支援センターは、第十四条の目的を達成するため、総合法律支援に関する次に掲げる業務を行う。
総合法律支援法
第三節 業務運営
⤏ 第一款 業務
次に掲げる情報 及び資料を収集して整理し、情報通信の技術を利用する方法 その他の方法により、一般の利用に供し、又は個別の依頼に応じて提供すること。
裁判 その他の法による紛争の解決のための制度の有効な利用に資するもの
弁護士、弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人 及び隣接法律専門職者の業務 並びに弁護士会、日本弁護士連合会 及び隣接法律専門職者団体の活動に関するもの
民事裁判等手続 又は行政不服申立手続において自己の権利を実現するための準備 及び追行に必要な費用を支払う資力がない国民 若しくは我が国に住所を有し適法に在留する者(以下「国民等」という。)又はその支払により生活に著しい支障を生ずる国民等を援助する次に掲げる業務
次の(1) 又は(2)に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ(1) 又は(2)に定める手続の準備 及び追行(民事裁判等手続に先立つ和解の交渉で特に必要と認められるものを含む。)のため代理人に支払うべき報酬 及びその代理人が行う事務の処理に必要な実費の立替えをすること。
認知機能が十分でないために自己の権利の実現が妨げられているおそれがある国民等(以下 この項において「特定援助対象者」という。)を援助する場合
民事裁判等手続 又は当該特定援助対象者が自立した生活を営むために必要とする公的給付に係る行政不服申立手続
特定援助対象者以外の国民等を援助する場合
民事裁判等手続
イに規定する立替えに代え、イに規定する報酬 及び実費に相当する額を支援センターに支払うことを約した者のため、適当な契約弁護士等にイの代理人が行う事務を取り扱わせること。
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)その他の法律により依頼を受けて裁判所に提出する書類を作成することを業とすることができる者に対し民事裁判等手続(特定援助対象者を援助する場合にあっては、イ(1)に定める手続)に必要な書類の作成を依頼して支払うべき報酬 及びその作成に必要な実費の立替えをすること。
ハに規定する立替えに代え、ハに規定する報酬 及び実費に相当する額を支援センターに支払うことを約した者のため、適当な契約弁護士等にハに規定する書類を作成する事務を取り扱わせること。
弁護士法 その他の法律により法律相談を取り扱うことを業とすることができる者による法律相談(以下 この項において単に「法律相談」という。)(刑事に関するものを除く。次号 及び第四号において同じ。)を実施すること。
特定援助対象者であって、近隣に居住する親族がいないこと その他の理由により、弁護士、弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人 又は隣接法律専門職者のサービスの提供を自発的に求めることが期待できないものを援助するため、自立した日常生活 及び社会生活を営むに当たり必要な法律相談を実施すること。
著しく異常かつ激甚な非常災害であって、その被災地において法律相談を円滑に実施することが特に必要と認められるものとして政令で指定するものが発生した日において、民事上の法律関係に著しい混乱を生ずるおそれがある地区として政令で定めるものに住所、居所、営業所 又は事務所を有していた国民等を援助するため、同日から起算して一年を超えない範囲内において総合法律支援の実施体制 その他の当該被災地の実情を勘案して政令で定める期間に限り、その生活の再建に当たり必要な法律相談を実施すること。
特定侵害行為(ストーカー行為等の規制等に関する法律(平成十二年法律第八十一号)第二条第一項に規定するつきまとい等 若しくは同条第三項に規定する位置情報無承諾取得等、児童虐待の防止等に関する法律(平成十二年法律第八十二号)第二条に規定する児童虐待 又は配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成十三年法律第三十一号)第一条第一項に規定する配偶者からの暴力をいう。以下 この号において同じ。)を現に受けている疑いがあると認められる者を援助するため、特定侵害行為による被害の防止に関して必要な法律相談を実施すること。
