仲裁法

# 平成十五年法律第百三十八号 #

第一章 総則

分類 法律
カテゴリ   民事
@ 施行日 : 令和八年五月二十一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第四十八号
最終編集日 : 2026年 09月04日 12時12分


1項

仲裁地が日本国内にある仲裁手続 及び仲裁手続に関して裁判所が行う手続については、他の法令に定めるもののほか、この法律の定めるところによる。

1項

この法律において「仲裁合意」とは、既に生じた民事上の紛争 又は将来において生ずる一定の法律関係(契約に基づくものであるかどうかを問わない。)に関する民事上の紛争の全部 又は一部の解決を一人 又は二人以上仲裁人にゆだね、かつ、その判断(以下「仲裁判断」という。)に服する旨の合意をいう。

2項

この法律において「仲裁廷」とは、仲裁合意に基づき、その対象となる民事上の紛争について審理し、仲裁判断を行う一人の仲裁人 又は二人以上仲裁人の合議体をいう。

3項

この法律において「主張書面」とは、仲裁手続において当事者が作成して仲裁廷に提出する書面であって、当該当事者の主張が記載されているものをいう。

1項

次章から第七章まで第九章 及び第十章の規定は、次項 及び第八条に定めるものを除き、仲裁地が日本国内にある場合について適用する。

2項

第十四条第一項 及び第十五条の規定は、仲裁地が日本国内にある場合、仲裁地が日本国外にある場合 及び仲裁地が定まっていない場合に適用する。

3項

第八章の規定は、仲裁地が日本国内にある場合 及び仲裁地が日本国外にある場合に適用する。

1項

仲裁手続に関しては、裁判所は、この法律に規定する場合に限り、その権限を行使することができる。

1項

この法律の規定により裁判所が行う手続に係る事件は、次に掲げる裁判所管轄に専属する。

一 号

当事者が合意により定めた地方裁判所

二 号

仲裁地(の地方裁判所の管轄区域のみに属する地域を仲裁地として定めた場合に限る)を管轄する地方裁判所

三 号

当該事件の被申立人の普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所

2項

前項の規定にかかわらず、仲裁地が日本国内にあるときは、この法律の規定により裁判所が行う手続に係る申立ては、東京地方裁判所 及び大阪地方裁判所にもすることができる。

3項

この法律の規定により二以上の裁判所が管轄権を有するときは、先に申立てがあった裁判所管轄する。

4項

裁判所は、この法律の規定により裁判所が行う手続に係る事件の全部 又は一部がその管轄に属しないと認めるときは、申立てにより 又は職権で、これを管轄裁判所移送しなければならない。

5項

裁判所は、第三項の規定により管轄する事件について、相当と認めるときは、申立てにより 又は職権で、当該事件の全部 又は一部を同項の規定により管轄権を有しないこととされた裁判所に移送することができる。

1項

この法律の規定により裁判所が行う手続に係る裁判は、口頭弁論を経ないですることができる。

1項

この法律の規定により裁判所が行う手続に係る裁判につき利害関係を有する者は、この法律に特別の定めがある場合に限り、当該裁判に対し、その告知を受けた日から二週間の不変期間内に、即時抗告をすることができる。

1項

裁判所に対する次の各号に掲げる申立ては、仲裁地が定まっていない場合であって、仲裁地が日本国内となる可能性があり、かつ、申立人 又は被申立人の普通裁判籍(最後の住所により定まるものを除く)の所在地が日本国内にあるときも、することができる。


この場合においては、当該各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める規定を適用する。

一 号

第十六条第三項の申立て

同条

二 号

第十七条第二項から第五項までの申立て

同条

三 号

第十九条第四項の申立て

第十八条 及び第十九条

四 号

第二十条の申立て

同条

2項

前項の場合における同項各号に掲げる申立てに係る事件は、第五条第一項の規定にかかわらず、次に掲げる裁判所の管轄に専属する。

一 号

前項に規定する普通裁判籍の所在地を管轄する地方裁判所

二 号
東京地方裁判所 及び大阪地方裁判所
1項

この法律の規定により裁判所が行う手続について利害関係を有する者は、裁判所書記官に対し、次に掲げる事項を請求することができる。

一 号
事件の記録の閲覧 又は謄写
二 号

事件の記録中の電子的方式、磁気的方式 その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録の複製

三 号

事件の記録の正本、謄本 又は抄本の交付

四 号

事件に関する事項の証明書の交付

1項

この法律の規定により裁判所が行う手続における期日の呼出しは、呼出状の送達、当該事件について出頭した者に対する期日の告知 その他相当と認める方法によってする。

2項

呼出状の送達 及び当該事件について出頭した者に対する期日の告知以外の方法による期日の呼出しをしたときは、期日に出頭しない者に対し、法律上の制裁 その他期日の不遵守による不利益を帰することができない。


ただしその者が期日の呼出しを受けた旨を記載した書面を提出したときは、この限りでない。

1項

この法律の規定により裁判所が行う手続における公示送達は、裁判所書記官が送達すべき書類を保管し、いつでも送達を受けるべき者に交付すべき旨を裁判所の掲示場に掲示してする。

