとし、総代の定数は、組合員の総数の十分の一を下らない範囲内において定款で定める。
但し、組合員の総数が五百人をこえる組合にあつては、五十人以上であることをもつて足りる。
総代会が総会に代つて行う権限は、左の各号に掲げる事項以外の事項に関する総会の権限とする。
第三十四条第二項の規定に従つて議決しなければならない事項
第三十二条第一項から第八項まで 及び第十項、第三十三条第一項から第三項まで 及び第四項本文 並びに第三十四条第一項 及び第三項の規定は、総代会について準用する。
この場合において、
これらの規定中
「通常総会」とあるのは
「通常総代会」と、
「臨時総会」とあるのは
「臨時総代会」と、
「総会」とあるのは
「総代会」と、
「組合員」とあるのは
「総代」と
読み替えるものとする。
総代会が設けられた組合においては、理事は、第三十二条第一項の規定にかかわらず、通常総会を招集することを要しない。
総代は、定款で定めるところにより、組合員が組合員(法人にあつては、その役員)のうちから選挙する。
総代が組合員でなくなつたとき、又はその総代が組合員である法人の役員である場合において、その法人が組合員でなくなつたとき、若しくはその総代がその法人の役員でなくなつたときは、その総代は、その地位を失う。
総代の任期は、五年をこえない範囲内において定款で定める。
補欠の総代の任期は、前任者の残任期間とする。
第二十七条第七項から第十項までの規定は、総代の解任の請求 及び解任の投票について準用する。
この場合において、施行地区内の宅地について所有権を有する組合員 及び施行地区内の宅地について借地権を有する組合員が各別に総代を選挙するものと定款で定めたときについての特例は、政令で定める。
組合員 及び総代は、各一箇の議決権 及び選挙権を有する。
施行地区内の宅地についての所有権と借地権とをともに有する組合員は、第三十四条第二項の規定による議決については、前項の規定にかかわらず、宅地について所有権を有する組合員として、及び宅地について借地権を有する組合員として、それぞれ一箇の議決権を有する。
施行地区内の宅地について所有権を有する組合員 及び施行地区内の宅地について借地権を有する組合員が各別に総代を選挙するものと定款で定めた場合におけるその選挙に係る選挙権についても、同様とする。
組合員は書面 又は代理人をもつて、総代は書面をもつて議決権 及び選挙権を行うことができる。
組合員 及び総代は、定款で定めるところにより、前項の規定による書面をもつてする議決権 及び選挙権の行使に代えて、電磁的方法により議決権 及び選挙権を行うことができる。
前二項の規定により議決権 及び選挙権を行う者は、第三十四条第一項(第三十五条第三項 及び第三十六条第四項において準用する場合を含む。)及び第二項の規定の適用については、出席者とみなす。
代理人は、同時に十人以上の組合員を代理することができない。
代理人は、代理権を証する書面を組合に提出しなければならない。
前項の場合において、電磁的方法により議決権 及び選挙権を行うことが定款で定められているときは、代理人は、当該書面の提出に代えて、当該書面において証すべき事項を当該電磁的方法により提供することができる。
この場合において、当該代理人は、当該書面を提出したものとみなす。
組合と特定の組合員との関係について議決をする場合には、その組合員は、議決権を有しない。
組合は、定款 又は事業計画 若しくは事業基本方針を変更しようとする場合においては、その変更について都道府県知事の認可を受けなければならない。
この場合において、組合がその申請をしようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、施行地区 又は新たに施行地区となるべき区域を管轄する市町村長を経由して行わなければならない。
第七条の規定は事業計画を変更しようとする組合について、第十八条の規定は新たに施行地区となるべき区域がある場合における事業計画 又は事業基本方針の変更についての認可を申請しようとする組合について、第十九条の規定はこの項において準用する第十八条に規定する同意を得ようとする組合 及び新たに施行地区となるべき区域の公告があつた場合における借地権の申告について、第十九条の二の規定は事業基本方針の変更についての認可を受けて事業計画を定めようとする組合について、第二十条の規定は事業計画の変更(政令で定める軽微な変更を除く。)について前項に規定する認可の申請があつた場合について、第二十一条第一項、第二項 及び第六項の規定は前項に規定する認可の申請があつた場合 又は同項に規定する認可をした場合について準用する。
