外国投資家とは、次に掲げるもので、次項各号に掲げる対内直接投資等 又は第三項に規定する特定取得を行うものをいう。
外国為替及び外国貿易法
第五章 対内直接投資等
外国法令に基づいて設立された法人 その他の団体 又は外国に主たる事務所を有する法人 その他の団体(第四号に規定する特定組合等を除く。)
会社で、前二号に掲げるものにより直接に保有されるその議決権(株主総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除き、会社法(平成十七年法律第八十六号)第八百七十九条第三項の規定により議決権を有するものとみなされる株式についての議決権を含む。以下 この号 及び次項第四号において同じ。)の数と他の会社を通じて間接に保有されるものとして政令で定めるその議決権の数とを合計した議決権の数の当該会社の総株主 又は総社員の議決権の数(同項において「総議決権」という。)に占める割合が百分の五十以上に相当するもの
組合等(民法(明治二十九年法律第八十九号)第六百六十七条第一項に規定する組合契約で会社に対する投資事業を営むことを約するものによつて成立する組合(一人 又は数人の組合員にその業務の執行を委任しているものに限る。以下 この号 及び次項第七号において「任意組合」という。)若しくは投資事業有限責任組合契約に関する法律(平成十年法律第九十号)第二条第二項に規定する投資事業有限責任組合(以下 この号 及び次項第七号において「投資事業有限責任組合」という。)又は外国の法令に基づいて設立された団体であつてこれらの組合に類似するもの(以下 この号 及び次条第十三項において「特定組合類似団体」という。)をいう。以下 この号において同じ。)であつて、第一号に掲げるもの その他政令で定めるものによる出資の金額の合計の当該組合等の総組合員(特定組合類似団体にあつては全ての構成員)による出資の金額の総額に占める割合が百分の五十以上に相当するもの 又は同号に掲げるものその他政令で定めるものが当該組合等の業務執行組合員(任意組合の業務の執行の委任を受けた組合員 若しくは投資事業有限責任組合の無限責任組合員 又は特定組合類似団体のこれらに類似するものをいう。)の過半数を占めるもの(以下「特定組合等」という。)
前三号に掲げるもののほか、法人 その他の団体で、第一号に掲げる者がその役員(業務を執行する社員、取締役、執行役、代表者、管理人 又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問 その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人 その他の団体に対し業務を執行する社員、取締役、執行役、代表者、管理人 又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含む。以下 この号において同じ。)又は役員で代表する権限を有するもののいずれかの過半数を占めるもの
対内直接投資等とは、次のいずれかに該当する行為をいう。
会社の株式 又は持分の取得(前項各号に掲げるものからの譲受けによるもの及び金融商品取引法第二条第十六項に規定する金融商品取引所に上場されている株式 又はこれに準ずるものとして政令で定める株式を発行している会社(以下この条において「上場会社等」という。)の株式の取得を除く。)
非居住者となる以前から引き続き所有する上場会社等以外の会社の株式 又は持分の譲渡(非居住者である個人から前項各号に掲げるものに対して行われる譲渡に限る。)
上場会社等の株式の取得(当該取得をしたもの(以下 この号 及び第四項において「株式取得者」という。)が、当該取得の後において所有することとなる当該上場会社等の株式の数、当該株式取得者の密接関係者が所有する当該上場会社等の株式の数 並びに当該株式取得者 及び当該株式取得者の密接関係者が投資一任契約 その他の契約に基づき他のものから委任を受けて株式の運用(その指図をすることを含み、政令で定める要件を満たすものに限る。)をする場合におけるその対象となる当該上場会社等の株式の数を合計した株式の数(これらの株式に重複するものがある場合には、当該重複する数を控除した純計によるもの)の当該上場会社等の発行済株式の総数に占める割合が百分の一を下らない率で政令で定める率以上となる場合に行う取得に限る。)
