家内労働法施行規則

# 昭和四十五年労働省令第二十三号 #

第三章 安全及び衛生

分類 府令・省令
カテゴリ   労働
@ 施行日 : 令和六年六月二十八日 ( 2024年 6月28日 )
@ 最終更新 : 令和六年厚生労働省令第百一号
最終編集日 : 2024年 08月26日 21時31分


1項

委託者は、委託に係る業務に関し、次の表の上欄に掲げる機械を家内労働者に譲渡し、貸与し、又は提供する場合には、それぞれ同表の下欄に掲げる安全装置を取り付けなければならない。

機械

安全装置

木材加工用丸のこ盤

反ぱつにより作業者が危害をうけるおそれのあるもの

割刃 その他の反ぱつ予防装置

接触により作業者が危害をうけるおそれのあるもの

歯の接触予防装置

手押しかんな盤

刃の接触予防装置

プレス機械 及びシヤー

安全装置(その性能について労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)第四十四条第一項の規定に基づく検定を受けた安全装置に限る。

1項

委託者は、委託に係る業務に関し、次の安全装置、機械 又は器具を家内労働者に譲渡し、貸与し、又は提供する場合には、当該安全装置、機械 又は器具が労働安全衛生法第四十二条の厚生労働大臣が定める規格を具備していることを確認しなければならない。

一 号

木材加工用丸のこ盤の反ぱつ予防装置 又は歯の接触予防装置

二 号

手押しかんな盤の刃の接触予防装置

三 号

研削盤、研削といし 又は研削といしの覆い

四 号

動力により駆動されるプレス機械

1項

委託者は、委託に係る業務に関し、手押しかんな盤を家内労働者に譲渡し、貸与し、又は提供する場合には、刃物取付け部が丸胴であることを確認しなければならない。

1項

委託者は、委託に係る業務に関し、次の表の上欄に掲げる機械 又は器具を家内労働者に譲渡し、貸与し、又は提供する場合には、それぞれ同表の下欄に掲げる措置を講じなければならない。

機械 又は器具
措置
原動機 又は回転軸、歯車、プーリ 若しくはベルトのある機械
作業者が 危害をうけるおそれのある部分におおい、囲い 又はスリーブを取り付けること。
回転軸、歯車、プーリ 又はフライホイールに附属する止め具のある機械(埋頭型の止め具を使用している機械を除く。
止め具におおいを取り付けること。
バフ盤(布バフ、コルクバフ等を使用するバフ盤を除く。
バフの研まに必要な部分以外の部分におおいを取り付けること。
面取り盤
刃の接触予防装置を取り付けること。
ただし、作業の性質上接触予防装置を取り付けることが困難な場合には、工具を譲渡し、貸与し、又は提供すること。
紙、布、金属箔等を通すロール機(送給が自動的に行なわれる構造のロール機を除く。
囲い 又はガイドロールを取り付けること。
電気機械器具
充電部分のうち 作業者が作業中 又は通行の際に、接触し、又は接近することにより 感電の危害を生ずるおそれのある部分に囲い 又は絶縁おおいを取り付けること。
ただし、電熱器の発熱体の部分、抵抗溶接機の電極の部分等電気機械器具の使用の目的により 露出することがやむを得ない充電部分については、この限りでない。
1項

委託者は、委託に係る業務に関し、別表第一の上欄に掲げる機械、器具 又は原材料 その他の物品を家内労働者に譲渡し、貸与し、又は提供する場合には、それぞれ同表の下欄に掲げる事項を書面に記載し、家内労働者に交付しなければならない。

2項

家内労働者は、前項の書面を作業場の見やすい箇所に掲示しておかなければならない。

3項

家内労働者又補助者は、第一項の書面に記載された注意事項を守るように努めなければならない。

1項

委託者は、委託に係る業務に関し、次の物品を家内労働者に譲渡し、又は提供する場合には、当該物品が漏れ、又は発散するおそれのない容器を使用し、かつ、当該容器の見やすい箇所に当該物品の名称 及び取扱い上の注意事項を表示しなければならない。

一 号

有機溶剤(労働安全衛生法施行令(昭和四十七年政令第三百十八号)別表第三第二号3の3、11の2、18の2から18の4まで、19の2、19の3、22の2から22の5まで及び33の2に掲げる物、同令別表第六の二に掲げる有機溶剤 並びにこれらの物のみから成る混合物をいう。以下同じ。

二 号

有機溶剤を含有する塗料、絵具 又は接着剤

三 号

鉛化合物(労働安全衛生法施行令別表第四第六号の鉛化合物をいう。以下同じ。)を含有する絵具 又は釉薬

2項

前項の規定は、家内労働者が同項各号の物品であつて委託者からの譲渡 又は提供に係るもの以外のものを使用する場合について準用する。

1項

委託者は、満十八才に満たない家内労働者 又は補助者が、次の業務に従事することとなる委託をしないように努めなければならない。

一 号

丸のこの直径が二十五センチメートル以上の木材加工用丸のこ盤(横切用丸のこ盤、自動送り装置を有する丸のこ盤 その他反ぱつにより作業者が危害をうけるおそれのないものを除く)に木材を送給する業務