国の委託に基づく国選弁護人 及び国選付添人(以下「国選弁護人等」という。)の選任 並びに国選被害者参加弁護士の選定に関する次に掲げる業務
裁判所 若しくは裁判長 又は裁判官の求めに応じ、支援センターとの間で国選弁護人等の事務を取り扱うことについて契約をしている弁護士(以下「国選弁護人等契約弁護士」という。)の中から、国選弁護人等の候補を指名し、裁判所 若しくは裁判長 又は裁判官に通知すること。
犯罪被害者等保護法第十一条第一項の規定による請求があった場合において、裁判所に対し、これを通知するとともに、同条第二項の規定により提出を受けた書面を送付すること。
支援センターとの間で国選被害者参加弁護士の事務を取り扱うことについて契約をしている弁護士(以下「被害者参加弁護士契約弁護士」という。)の中から、国選被害者参加弁護士の候補を指名し、裁判所に通知すること。
イの通知に基づき国選弁護人等に選任された国選弁護人等契約弁護士 及びハの通知に基づき国選被害者参加弁護士に選定された被害者参加弁護士契約弁護士にその事務を取り扱わせること。
弁護士、弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人 又は隣接法律専門職者がその地域にいないこと その他の事情によりこれらの者に対して法律事務の取扱いを依頼することに困難がある地域において、その依頼に応じ、相当の対価を得て、適当な契約弁護士等に法律事務を取り扱わせること。
被害者等の援助に関する次に掲げる情報 及び資料を収集して整理し、情報通信の技術を利用する方法 その他の方法により、一般の利用に供し、又は個別の依頼に応じて提供すること。
この場合においては、被害者等の援助に精通している弁護士を紹介する等被害者等の援助が実効的に行われることを確保するために必要な措置を講ずるよう配慮すること。
刑事手続への適切な関与 及び被害者等が受けた損害 又は苦痛の回復 又は軽減を図るための制度 その他の被害者等の援助に関する制度の利用に資するもの
被害者等の援助を行う団体 その他の者の活動に関するもの
犯罪被害者等保護法第八条第一項に規定する権限に係る事務を行うこと。
国、地方公共団体、弁護士会、日本弁護士連合会 及び隣接法律専門職者団体、弁護士、弁護士法人 、弁護士・外国法事務弁護士共同法人 及び隣接法律専門職者、裁判外紛争解決手続を行う者、被害者等の援助を行う団体 その他の者 並びに高齢者 又は障害者の援助を行う団体 その他の関係する者の間における連携の確保 及び強化を図ること。
支援センターの業務に関し、講習 又は研修を実施すること。
前各号の業務に附帯する業務を行うこと。
支援センターは、前項の業務のほか、これらの業務の遂行に支障のない範囲内で、第三十四条第一項に規定する業務方法書で定めるところにより、国、地方公共団体、公益社団法人 若しくは公益財団法人 その他の営利を目的としない法人 又は国際機関の委託を受けて、被害者等の援助 その他に関し、次の業務を行うことができる。
その委託に係る法律事務を契約弁護士等に取り扱わせること。
前号の業務に附帯する業務を行うこと。
支援センターが前二項の業務として契約弁護士等に取り扱わせる事務については、支援センターがこれを取り扱うことができるものと解してはならない。
前条第一項第一号から第五号まで、第七号 及び第八号の各業務 並びに同条第二項第一号の業務は、その利益を得る者の権利を実現することに資すると認められる限りにおいて行うものとする。
支援センターは、前条に規定する業務が、これを必要とする者にとって利用しやすいものとなるよう配慮するとともに、第三十条第一項第二号から第六号までの各業務については、その統一的な運営体制の整備 及び全国的に均質な遂行の実現に努めなければならない。
支援センターは、前項に規定する者が高齢者 及び障害者等法による紛争の解決に必要な情報やサービスの提供を求めることに困難がある者である場合には、前条に規定する業務が利用しやすいものとなるように特別の配慮をしなければならない。