この場合において、
第十八条 及び第十九条中
「施行地区となるべき区域」とあるのは
「新たに施行地区となるべき区域」と、
第二十条第一項中
「施行地区となるべき区域」とあるのは
「施行地区 及び新たに施行地区となるべき区域」と、
第二十一条第六項中
「第三項」とあるのは
「第三十九条第四項」と
読み替えるものとする。
組合は、施行地区の縮小 又は費用の分担に関し、定款 又は事業計画 若しくは事業基本方針を変更しようとする場合において、その組合に借入金があるときは、その変更についてその債権者の同意を得なければならない。
都道府県知事は、第一項に規定する認可(第十四条第一項 又は第三項に規定する認可に係る定款 又は事業計画の変更についてのものに限る。)をした場合においては、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、組合の名称、事業施行期間、施行地区(施行地区を工区に分ける場合においては、施行地区 及び工区。以下この条において同じ。)その他国土交通省令で定める事項についての変更に係る事項を公告し、かつ、施行区域の土地について施行する土地区画整理事業については、国土交通大臣 及び関係市町村長に変更に係る施行地区 又は設計の概要を表示する図書を送付しなければならない。
都道府県知事は、第一項に規定する認可(第十四条第二項に規定する認可に係る定款 又は事業基本方針の変更についてのものに限る。)をした場合においては、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、組合の名称、施行地区 その他国土交通省令で定める事項についての変更に係る事項を公告しなければならない。
組合は、前二項の公告があるまでは、定款 又は事業計画 若しくは事業基本方針の変更をもつて、その変更について第一項に規定する認可があつた際に従前から組合員であつた者以外の第三者に対抗することができない。
組合は、その事業に要する経費に充てるため、賦課金として参加組合員以外の組合員に対して金銭を賦課徴収することができる。
賦課金の額は、組合員が施行地区内に有する宅地 又は借地の位置、地積等を考慮して公平に定めなければならない。
組合員は、賦課金の納付について、相殺をもつて組合に対抗することができない。
組合は、組合員が賦課金の納付を怠つた場合においては、定款で定めるところにより、その組合員に対して過怠金を課することができる。
参加組合員は、政令で定めるところにより、換地計画において定めるところにより取得することとなる宅地の価額に相当する額の負担金 及び組合の事業に要する経費に充てるための分担金を組合に納付しなければならない。
前条第三項 及び第四項の規定は、前項の負担金 及び分担金について準用する。
組合は、賦課金、負担金、分担金 又は過怠金を滞納する者がある場合においては、督促状を発して督促し、その者がその督促状において指定した期限までに納付しないときは、市町村長に対し、その徴収を申請することができる。
組合は、前項の督促をする場合においては、定款で定めるところにより、督促状の送付に要する費用を勘案して国土交通省令で定める額以下の督促手数料を徴収することができる。
市町村長は、第一項の規定による申請があつた場合においては、地方税の滞納処分の例により滞納処分をする。
この場合においては、組合は、市町村長の徴収した金額の百分の四に相当する金額を当該市町村に交付しなければならない。
市町村長が第一項の規定による申請を受けた日から三十日以内に滞納処分に着手せず、又は九十日以内にこれを終了しない場合においては、組合の理事は、都道府県知事の認可を受けて、地方税の滞納処分の例により、滞納処分をすることができる。
前二項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税 及び地方税に次ぐものとする。
賦課金、負担金、分担金、過怠金 及び督促手数料を徴収する権利は、これらを行使することができる時から五年間行使しない場合においては、時効により消滅する。
前条第一項の督促は、時効の更新の効力を有する。
組合は、その事業を行うため必要がある場合においては、借入金を借り入れることができる。
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成十八年法律第四十八号)第四条(住所)及び第七十八条(代表者の行為についての損害賠償責任)の規定は、組合について準用する。