公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律

# 平成十八年法律第四十九号 #
略称 : 公益法人法  公益法人認定法 

第一節 公益認定等委員会

分類 法律
カテゴリ   民事
@ 施行日 : 令和四年九月一日 ( 2022年 9月1日 )
@ 最終更新 : 令和元年法律第七十一号による改正
最終編集日 : 2024年 04月28日 00時54分


第一款 設置及び組織

1項

内閣府に、公益認定等委員会(以下「委員会」という。)を置く。

2項
委員会は、この法律によりその権限に属させられた事項を処理する。
1項
委員会の委員は、独立してその職権を行う。
1項

委員会は、委員七人をもって組織する。

2項

委員は、非常勤とする。


ただし、そのうちの四人以内は、常勤とすることができる。

1項
委員は、人格が高潔であって、委員会の権限に属する事項に関し公正な判断をすることができ、かつ、法律、会計 又は公益法人に係る活動に関して優れた識見を有する者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。
2項

委員の任期が満了し、又は欠員が生じた場合において、国会の閉会 又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前項の規定にかかわらず同項に定める資格を有する者のうちから、委員を任命することができる。

3項

前項の場合においては、任命後最初の国会で両議院の事後の承認を得なければならない。


この場合において、両議院の事後の承認を得られないときは、内閣総理大臣は、直ちにその委員を罷免しなければならない。

1項

委員の任期は、三年とする。


ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

2項
委員は、再任されることができる。
3項
委員の任期が満了したときは、当該委員は、後任者が任命されるまで引き続き その職務を行うものとする。
1項

委員は、委員会により、心身の故障のため職務の執行ができないと認められた場合 又は職務上の義務違反 その他委員たるに適しない非行があると認められた場合を除いては、在任中、その意に反して罷免されることがない。

1項

内閣総理大臣は、委員が前条に規定する場合に該当するときは、その委員を罷免しなければならない。

1項

委員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。


その職を退いた後も同様とする。

2項
委員は、在任中、政党 その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。
3項

常勤の委員は、在任中、内閣総理大臣の許可のある場合を除くほか、報酬を得て他の職務に従事し、又は営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行ってはならない。

1項
委員の給与は、別に法律で定める。
1項
委員会に、委員長を置き、委員の互選によりこれを定める。
2項
委員長は、会務を総理し、委員会を代表する。
3項
委員長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。
1項
委員会の事務を処理させるため、委員会に事務局を置く。
2項
事務局に、事務局長のほか、所要の職員を置く。
3項
事務局長は、委員長の命を受けて、局務を掌理する。

第二款 諮問等

1項

内閣総理大臣は、次に掲げる場合には、第八条 又は第二十八条第五項第二十九条第三項において準用する場合を含む。)の規定による許認可等行政機関の意見(第六条第三号 及び第四号に該当する事由の有無に係るものを除く)を付して、委員会に諮問しなければならない。


ただし、委員会が諮問を要しないものと認めたものについては、この限りでない。

一 号

公益認定の申請、第十一条第一項の変更の認定の申請 又は第二十五条第一項の認可の申請に対する処分をしようとする場合(申請をした法人が第六条各号いずれかに該当するものである場合 及び行政手続法第七条の規定に基づきこれらの認定を拒否する場合を除く

二 号

第二十八条第一項の勧告、同条第三項の規定による命令 又は第二十九条第一項 若しくは第二項の規定による公益認定の取消し(以下「監督処分等」という。)をしようとする場合(次に掲げる場合を除く

監督処分等を受ける公益法人が第二十九条第一項第一号 又は第四号いずれかに該当するものである場合

第十三条第一項 若しくは第二十四条第一項の規定による届出 又は第二十二条第一項の規定による財産目録等の提出をしなかったことを理由として監督処分等をしようとする場合