支援センターは、第三十条第一項第一号、第七号 及び第八号 並びに同条第二項第一号の各業務の運営に当たっては、地方公共団体、弁護士会、日本弁護士連合会 及び隣接法律専門職者団体、弁護士、弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人 及び隣接法律専門職者、裁判外紛争解決手続を行う者、被害者等の援助を行う団体 その他の者 並びに高齢者 又は障害者の援助を行う団体 その他の関係する者の総合法律支援に関する取組との連携の下でこれを補完することに意を用いなければならない。
支援センターは、地域における業務の運営に当たり、協議会の開催等により、広く利用者 その他の関係者の意見を聴いて参考とし、当該地域の実情に応じた運営に努めなければならない。
地方公共団体は、支援センターに対して、その地域において行われる第三十条に規定する業務に関し必要な協力をすることができる。
支援センターは、業務の運営に当たり、弁護士会 及び日本弁護士連合会 並びに隣接法律専門職者団体に対して、意見の開陳 その他必要な協力を求めることができる。
支援センターは、支援センターの職員のうち、他人の法律事務を取り扱うことについて契約をしている弁護士につき、弁護士会 及び日本弁護士連合会 並びに隣接法律専門職者団体との連携の下、地域の関係機関との連絡調整 その他の当該弁護士の職務の円滑な遂行に必要な措置を講ずるとともに、研修 その他の方法による資質の向上に努めるものとする。
契約弁護士等は、支援センターが第三十条第一項 又は第二項の業務として取り扱わせた事務について、独立してその職務を行う。
支援センター 及び契約弁護士等は、その法律事務の取扱いを受ける者に対し、前項に規定する契約弁護士等の職務の独立性について、分かりやすく説明しなければならない。
支援センターは、業務開始の際、業務方法書を作成し、法務大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
前項の業務方法書には、次に掲げる事項 その他法務省令で定める事項を記載しなければならない。
第三十条第一項第二号から第四号までの業務 及びこれらに附帯する業務(以下「民事法律扶助事業」という。)に関し、民事法律扶助事業の実施に係る援助の申込み 及びその審査の方法に関する事項、同項第二号イ 及びハに規定する立替えに係る報酬 及び実費の基準 並びにそれらの償還に関する事項、同号ロ 及びニに規定する報酬 及び実費に相当する額の支払に関する事項 並びに同項第三号の業務の実施に係る援助を受けた者の費用の負担に関する事項。
この場合において、当該報酬は、民事法律扶助事業が同項第二号に規定する国民等を広く援助するものであることを考慮した相当な額でなければならない。
第三十条第一項第五号の業務 及びこれに附帯する業務に関し、これらの業務の実施に係る援助の申込みに関する事項 及び当該援助を受けた者の費用の負担に関する事項
第三十条第一項第六号の業務 及びこれに附帯する業務に関し、弁護士との契約に関する事項、国選弁護人等 及び国選被害者参加弁護士の候補の指名 及び裁判所に対する通知に関する事項、第三十九条第四項、第三十九条の二第三項 及び第三十九条の三第三項に規定する協力に関する事項 並びに第四十三条第一号に掲げる勘定の管理に関する事項
第三十条第一項第九号の業務 及びこれに附帯する業務に関し、第四十三条第一号に掲げる勘定の管理に関する事項
第三十条第二項の業務に関し、委託を受けて行う業務の内容に関する事項
役員(監事を除く。)の職務の執行がこの法律 又は他の法令に適合することを確保するための体制 その他支援センターの業務の適正を確保するための体制の整備に関する事項
法務大臣は、第一項の認可をしようとするときは、あらかじめ、最高裁判所 及び評価委員会の意見を聴かなければならない。
法務大臣は、第一項の認可をしたときは、遅滞なく、その旨を最高裁判所に通知しなければならない。
支援センターは、第一項の認可を受けたときは、遅滞なく、その業務方法書を公表しなければならない。
法務大臣は、第一項の認可をした業務方法書が業務の適正かつ確実な遂行上不適当となったと認めるときは、その業務方法書を変更すべきことを命ずることができる。
支援センターは、第三十条に規定する業務の開始前に、契約弁護士等に取り扱わせる法律事務の処理に関する規程(以下「法律事務取扱規程」という。)を定め、法務大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
