消防法

# 昭和二十三年法律第百八十六号 #
略称 : 保安四法 

第七章 火災の調査

分類 法律
カテゴリ   消防
@ 施行日 : 令和六年四月一日 ( 2024年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和五年法律第五十八号による改正
最終編集日 : 2024年 07月08日 10時38分


1項

消防長 又は消防署長は、消火活動をなすとともに火災の原因 並びに火災 及び消火のために受けた損害の調査に着手しなければならない。

1項

消防長 又は消防署長は、前条の規定により調査をするため必要があるときは、関係のある者に対して質問し、又は火災の原因である疑いがあると認められる製品を製造し 若しくは輸入した者に対して必要な資料の提出を命じ 若しくは報告を求めることができる。

2項

消防長 又は消防署長は、前条の調査について、関係のある官公署に対し必要な事項の通報を求めることができる。

1項

消防長 又は消防署長 及び関係保険会社の認めた代理者は、火災の原因 及び損害の程度を決定するために火災により破損され又は破壊された財産を調査することができる。

1項

消防長 又は消防署長は、前条の規定により調査をするために必要があるときは、関係者に対して必要な資料の提出を命じ、若しくは報告を求め、又は当該消防職員に関係のある場所に立ち入つて、火災により破損され 又は破壊された財産の状況を検査させることができる。

2項

第四条第一項ただし書 及び第二項から第四項までの規定は、前項の場合にこれを準用する。

1項

放火 又は失火の疑いのあるときは、その火災の原因の調査の主たる責任 及び権限は、消防長 又は消防署長にあるものとする。

2項

消防長 又は消防署長は、放火 又は失火の犯罪があると認めるときは、直ちにこれを所轄警察署に通報するとともに必要な証拠を集めてその保全につとめ、消防庁において放火 又は失火の犯罪捜査の協力の勧告を行うときは、これに従わなければならない。

1項

消防長 又は消防署長は、警察官が放火 又は失火の犯罪の被疑者を逮捕し 又は証拠物を押収したときは、事件が検察官に送致されるまでは、前条第一項の調査をするため、その被疑者に対し質問をし 又はその証拠物につき調査をすることができる。

2項

前項の質問 又は調査は、警察官の捜査に支障を来すこととなつてはならない。

1項

消防本部を置かない市町村の区域にあつては、当該区域を管轄する都道府県知事は、当該市町村長から求めがあつた場合 及び特に必要があると認めた場合に限り、第三十一条 又は第三十三条の規定による火災の原因の調査をすることができる。

2項

第三十二条 及び第三十四条から前条までの規定は、前項の場合について準用する。


この場合において、

第三十四条第一項
当該消防職員」とあるのは
「当該都道府県の消防事務に従事する職員」と、

第三十五条第一項
消防長 又は消防署長」とあるのは
「市町村長のほか、都道府県知事」と

読み替えるものとする。

1項

消防庁長官は、消防長 又は前条第一項の規定に基づき火災の原因の調査をする都道府県知事から求めがあつた場合 及び特に必要があると認めた場合に限り、第三十一条 又は第三十三条の規定による火災の原因の調査をすることができる。

2項

第三十二条第三十四条第三十五条第一項 及び第二項勧告に係る部分を除く)並びに第三十五条の二の規定は、前項の場合について準用する。


この場合において、

第三十四条第一項
当該消防職員」とあるのは
「消防庁の職員」と、

第三十五条第一項
消防長 又は消防署長」とあるのは
「消防本部を置く市町村の区域にあつては、消防長 又は消防署長のほか、消防庁長官に、当該区域以外の区域であつて第三十五条の三第一項の規定により都道府県知事が火災の原因の調査を行う場合にあつては、市町村長 及び都道府県知事のほか、消防庁長官に、当該区域以外の区域であつて同項の規定にかかわらず都道府県知事が火災の原因の調査を行わない場合にあつては、市町村長のほか、消防庁長官」と

読み替えるものとする。

1項

本章の規定は、警察官が犯罪(放火 及び失火の犯罪を含む。)を捜査し、被疑者(放火 及び失火の犯罪の被疑者を含む。)を逮捕する責任を免れしめない。

2項

放火 及び失火絶滅の共同目的のために消防吏員 及び警察官は、互に協力しなければならない。