地方教育行政の組織及び運営に関する法律

# 昭和三十一年法律第百六十二号 #
略称 : 地教行法  地方教育行政法 

第二節 市町村立学校の教職員

分類 法律
カテゴリ   教育
@ 施行日 : 令和四年五月十八日 ( 2022年 5月18日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第四十号による改正
最終編集日 : 2024年 09月01日 12時23分


1項

市町村立学校職員給与負担法昭和二十三年法律第百三十五号)第一条 及び第二条に規定する職員(以下「県費負担教職員」という。)の任命権は、都道府県委員会に属する。

2項

前項の都道府県委員会の権限に属する事務に係る第二十五条第二項の規定の適用については、

同項第四号
職員」とあるのは、
「職員 並びに第三十七条第一項に規定する県費負担教職員」と

する。

1項
都道府県委員会は、市町村委員会の内申をまつて、県費負担教職員の任免 その他の進退を行うものとする。
2項

前項の規定にかかわらず、都道府県委員会は、同項の内申が県費負担教職員の転任(地方自治法第二百五十二条の七第一項の規定により教育委員会を共同設置する一の市町村の県費負担教職員を免職し、引き続いて当該教育委員会を共同設置する他の市町村の県費負担教職員に採用する場合を含む。以下 この項において同じ。)に係るものであるときは、当該内申に基づき、その転任を行うものとする。


ただし次の各号いずれかに該当するときは、この限りでない。

一 号

都道府県内の教職員の適正な配置と円滑な交流の観点から、一の市町村(地方自治法第二百五十二条の七第一項の規定により教育委員会を共同設置する場合における当該教育委員会を共同設置する他の市町村を含む。以下 この号において同じ。)における県費負担教職員の標準的な在職期間 その他の都道府県委員会が定める県費負担教職員の任用に関する基準に従い、一の市町村の県費負担教職員を免職し、引き続いて当該都道府県内の 他の市町村の県費負担教職員に採用する必要がある場合

二 号

前号に掲げる場合のほか、やむを得ない事情により当該内申に係る転任を行うことが困難である場合

3項

市町村委員会は、次条の規定による校長の意見の申出があつた県費負担教職員について第一項 又は前項の内申を行うときは、当該校長の意見を付するものとする。

1項
市町村立学校職員給与負担法第一条 及び第二条に規定する学校の校長は、所属の県費負担教職員の任免 その他の進退に関する意見を市町村委員会に申し出ることができる。
1項

第三十七条の場合において、都道府県委員会(この条に掲げる一の市町村に係る県費負担教職員の免職に関する事務を行う者 及び この条に掲げる 他の市町村に係る県費負担教職員の採用に関する事務を行う者の一方 又は双方が第五十五条第一項 又は第六十一条第一項の規定により当該事務を行うこととされた市町村委員会である場合にあつては、当該の市町村に係る県費負担教職員の免職に関する事務を行う教育委員会 及び当該 他の市町村に係る県費負担教職員の採用に関する事務を行う教育委員会)は、地方公務員法第二十七条第二項 及び第二十八条第一項の規定にかかわらず、一の市町村の県費負担教職員を免職し、引き続いて当該都道府県内の 他の市町村の県費負担教職員に採用することができるものとする。


この場合において、当該県費負担教職員が当該免職された市町村において同法第二十二条同法第二十二条の二第七項 及び教育公務員特例法第十二条第一項の規定において 読み替えて適用する場合を含む。)の規定により正式任用になつていた者であるときは、当該県費負担教職員の当該 他の市町村における採用については、地方公務員法第二十二条の規定は、適用しない

1項

県費負担教職員の定数は、都道府県の条例で定める。


ただし、臨時 又は非常勤の職員については、この限りでない。

2項

県費負担教職員の市町村別の学校の種類ごとの定数は、前項の規定により定められた定数の範囲内で、都道府県委員会が、当該市町村における児童 又は生徒の実態、当該市町村が設置する学校の学級編制に係る事情等を総合的に勘案して定める。

3項

前項の場合において、都道府県委員会は、あらかじめ、市町村委員会の意見を聴き、その意見を十分に尊重しなければならない。

1項

県費負担教職員の給与、勤務時間 その他の勤務条件については、地方公務員法第二十四条第五項の規定により条例で定めるものとされている事項は、都道府県の条例で定める。

1項
市町村委員会は、県費負担教職員の服務を監督する。
2項

県費負担教職員は、その職務を遂行するに当つて、法令、当該市町村の条例 及び規則 並びに当該市町村委員会の定める教育委員会規則 及び規程(前条 又は次項の規定によつて都道府県が制定する条例を含む。)に従い、かつ、市町村委員会 その他職務上の上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。

3項

県費負担教職員の任免、分限 又は懲戒に関して、地方公務員法の規定により条例で定めるものとされている事項は、都道府県の条例で定める。

4項

都道府県委員会は、県費負担教職員の任免 その他の進退を適切に行うため、市町村委員会の行う県費負担教職員の服務の監督 又は前条 若しくは前項の規定により都道府県が制定する条例の実施について、技術的な基準を設けることができる。

