この法律において「共同募金」とは、都道府県の区域を単位として、毎年一回、厚生労働大臣の定める期間内に限つてあまねく行う寄附金の募集であつて、その区域内における地域福祉の推進を図るため、その寄附金をその区域内において社会福祉事業、更生保護事業 その他の社会福祉を目的とする事業を経営する者(国 及び地方公共団体を除く。以下この節において同じ。)に配分することを目的とするものをいう。
社会福祉法
第四節 共同募金
共同募金を行う事業は、第二条の規定にかかわらず、第一種社会福祉事業とする。
共同募金会以外の者は、共同募金事業を行つてはならない。
共同募金会 及びその連合会以外の者は、その名称中に、「共同募金会」又はこれと紛らわしい文字を用いてはならない。
第三十条第一項の所轄庁は、共同募金会の設立の認可に当たつては、第三十二条に規定する事項のほか、次に掲げる事項をも審査しなければならない。
当該共同募金の配分を受ける者が役員、評議員 又は配分委員会の委員に含まれないこと。
第四十条第一項の規定は、配分委員会の委員について準用する。
共同募金会の役員は、配分委員会の委員となることができる。
ただし、委員の総数の三分の一を超えてはならない。
この節に規定するもののほか、配分委員会に関し必要な事項は、政令で定める。
共同募金は、社会福祉を目的とする事業を経営する者以外の者に配分してはならない。
共同募金会は、第百十二条に規定する期間が満了した日の属する会計年度の翌年度の末日までに、その寄附金を配分しなければならない。
共同募金会は、前条第三項の規定にかかわらず、災害救助法(昭和二十二年法律第百十八号)第二条第一項に規定する災害の発生 その他厚生労働省令で定める特別の事情がある場合に備えるため、共同募金の寄附金の額に厚生労働省令で定める割合を乗じて得た額を限度として、準備金を積み立てることができる。
共同募金会は、前項の災害の発生 その他特別の事情があつた場合には、第百十二条の規定にかかわらず、当該共同募金会が行う共同募金の区域以外の区域において社会福祉を目的とする事業を経営する者に配分することを目的として、拠出の趣旨を定め、同項の準備金の全部 又は一部を他の共同募金会に拠出することができる。
前項の規定による拠出を受けた共同募金会は、拠出された金額を、同項の拠出の趣旨に従い、当該共同募金会の区域において社会福祉を目的とする事業を経営する者に配分しなければならない。
共同募金会は、第一項に規定する準備金の積立て、第二項に規定する準備金の拠出 及び前項の規定に基づく配分を行うに当たつては、配分委員会の承認を得なければならない。
共同募金会は、共同募金を行うには、あらかじめ、都道府県社会福祉協議会の意見を聴き、及び配分委員会の承認を得て、共同募金の目標額、受配者の範囲 及び配分の方法を定め、これを公告しなければならない。
共同募金会は、寄附金の配分を終了したときは、一月以内に、募金の総額、配分を受けた者の氏名 又は名称 及び配分した額 並びに第百十八条第一項の規定により新たに積み立てられた準備金の額 及び準備金の総額を公告しなければならない。
共同募金会は、第百十八条第二項の規定により準備金を拠出した場合には、速やかに、同項の拠出の趣旨、拠出先の共同募金会 及び拠出した額を公告しなければならない。
共同募金会は、第百十八条第三項の規定により配分を行つた場合には、配分を終了した後三月以内に、拠出を受けた総額 及び拠出された金額の配分を受けた者の氏名 又は名称を公告するとともに、当該拠出を行つた共同募金会に対し、拠出された金額の配分を受けた者の氏名 又は名称を通知しなければならない。
第三十条第一項の所轄庁は、共同募金会については、第五十六条第八項の事由が生じた場合のほか、第百十四条各号に規定する基準に適合しないと認められるに至つた場合においても、解散を命ずることができる。
ただし、他の方法により監督の目的を達することができない場合に限る。
共同募金の配分を受けた者は、その配分を受けた後一年間は、その事業の経営に必要な資金を得るために寄附金を募集してはならない。