上場会社等の議決権の取得(当該取得をしたもの(以下 この号 及び第四項において「議決権取得者」という。)が、当該取得の後において保有することとなる当該上場会社等の保有等議決権(自己 又は他人の名義をもつて保有する議決権 及び投資一任契約 その他の契約に基づき行使することができる議決権として政令で定めるものをいう。以下 この号 及び次号において同じ。)の数 及び当該議決権取得者の密接関係者が保有する当該上場会社等の保有等議決権の数を合計した純議決権数(議決権のうち重複するものがある場合には、当該重複する数を控除した純計によるもの。同号において同じ。)の当該上場会社等の総議決権に占める割合が百分の一を下らない率で政令で定める率以上となる場合に行う取得に限り、前号に掲げる行為を伴うものを除く。)
会社の事業目的の実質的な変更 その他会社の経営に重要な影響を与える事項として政令で定めるものに関し行う同意(上場会社等にあつては、当該同意をするもの(以下 この号 及び第四項において「同意者」という。)が保有する当該上場会社等の保有等議決権の数 及び当該同意者の密接関係者が保有する当該上場会社等の保有等議決権の数を合計した純議決権数の当該上場会社等の総議決権に占める割合が百分の一を下らない率で政令で定める率以上となる場合に行う同意に限る。)
本邦における支店等の設置 又は本邦にある支店等の種類 若しくは事業目的の実質的な変更(前項第一号 又は第二号に掲げるものが行う政令で定める設置 又は変更に限る。)
本邦に主たる事務所を有する法人に対する政令で定める金額を超える金銭の貸付け(銀行業を営む者 その他政令で定める金融機関がその業務として行う貸付け 及び前項第三号、第四号(任意組合 又は投資事業有限責任組合に該当するものに限る。)又は第五号に掲げるものが行う本邦通貨による貸付けを除く。)でその期間が一年を超えるもの
居住者(法人に限る。)からの事業の譲受け、吸収分割 及び合併による事業の承継(第一号から第三号までに掲げる行為を伴うものを除く。)
前各号に掲げる行為に準ずるものとして政令で定めるもの
特定取得とは、上場会社等以外の会社の株式 又は持分の第一項各号に掲げるものからの譲受けによる取得をいう。
第二項第三号から第五号までに規定する密接関係者とは、第一項各号に掲げるものであつて、株式取得者、議決権取得者 又は同意者と株式の所有関係等に基づく永続的な経済関係、親族関係 その他これらに準ずる特別の関係にあるものとして政令で定めるものをいう。
外国投資家(前条第一項に規定する外国投資家をいう。以下 この条、第二十八条、第二十九条第一項から第四項まで 及び第五十五条の五において同じ。)は、対内直接投資等(前条第二項に規定する対内直接投資等をいい、相続、遺贈、法人の合併 その他の事情を勘案して政令で定めるものを除く。以下 この条、第二十九条第一項から第四項まで、第五十五条の五、第六十九条の二第二項 及び第七十条第一項において同じ。)のうち第三項の規定による審査が必要となる対内直接投資等に該当するおそれがあるものとして政令で定めるものを行おうとするときは、政令で定めるところにより、あらかじめ、当該対内直接投資等について、事業目的、金額、実行の時期 その他の政令で定める事項を財務大臣 及び事業所管大臣に届け出なければならない。
対内直接投資等について前項の規定による届出をした外国投資家は、財務大臣 及び事業所管大臣が当該届出を受理した日から起算して三十日を経過する日までは、当該届出に係る対内直接投資等を行つてはならない。
ただし、財務大臣 及び事業所管大臣は、その期間の満了前に当該届出に係る対内直接投資等がその事業目的 その他からみて次項の規定による審査が必要となる対内直接投資等に該当しないと認めるときは、当該期間を短縮することができる。
財務大臣 及び事業所管大臣は、第一項の規定による届出があつた場合において、当該届出に係る対内直接投資等が次に掲げるいずれかの対内直接投資等(以下「国の安全等に係る対内直接投資等」という。)に該当しないかどうかを審査する必要があると認めるときは、当該届出に係る対内直接投資等を行つてはならない期間を、当該届出を受理した日から起算して四月間に限り、延長することができる。