1項

県費負担教職員の人事評価は、地方公務員法第二十三条の二第一項の規定にかかわらず、都道府県委員会の計画の下に、市町村委員会が行うものとする。

1項

県費負担教職員の研修は、地方公務員法第三十九条第二項の規定にかかわらず、市町村委員会も行うことができる。

2項

市町村委員会は、都道府県委員会が行う県費負担教職員の研修に協力しなければならない。

1項

この法律に特別の定めがあるもののほか、県費負担教職員に対して地方公務員法を適用する場合においては、同法中次の表の上欄に掲げる規定の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。

規定
読み替えられる字句
読み替える字句
第十六条各号列記以外の部分
職員
職員(第二号の場合にあつては、都道府県教育委員会 又は地方教育行政の組織 及び運営に関する法律第五十五条第一項 若しくは第六十一条第一項の規定により同法第三十七条第一項に規定する県費負担教職員の任用に関する事務を行うこととされた市町村教育委員会の任命に係る職員 及び懲戒免職の処分を受けた当時属していた地方公共団体の職員
第十六条第二号
当該地方公共団体において
都道府県教育委員会(地方教育行政の組織 及び運営に関する法律第五十五条第一項 又は第六十一条第一項の規定により同法第三十七条第一項に規定する県費負担教職員の懲戒に関する事務を行うこととされた市町村教育委員会を含む。)により
第二十六条の二第一項 及び第二十六条の三第一項
任命権者
市町村教育委員会
第二十八条の四第一項
当該地方公共団体
市町村
常時勤務を要する職
当該市町村を包括する都道府県の区域内の市町村の常時勤務を要する職
第二十八条の五第一項
当該地方公共団体
市町村
短時間勤務の職(
当該市町村を包括する都道府県の区域内の市町村の短時間勤務の職(
第二十九条第一項第一号
この法律 若しくは第五十七条に規定する特例を定めた法律
この法律、第五十七条に規定する特例を定めた法律 若しくは地方教育行政の組織 及び運営に関する法律
第三十四条第二項
任命権者
市町村教育委員会
第三十七条
地方公共団体
都道府県 及び市町村
第三十八条、第三十八条の二第六項第六号、第三十八条の三(見出しを含む。)、第三十八条の四(見出しを含む。)並びに第三十八条の五の見出し 及び同条第一項
任命権者
市町村教育委員会
2項

前項に定めるもののほか、県費負担教職員に対して地方公務員法の規定を適用する場合における技術的読替は、政令で定める。

1項

都道府県委員会は、地方公務員法第二十七条第二項 及び第二十八条第一項の規定にかかわらず、その任命に係る市町村の県費負担教職員(教諭、養護教諭、栄養教諭、助教諭 及び養護助教諭(同法第二十八条の四第一項 又は第二十八条の五第一項の規定により採用された者(以下 この項において「再任用職員」という。)を除く)並びに講師(再任用職員 及び同法第二十二条の二第一項各号に掲げる者を除く)に限る)で次の各号いずれにも該当するもの(同法第二十八条第一項各号 又は第二項各号いずれかに該当する者を除く)を免職し、引き続いて当該都道府県の常時勤務を要する職(指導主事 並びに校長、園長 及び教員の職を除く)に採用することができる。

一 号
児童 又は生徒に対する指導が不適切であること。
二 号
研修等必要な措置が講じられたとしてもなお児童 又は生徒に対する指導を適切に行うことができないと認められること。
2項
事実の確認の方法 その他前項の県費負担教職員が同項各号に該当するかどうかを判断するための手続に関し必要な事項は、都道府県の教育委員会規則で定めるものとする。
3項

都道府県委員会は、第一項の規定による採用に当たつては、公務の能率的な運営を確保する見地から、同項の県費負担教職員の適性、知識等について十分に考慮するものとする。

4項

第四十条後段の規定は、第一項の場合について準用する。


この場合において、

同条後段中
当該 他の市町村」とあるのは、
「当該都道府県」と

読み替えるものとする。

1項

市(地方自治法第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)を除く。以下この条において同じ。)町村の教育委員会は、都道府県委員会が教育公務員特例法第二十三条第一項の初任者研修を実施する場合において、市町村の設置する小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校(後期課程に定時制の課程(学校教育法第四条第一項に規定する定時制の課程をいう。以下同じ。)のみを置くものに限る)又は特別支援学校に非常勤の講師(地方公務員法第二十八条の五第一項に規定する短時間勤務の職を占める者を除く。以下 この条 及び第六十一条第一項において同じ。)(高等学校にあつては、定時制の課程の授業を担任する非常勤の講師に限る)を勤務させる必要があると認めるときは、都道府県委員会に対し、当該都道府県委員会の事務局の非常勤の職員の派遣を求めることができる。

2項

前項の規定による求めに応じて派遣される職員(第四項において「派遣職員」という。)は、派遣を受けた市町村の職員の身分を併せ有することとなるものとし、その報酬、職務を行うために要する費用の弁償 及び期末手当(地方公務員法第二十二条の二第一項第二号に掲げる者にあつては、給料、手当 及び旅費)は、当該職員の派遣をした都道府県の負担とする。

3項

市町村の教育委員会は、第一項の規定に基づき派遣された非常勤の講師の服務を監督する。

4項

前項に規定するもののほか、派遣職員の身分取扱いに関しては、当該職員の派遣をした都道府県の非常勤の講師に関する定めの適用があるものとする。