資金決済に関する法律
第三章の二 電子決済手段等
第一節 総則
前条の登録を受けようとする者は、内閣府令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した登録申請書を内閣総理大臣に提出しなければならない。
取締役 及び監査役(監査等委員会設置会社にあっては取締役とし、指名委員会等設置会社にあっては取締役 及び執行役とし、外国電子決済手段等取引業者にあっては外国の法令上これらに相当する者とする。)の氏名
電子決済手段等取引業の業務の種別(電子決済手段関連業務 及び第二条第十項第四号に掲げる行為に係る業務の種別をいう。第六十二条の七第一項、第六十二条の二十六第二項 及び第百七条第九号において同じ。)
第二条第十項第四号に掲げる行為に係る業務を行う場合にあっては、同号の資金移動業者の商号 及び住所
前項の登録申請書には、第六十二条の六第一項各号に該当しないことを誓約する書面、財務に関する書類、電子決済手段等取引業を適正かつ確実に遂行する体制の整備に関する事項を記載した書類 その他の内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
内閣総理大臣は、第六十二条の三の登録の申請があったときは、次条第一項の規定によりその登録を拒否する場合を除くほか、次に掲げる事項を電子決済手段等取引業者登録簿に登録しなければならない。
前条第一項各号に掲げる事項
内閣総理大臣は、前項の規定による登録をしたときは、遅滞なく、その旨を登録申請者に通知しなければならない。
内閣総理大臣は、電子決済手段等取引業者登録簿を公衆の縦覧に供しなければならない。
内閣総理大臣は、登録申請者が次の各号のいずれかに該当するとき、又は登録申請書 若しくはその添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。
株式会社 又は外国電子決済手段等取引業者(国内に営業所を有する外国会社に限る。)でないもの
外国電子決済手段等取引業者にあっては、国内における代表者(国内に住所を有するものに限る。)のない法人
この章の規定を遵守するために必要な体制の整備が行われていない法人
電子決済手段等取引業者をその会員(第八十七条第二号に規定する会員をいう。)とする認定資金決済事業者協会に加入しない法人(電子決済手段関連業務を行う者に限る。)であって、当該認定資金決済事業者協会の定款 その他の規則(電子決済手段等取引業の利用者の保護 又は電子決済手段等取引業の適正かつ確実な遂行に関するものに限る。)に準ずる内容の社内規則を作成していないもの又は当該社内規則を遵守するための体制を整備していないもの
第五十六条第一項 若しくは第二項の規定により第三十七条の登録を取り消され、第六十二条の二十二第一項 若しくは第二項の規定により第六十二条の三の登録を取り消され、第六十三条の十七第一項 若しくは第二項の規定により第六十三条の二の登録を取り消され、第六十三条の三十七第一項 若しくは第二項の規定により第六十三条の二十三の許可を取り消され、若しくは第八十二条第一項 若しくは第二項の規定により第六十四条第一項の免許を取り消され、又はこの法律 若しくは銀行法等に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている同種類の登録、許可 若しくは免許(当該登録、許可 又は免許に類するその他の行政処分を含む。)を取り消され、その取消しの日から五年を経過しない法人
第三十七条の二第二項の規定により読み替えて適用する第五十六条第一項の規定による特定資金移動業(第三十六条の二第四項に規定する特定資金移動業をいう。以下同じ。)の廃止の命令を受け、若しくは第六十二条の八第二項の規定により読み替えて適用する第六十二条の二十二第一項の規定による電子決済手段等取引業の廃止の命令を受け、又はこの法律 若しくは銀行法等に相当する外国の法令の規定によるこれらの業務と同種類の業務の廃止の命令を受け、これらの命令の日から五年を経過しない法人
この法律、金融商品取引法、銀行法等、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律、出資の受入れ、預り金 及び金利等の取締りに関する法律 若しくは信託業法 又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない法人
