厚生労働大臣は、介護労働者の福祉の増進を図ることを目的とする一般社団法人 又は一般財団法人であって、第十七条に規定する業務に関し次に掲げる基準に適合すると認められるものを、その申請により、全国に一を限って、同条に規定する業務を行う者として指定することができる。
介護労働者の雇用管理の改善等に関する法律
第四章 介護労働安定センター
職員、業務の方法 その他の事項についての業務の実施に関する計画が適正なものであり、かつ、その計画を確実に遂行するに足りる 経理的 及び技術的な基礎を有すると認められること。
前号に定めるもののほか、業務の運営が適正かつ確実に行われ、 介護労働者の福祉の増進に資すると認められること。
厚生労働大臣は、前項の規定による指定をしたときは、同項の規定による指定を受けた者(以下「介護労働安定センター」という。)の名称 及び住所 並びに事務所の所在地を公示しなければならない。
介護労働安定センターは、 その名称 及び住所 並びに事務所の所在地を変更しようとするときは、あらかじめ、その旨を厚生労働大臣に届け出なければならない。
厚生労働大臣は、前項の規定による届出があったときは、当該届出に係る事項を公示しなければならない。
前条第一項の規定による指定には、条件を付け、 及びこれを変更することができる。
前項の条件は、当該指定に係る事項の確実な実施を図るために必要な最小限度のものに限り、かつ、当該指定を受ける者に不当な義務を課することとなるものであってはならない。
介護労働安定センターは、次に掲げる業務を行うものとする。
介護労働者の雇用 及び福祉に関する情報 及び資料を総合的に収集し、並びに事業主、職業紹介事業者 その他の関係者に対して提供すること。
職業紹介事業者の行う職業紹介事業に係る介護労働者に対して、その者が賃金の支払を受けることが困難となった場合の保護 その他のその職業生活の安定を図るために必要な援助を行うこと。
次条第一項に規定する業務を行うこと。
前三号に掲げるもののほか、 介護労働者の福祉の増進を図るために必要な業務を行うこと。
厚生労働大臣は、介護労働安定センターを指定したときは、介護労働安定センターに雇用保険法第六十二条の雇用安定事業 又は同法第六十三条の能力開発事業のうち次の各号のいずれかに該当するものに係る業務の全部 又は一部を行わせるものとする。
認定事業主に対して支給する給付金であって厚生労働省令で定めるものを支給すること。
介護労働者の雇用の安定 並びに能力の開発 及び向上に関する調査研究を行うこと。
介護労働者の雇用の安定 並びに能力の開発 及び向上を図るための措置について、認定事業主、職業紹介事業者 その他の関係者に対して相談 その他の援助を行うこと。
介護労働者 及び介護労働者になろうとする者に対して、必要な知識 及び技能を習得させるための教育訓練を行うこと。
職業紹介事業者 その他の介護労働者に係る求職に関する情報を有する者についての情報を収集整理し、及び介護労働者を雇用しようとする者に対して、当該収集整理した情報のうちその希望に応じたものを提供すること。
前各号に掲げるもののほか、介護労働者の雇用の安定 並びに能力の開発 及び向上を図るために必要な事業を行うこと。
前項第一号の給付金に該当する雇用保険法第六十二条 又は第六十三条の規定に基づく給付金の支給要件 及び支給額は、厚生労働省令で定めなければならない。
介護労働安定センターは、第一項に規定する業務(以下「雇用安定事業等関係業務」という。)の全部 又は一部を開始する際、当該業務の種類ごとに、当該業務を開始する日 及び当該業務を行う事務所の所在地を厚生労働大臣に届け出なければならない。
介護労働安定センターが当該業務を行う事務所の所在地を変更しようとするときも、同様とする。
厚生労働大臣は、第一項の規定により介護労働安定センターに行わせる雇用安定事業等関係業務の種類 及び前項の規定による届出に係る事項を公示しなければならない。
介護労働安定センターは、雇用安定事業等関係業務を行うときは、当該業務の開始前に、当該業務の実施に関する規程(以下「業務規程」という。)を作成し、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
厚生労働大臣は、前項の認可をした業務規程が雇用安定事業等関係業務の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その業務規程を変更すべきことを命ずることができる。
業務規程に記載すべき事項は、 厚生労働省令で定める。
