検察官、被告人 又は弁護人は、裁判所に対し、次の各号のいずれかに該当することを理由として裁判員 又は補充裁判員の解任を請求することができる。
ただし、第七号に該当することを理由とする請求は、当該裁判員 又は補充裁判員についてその選任の決定がされた後に知り、又は生じた原因を理由とするものに限る。
検察官、被告人 又は弁護人は、裁判所に対し、次の各号のいずれかに該当することを理由として裁判員 又は補充裁判員の解任を請求することができる。
ただし、第七号に該当することを理由とする請求は、当該裁判員 又は補充裁判員についてその選任の決定がされた後に知り、又は生じた原因を理由とするものに限る。
裁判員 又は補充裁判員が、第三十九条第二項の宣誓をしないとき。
裁判員が、第五十二条 若しくは第六十三条第一項に定める出頭義務 又は第六十六条第二項に定める評議に出席する義務に違反し、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
補充裁判員が、第五十二条に定める出頭義務に違反し、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
裁判員が、第九条、第六十六条第四項 若しくは第七十条第一項に定める義務 又は第六十六条第二項に定める意見を述べる義務に違反し、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
補充裁判員が、第十条第四項において準用する第九条に定める義務 又は第七十条第一項に定める義務に違反し、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
裁判員 又は補充裁判員が、第十三条(第十九条において準用する場合を含む。)に規定する者に該当しないとき、第十四条(第十九条において準用する場合を含む。)の規定により裁判員 若しくは補充裁判員となることができない者であるとき 又は第十五条第一項各号 若しくは第二項各号 若しくは第十七条各号(これらの規定を第十九条において準用する場合を含む。)に掲げる者に該当するとき。
裁判員 又は補充裁判員が、不公平な裁判をするおそれがあるとき。
裁判員 又は補充裁判員が、裁判員候補者であったときに、質問票に虚偽の記載をし、又は裁判員等選任手続における質問に対して正当な理由なく陳述を拒み、若しくは虚偽の陳述をしていたことが明らかとなり、引き続きその職務を行わせることが適当でないとき。
裁判員 又は補充裁判員が、公判廷において、裁判長が命じた事項に従わず 又は暴言 その他の不穏当な言動をすることによって公判手続の進行を妨げたとき。
裁判所は、前項の請求を受けたときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に規定する決定をし、その余の場合には、構成裁判官の所属する地方裁判所に当該請求に係る事件を送付しなければならない。
請求に理由がないことが明らかなとき 又は請求が前項ただし書の規定に違反してされたものであるとき
当該請求を却下する決定
前項第一号から第三号まで、第六号 又は第九号に該当すると認めるとき
当該裁判員 又は補充裁判員を解任する決定
前項の規定により事件の送付を受けた地方裁判所は、第一項各号のいずれかに該当すると認めるときは、当該裁判員 又は補充裁判員を解任する決定をする。
前項の地方裁判所による第一項の請求についての決定は、合議体でしなければならない。
ただし、同項の請求を受けた裁判所の構成裁判官は、その決定に関与することはできない。
第一項の請求についての決定をするには、最高裁判所規則で定めるところにより、あらかじめ、検察官 及び被告人 又は弁護人の意見を聴かなければならない。
第二項第二号 又は第三項の規定により裁判員 又は補充裁判員を解任する決定をするには、当該裁判員 又は補充裁判員に陳述の機会を与えなければならない。
ただし、第一項第一号から第三号まで 又は第九号に該当することを理由として解任する決定をするときは、この限りでない。
第一項の請求を却下する決定には、理由を付さなければならない。
前条第一項の請求を却下する決定に対しては、当該決定に関与した裁判官の所属する地方裁判所に異議の申立てをすることができる。
前項の異議の申立てを受けた地方裁判所は、合議体で決定をしなければならない。
ただし、前条第一項の請求を受けた裁判所の構成裁判官は、当該異議の申立てがあった決定に関与していない場合であっても、その決定に関与することはできない。
第一項の異議の申立てに関しては、即時抗告に関する刑事訴訟法の規定を準用する。
この場合において、
同法第四百二十二条 及び第四百二十三条第二項中
「三日」とあるのは、
「一日」と
読み替えるものとする。
裁判所は、第四十一条第一項第一号から第三号まで、第六号 又は第九号に該当すると認めるときは、職権で、裁判員 又は補充裁判員を解任する決定をする。
裁判所が、第四十一条第一項第四号、第五号、第七号 又は第八号に該当すると疑うに足りる相当な理由があると思料するときは、裁判長は、その所属する地方裁判所に対し、理由を付してその旨を通知するものとする。
前項の規定による通知を受けた地方裁判所は、第四十一条第一項第四号、第五号、第七号 又は第八号に該当すると認めるときは、当該裁判員 又は補充裁判員を解任する決定をする。
前項の決定は合議体でしなければならない。
ただし、第二項の裁判所の構成裁判官は、その決定に関与することはできない。
第一項 及び第三項の規定による決定については、第四十一条第五項 及び第六項の規定を準用する。
裁判員 又は補充裁判員は、裁判所に対し、その選任の決定がされた後に生じた第十六条第八号に規定する事由により裁判員 又は補充裁判員の職務を行うことが困難であることを理由として辞任の申立てをすることができる。
裁判所は、前項の申立てを受けた場合において、その理由があると認めるときは、当該裁判員 又は補充裁判員を解任する決定をしなければならない。
裁判所は、補充裁判員に引き続きその職務を行わせる必要がないと認めるときは、当該補充裁判員を解任する決定をすることができる。
裁判所は、第二条第一項の合議体を構成する裁判員の員数に不足が生じた場合において、補充裁判員があるときは、その補充裁判員の選任の決定において定められた順序に従い、補充裁判員を裁判員に選任する決定をするものとする。
前項の場合において、裁判員に選任すべき補充裁判員がないときは、裁判所は、不足する員数の裁判員を選任しなければならない。
この場合においては、第三十八条の規定を準用する。
裁判所は、補充裁判員を新たに置き、又は追加する必要があると認めるときは、必要と認める員数の補充裁判員を選任することができる。
裁判員の選任に関する第二十六条(第一項を除く。)から第三十五条まで 及び第三十六条(第二項を除く。)の規定 並びに第三十七条第二項 及び第三項の規定は、前項の規定による補充裁判員の選任について準用する。
この場合において、
第三十六条第一項中
「四人(第二条第三項の決定があった場合は、三人)」とあるのは、
「選任すべき補充裁判員の員数が一人 又は二人のときは一人、三人 又は四人のときは二人、五人 又は六人のときは三人」と
読み替えるものとする。
裁判員 及び補充裁判員の任務は、次のいずれかに該当するときに終了する。
第三条第一項、第三条の二第一項 又は第五条ただし書の決定により、第二条第一項の合議体が取り扱っている事件 又は同項の合議体で取り扱うべき事件の全てを一人の裁判官 又は裁判官の合議体で取り扱うこととなったとき。