取締役、監査役 若しくは執行役 又は会計参与(外国電子決済手段等取引業者にあっては、外国の法令上これらに相当する者 又は国内における代表者とする。以下この章において「取締役等」という。)のうちに次のいずれかに該当する者のある法人
禁錮以上の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
この法律、金融商品取引法、銀行法等、金融機関の信託業務の兼営等に関する法律、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律 若しくは信託業法 又はこれらに相当する外国の法令の規定に違反し、罰金の刑(これに相当する外国の法令による刑を含む。)に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から五年を経過しない者
電子決済手段等取引業者が第六十二条の二十二第一項 若しくは第二項の規定により第六十二条の三の登録を取り消された場合 又は法人がこの法律に相当する外国の法令の規定により当該外国において受けている同種類の登録(当該登録に類するその他の行政処分を含む。)を取り消された場合において、その取消しの日前三十日以内にその法人の取締役等であった者で、当該取消しの日から五年を経過しない者 その他これに準ずるものとして政令で定める者
内閣総理大臣は、前項の規定により登録を拒否したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を登録申請者に通知しなければならない。
電子決済手段等取引業者は、第六十二条の四第一項第七号に掲げる事項の変更(新たな種別の業務を行おうとすることによるものに限る。)をしようとするときは、内閣府令で定めるところにより、内閣総理大臣の変更登録を受けなければならない。
前三条の規定は、前項の変更登録について準用する。
この場合において、
第六十二条の四第一項中
「次に掲げる」とあるのは
「変更に係る」と、
同条第二項中
「第六十二条の六第一項各号」とあるのは
「第六十二条の六第一項各号(第一号、第二号 及び第七号から第十二号までを除く。)」と、
第六十二条の五第一項中
「次に掲げる」とあるのは
「前条第一項第七号に掲げる事項の変更に係る」と、
前条第一項中
「次の各号」とあるのは
「次の各号(第一号、第二号 及び第七号から第十二号までを除く。)」と
読み替えるものとする。
電子決済手段等取引業者は、第六十二条の四第一項第八号から第十号までに掲げる事項のいずれかを変更しようとするとき(電子決済手段等取引業の利用者の保護に欠け、又は電子決済手段等取引業の適正かつ確実な遂行に支障を及ぼすおそれが少ない場合として内閣府令で定める場合を除く。)は、あらかじめ、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
電子決済手段等取引業者は、第六十二条の四第一項各号に掲げる事項のいずれかに変更があったとき(第一項の規定による変更登録を受けた場合 及び前項の規定による届出をした場合を除く。)は、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
内閣総理大臣は、前二項の規定による届出を受理したときは、届出があった事項を電子決済手段等取引業者登録簿に登録しなければならない。
銀行等 又は資金移動業者であって、電子決済手段を発行する者(以下この条において「発行者」という。)は、第六十二条の六第一項第八号 及び第九号に該当しない場合には、第六十二条の三の規定にかかわらず、その発行する電子決済手段について、電子決済手段等取引業(電子決済手段関連業務に限る。以下この条 及び第百十三条第二号において同じ。)を行うことができる。
発行者が前項の規定により電子決済手段等取引業を行う場合においては、当該発行者を電子決済手段等取引業者とみなして、第二条第二十五項、第六十二条の五、前条第三項から第五項まで、次条から第六十二条の十二まで、第六十二条の十四、第六十二条の十六から第六十二条の二十二第一項まで、第六十二条の二十四から第六十二条の二十六第一項まで、第五章、第六章、第百二条 及び第百三条の規定 並びにこれらの規定に係る第八章の規定を適用する。