法律事務取扱規程には、契約弁護士等による法律事務の取扱いの基準に関する事項、契約弁護士等がその契約に違反した場合の措置に関する事項 その他法務省令で定める事項を記載しなければならない。
前条第三項から第六項までの規定は、法律事務取扱規程について準用する。
支援センターは、第三十条第一項第六号の業務の開始前に、国選弁護人等 及び国選被害者参加弁護士の事務に関する契約約款を定め、法務大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
前項の契約約款には、国選弁護人等 及び国選被害者参加弁護士の事務を取り扱う事件に関する事項、国選弁護人等 及び国選被害者参加弁護士の候補の指名 及び裁判所に対する通知に関する事項、報酬 及び費用の請求に関する事項、報酬 及び費用の算定の基準 及び支払に関する事項、契約解除 その他当該契約約款に基づく契約に違反した場合の措置に関する事項 その他法務省令で定める事項を記載しなければならない。
前項に規定する報酬 及び費用の算定の基準を定めるため必要な事項は、法務省令で定める。
第三十四条第三項から第六項までの規定は、第一項の契約約款について準用する。
支援センターは、弁護士と国選弁護人等 及び国選被害者参加弁護士の事務の取扱いに関し、その取り扱う事件に対応して支給すべき報酬 及び費用が定められる契約を締結するときは、第一項の認可を受けた契約約款によらなければならない。
支援センターは、第三十条第一項第六号の業務に関し、国選弁護人等契約弁護士 及び被害者参加弁護士契約弁護士の氏名 及び事務所の所在地 その他法務省令で定める事項を関係する裁判所 及び当該弁護士の所属弁護士会に通知しなければならない。
これらの事項に変更があったときも、同様とする。
裁判所 若しくは裁判長 又は裁判官は、刑事訴訟法 又は少年法の規定により国選弁護人等を付すべきときは、支援センターに対し、国選弁護人等の候補を指名して通知するよう求めるものとする。
支援センターは、前項の規定による求めがあったときは、遅滞なく、国選弁護人等契約弁護士の中から、国選弁護人等の候補を指名し、裁判所 若しくは裁判長 又は裁判官に通知しなければならない。
支援センターは、国選弁護人等契約弁護士が国選弁護人等に選任されたときは、その契約の定めるところにより、当該国選弁護人等契約弁護士に国選弁護人等の事務を取り扱わせるものとする。
支援センターは、犯罪被害者等保護法の規定に基づいて国選被害者参加弁護士の候補を指名するときは、被害者参加弁護士契約弁護士の中から指名しなければならない。
支援センターは、被害者参加弁護士契約弁護士が国選被害者参加弁護士に選定されたときは、その契約の定めるところにより、当該被害者参加弁護士契約弁護士に国選被害者参加弁護士の事務を取り扱わせるものとする。
国選弁護人等契約弁護士が国選弁護人に選任されたときは、刑事訴訟法第三十八条第二項の規定は、適用しない。
前項の場合においては、刑事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十一号)第二条各号に掲げるもののほか、次の各号に掲げる者が国選弁護人に選任されたときは、当該国選弁護人に係る当該各号に定める費用も刑事の手続における訴訟費用とする。
報酬 及び費用が事件ごとに定められる契約を締結している国選弁護人等契約弁護士
当該報酬 及び費用
前号に規定する国選弁護人等契約弁護士以外の国選弁護人等契約弁護士
刑事訴訟法第三十八条第二項の規定の例により裁判所がその額を定めた旅費、日当、宿泊料 及び報酬
前項第二号に掲げる国選弁護人等契約弁護士が国選弁護人に選任された場合において、訴訟費用の負担を命ずる裁判に同号に定める費用の額が表示されていないときは、刑事訴訟法第百八十八条の規定にかかわらず、執行の指揮をすべき検察官の申立てにより、裁判所がその額を算定する。
この場合において、その算定に関する手続について必要な事項は、最高裁判所規則で定める。
裁判所 又は検察官は、第一項の場合において、国選弁護人に係る訴訟費用の額の算定 又は概算に関し、支援センターに対して必要な協力を求めることができる。
支援センターは、第一項の場合において、刑事訴訟法第五百条の二の規定により訴訟費用の概算額の予納をしようとする被告人 又は被疑者の求めがあるときは、国選弁護人に係る訴訟費用の見込額を告げなければならない。