イ 又はロに掲げるいずれかの事態を生ずるおそれがある対内直接投資等(我が国が加盟する対内直接投資等に関する多数国間の条約 その他の国際約束で政令で定めるもの(以下 この号において「条約等」という。)の加盟国の外国投資家が行う対内直接投資等で対内直接投資等に関する制限の除去について当該条約等に基づく義務がないもの及び当該条約等の加盟国以外の国の外国投資家が行う対内直接投資等でその国が当該条約等の加盟国であるものとした場合に当該義務がないこととなるものに限る。)
当該対内直接投資等が我が国との間に対内直接投資等に関し条約 その他の国際約束がない国の外国投資家により行われるものであることにより、これに対する取扱いを我が国の投資家が当該国において行う直接投資等(前条第二項各号に掲げる対内直接投資等に相当するものをいう。)に対する取扱いと実質的に同等なものとするため、その内容の変更 又は中止をさせる必要があると認められる対内直接投資等
資金の使途 その他からみて、当該対内直接投資等の全部 又は一部が第二十一条第一項 又は第二項の規定により許可を受ける義務を課されている資本取引に当たるものとしてその内容の変更 又は中止をさせる必要があると認められる対内直接投資等
財務大臣 及び事業所管大臣は、前項の規定により対内直接投資等を行つてはならない期間を延長した場合において、同項の規定による審査をした結果、当該延長された期間の満了前に第一項の規定による届出に係る対内直接投資等が国の安全等に係る対内直接投資等に該当しないと認めるときは、当該延長された期間を短縮することができる。
財務大臣 及び事業所管大臣は、第三項の規定により対内直接投資等を行つてはならない期間を延長した場合において、同項の規定による審査をした結果、第一項の規定による届出に係る対内直接投資等が国の安全等に係る対内直接投資等に該当すると認めるときは、関税・外国為替等審議会の意見を聴いて、当該対内直接投資等の届出をしたものに対し、政令で定めるところにより、当該対内直接投資等に係る内容の変更 又は中止を勧告することができる。
ただし、当該変更 又は中止を勧告することができる期間は、当該届出を受理した日から起算して第三項 又は次項の規定により延長された期間の満了する日までとする。
前項の規定により関税・外国為替等審議会の意見を聴く場合において、関税・外国為替等審議会が当該事案の性質に鑑み、第三項に規定する四月の期間内に意見を述べることが困難である旨を申し出た場合には、同項に規定する対内直接投資等を行つてはならない期間は、同項の規定にかかわらず、五月とする。
第五項の規定による勧告を受けたものは、当該勧告を受けた日から起算して十日以内に、財務大臣 及び事業所管大臣に対し、当該勧告を応諾するかしないかを通知しなければならない。
前項の規定により勧告を応諾する旨の通知をしたものは、当該勧告をされたところに従い、当該勧告に係る対内直接投資等を行わなければならない。
第七項の規定により勧告を応諾する旨の通知をしたものは、第三項 又は第六項の規定にかかわらず、当該対内直接投資等に係る届出を行つた日から起算して四月(同項の規定により延長された場合にあつては、五月)を経過しなくても、当該勧告に係る対内直接投資等を行うことができる。
第五項の規定による勧告を受けたものが、第七項の規定による通知をしなかつた場合 又は当該勧告を応諾しない旨の通知をした場合には、財務大臣 及び事業所管大臣は、当該勧告を受けたものに対し、当該対内直接投資等に係る内容の変更 又は中止を命ずることができる。
ただし、当該変更 又は中止を命ずることができる期間は、当該届出を受理した日から起算して第三項 又は第六項の規定により延長された期間の満了する日までとする。
財務大臣 及び事業所管大臣は、経済事情の変化 その他の事由により、第一項の規定による届出に係る対内直接投資等が国の安全等に係る対内直接投資等に該当しなくなつたと認めるときは、第七項の規定による対内直接投資等に係る内容の変更の勧告を応諾する旨の通知をしたもの又は前項の規定により対内直接投資等に係る内容の変更を命じられたものに対し、当該勧告 又は命令の全部 又は一部を取り消すことができる。
第五項から前項までに定めるもののほか、対内直接投資等に係る内容の変更 又は中止の勧告の手続 その他これらの勧告に関し必要な事項は、政令で定める。
特定組合等が行う対内直接投資等に相当するものにより当該特定組合等の組合員(特定組合類似団体にあつてはその構成員。以下同じ。)が取得する財産 又は権利については、当該特定組合等が取得し、又は所有し、若しくは保有するものとみなして、前各項 及び第二十九条第一項から第四項までの規定を適用する。
