国 及び地方公共団体は、幼児、児童 及び生徒の発達段階に応じて、学校(学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する学校をいい、大学 及び高等専門学校を除く。第三項において同じ。)の授業 その他の教育活動において適切かつ体系的な消費者教育の機会を確保するため、必要な施策を推進しなければならない。
消費者教育の推進に関する法律
第三章 基本的施策
国 及び地方公共団体は、教育職員に対する消費者教育に関する研修を充実するため、教育職員の職務の内容 及び経験に応じ、必要な措置を講じなければならない。
国 及び地方公共団体は、学校において実践的な消費者教育が行われるよう、その内外を問わず、消費者教育に関する知識、経験等を有する人材の活用を推進するものとする。
国 及び地方公共団体は、大学等(学校教育法第一条に規定する大学 及び高等専門学校 並びに専修学校、各種学校 その他の同条に規定する学校以外の教育施設で学校教育に類する教育を行うものをいう。以下 この条 及び第十六条第二項において同じ。)において消費者教育が適切に行われるようにするため、大学等に対し、学生等の消費生活における被害を防止するための啓発その他の自主的な取組を行うよう 促すものとする。
国 及び地方公共団体は、大学等が行う前項の取組を促進するため、関係団体の協力を得つつ、学生等に対する援助に関する業務に従事する教職員に対し、研修の機会の確保、情報の提供 その他の必要な措置を講じなければならない。
国、地方公共団体 及び独立行政法人国民生活センター(以下この章において「国民生活センター」という。)は、地域において高齢者、障害者等に対する消費者教育が適切に行われるようにするため、民生委員法(昭和二十三年法律第百九十八号)に定める民生委員、社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)に定める社会福祉主事、介護福祉士 その他の高齢者、障害者等が地域において日常生活を営むために必要な支援を行う者に対し、研修の実施、情報の提供 その他の必要な措置を講じなければならない。
国、地方公共団体 及び国民生活センターは、公民館 その他の社会教育施設等において消費生活センター等の収集した情報の活用による実例を通じた消費者教育が行われるよう、必要な措置を講じなければならない。
事業者 及び事業者団体は、消費者団体 その他の関係団体との情報の交換 その他の連携を通じ、消費者の消費生活に関する知識の向上が図られるよう努めるものとする。
事業者は、消費者からの問合せ、相談等を通じて得た消費者に有用な消費生活に関する知識を広く提供するよう努めるものとする。
事業者は、その従業者に対し、研修を実施し、又は事業者団体等が行う 講習会を受講させること等を通じ、消費生活に関する知識 及び理解を深めるよう努めるものとする。
事業者団体は、消費者団体 その他の民間の団体が行う 消費者教育の推進のための活動に対し、資金の提供 その他の援助に努めるものとする。
国 及び地方公共団体は、消費者教育に使用される教材の充実を図るとともに、学校、地域、家庭、職域 その他の様々な場において当該教材が有効に活用されるよう、消費者教育に関連する実務経験を有する者等の意見を反映した教材の開発 及び その効果的な提供に努めなければならない。
国、地方公共団体 及び国民生活センターは、消費者安全法に定める消費生活相談員 その他の消費者の利益の擁護又は増進を図るための活動を行う者に対し、消費者教育に関する専門的知識を修得するための研修の実施その他 その資質の向上のために必要な措置を講じなければならない。
国 及び地方公共団体は、大学等、研究機関、消費者団体 その他の関係機関 及び関係団体に対し、消費者教育を担う人材の育成 及び資質の向上のための講座の開設 その他の自主的な取組を行うよう促すものとする。
国 及び地方公共団体は、消費者教育に関する調査研究を行う大学、研究機関 その他の関係機関 及び関係団体と協力を図りつつ、諸外国の学校における総合的、体系的かつ効果的な消費者教育の内容 及び方法その他の国の内外における消費者教育の内容 及び方法に関し、調査研究 並びにその成果の普及 及び活用に努めなければならない。
国、地方公共団体 及び国民生活センターは、学校、地域、家庭、職域 その他の様々な場において行われている消費者教育に関する先進的な取組に関する情報 その他の消費者教育に関する情報について、年齢、障害の有無 その他の消費者の特性に配慮しつつ、これを収集し、及び提供するよう努めなければならない。
国は、消費生活における被害の防止を図るため、年齢、障害の有無 その他の消費者の特性を勘案して、その収集した消費生活に関する情報が消費者教育の内容に的確かつ迅速に反映されるよう努めなければならない。