この場合において、次の表の上欄に掲げる規定中 同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第六十二条の五第一項 | 第六十二条の三の登録の申請があったときは、次条第一項の規定により その登録を拒否する場合を除くほか | 第六十二条の八第三項の規定による届出があったときは |
電子決済手段等取引業者登録簿に登録し | 名簿に登載し | |
第六十二条の五第一項第一号 | 前条第一項各号 | 前条第一項各号(第九号を除く。) |
第六十二条の五第一項第二号 | 登録年月日 及び登録番号 | 届出年月日 及び届出受理番号 |
第六十二条の五第二項 | 登録を | 登載を |
登録申請者 | 第六十二条の八第三項の規定による届出をした者 | |
第六十二条の五第三項 | 電子決済手段等取引業者登録簿 | 第一項の名簿 |
前条第三項 | から 第十号まで | 又は第十号 |
前条第四項 | 第六十二条の四第一項各号 | 第六十二条の四第一項各号(第九号を除く。) |
前条第五項 | 電子決済手段等取引業者登録簿に登録し | 第六十二条の五第一項の名簿に登載し |
第六十二条の十二 | より、電子決済手段等取引業と銀行等、資金移動業者 又は特定信託会社が行う業務との誤認を防止するための説明 | より |
第六十二条の十七第一項 | 利用者 | 利用者」と、同法第三十七条第一項第二号 及び第三十七条の三第一項第二号中「金融商品取引業者等である旨 及び当該金融商品取引業者等の登録番号」とあるのは「資金決済に関する法律第六十二条の八第三項の規定による届出の受理番号 |
第六十二条の二十二第一項 | 次の各号のいずれか | 第三号 |
第六十二条の三の登録を取り消し | 電子決済手段等取引業の廃止を命じ | |
第六十二条の二十五第二項 | 当該電子決済手段等取引業者の第六十二条の三の登録は、その効力を失う。 この場合において、当該 | 当該 |
第六十二条の二十六第一項 | 又は第二項の規定により第六十二条の三の登録が取り消された | の規定による電子決済手段等取引業の廃止の命令を受けたとき その他政令で定める |
発行者は、第一項の規定により電子決済手段等取引業を行おうとするときは、第六十二条の四第一項各号(第九号を除く。)に掲げる事項を記載した書類、第六十二条の六第一項第八号 及び第九号に該当しないことを誓約する書面 その他内閣府令で定める書類を内閣総理大臣に届け出なければならない。
第二節 業務
電子決済手段等取引業者は、電子決済手段等取引業の一部を第三者に委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)をした場合には、内閣府令で定めるところにより、当該委託に係る業務の委託先に対する指導 その他の当該業務の適正かつ確実な遂行を確保するために必要な措置を講じなければならない。
電子決済手段等取引業者は、いかなる名目によるかを問わず、その行う電子決済手段等取引業に関して、利用者から金銭 その他の財産(電子決済手段を除く。)の預託を受け、又は当該電子決済手段等取引業者と密接な関係を有する者として政令で定める者に利用者の金銭 その他の財産を預託させてはならない。
ただし、利用者の保護に欠けるおそれが少ない場合として内閣府令で定める場合は、この限りでない。
電子決済手段等取引業者は、その行う電子決済手段等取引業に関して、内閣府令で定めるところにより、電子決済手段等取引業の利用者の電子決済手段を自己の電子決済手段と分別して管理しなければならない。
電子決済手段等取引業者は、前項の規定による管理の状況について、内閣府令で定めるところにより、定期に、公認会計士 又は監査法人の監査を受けなければならない。
電子決済手段等取引業者は、電子決済手段等取引業を行う場合(電子決済手段等取引業の利用者の保護に欠け、又は電子決済手段等取引業の適正かつ確実な遂行に支障を及ぼすおそれが少ない場合として内閣府令で定める場合を除く。)には、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める者(以下この条において「発行者等」という。)との間で、利用者に損害が生じた場合における当該損害についての当該発行者等と当該電子決済手段等取引業者との賠償責任の分担に関する事項 その他の内閣府令で定める事項を定めた電子決済手段等取引業に係る契約を締結し、これに従って当該発行者等に係る電子決済手段等取引業を行わなければならない。
