民事訴訟法

# 平成八年法律第百九号 #
略称 : 民訴法 

第六章 裁判によらない訴訟の完結

分類 法律
カテゴリ   民事
@ 施行日 : 令和六年三月一日 ( 2024年 3月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第四十八号による改正
最終編集日 : 2024年 07月31日 09時08分


1項

訴えは、判決が確定するまで、その全部 又は一部を取り下げることができる。

2項

訴えの取下げは、相手方が本案について準備書面を提出し、弁論準備手続において申述をし、又は口頭弁論をした後にあっては、相手方の同意を得なければ、その効力を生じない。


ただし、本訴の取下げがあった場合における反訴の取下げについては、この限りでない。

3項

訴えの取下げは、書面でしなければならない。


ただし、口頭弁論、弁論準備手続 又は和解の期日(以下 この章において「口頭弁論等の期日」という。)においては、口頭ですることを妨げない。

4項

第二項本文の場合において、訴えの取下げが書面でされたときはその書面を、訴えの取下げが口頭弁論等の期日において口頭でされたとき(相手方がその期日に出頭したときを除く)はその期日の調書の謄本を相手方に送達しなければならない。

5項

訴えの取下げの書面の送達を受けた日から二週間以内に相手方が異議を述べないときは、訴えの取下げに同意したものとみなす。


訴えの取下げが口頭弁論等の期日において口頭でされた場合において、相手方がその期日に出頭したときは訴えの取下げがあった日から、相手方がその期日に出頭しなかったときは前項の謄本の送達があった日から二週間以内に相手方が異議を述べないときも、同様とする。

1項

訴訟は、訴えの取下げがあった部分については、初めから係属していなかったものとみなす。

2項

本案について終局判決があった後に訴えを取り下げた者は、同一の訴えを提起することができない

1項

当事者双方が、口頭弁論 若しくは弁論準備手続の期日に出頭せず、又は弁論 若しくは弁論準備手続における申述をしないで退廷 若しくは退席をした場合において、一月以内に期日指定の申立てをしないときは、訴えの取下げがあったものとみなす。


当事者双方が、連続して二回、口頭弁論 若しくは弁論準備手続の期日に出頭せず、又は弁論 若しくは弁論準備手続における申述をしないで退廷 若しくは退席をしたときも、同様とする。

1項

当事者が遠隔の地に居住していること その他の事由により出頭することが困難であると認められる場合において、その当事者があらかじめ裁判所 又は受命裁判官 若しくは受託裁判官から提示された和解条項案を受諾する旨の書面を提出し、他の当事者が口頭弁論等の期日に出頭してその和解条項案を受諾したときは、当事者間に和解が調ったものとみなす。

1項

裁判所 又は受命裁判官 若しくは受託裁判官は、当事者の共同の申立てがあるときは、事件の解決のために適当な和解条項を定めることができる。

2項

前項の申立ては、書面でしなければならない。


この場合においては、その書面に同項の和解条項に服する旨を記載しなければならない。

3項

第一項の規定による和解条項の定めは、口頭弁論等の期日における告知 その他相当と認める方法による告知によってする。

4項

当事者は、前項の告知前に限り、第一項の申立てを取り下げることができる。


この場合においては、相手方の同意を得ることを要しない。

5項

第三項の告知が当事者双方にされたときは、当事者間に和解が調ったものとみなす。

1項

請求の放棄 又は認諾は、口頭弁論等の期日においてする。

2項

請求の放棄 又は認諾をする旨の書面を提出した当事者が口頭弁論等の期日に出頭しないときは、裁判所 又は受命裁判官 若しくは受託裁判官は、その旨の陳述をしたものとみなすことができる。

1項

和解 又は請求の放棄 若しくは認諾を調書に記載したときは、その記載は、確定判決と同一の効力を有する。