二 号

動力により駆動されるプレス機械の金型 又はシヤーの刃部の調整 又はそうじの業務

三 号

手押しかんな盤 又は単軸面取り盤の取扱いの業務

四 号

火工品を製造し、又は取り扱う業務であつて取り扱う物品が爆発するおそれのあるもの

五 号

別表第二に掲げる発火性の物品、酸化性の物品、引火性の物品 又は可燃性のガス(以下「危険物」という。)を取り扱う業務であつて取り扱う物品が爆発し、発火し、又は引火するおそれのあるもの

六 号

鉛等(鉛中毒予防規則(昭和四十七年労働省令第三十七号)第一条第一号の鉛等をいう。以下同じ。)の蒸気 又は粉じんを発散する場所における業務

七 号

土石、岩石、鉱物、金属 又は炭素の粉じんを著しく発散する場所における業務

2項

委託者は、満十八才以上の女性である家内労働者 又は補助者が、前項第一号第三号 及び第六号の業務に従事することとなる委託をしないように努めなければならない。

3項

満十八才に満たない家内労働者 又は補助者は、第一項各号の業務に従事しないように努めなければならない。

4項

満十八才以上の女性である家内労働者 又は補助者は、第一項第一号第三号 及び第六号の業務に従事しないように努めなければならない。

1項

家内労働者は、委託者からの譲渡、貸与 又は提供に係る機械 又は器具以外の機械 又は器具を使用する場合には、第十条から第十三条までに規定する措置に準ずる措置を講ずるように努めなければならない。

1項

家内労働者は、屋内作業場において次の表の上欄に掲げる業務に従事する場合には、それぞれ同表の下欄に掲げる設備 又は装置を設けるように努めなければならない。

業務
設備 又は装置
有機溶剤等(有機溶剤中毒予防規則(昭和四十七年労働省令第三十六号)第一条第一項第二号の有機溶剤等 及び特定化学物質障害予防規則(昭和四十七年労働省令第三十九号)第二条第一項第三号の三の特別有機溶剤等をいう。以下同じ。)を取り扱う業務(吹付けの業務を除く。
蒸気の発散源を密閉する設備、局所排気装置、全体換気装置 又は排気筒
有機溶剤等を吹き付ける業務
局所排気装置
鉛等を取り扱う業務
局所排気装置、全体換気装置 又は排気筒
研ま材を用いて動力により、岩石、鉱物 若しくは金属を研まし、若しくはばり取りし、又は金属を裁断する場所における 業務
局所排気装置 又は粉じんの発生源を湿潤な状態に保つための設備
1項

家内労働者 又は補助者は、次の表の上欄に掲げる業務に従事する場合には、それぞれ同表の下欄に掲げる保護具等を使用しなければならない。

業務

保護具等

運転中の機械の刃部における切粉払い 又は切削剤を使用する業務

ブラシ

運転中の機械に頭髪 又は被服が巻き込まれるおそれのある業務

適当な帽子 又は作業服

ガス、蒸気 又は粉じんを発散する場所における業務(局所排気装置、全体換気装置 又は粉じんの発生源を湿潤な状態に保つための設備が設置されている場所における業務を除く。

ガス 又は蒸気にあつては防毒マスク 又は防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具、粉じんにあつては防じんマスク、防じん機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具 又は防毒機能を有する電動ファン付き呼吸用保護具であつて防じん機能を有するもの

皮膚に障害を与える物品 又は皮膚から吸収されて中毒を起こすおそれのある物品を取り扱う業務

塗布剤、不浸透性の作業衣 又は手袋

強烈な騒音を発する業務

耳せん

1項

家内労働者 又は補助者は、次の表の上欄に掲げる物品を取り扱う場合には、それぞれ同表の下欄に掲げる事項を守らなければならない。

物品
事項
別表第二に掲げる発火性の物品
みだりに、火気 その他点火源となるおそれのあるものに接近させ、酸化をうながす物 若しくは水に接触させ、加熱し、又は衝撃を与えないこと。
別表第二に掲げる酸化性の物品
みだりに、分解がうながされるおそれのあるものに接触させ、加熱し、摩擦し、又は衝撃を与えないこと。
別表第二に掲げる引火性の物品
みだりに、火気 その他点火源となるおそれのあるものに接近させ、若しくは注ぎ、蒸発させ、又は加熱しないこと。
別表第二に掲げる可燃性のガス
みだりに発散させないこと。
1項

委託者は、家内労働者 又は補助者が危害防止のためにする安全装置、局所排気装置 その他の設備の設置 及び健康診断の受診について必要な援助を行なうように努めなければならない。

1項

法第十八条の規定による命令は、次の事項を記載した命令書を交付することによつて行なう。

一 号
違反の事実
二 号
命令の内容