外国投資家以外の者(法人 その他の団体を含む。)が外国投資家のために当該外国投資家の名義によらないで行う対内直接投資等に相当するものについては、当該外国投資家以外の者を外国投資家とみなして、第一項から第十二項まで 及び第二十九条第一項から第四項までの規定を適用する。
外国投資家(第二十六条第一項に規定する外国投資家をいい、この法律、この法律に基づく命令 又はこれらに基づく処分に違反したものその他の前条第三項の規定による審査を行う必要性が高いものとして政令で定めるものを除く。以下この条において同じ。)は、対内直接投資等(第二十六条第二項に規定する対内直接投資等をいい、同項第一号から第四号まで 及び第九号(第一号から第四号までに掲げる行為に準ずるものに限る。)に掲げる行為に限る。以下 この条 及び第二十九条第五項において同じ。)のうち、国の安全等に係る対内直接投資等に該当するおそれが大きいものとして政令で定めるもの以外のものを行おうとする場合には、前条第一項の規定にかかわらず、同項の規定による届出をすることを要しない。
この場合において、当該外国投資家は、財務大臣 及び事業所管大臣が定める対内直接投資等が国の安全等に係る対内直接投資等に該当しないための基準を遵守しなければならない。
財務大臣 及び事業所管大臣は、前項に規定する基準の制定 又は改廃の立案をしようとするときは、関税・外国為替等審議会の意見を聴かなければならない。
財務大臣 及び事業所管大臣は、第一項の規定により前条第一項の規定による届出をせずに対内直接投資等を行つた外国投資家が、第一項に規定する基準に違反していると認めるときは、当該外国投資家に対し、当該基準を遵守するために必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
財務大臣 及び事業所管大臣は、前項の規定による勧告を受けた外国投資家がその勧告に従わなかつたときは、当該勧告を受けた外国投資家に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
前二項に定めるもののほか、第三項の規定による勧告の手続 その他当該勧告に関し必要な事項は、政令で定める。
特定組合等が行う対内直接投資等に相当するものにより当該特定組合等の組合員が取得する財産 又は権利については、当該特定組合等が取得し、又は所有し、若しくは保有するものとみなして、前各項 及び第二十九条第五項の規定を適用する。
外国投資家以外の者(法人 その他の団体を含む。)が外国投資家のために当該外国投資家の名義によらないで行う対内直接投資等に相当するものについては、当該外国投資家以外の者を外国投資家とみなして、第一項から第五項まで 及び第二十九条第五項の規定を適用する。
外国投資家は、特定取得(第二十六条第三項に規定する特定取得をいい、相続、遺贈、法人の合併 その他の事情を勘案して政令で定めるものを除く。以下同じ。)のうち第三項の規定による審査が必要となる特定取得に該当するおそれがあるものとして政令で定めるものを行おうとするときは、政令で定めるところにより、あらかじめ、当該特定取得について、事業目的、金額、実行の時期 その他の政令で定める事項を財務大臣 及び事業所管大臣に届け出なければならない。
特定取得について前項の規定による届出をした外国投資家は、財務大臣 及び事業所管大臣が当該届出を受理した日から起算して三十日を経過する日までは、当該届出に係る特定取得を行つてはならない。
ただし、財務大臣 及び事業所管大臣は、その期間の満了前に当該届出に係る特定取得がその事業目的 その他からみて次項の規定による審査が必要となる特定取得に該当しないと認めるときは、当該期間を短縮することができる。
財務大臣 及び事業所管大臣は、第一項の規定による届出があつた場合において、当該届出に係る特定取得が国の安全を損なう事態を生ずるおそれが大きい特定取得(我が国が加盟する特定取得に関する多数国間の条約 その他の国際約束で政令で定めるもの(以下 この項において「条約等」という。)の加盟国の外国投資家が行う特定取得で特定取得に関する制限の除去について当該条約等に基づく義務がないもの及び当該条約等の加盟国以外の国の外国投資家が行う特定取得でその国が当該条約等の加盟国であるものとした場合に当該義務がないこととなるものに限る。以下「国の安全に係る特定取得」という。)に該当しないかどうかを審査する必要があると認めるときは、当該届出に係る特定取得を行つてはならない期間を、当該届出を受理した日から起算して四月間に限り、延長することができる。