1項

この法律の規定により裁判所が行う手続における申立て その他の申述(以下この条において「申立て等」という。)のうち、当該申立て等に関するこの法律 その他の法令の規定により書面等(書面、書類、文書、謄本、抄本、正本、副本、複本 その他文字、図形等人の知覚によって認識することができる情報が記載された紙 その他の有体物をいう。次項 及び第四項において同じ。)をもってするものとされているものであって、最高裁判所の定める裁判所に対してするもの(当該裁判所の裁判長、受命裁判官、受託裁判官 又は裁判所書記官に対してするものを含む。)については、当該法令の規定にかかわらず、最高裁判所規則で定めるところにより、電子情報処理組織(裁判所の使用に係る電子計算機(入出力装置を含む。以下この項 及び第三項において同じ。)と申立て等をする者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織をいう。)を用いてすることができる。

2項

前項の規定によりされた申立て等については、当該申立て等を書面等をもってするものとして規定した申立て等に関する法令の規定に規定する書面等をもってされたものとみなして、当該申立て等に関する法令の規定を適用する。

3項

第一項の規定によりされた申立て等は、同項裁判所の使用に係る電子計算機に備えられたファイルへの記録がされた時に、当該裁判所に到達したものとみなす。

4項

第一項の場合において、当該申立て等に関する他の法令の規定により署名等(署名、記名、押印 その他氏名 又は名称を書面等に記載することをいう。以下この項において同じ。)をすることとされているものについては、当該申立て等をする者は、当該法令の規定にかかわらず、当該署名等に代えて、最高裁判所規則で定めるところにより、氏名 又は名称を明らかにする措置を講じなければならない。

5項

第一項の規定によりされた申立て等が第三項に規定するファイルに記録されたときは、第一項裁判所は、当該ファイルに記録された情報の内容を書面に出力しなければならない。

6項

第一項の規定によりされた申立て等に係るこの法律 その他の法令の規定による事件の記録の閲覧 若しくは謄写 又はその正本、謄本 若しくは抄本の交付は、前項の書面をもってするものとする。


当該申立て等に係る書類の送達 又は送付も、同様とする。

1項

この法律の規定により裁判所が行う手続に係る裁判の裁判書を作成する場合には、当該裁判書には、当該裁判に係る主文、当事者 及び法定代理人 並びに裁判所記載しなければならない。

2項

前項の裁判書を送達する場合には、当該送達は、当該裁判書の正本によってする。

1項

特別の定めがある場合を除き、この法律の規定により裁判所が行う手続に関しては、その性質に反しない限り、民事訴訟法平成八年法律第百九号第一編から第四編までの規定(同法第七十一条第二項第九十一条の二第九十二条第九項 及び第十項第九十二条の二第二項第九十四条第百条第二項第一編第五章第四節第三款第百十一条第一編第七章第百三十三条の二第五項 及び第六項第百三十三条の三第二項第百五十一条第三項第百六十条第二項第百八十五条第三項第二百五条第二項第二百十五条第二項第二百二十七条第二項 並びに第二百三十二条の二の規定を除く)を準用する。


この場合において、別表の上欄に掲げる同法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。

1項

この法律に定めるもののほか、この法律の規定により裁判所が行う手続に関し必要な事項は、最高裁判所規則で定める。

1項

仲裁手続における通知書面によってするときは、当事者間に別段の合意がない限り、名宛人が直接当該書面を受領した時 又は名宛人の住所、常居所、営業所、事務所 若しくは配達場所(名宛人が発信人からの書面の配達を受けるべき場所として指定した場所をいう。以下この条において同じ。)に当該書面が配達された時に、通知がされたものとする。

2項

裁判所は、仲裁手続における書面によってする通知について、当該書面を名宛人の住所、常居所、営業所、事務所 又は配達場所に配達することが可能であるが、発信人が当該配達の事実を証明する資料を得ることが困難である場合において、必要があると認めるときは、発信人の申立てにより、裁判所が当該書面の送達をする旨の決定をすることができる。


この場合における送達については、民事訴訟法第百四条 及び第百十条から第百十三条までの規定は適用しない

3項

前項の規定は、当事者間に同項の送達を行わない旨の合意がある場合には、適用しない

4項

第二項の申立てに係る事件は、第五条第一項 及び第二項の規定にかかわらず同条第一項第一号 及び第二号に掲げる裁判所 並びに名宛人の住所、常居所、営業所、事務所 又は配達場所の所在地を管轄する地方裁判所の管轄に専属する。

5項

仲裁手続における通知書面によってする場合において、名宛人の住所、常居所、営業所、事務所 及び配達場所の全てが相当の調査をしても分からないときは、当事者間に別段の合意がない限り、発信人は、名宛人の最後の住所、常居所、営業所、事務所 又は配達場所にあてて当該書面を書留郵便 その他配達を試みたことを証明することができる方法により発送すれば足りる。


この場合においては、当該書面が通常到達すべきであった時に通知がされたものとする。

6項

第一項 及び前項の規定は、この法律の規定により裁判所が行う手続において通知を行う場合については、適用しない。