物品管理官は、毎会計年度、政令で定めるところにより、その管理する物品の効率的な供用 又は処分を図るため、予算 及び事務 又は事業の予定を勘案して、物品の管理に関する計画を定めなければならない。
物品管理法
第三章 物品の管理
第一節 通則
物品管理官は、前項の計画を定めたときは、当該計画のうち供用に係る部分を物品供用官に通知しなければならない。
物品は、その属する分類の目的に従い、 かつ、第十三条第一項の計画に基づいて、供用 又は処分をしなければならない。
各省各庁の長 又は政令で定めるところによりその委任を受けた当該各省各庁所属の職員は、物品の効率的な供用 又は処分のため必要があると認めるときは、物品管理官に対して、物品の管理換(物品管理官の間において物品の所属を移すことをいう。以下同じ。)を命ずることができる。
物品管理官は、前項の規定による命令に基づいて管理換をする場合を除くほか、物品の効率的な供用 又は処分のため必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、各省各庁の長(前項の委任を受けた職員があるときは、当該職員)の承認を経て、物品の管理換をすることができる。
異なる会計の間において管理換をする場合には、政令で定める場合を除くほか、有償として整理するものとする。
物品の管理に関する事務を行う職員は、この法律 その他の物品の管理に関する法令の規定に従うほか、善良な管理者の注意をもつてその事務を行わなければならない。
物品に関する事務を行う職員は、その取扱に係る物品(政令で定める物品を除く。)を国から譲り受けることができない。
前項の規定に違反してした行為は、無効とする。
第二節 取得及び供用
物品管理官は、第十三条第一項の計画に基づいて、物品の供用 又は処分のため必要な範囲内で、契約等担当職員(国のために契約 その他物品の取得 又は処分の原因となる行為をする職員をいう。以下同じ。)に対し、取得のため必要な措置を請求しなければならない。
契約等担当職員は、前項の請求に基づき、かつ、予算を要するものにあつては その範囲内で、物品の取得のため必要な措置をするものとする。
物品供用官は、その供用すべき物品について、物品管理官に対し、供用のための払出しを請求しなければならない。
物品管理官は、物品の供用のための第二十三条の規定による命令をし、又は払出しをするときは、供用の目的を明らかにして、その旨を物品供用官に知らせなければならない。
物品供用官は、供用中の物品で供用の必要がないもの、修繕 若しくは改造を要するもの 又は供用することができないものがあると認めるときは、その旨を物品管理官に報告しなければならない。
物品管理官は、前項の報告等により同項に規定する物品があると認めるときは、物品供用官に対し、当該物品の返納を命じなければならない。
前二項の規定は、供用中の物品で物品管理官が定める軽微な修繕 又は改造を要するものについては、適用しない。
第三節 保管
物品は、国の施設において、良好な状態で常に供用 又は処分をすることができるように保管しなければならない。
ただし、物品管理官が国の施設において保管することを物品の供用 又は処分の上から不適当であると認める場合 その他特別の理由がある場合は、国以外の者の施設に保管することを妨げない。
物品管理官は、物品を出納させようとするときは、物品出納官に対し、出納すべき物品の分類を明らかにして、その出納を命じなければならない。
物品出納官は、前条の規定による命令がなければ、物品を出納することができない。
物品出納官は、その保管中の物品(修繕 若しくは改造を要するもの又は供用できないものとして、第二十一条第二項の規定により返納された物品を除く。)のうちに供用 若しくは処分をすることができないもの 又は修繕 若しくは改造を要するものがあると認めるときは、その旨を物品管理官に報告しなければならない。
物品管理官 又は物品供用官は、修繕 又は改造を要する物品(物品供用官にあつては、第二十一条第三項に規定する物品に限る。)があると認めるときは、契約等担当職員 その他関係の職員に対し、修繕 又は改造のため必要な措置を請求しなければならない。
第十九条第二項の規定は、前項の規定による請求があつた場合について準用する。
第四節 処分
物品管理官は、供用 及び処分の必要がない物品について管理換 若しくは分類換により適切な処理をすることができないとき、又は供用 及び処分をすることができない物品があるときは、これらの物品について不用の決定をすることができる。
この場合において、政令で定める物品については、あらかじめ、各省各庁の長 又は政令で定めるところによりその委任を受けた当該各省各庁所属の職員の承認を受けなければならない。
物品管理官は、前項の規定により不用の決定をした物品のうち売り払うことが不利 又は不適当であると認めるもの 及び売り払うことができないものは、廃棄することができる。
物品は、売払を目的とするもの 又は不用の決定をしたものでなければ、売り払うことができない。
物品管理官は、第十三条第一項の計画に基づいて、契約等担当職員に対し、前項の物品の売払のため必要な措置を請求しなければならない。
契約等担当職員は、前項の請求に基づき、物品の売払のため必要な措置をするものとする。
物品は、貸付を目的とするもの 又は貸し付けても国の事務 若しくは事業に支障を及ぼさないと認められるものでなければ、貸し付けることができない。
前条第二項 及び第三項の規定は、前項の物品を貸し付ける場合について準用する。
物品は、法律に基く場合を除くほか、出資の目的とし、又は これに私権を設定することができない。