国選弁護人等契約弁護士が国選付添人に選任されたときは、少年法第二十二条の三第四項の規定は、適用しない。
前項の場合においては、少年法第三十一条の規定の適用については、同条第一項に規定するもののほか、次の各号に掲げる者が国選付添人に選任されたときは、当該国選付添人に係る当該各号に定める費用も同項の費用とする。
報酬 及び費用が事件ごとに定められる契約を締結している国選弁護人等契約弁護士
当該報酬 及び費用
前号に規定する国選弁護人等契約弁護士以外の国選弁護人等契約弁護士
少年法第二十二条の三第四項の規定の例により裁判所がその額を定めた旅費、日当、宿泊料 及び報酬
裁判所は、第一項の場合において、国選付添人に係る費用の額の算定に関し、支援センターに対して必要な協力を求めることができる。
被害者参加弁護士契約弁護士が国選被害者参加弁護士に選定されたときは、犯罪被害者等保護法第十四条第四項の規定は、適用しない。
前項の場合においては、犯罪被害者等保護法第十七条第一項の規定の適用については、同項に規定するもののほか、次の各号に掲げる者が国選被害者参加弁護士に選定されたときは、当該国選被害者参加弁護士に係る当該各号に定める費用も同項に定める旅費、日当、宿泊料 及び報酬とする。
報酬 及び費用が事件ごとに定められる契約を締結している被害者参加弁護士契約弁護士
当該報酬 及び費用
前号に規定する被害者参加弁護士契約弁護士以外の被害者参加弁護士契約弁護士
犯罪被害者等保護法第十四条第四項の規定の例により裁判所がその額を定めた旅費、日当、宿泊料 及び報酬
裁判所は、第一項の場合において、国選被害者参加弁護士に係る費用の額の算定に関し、支援センターに対して必要な協力を求めることができる。
⤏ 第二款 中期目標等
法務大臣は、三年以上 五年以下の期間において支援センターが達成すべき業務運営に関する目標(以下「中期目標」という。)を定め、これを支援センターに指示するとともに、公表しなければならない。
これを変更したときも、同様とする。
中期目標においては、次に掲げる事項について定めるものとする。
中期目標の期間(前項の期間の範囲内で法務大臣が定める期間をいう。以下同じ。)
総合法律支援の充実のための措置に関する事項
提供するサービス その他の業務の質の向上に関する事項
法務大臣は、中期目標を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ、最高裁判所 及び評価委員会の意見を聴かなければならない。
法務大臣は、第一項の規定により中期目標を定め又は変更したときは、遅滞なく、その旨を最高裁判所に通知しなければならない。
支援センターは、前条第一項の指示を受けたときは、当該中期目標に基づき、法務省令で定めるところにより、当該中期目標を達成するための計画(以下「中期計画」という。)を作成し、法務大臣の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
中期計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
総合法律支援の充実のための措置に関する目標を達成するためとるべき措置
提供するサービス その他の業務の質の向上に関する目標を達成するためとるべき措置
業務運営の効率化に関する目標を達成するためとるべき措置
予算(人件費の見積りを含む。)、収支計画 及び資金計画
不要財産(準用通則法第八条第三項に規定する不要財産をいう。以下同じ。)又は不要財産となることが見込まれる財産がある場合には、当該財産の処分に関する計画
前号に規定する財産以外の重要な財産を譲渡し、又は担保に供しようとするときは、その計画
その他法務省令で定める業務運営に関する事項
法務大臣は、第一項の認可をしようとするときは、あらかじめ、最高裁判所 及び評価委員会の意見を聴かなければならない。
法務大臣は、第一項の認可をしたときは、遅滞なく、その旨を最高裁判所に通知しなければならない。
法務大臣は、第一項の認可をした中期計画が前条第二項第二号から第六号までに掲げる事項の適正かつ確実な実施上不適当となったと認めるときは、その中期計画を変更すべきことを命ずることができる。
支援センターは、第一項の認可を受けたときは、遅滞なく、その中期計画を公表しなければならない。
