地方公務員法

# 昭和二十五年法律第二百六十一号 #
略称 : 地公法 

第六節 服務

分類 法律
カテゴリ   地方自治
@ 施行日 : 令和五年四月一日 ( 2023年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和三年法律第六十三号による改正
最終編集日 : 2024年 11月08日 10時35分


1項

すべて職員は、全体の奉仕者として公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当つては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。

1項

職員は、条例の定めるところにより、服務の宣誓をしなければならない。

1項

職員は、その職務を遂行するに当つて、法令、条例、地方公共団体の規則 及び地方公共団体の機関の定める規程に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。

1項

職員は、その職の信用を傷つけ、又は職員の職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。

1項

職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。


その職を退いた後も、また、同様とする。

2項

法令による証人、鑑定人等となり、職務上の秘密に属する事項を発表する場合においては、任命権者(退職者については、その退職した職 又はこれに相当する職に係る任命権者)の許可を受けなければならない。

3項

前項の許可は、法律に特別の定がある場合を除く外、拒むことができない

1項

職員は、法律 又は条例に特別の定がある場合を除く外、その勤務時間 及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、当該地方公共団体がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。

1項

職員は、政党 その他の政治的団体の結成に関与し、若しくはこれらの団体の役員となつてはならず、又はこれらの団体の構成員となるように、若しくはならないように勧誘運動をしてはならない。

2項

職員は、特定の政党 その他の政治的団体 又は特定の内閣 若しくは地方公共団体の執行機関を支持し、又はこれに反対する目的をもつて、あるいは公の選挙 又は投票において特定の人 又は事件を支持し、又はこれに反対する目的をもつて、次に掲げる政治的行為をしてはならない。


ただし、当該職員の属する地方公共団体の区域当該職員が都道府県の支庁 若しくは地方事務所 又は地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市の区 若しくは総合区に勤務する者であるときは、当該支庁 若しくは地方事務所 又は区 若しくは総合区の所管区域において、第一号から第三号まで 及び第五号に掲げる政治的行為をすることができる。

一 号

公の選挙 又は投票において投票をするように、又はしないように勧誘運動をすること。

二 号

署名運動を企画し、又は主宰する等これに積極的に関与すること。

三 号

寄附金 その他の金品の募集に関与すること。

四 号

文書 又は図画を地方公共団体 又は特定地方独立行政法人の庁舎(特定地方独立行政法人にあつては、事務所。以下この号において同じ。)、施設等に掲示し、又は掲示させ、その他地方公共団体 又は特定地方独立行政法人の庁舎、施設、資材 又は資金を利用し、又は利用させること。

五 号

前各号に定めるものを除く外、条例で定める政治的行為

3項

何人も前二項に規定する政治的行為を行うよう職員に求め、職員をそそのかし、若しくはあおつてはならず、又は職員が前二項に規定する政治的行為をなし、若しくはなさないことに対する代償 若しくは報復として、任用、職務、給与 その他職員の地位に関してなんらかの利益 若しくは不利益を与え、与えようと企て、若しくは約束してはならない。

4項

職員は、前項に規定する違法な行為に応じなかつたことの故をもつて不利益な取扱を受けることはない。

5項

本条の規定は、職員の政治的中立性を保障することにより、地方公共団体の行政 及び特定地方独立行政法人の業務の公正な運営を確保するとともに職員の利益を保護することを目的とするものであるという趣旨において解釈され、及び運用されなければならない。

1項

職員は、地方公共団体の機関が代表する使用者としての住民に対して同盟罷業、怠業 その他の争議行為をし、又は地方公共団体の機関の活動能率を低下させる怠業的行為をしてはならない。


又、何人も、このような違法な行為を企て、又はその遂行を共謀し、そそのかし、若しくはあおつてはならない。

2項

職員で前項の規定に違反する行為をしたものは、その行為の開始とともに、地方公共団体に対し、法令 又は条例、地方公共団体の規則 若しくは地方公共団体の機関の定める規程に基いて保有する任命上又は雇用上の権利をもつて対抗することができなくなるものとする。

1項

職員は、任命権者の許可を受けなければ、商業、工業 又は金融業 その他営利を目的とする私企業(以下この項 及び次条第一項において「営利企業」という。)を営むことを目的とする会社 その他の団体の役員 その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業 若しくは事務にも従事してはならない。


ただし、非常勤職員(短時間勤務の職を占める職員 及び第二十二条の二第一項第二号に掲げる職員を除く)については、この限りでない。

2項

人事委員会は、人事委員会規則により前項の場合における任命権者の許可の基準を定めることができる。