電子決済手段関連業務を行う場合
当該電子決済手段等取引業者が取り扱う電子決済手段を発行する者
第二条第十項第四号に掲げる行為を行う場合
同号の資金移動業者
電子決済手段等取引業者は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める措置を講じなければならない。
指定電子決済手段等取引業務紛争解決機関(指定紛争解決機関であってその紛争解決等業務の種別が電子決済手段等取引業務であるものをいう。以下この条において同じ。)が存在する場合
一の指定電子決済手段等取引業務紛争解決機関との間で電子決済手段等取引業に係る手続実施基本契約(第九十九条第一項第八号に規定する手続実施基本契約をいう。次項において同じ。)を締結する措置
指定電子決済手段等取引業務紛争解決機関が存在しない場合
電子決済手段等取引業に関する苦情処理措置 及び紛争解決措置
電子決済手段等取引業者は、前項の規定により手続実施基本契約を締結する措置を講じた場合には、当該手続実施基本契約の相手方である指定電子決済手段等取引業務紛争解決機関の商号 又は名称を公表しなければならない。
第一項の規定は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める期間においては、適用しない。
第一項第一号に掲げる場合に該当していた場合において、同項第二号に掲げる場合に該当することとなったとき
第百一条第一項において読み替えて準用する銀行法第五十二条の八十三第一項の規定による紛争解決等業務の廃止の認可 又は第百条第一項の規定による指定の取消しの時に、同号に定める措置を講ずるために必要な期間として内閣総理大臣が定める期間
第一項第一号に掲げる場合に該当していた場合において、同号の一の指定電子決済手段等取引業務紛争解決機関の紛争解決等業務の廃止が第百一条第一項において読み替えて準用する銀行法第五十二条の八十三第一項の規定により認可されたとき、又は同号の一の指定電子決済手段等取引業務紛争解決機関の第九十九条第一項の規定による指定が第百条第一項の規定により取り消されたとき(前号に掲げる場合を除く。)
その認可 又は取消しの時に、第一項第一号に定める措置を講ずるために必要な期間として内閣総理大臣が定める期間
第一項第二号に掲げる場合に該当していた場合において、同項第一号に掲げる場合に該当することとなったとき
第九十九条第一項の規定による指定の時に、同号に定める措置を講ずるために必要な期間として内閣総理大臣が定める期間
第一項第二号の「苦情処理措置」とは、利用者からの苦情の処理の業務に従事する使用人 その他の従業者に対する助言 若しくは指導を消費生活に関する消費者と事業者との間に生じた苦情に係る相談 その他の消費生活に関する事項について専門的な知識経験を有する者として内閣府令で定める者に行わせること 又はこれに準ずるものとして内閣府令で定める措置をいう。
第一項第二号の「紛争解決措置」とは、利用者との紛争の解決を認証紛争解決手続により図ること 又はこれに準ずるものとして内閣府令で定める措置をいう。
金融商品取引法第三章第一節第五款(第三十四条の二第六項から第八項まで並びに第三十四条の三第五項 及び第六項を除く。)、同章第二節第一款(第三十五条から第三十六条の四まで、第三十七条の二、第三十七条の三第三項、第三十七条の五、第三十七条の七、第三十八条第七号 及び第八号、第三十八条の二、第三十九条 並びに第四十条の二から第四十条の七までを除く。)及び第四十五条(第三号 及び第四号を除く。)の規定(次項において「金融商品取引法規定」という。)は、特定電子決済手段等取引契約(通貨の価格 その他の指標に係る変動によりその価格が変動するおそれがある電子決済手段として内閣府令で定めるものに係る電子決済手段関連業務を行うことを内容とする契約をいう。同項において同じ。)に係る電子決済手段関連業務を行う電子決済手段等取引業者について準用する。
この場合において、同項に定める場合を除き、
これらの規定中
「金融商品取引契約」とあるのは
「特定電子決済手段等取引契約」と、
「顧客」とあるのは
「利用者」と
読み替えるものとする。