支援センターは、毎事業年度の終了後、当該事業年度が次の各号に掲げる事業年度のいずれに該当するかに応じ当該各号に定める事項について、評価委員会の評価を受けなければならない。
次号 及び第三号に掲げる事業年度以外の事業年度
当該事業年度における業務の実績
中期目標の期間の最後の事業年度の直前の事業年度
当該事業年度における業務の実績 及び中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における業務の実績
中期目標の期間の最後の事業年度
当該事業年度における業務の実績 及び中期目標の期間における業務の実績
支援センターは、前項の評価を受けようとするときは、法務省令で定めるところにより、各事業年度の終了後三月以内に、同項第一号、第二号 又は第三号に定める事項 及び当該事項について自ら評価を行った結果を明らかにした報告書を評価委員会に提出するとともに、公表しなければならない。
第一項の評価は、同項第一号、第二号 又は第三号に定める事項について総合的な評定を付して、行わなければならない。
この場合において、同項各号に規定する当該事業年度における業務の実績に関する評価は、当該事業年度における中期計画の実施状況の調査 及び分析を行い、その結果を考慮して行わなければならない。
評価委員会は、第一項の評価を行ったときは、遅滞なく、支援センター(同項第二号に規定する中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における業務の実績に関する評価を行った場合にあっては、支援センター 及び独立行政法人評価制度委員会(第六項 及び次条において「評価制度委員会」という。))に対して、その評価の結果を通知しなければならない。
この場合において、評価委員会は、必要があると認めるときは、支援センターに対し、業務運営の改善 その他の必要な措置を講ずることを勧告することができる。
評価委員会は、前項の規定による通知を行ったときは、遅滞なく、その通知に係る事項(同項後段の規定による勧告をした場合にあっては、その通知に係る事項 及びその勧告の内容)を公表しなければならない。
評価制度委員会は、第四項の規定により通知された評価の結果について、必要があると認めるときは、評価委員会に対し、意見を述べることができる。
この場合において、評価制度委員会は、遅滞なく、当該意見の内容を公表しなければならない。
法務大臣は、前条第一項第二号に規定する中期目標の期間の終了時に見込まれる中期目標の期間における業務の実績に関する評価が行われたときは、支援センターの中期目標の期間の終了時までに、その業務を継続させる必要性、組織の在り方 その他その組織 及び業務の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、所要の措置を講ずるものとする。
法務大臣は、前項の規定による検討を行うに当たっては、総合法律支援の実施 及び体制の整備の重要性を踏まえるものとする。
法務大臣は、第一項の規定による検討を行うに当たっては、最高裁判所 及び評価委員会の意見を聴かなければならない。
法務大臣は、第一項の検討の結果 及び同項の規定により講ずる措置の内容を評価制度委員会に通知するとともに、公表しなければならない。
評価制度委員会は、前項の規定による通知を受けたときは、支援センターの中期目標の期間の終了時までに、その主要な事務 及び事業の改廃に関し、法務大臣に勧告することができる。
この場合において、評価制度委員会は、遅滞なく、当該勧告の内容を公表しなければならない。
法務大臣は、前項の勧告を受けたときは、遅滞なく、その内容を最高裁判所に通知しなければならない。
評価制度委員会は、第五項の勧告をしたときは、法務大臣に対し、その勧告に基づいて講じた措置 及び講じようとする措置について報告を求めることができる。
法務大臣は、支援センター 又はその役員 若しくは職員が、この法律 若しくは他の法令に違反する行為をし、又は当該行為をするおそれがあると認めるときは、支援センターに対し、当該行為の是正のため必要な措置を講ずることを求めることができる。
支援センターは、前項の規定による法務大臣の求めがあったときは、速やかに当該行為の是正 その他の必要と認める措置を講ずるとともに、当該措置の内容を法務大臣に報告しなければならない。