財務大臣 及び事業所管大臣は、前項の規定により特定取得を行つてはならない期間を延長した場合において、同項の規定による審査をした結果、当該延長された期間の満了前に第一項の規定による届出に係る特定取得が国の安全に係る特定取得に該当しないと認めるときは、当該延長された期間を短縮することができる。
財務大臣 及び事業所管大臣は、第三項の規定により特定取得を行つてはならない期間を延長した場合において、同項の規定による審査をした結果、第一項の規定による届出に係る特定取得が国の安全に係る特定取得に該当すると認めるときは、関税・外国為替等審議会の意見を聴いて、当該特定取得の届出をしたものに対し、政令で定めるところにより、当該特定取得に係る内容の変更 又は中止を勧告することができる。
ただし、当該変更 又は中止を勧告することができる期間は、当該届出を受理した日から起算して第三項 又は次項の規定により延長された期間の満了する日までとする。
前項の規定により関税・外国為替等審議会の意見を聴く場合において、関税・外国為替等審議会が当該事案の性質に鑑み、第三項に規定する四月の期間内に意見を述べることが困難である旨を申し出た場合には、同項に規定する特定取得を行つてはならない期間は、同項の規定にかかわらず、五月とする。
第二十七条第七項から第十二項までの規定は、第五項の規定による勧告があつた場合について準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
特定組合等が行う特定取得に相当するものにより当該特定組合等の組合員が取得する財産 又は権利については、当該特定組合等が取得し、又は所有し、若しくは保有するものとみなして、前各項 及び第二十九条第一項から第四項までの規定を適用する。
外国投資家以外の者(法人 その他の団体を含む。)が外国投資家のために当該外国投資家の名義によらないで行う特定取得に相当するものについては、当該外国投資家以外の者を外国投資家とみなして、第一項から第七項まで 及び第二十九条第一項から第四項までの規定を適用する。
外国投資家(第二十六条第一項に規定する外国投資家をいい、この法律、この法律に基づく命令 又はこれらに基づく処分に違反したものその他の前条第三項の規定による審査を行う必要性が高いものとして政令で定めるものを除く。以下この条において同じ。)は、特定取得のうち、国の安全に係る特定取得に該当するおそれが大きいものとして政令で定めるもの以外のものを行おうとする場合には、前条第一項の規定にかかわらず、同項の規定による届出をすることを要しない。
この場合において、当該外国投資家は、財務大臣 及び事業所管大臣が定める特定取得が国の安全に係る特定取得に該当しないための基準を遵守しなければならない。
財務大臣 及び事業所管大臣は、前項に規定する基準の制定 又は改廃の立案をしようとするときは、関税・外国為替等審議会の意見を聴かなければならない。
財務大臣 及び事業所管大臣は、第一項の規定により前条第一項の規定による届出をせずに特定取得を行つた外国投資家が、第一項に規定する基準に違反していると認めるときは、当該外国投資家に対し、当該基準を遵守するために必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
財務大臣 及び事業所管大臣は、前項の規定による勧告を受けた外国投資家がその勧告に従わなかつたときは、当該勧告を受けた外国投資家に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
前二項に定めるもののほか、第三項の規定による勧告の手続 その他当該勧告に関し必要な事項は、政令で定める。
特定組合等が行う特定取得に相当するものにより当該特定組合等の組合員が取得する財産 又は権利については、当該特定組合等が取得し、又は所有し、若しくは保有するものとみなして、前各項 及び次条第五項の規定を適用する。