介護労働安定センターは、雇用安定事業等関係業務のうち第十八条第一項第一号に係る業務(第二十六条において「給付金業務」という。)を行う場合において当該業務に関し必要があると認めるときは、事業主に対し、必要な事項について報告を求めることができる。
介護労働安定センターは、毎事業年度、厚生労働省令で定めるところにより、事業計画書 及び収支予算書を作成し、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
介護労働安定センターは、厚生労働省令で定めるところにより、毎事業年度終了後、事業報告書、貸借対照表、収支決算書 及び財産目録を作成し、厚生労働大臣に提出し、その承認を受けなければならない。
介護労働安定センターは、雇用安定事業等関係業務を行う場合には、雇用安定事業等関係業務に係る経理とその他の業務に係る経理とを区分して整理しなければならない。
国は、予算の範囲内において、介護労働安定センターに対し、雇用安定事業等関係業務に要する費用の全部 又は一部に相当する金額を交付することができる。
この章に定めるもののほか、介護労働安定センターが雇用安定事業等関係業務を行う場合における介護労働安定センターの財務 及び会計に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
介護労働安定センターの役員の選任 及び解任は、厚生労働大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
介護労働安定センターの役員が、この章の規定(当該規定に基づく命令 及び処分を含む。)若しくは第十九条第一項の規定により認可を受けた業務規程に違反する行為をしたとき、又は第十七条に規定する業務に関し著しく不適当な行為をしたときは、厚生労働大臣は、介護労働安定センターに対し、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
給付金業務に従事する介護労働安定センターの役員 及び職員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、 法令により公務に従事する職員とみなす。
厚生労働大臣は、第十七条に規定する業務の適正な運営を確保するために必要な限度において、介護労働安定センターに対し、同条に規定する業務 若しくは資産の状況に関し必要な報告をさせ、又は所属の職員に、介護労働安定センターの事務所に立ち入り、業務の状況 若しくは帳簿、書類 その他の物件を検査させることができる。
前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
第一項の規定による立入検査の権限は、 犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
厚生労働大臣は、この章の規定を施行するために必要な限度において、介護労働安定センターに対し、第十七条規定する業務に関し 監督上 必要な命令をすることができる。
厚生労働大臣は、介護労働安定センターが次の各号のいずれかに該当するときは、第十五条第一項の規定による指定(以下「指定」という。)を取り消し、又は期間を定めて第十七条に規定する業務の全部 若しくは一部の停止を命ずることができる。
第十七条に規定する業務を適正かつ確実に実施することができないと認められるとき。
指定に関し不正の行為があったとき。
この章の規定 又は当該規定に基づく命令 若しくは処分に違反したとき。
第十六条第一項の条件に違反したとき。
第十九条第一項の規定により認可を受けた業務規程によらないで 雇用安定事業等関係業務を行ったとき。
厚生労働大臣は、前項の規定により、指定を取り消し、 又は第十七条に規定する業務の全部 若しくは一部の停止を命じたときは、その旨を公示しなければならない。
厚生労働大臣は、前条第一項の規定により、指定を取り消し、若しくは雇用安定事業等関係業務の全部 若しくは一部の停止を命じたとき、又は介護労働安定センターが雇用安定事業等関係業務を行うことが困難となった場合において必要があると認めるときは、 当該雇用安定事業等関係業務を自ら行うものとする。
厚生労働大臣は、前項の規定により雇用安定事業等関係業務を行うものとし、又は同項の規定により行っている雇用安定事業等関係業務を行わないものとするときは、あらかじめ、その旨を公示しなければならない。
厚生労働大臣が、第一項の規定により雇用安定事業等関係業務を行うものとし、又は同項の規定により行っている雇用安定事業等関係業務を行わないものとする場合における当該雇用安定事業等関係業務の引継ぎ その他の必要な事項は、厚生労働省令で定める。