気象業務法

# 昭和二十七年法律第百六十五号 #

第二章 観測

分類 法律
カテゴリ   文化
@ 施行日 : 令和六年四月二十五日 ( 2024年 4月25日 )
@ 最終更新 : 令和六年法律第二十号による改正
最終編集日 : 2024年 07月21日 17時06分


1項
気象庁は、気象、地象、地動、地球磁気、地球電気 及び水象の観測を行う場合には、国土交通省令で定める方法に従つてするものとする。
1項
気象庁長官は、必要があると認めるときは、政府機関、地方公共団体、会社 その他の団体 又は個人に、気象、地象、地動 及び水象の観測 又は気象、地象、地動 及び水象に関する情報の提供を委託することができる。
1項

気象庁以外の政府機関 又は地方公共団体が気象の観測を行う場合には、国土交通省令で定める技術上の基準に従つてこれをしなければならない。


但し、左に掲げる気象の観測を行う場合は、この限りでない。

一 号
研究のために行う気象の観測
二 号
教育のために行う気象の観測
三 号
国土交通省令で定める気象の観測
2項

政府機関 及び地方公共団体以外の者が次に掲げる気象の観測を行う場合には、前項の技術上の基準に従つてこれをしなければならない。


ただし、国土交通省令で定める気象の観測を行う場合は、この限りでない。

一 号
その成果を発表するための気象の観測
二 号
その成果を災害の防止に利用するための気象の観測
3項

前二項の規定により気象の観測を技術上の基準に従つてしなければならない者がその施設を設置したときは、国土交通省令の定めるところにより、その旨を気象庁長官に届け出なければならない。


これを廃止したときも同様とする。

4項

気象庁長官は、気象に関する観測網を確立するため必要があると認めるときは、前項前段の規定により届出をした者に対し、気象の観測の成果を報告することを求めることができる。

1項

船舶安全法昭和八年法律第十一号)第四条の規定により無線電信を施設することを要する船舶で政令で定めるものは、国土交通省令の定めるところにより、気象測器を備え付けなければならない。

2項

前項の船舶は、国土交通省令で定める区域を航行するときは、前条第一項の技術上の基準に従い気象 及び水象を観測し、国土交通省令の定めるところにより、その成果を気象庁長官に報告しなければならない。

1項

第十六条の航空予報図の交付を受けた航空機は、航行を行う場合には、その飛行中、国土交通省令の定めるところにより、気象の状況を気象庁長官に報告しなければならない。

2項

前項の航空機は、その航行を終つたときは、国土交通省令の定めるところにより、その飛行した区域の気象の状況を気象庁長官に報告しなければならない。

1項

第六条第一項 若しくは第二項の規定により技術上の基準に従つてしなければならない気象の観測に用いる気象測器、第七条第一項の規定により船舶に備え付ける気象測器 又は第十七条第一項の許可を受けた者が同項の予報業務のための観測に用いる気象測器であつて、正確な観測の実施 及び観測の方法の統一を確保するために一定の構造(材料の性質を含む。)及び性能を有する必要があるものとして別表の上欄に掲げるものは、第三十二条の三 及び第三十二条の四の規定により気象庁長官の登録を受けた者が行う検定に合格したものでなければ、使用してはならない。


ただし、特殊の種類 又は構造の気象測器で国土交通省令で定めるものは、この限りでない。

2項

第十七条第一項の許可を受けた者は、気象庁が行つた観測 又は前項の検定に合格した気象測器を用いた観測(以下この項において「本観測」という。)の成果に基づいて同条第一項の予報業務を行うに当たり、本観測の成果を補完するために行う観測(以下この項において「補完観測」という。)に用いる気象測器については、前項の検定に合格していないものであつても、国土交通省令で定めるところにより、本観測の正確な実施に支障を及ぼすおそれがなく、かつ、補完観測が当該予報業務の適確な遂行に資するものであることについての気象庁長官の確認を受けたときは、同項の規定にかかわらず、当該補完観測に使用することができる。

1項

気象庁長官は、第六条第一項 若しくは第二項の規定により技術上の基準に従つてしなければならない気象の観測を行う者 又は第七条第一項の船舶 若しくは第八条第一項の航空機において気象の観測に従事する者に対し、観測の実施方法について指導をすることができる。

1項

気象庁は、気象、地象、地動、地球磁気、地球電気 及び水象の観測の成果 並びに気象、地象 及び水象に関する情報を直ちに発表することが公衆の利便を増進すると認めるときは、放送機関、新聞社、通信社 その他の報道機関(以下単に「報道機関」という。)の協力を求めて、直ちにこれを発表し、公衆に周知させるように努めなければならない。

1項

気象庁長官は、地象、地動、地球磁気、地球電気 及び水象の観測 及び研究 並びに地震に関する土地 及び水域の測量の成果に基づき、大規模地震対策特別措置法昭和五十三年法律第七十三号)第三条第一項に規定する地震防災対策強化地域に係る大規模な地震が発生するおそれがあると認めるときは、直ちに、政令で定めるところにより、発生のおそれがあると認める地震に関する情報(当該地震の発生により生ずるおそれのある津波の予想に関する情報を含む。)を内閣総理大臣に報告しなければならない。

2項

気象庁長官は、前項の規定により報告をした後において、当該地震に関し新たな事情が生じたと認めるときは、その都度、当該新たな事情に関する情報を同項の規定に準じて報告しなければならない。


この場合において、

同項
内閣総理大臣」とあるのは、
「内閣総理大臣(大規模地震対策特別措置法第十条第一項の規定により地震災害警戒本部が設置されたときは、内閣総理大臣 及び地震災害警戒本部長)」と

読み替えるものとする。

1項

気象庁長官は、第六条第四項第七条第二項 又は第八条の規定により報告を行う者に対し、政令の定めるところにより、予算の範囲内において、その費用を負担することができる。

2項

気象庁長官は、必要があると認めるときは、第六条第四項の規定により報告を行う者 又は第七条第一項の船舶に対し、政令の定めるところにより、気象測器 その他の機器を貸し付けることができる。