第四十六条第一項の勧告に基づいて監督処分等をしようとする場合

2項

内閣総理大臣は、次に掲げる場合には、委員会に諮問しなければならない。


ただし、委員会が諮問を要しないものと認めたものについては、この限りでない。

一 号

第五条第三号から第五号まで第十号第十一号第十二号ただし書、第十五号ただし書 及び第十七号ト第五十一条において読み替えて準用する第四十三条第一項ただし書 及び第三項ただし書 並びに別表第二十三号の政令の制定 又は改廃の立案をしようとする場合 並びに第五条第十三号 及び第十五号第七条第一項 並びに第二項第四号 及び第六号第十一条第二項 及び第三項第十三条第一項第二号除く)、第十五条各号第十六条第十八条ただし書 並びに第四号第七号 及び第八号第二十一条第一項 及び第二項第二十三条第二十四条第一項第二十七条第一項第三十条第二項第三号第二十五条第五項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)及び第三項次条第一項 並びに第四十六条第二項の内閣府令の制定 又は改廃をしようとする場合

二 号

第六十条の規定による指示を行おうとする場合

3項

内閣総理大臣は、第一項第一号に規定する処分、第二十八条第三項の規定による命令 又は第二十九条第一項第二号 若しくは第三号 若しくは第二項の規定による公益認定の取消しについての審査請求に対する裁決をしようとする場合には、次に掲げる場合を除き、委員会に諮問しなければならない。


ただし、委員会が諮問を要しないものと認めたものについては、この限りでない。

一 号
審査請求が不適法であるとして却下する場合
二 号

審査請求をした一般社団法人 若しくは一般財団法人 又は公益法人が第六条各号いずれかに該当するものである場合

三 号

第一項第二号イ 又はに規定する理由による監督処分等についての審査請求である場合

1項

委員会は、諮問に対する答申をしたときは、内閣府令で定めるところにより、その内容を公表しなければならない。

2項

委員会は、前項の答申をしたときは、内閣総理大臣に対し、当該答申に基づいてとった措置について報告を求めることができる。

1項

内閣総理大臣は、第十三条第一項第二十四条第一項 又は第二十六条第一項から第三項までの規定による届出に係る書類の写し 及び第二十二条第一項の規定により提出を受けた財産目録等の写しを委員会に送付しなければならない。

2項

内閣総理大臣は、第三十一条の規定により許認可等行政機関が述べた意見(公益法人が第六条第三号 又は第四号に該当する事由に係る意見を除く)を委員会に通知しなければならない。

3項

内閣総理大臣は、委員会に諮問しないで次に掲げる措置を講じたときは、その旨を委員会に通知しなければならない。

一 号

公益認定の申請、第十一条第一項の変更の認定の申請 又は第二十五条第一項の認可の申請に対する処分(行政手続法第七条の規定に基づく拒否を除く

二 号

監督処分等(次条第一項の勧告に基づく監督処分等を除く

三 号

第四十三条第二項第一号の政令の制定 又は改廃の立案 及び同号の内閣府令の制定 又は改廃

四 号

第四十三条第三項に規定する審査請求に対する裁決(審査請求が不適法であることによる却下の裁決を除く

五 号

第六十条の規定による指示

1項

委員会は、前条第一項 若しくは第二項の場合 又は第五十九条第一項の規定に基づき第二十七条第一項の規定による報告の徴収、検査 又は質問を行った場合には、公益法人が第二十九条第一項第二号 若しくは第三号 又は第二項各号いずれかに該当するかどうかを審査し、必要があると認めるときは、第二十八条第一項の勧告 若しくは同条第三項の規定による命令 又は第二十九条第一項 若しくは第二項の規定による公益認定の取消し その他の措置をとることについて内閣総理大臣に勧告をすることができる。

2項

委員会は、前項の勧告をしたときは、内閣府令で定めるところにより、当該勧告の内容を公表しなければならない。

3項

委員会は、第一項の勧告をしたときは、内閣総理大臣に対し、当該勧告に基づいてとった措置について報告を求めることができる。

第三款 雑則

1項
委員会は、その事務を処理するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長、関係地方公共団体の長 その他の関係者に対し、資料の提出、意見の開陳、説明 その他の必要な協力を求めることができる。
1項

委員会は、毎年、その事務の処理状況を公表しなければならない。

1項

この節に規定するもののほか、委員会に関し必要な事項は、政令で定める。