外国投資家以外の者(法人 その他の団体を含む。)が外国投資家のために当該外国投資家の名義によらないで行う特定取得に相当するものについては、当該外国投資家以外の者を外国投資家とみなして、第一項から第五項まで 及び次条第五項の規定を適用する。
財務大臣 及び事業所管大臣は、次に掲げる場合において、対内直接投資等 又は特定取得が国の安全等に係る対内直接投資等 又は国の安全に係る特定取得に該当すると認めるときは、関税・外国為替等審議会の意見を聴いて、当該対内直接投資等 又は特定取得を行つた外国投資家に対し、政令で定めるところにより、当該対内直接投資等 又は特定取得により取得した株式 又は持分の全部 又は一部の処分 その他必要な措置を命ずることができる。
第二十七条第一項 又は第二十八条第一項の規定による届出をしなければならない外国投資家が、当該届出をせずに対内直接投資等 又は特定取得を行つた場合
第二十七条第一項 又は第二十八条第一項の規定による届出をした外国投資家が、禁止期間の満了前に、当該届出に係る対内直接投資等 又は特定取得を行つた場合
財務大臣 及び事業所管大臣は、第二十七条第一項 又は第二十八条第一項の規定による届出をした外国投資家が、当該届出に関し虚偽の届出をした場合において、当該届出に係る対内直接投資等 又は特定取得が国の安全等に係る対内直接投資等 又は国の安全に係る特定取得に該当すると認めるときは、関税・外国為替等審議会の意見を聴いて、当該対内直接投資等 又は特定取得を行つた外国投資家に対し、政令で定めるところにより、必要な措置を命ずることができる。
財務大臣 及び事業所管大臣は、第二十七条第一項 又は第二十八条第一項の規定による届出をした外国投資家が、第二十七条第七項(第二十八条第七項において準用する場合を含む。)の規定により応諾する旨の通知をした対内直接投資等 若しくは特定取得に係る内容の変更の勧告に従わず、又は第二十七条第十項(第二十八条第七項において準用する場合を含む。)の規定による対内直接投資等 若しくは特定取得に係る内容の変更の命令に違反した場合には、当該対内直接投資等 又は特定取得を行つた外国投資家に対し、政令で定めるところにより、当該対内直接投資等 又は特定取得により取得した株式 又は持分(第二十七条第五項 若しくは第二十八条第五項の規定により当該対内直接投資等 若しくは特定取得に係る株式の数 若しくは金額 若しくは持分の口数 若しくは金額の変更を勧告した場合における当該変更に係る部分 又は第二十七条第十項(第二十八条第七項において準用する場合を含む。)の規定により当該対内直接投資等 若しくは特定取得に係る株式の数 若しくは金額 若しくは持分の口数 若しくは金額の変更を命じた場合における当該変更に係る部分に限る。)の全部 又は一部の処分 その他必要な措置を命ずることができる。
財務大臣 及び事業所管大臣は、第二十七条第一項 又は第二十八条第一項の規定による届出をした外国投資家が、第二十七条第七項(第二十八条第七項において準用する場合を含む。)の規定により応諾する旨の通知をした対内直接投資等 若しくは特定取得の中止の勧告に従わず、又は第二十七条第十項(第二十八条第七項において準用する場合を含む。)の規定による対内直接投資等 若しくは特定取得の中止の命令に違反した場合には、当該対内直接投資等 又は特定取得を行つた外国投資家に対し、政令で定めるところにより、当該対内直接投資等 又は特定取得により取得した株式 又は持分の全部 又は一部の処分 その他必要な措置を命ずることができる。
財務大臣 及び事業所管大臣は、第二十七条の二第一項 又は前条第一項の規定により第二十七条第一項 又は第二十八条第一項の規定による届出をせずに対内直接投資等 又は特定取得を行つた第二十七条の二第一項 又は前条第一項に規定する外国投資家が、第二十七条の二第四項 又は前条第四項の規定による命令に違反した場合であつて、当該対内直接投資等 又は特定取得が国の安全等に係る対内直接投資等 又は国の安全に係る特定取得に該当すると認めるときは、関税・外国為替等審議会の意見を聴いて、当該対内直接投資等 又は特定取得を行つた外国投資家に対し、政令で定めるところにより、当該対内直接投資等 又は特定取得により取得した株式 又は持分の全部 又は一部の処分 その他必要な措置を命ずることができる。