第三十四条 | 顧客を相手方とし、又は顧客のために金融商品取引行為(第二条第八項各号に掲げる行為をいう。以下同じ。)を行うことを内容とする契約(以下「金融商品取引契約」という | 特定電子決済手段等取引契約(資金決済に関する法律第六十二条の十七第一項に規定する特定電子決済手段等取引契約をいう。以下同じ |
同条第三十一項第四号 | 第二条第三十一項第四号 | |
第三十七条第二項 | 金融商品取引行為 | 特定電子決済手段等取引契約の締結 |
第三十七条の三第一項第五号 | 行う金融商品取引行為 | 締結する特定電子決済手段等取引契約 |
金利、通貨の価格、金融商品市場における相場 | 通貨の価格 | |
第四十条第一号 | 金融商品取引行為 | 特定電子決済手段等取引契約の締結 |
第三節 監督
電子決済手段等取引業者は、内閣府令で定めるところにより、その電子決済手段等取引業に関する帳簿書類を作成し、これを保存しなければならない。
電子決済手段等取引業者は、事業年度ごとに、内閣府令で定めるところにより、電子決済手段等取引業に関する報告書を作成し、内閣総理大臣に提出しなければならない。
電子決済手段等取引業者(電子決済手段の管理を行う者に限る。)は、前項の報告書のほか、内閣府令で定める期間ごとに、内閣府令で定めるところにより、電子決済手段等取引業に関し管理する利用者の電子決済手段の数量 その他当該電子決済手段の管理に関する報告書を作成し、内閣総理大臣に提出しなければならない。
第一項の報告書には、財務に関する書類、当該書類についての公認会計士 又は監査法人の監査報告書 その他の内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
第二項の報告書には、電子決済手段等取引業に関し管理する利用者の電子決済手段の数量を証する書類 その他の内閣府令で定める書類を添付しなければならない。
内閣総理大臣は、電子決済手段等取引業の適正かつ確実な遂行のため特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、当該電子決済手段等取引業者から業務の委託を受けた者(その者から委託(二以上の段階にわたる委託を含む。)を受けた者を含む。以下この条において同じ。)に対し当該電子決済手段等取引業者の業務 若しくは財産の状況に関し参考となるべき報告 若しくは資料の提出を命じ、又は当該職員に当該電子決済手段等取引業者から業務の委託を受けた者の施設に立ち入らせ、当該電子決済手段等取引業者の業務 若しくは財産の状況に関して質問させ、若しくは帳簿書類 その他の物件を検査させることができる。
前項の電子決済手段等取引業者から業務の委託を受けた者は、正当な理由があるときは、同項の規定による報告 若しくは資料の提出 又は質問 若しくは検査を拒むことができる。
内閣総理大臣は、電子決済手段等取引業者が次の各号のいずれかに該当するときは、第六十二条の三の登録を取り消し、又は六月以内の期間を定めて電子決済手段等取引業の全部 若しくは一部の停止を命ずることができる。
第六十二条の六第一項各号のいずれかに該当することとなったとき。
不正の手段により第六十二条の三の登録 又は第六十二条の七第一項の変更登録を受けたとき。
内閣総理大臣は、電子決済手段等取引業者の営業所の所在地を確知できないとき、又は電子決済手段等取引業者を代表する取締役 若しくは執行役(外国電子決済手段等取引業者である電子決済手段等取引業者にあっては、国内における代表者)の所在を確知できないときは、内閣府令で定めるところにより、その事実を公告し、その公告の日から三十日を経過しても当該電子決済手段等取引業者から申出がないときは、当該電子決済手段等取引業者の第六十二条の三の登録を取り消すことができる。
前項の規定による処分については、行政手続法第三章の規定は、適用しない。
内閣総理大臣は、前条第一項 若しくは第二項の規定により第六十二条の三の登録を取り消したとき、又は第六十二条の二十五第二項の規定により第六十二条の三の登録がその効力を失ったときは、当該登録を抹消しなければならない。
内閣総理大臣は、第六十二条の二十二第一項 又は第二項の規定による処分をしたときは、内閣府令で定めるところにより、その旨を公告しなければならない。
第四節 雑則
電子決済手段等取引業者は、次の各号のいずれかに該当する場合には、遅滞なく、内閣総理大臣に届け出なければならない。
