犯罪の現場 その他の場所、身体 または物の検証については、事実発見のため身体の検査、死体の解剖、墳墓の発掘、物の破壊 その他必要な処分をすることができる。
犯罪捜査規範
第4節 検証
死体の検証、墳墓の発掘等を行うに当つては、礼を失わないように注意し、配偶者、直系の親族 または兄弟姉妹があるときは、これらの者に、その旨を通知し、なるべく その立会を得るようにしなければならない。
前項の場合において、死体の被服、附着物、墳墓内の埋葬物等で捜査上必要があると認められるものについては、遺族から任意提出を受け、または差押許可状により差押を行わなければならない。
第104条第3項から第106条まで(実況見分、実況見分調書記載上の注意、被疑者の供述に基づく実況見分)の規定は、検証を行う場合について準用する。
この場合において、
これらの規定中
「実況見分調書」とあるのは
「検証調書 又は身体検査調書」と
読み替えるものとする。
検証を行う場合において他の処分と同時に身体の検査をするときは、別に身体検査調書を作成することなく、検証調書に身体の検査に関する事項をもあわせて記載することができる。
第145条(第三者の立会)、第147条(執行中の退去および出入禁止)、第147条の2(協力要請)、第148条(捜索中止の場合の処置)及び第149条(捜索調書)第1項の規定は検証を行う場合について、第149条(捜索調書)第2項の規定は検証調書の作成について、それぞれ準用する。
この場合において、
第149条第1項の規定中
「捜索調書」とあるのは、
「検証調書 又は身体検査調書」と
読み替えるものとする。
身体検査に際し、やむを得ない理由により立会人を得ることができなかつたときは、その事情を身体検査調書に明らかにしておかなければならない。
身体検査を行うに当たつては、刑訴法第218条第6項の規定により裁判官の付した条件を厳格に遵守するほか、性別、年齢、健康状態、場所的関係 その他諸般の状況を考慮してこれを受ける者の名誉を害しないように注意し、かつ、穏当な方法で行わなければならない。
身体検査を行うに当つては、必要があると認められるときは、医師 その他専門的知識を有する者の助力を得て行わなければならない。
負傷者の負傷部位について身体検査を行うときは、その状況を撮影等により明確に記録する等の方法をとり、できる限り短時間のうちに終了するように努めなければならない。
刑訴法第222条第7項の規定により、正当の理由がなく身体検査を拒んだ者に対する過料処分 またはその者にその拒絶により生じた費用の賠償を命ずべき処分を裁判所に請求するには、過料処分等請求書を作成して行わなければならない。