被保護者は、正当な理由がなければ、既に決定された保護を、不利益に変更されることがない。
生活保護法
第十章 被保護者の権利及び義務
被保護者は、常に、能力に応じて勤労に励み、自ら、健康の保持 及び増進に努め、収入、支出 その他生計の状況を適切に把握するとともに支出の節約を図り、その他生活の維持 及び向上に努めなければならない。
被保護者は、収入、支出 その他生計の状況について変動があつたとき、又は居住地 若しくは世帯の構成に異動があつたときは、すみやかに、保護の実施機関 又は福祉事務所長にその旨を届け出なければならない。
被保護者は、保護の実施機関が、第三十条第一項ただし書の規定により、被保護者を救護施設、更生施設、日常生活支援住居施設 若しくはその他の適当な施設に入所させ、若しくはこれらの施設に入所を委託し、若しくは私人の家庭に養護を委託して保護を行うことを決定したとき、又は第二十七条の規定により、被保護者に対し、必要な指導 又は指示をしたときは、これに従わなければならない。
保護施設を利用する被保護者は、第四十六条の規定により定められたその保護施設の管理規程に従わなければならない。
保護の実施機関は、被保護者が前二項の規定による義務に違反したときは、保護の変更、停止 又は廃止をすることができる。
保護の実施機関は、前項の規定により保護の変更、停止 又は廃止の処分をする場合には、当該被保護者に対して弁明の機会を与えなければならない。
この場合においては、あらかじめ、当該処分をしようとする理由、弁明をすべき日時 及び場所を通知しなければならない。
第三項の規定による処分については、行政手続法第三章(第十二条 及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。
被保護者が、急迫の場合等において資力があるにもかかわらず、保護を受けたときは、保護に要する費用を支弁した都道府県 又は市町村に対して、すみやかに、その受けた保護金品に相当する金額の範囲内において保護の実施機関の定める額を返還しなければならない。