この省令は、瀬戸内海(漁業法施行令(昭和二十五年政令第三十号)第十六条の表瀬戸内海の項下欄に掲げる海域をいう。)における漁業の取締に関し必要な事項を定めるものとする。
瀬戸内海漁業取締規則
制定に関する表明
漁業法(昭和二十四年法律第二百六十七号)第六十五条第一項の規定に基き、瀬戸内海漁業取締規則を次のように定める。
何人も、 農林水産大臣の指定する海域においては、農林水産大臣の指定するひき網漁業を営んではならない。
前項の指定は、公示してするものとする。
何人も、空釣こぎにより営む漁業(以下「空釣こぎ漁業」という。)を営んではならない。
ただし、別表の上欄に掲げる期間 及び同表の下欄に掲げる海域内における推進機関を備える漁船(以下「動力漁船」という。)を使用しない空釣こぎ漁業 及び その推進機関の馬力数が四十八キロワットを超えない動力漁船を使用する一そうびき空釣こぎ漁業は、この限りでない。
何人も、沖縄式追込網漁業(沖縄式追込網により営む漁業をいう。)を営んではならない。
何人も、農林水産大臣の指定する期間 及び海域内でなければ、火光を利用する漁業であって 農林水産大臣の指定するものを営んではならない。
左の表の上欄に掲げる漁業の一統(一漁ろう単位をいう。)に使用する火船の隻数並びに火船一隻当たり 及び一統当たりの集魚灯に使用する電球の総電気設備容量は、それぞれ同表の中欄 及び下欄に掲げる範囲を超えてはならない。
漁業の種類 | 火船の隻数 | 総電気設備容量 | |
火船一隻当たり | 一統当たり | ||
敷網漁業 | 三隻 | 〇・五キロワット | 一・五キロワット |
まき網漁業 | 四隻 | 一・〇キロワット | 三・〇キロワット |
第一項の指定には、第二条第二項の規定を準用する。
何人も、 毎年七月一日から 九月三十日までの期間は、全長十二センチメートル以下のまだいを採捕してはならない。
第二条第一項、第三条、第四条 並びに第五条第一項 及び第二項に規定する漁業の地方名称は、府県知事において告示するものとする。
漁業監督官は、漁業法第百二十八条第三項の規定による検査 又は質問をするため必要があるときは、操船 又は漁ろうを指揮監督する者に対し、停船を命ずることができる。
前項の規定による停船命令は、同項の検査 又は質問をする旨を告げ、又は表示し、かつ、国際海事機関が採択した 国際信号書に規定する次に掲げる信号その他の適切な手段により行うものとする。
別記様式による信号旗Lを掲げること。
サイレン、汽笛 その他の音響信号によりLの信号(短音一回、長音一回、短音二回)を約七秒の間隔を置いて連続して行うこと。
投光器によりLの信号(短光一回、長光一回、短光二回)を約七秒の間隔を置いて連続して行うこと。
前項において、「長音」又は「長光」とは、約三秒間継続する吹鳴 又は投光をいい、「短音」又は「短光」とは、約一秒間継続する吹鳴 又は投光をいう。
第二条第一項、第五条第一項 若しくは第二項 又は第六条の規定に違反した者は、二年以下の懲役 若しくは五十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
前項の場合においては、犯人が所有し、又は所持する漁獲物、その製品、漁船 又は漁具 その他 水産動植物の採捕の用に供される物は、没収することができる。
ただし、犯人が所有していた これらの物件の全部 又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴することができる。
第二条第一項、第三条、第四条、第五条第一項 若しくは第二項 又は第六条の規定に違反して採捕した漁獲物 又は その製品であることを知つて販売し、又は所持した者は、六月以下の懲役 若しくは三十万円以下の罰金に処し、又は これを併科する。
法人の代表者 又は法人 若しくは人の代理人、使用人 その他の従業者が、その法人 又は人の業務 又は財産に関して、第九条第一項 又は前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、 その法人 又は人に対し、各本条の罰金刑を科する。