電子決済手段等取引業者が電子決済手段等取引業の全部を廃止したときは、当該電子決済手段等取引業者の第六十二条の三の登録は、その効力を失う。
この場合において、当該電子決済手段等取引業者であった者は、その行う電子決済手段等取引業に関し負担する債務の履行を完了し、かつ、その行う電子決済手段等取引業に関し管理する利用者の財産を返還し、又は利用者に移転する目的の範囲内においては、なお電子決済手段等取引業者とみなす。
電子決済手段等取引業者は、電子決済手段等取引業の全部 若しくは一部の廃止をし、電子決済手段等取引業の全部 若しくは一部の譲渡をし、合併(当該電子決済手段等取引業者が合併により消滅する場合の当該合併に限る。)をし、合併 及び破産手続開始の決定以外の理由による解散をし、又は会社分割による電子決済手段等取引業の全部 若しくは一部の承継をさせようとするときは、その日の三十日前までに、内閣府令で定めるところにより、その旨を公告するとともに、全ての営業所の公衆の目につきやすい場所に掲示しなければならない。
電子決済手段等取引業者は、前項の規定による公告をしたときは、直ちに、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。
電子決済手段等取引業者は、第三項の規定による公告をした場合(事業譲渡、合併 又は会社分割 その他の事由により当該業務の承継に係る公告をした場合を除く。)には、廃止しようとする電子決済手段等取引業に関し負担する債務の履行を速やかに完了し、かつ、当該電子決済手段等取引業に関し管理する利用者の財産を速やかに返還し、又は利用者に移転しなければならない。
会社法第九百四十条第一項(第一号に係る部分に限る。)及び第三項の規定は、電子決済手段等取引業者(外国電子決済手段等取引業者を除く。)が電子公告(同法第二条第三十四号に規定する電子公告をいう。次項において同じ。)により第三項の規定による公告をする場合について準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
会社法第九百四十条第一項(第一号に係る部分に限る。)及び第三項、第九百四十一条、第九百四十六条、第九百四十七条、第九百五十一条第二項、第九百五十三条 並びに第九百五十五条の規定は、外国電子決済手段等取引業者である電子決済手段等取引業者が電子公告により第三項の規定による公告をする場合について準用する。
この場合において、必要な技術的読替えは、政令で定める。
電子決済手段等取引業者について、第六十二条の二十二第一項 又は第二項の規定により第六十二条の三の登録が取り消されたとき(電子決済手段等取引業の利用者の保護に欠け、又は電子決済手段等取引業の適正かつ確実な遂行に支障を及ぼすおそれが少ない場合として内閣府令で定める場合を除く。)は、当該電子決済手段等取引業者であった者は、その行う電子決済手段等取引業に関し負担する債務の履行を速やかに完了し、かつ、当該電子決済手段等取引業に関し管理する利用者の財産を速やかに返還し、又は利用者に移転しなければならない。
この場合において、当該電子決済手段等取引業者であった者は、当該債務の履行を完了し、かつ、当該財産を返還し、又は利用者に移転する目的の範囲内においては、なお電子決済手段等取引業者とみなす。
電子決済手段関連業務 及び第二条第十項第四号に掲げる行為に係る業務を併せ行う電子決済手段等取引業者について、第六十二条の七第五項の規定により一の種別の業務の全部の廃止による電子決済手段等取引業の業務の種別の変更が電子決済手段等取引業者登録簿に登録されたときは、当該電子決済手段等取引業者は、廃止した種別の業務に関し負担する債務の履行を速やかに完了し、かつ、当該業務に関し管理する利用者の財産を速やかに返還し、又は利用者に移転しなければならない。
この場合において、当該電子決済手段等取引業者は、当該債務の履行を完了し、かつ、当該財産を返還し、又は利用者に移転する目的の範囲内においては、なお当該種別の業務を行う電子決済手段等取引業者として第六十二条の三の登録を受けているものとみなす。
第六十二条の三の登録を受けていない外国電子決済手段等取引業者は、国内にある者に対して、第二条第十項各号に掲げる行為 又は同項第四号に掲げる行為に相当する行為の勧誘をしてはならない。