第一項第二号の「禁止期間」とは、第二十七条第二項本文に規定する期間(同条第三項 若しくは第六項の規定により延長され、又は同条第二項ただし書 若しくは第四項の規定により短縮された場合には、当該延長され、又は短縮された期間)又は第二十八条第二項本文に規定する期間(同条第三項 若しくは第六項の規定により延長され、又は同条第二項ただし書 若しくは第四項の規定により短縮された場合には、当該延長され、又は短縮された期間)をいう。
居住者は、非居住者(非居住者の本邦にある支店等を含む。以下この条において同じ。)との間で当該非居住者の行う工業所有権 その他の技術に関する権利の譲渡、これらに関する使用権の設定 又は事業の経営に関する技術の指導に係る契約の締結 又は更新 その他当該契約の条項の変更(以下「技術導入契約の締結等」という。)のうち第三項の規定による審査が必要となる技術導入契約の締結等に該当するおそれがあるものとして政令で定めるものをしようとするときは、政令で定めるところにより、あらかじめ、当該技術導入契約の締結等について、その契約の条項 その他の政令で定める事項を財務大臣 及び事業所管大臣に届け出なければならない。
技術導入契約の締結等について前項の規定による届出をした居住者は、財務大臣 及び事業所管大臣が当該届出を受理した日から起算して三十日を経過する日までは、当該届出に係る技術導入契約の締結等をしてはならない。
ただし、財務大臣 及び事業所管大臣は、その期間の満了前に当該届出に係る技術導入契約の締結等がその技術の種類 その他からみて次項の規定による審査が必要となる技術導入契約の締結等に該当しないと認めるときは、当該期間を短縮することができる。
財務大臣 及び事業所管大臣は、第一項の規定による届出があつた場合において、当該届出に係る技術導入契約の締結等が次に掲げるいずれかの事態を生ずるおそれがある技術導入契約の締結等(我が国が加盟する技術導入契約の締結等に関する多数国間の条約 その他の国際約束で政令で定めるもの(以下 この項において「条約等」という。)の加盟国の非居住者との間でされる技術導入契約の締結等で技術導入契約の締結等に関する制限の除去について当該条約等に基づく義務がないもの 及び当該条約等の加盟国以外の国の非居住者との間でされる技術導入契約の締結等でその国が当該条約等の加盟国であるものとした場合に当該義務がないこととなるものに限る。次項 及び第五項において「国の安全等に係る技術導入契約の締結等」という。)に該当しないかどうかを審査する必要があると認めるときは、当該届出に係る技術導入契約の締結等をしてはならない期間を、当該届出を受理した日から起算して四月間に限り、延長することができる。
財務大臣 及び事業所管大臣は、前項の規定により技術導入契約の締結等をしてはならない期間を延長した場合において、同項の規定による審査をした結果、当該延長された期間の満了前に第一項の規定による届出に係る技術導入契約の締結等が国の安全等に係る技術導入契約の締結等に該当しないと認めるときは、当該延長された期間を短縮することができる。
財務大臣 及び事業所管大臣は、第三項の規定により技術導入契約の締結等をしてはならない期間を延長した場合において、同項の規定による審査をした結果、第一項の規定による届出に係る技術導入契約の締結等が国の安全等に係る技術導入契約の締結等に該当すると認めるときは、関税・外国為替等審議会の意見を聴いて、当該技術導入契約の締結等の届出をした者に対し、政令で定めるところにより、当該技術導入契約の締結等に係る条項の全部 若しくは一部の変更 又は中止を勧告することができる。
ただし、当該変更 又は中止を勧告することができる期間は、当該届出を受理した日から起算して第三項 又は次項の規定により延長された期間の満了する日までとする。
前項の規定により関税・外国為替等審議会の意見を聴く場合において、関税・外国為替等審議会が、当該事案の性質に鑑み、第三項に規定する四月の期間内に意見を述べることが困難である旨を申し出た場合には、同項に規定する技術導入契約の締結等をしてはならない期間は、同項の規定にかかわらず、五月とする。
第二十七条第七項から第十二項までの規定は、第五項の規定による勧告があつた場合について準用する。
この場合において必要な技術的読替えは、政令で定める。
前各項の規定は、非居住者の本邦にある支店等が独自に開発した技術に係る技術導入契約の締結等 その他政令で定める技術導入契約の締結等については、適用しない。