刑事施設の長は、受刑者(未決拘禁者としての地位を有するものを除く。以下この目において同じ。)に対し、次に掲げる者から面会の申出があったときは、第百四十八条第三項 又は次節の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。
刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律
第二款 面会
⤏ 第一目 受刑者
婚姻関係の調整、訴訟の遂行、事業の維持 その他の受刑者の身分上、法律上 又は業務上の重大な利害に係る用務の処理のため面会することが必要な者
受刑者の更生保護に関係のある者、受刑者の釈放後にこれを雇用しようとする者 その他の面会により受刑者の改善更生に資すると認められる者
刑事施設の長は、受刑者に対し、前項各号に掲げる者以外の者から面会の申出があった場合において、その者との交友関係の維持 その他面会することを必要とする事情があり、かつ、面会により、刑事施設の規律 及び秩序を害する結果を生じ、又は受刑者の矯正処遇の適切な実施に支障を生ずるおそれがないと認めるときは、これを許すことができる。
刑事施設の長は、刑事施設の規律 及び秩序の維持、受刑者の矯正処遇の適切な実施 その他の理由により必要があると認める場合には、その指名する職員に、受刑者の面会に立ち会わせ、又はその面会の状況を録音させ、若しくは録画させることができる。
ただし、受刑者が次に掲げる者と面会する場合には、刑事施設の規律 及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合を除き、この限りでない。
自己に対する刑事施設の長の措置 その他自己が受けた処遇に関し調査を行う国 又は地方公共団体の機関の職員
自己に対する刑事施設の長の措置 その他自己が受けた処遇に関し弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)第三条第一項に規定する職務を遂行する弁護士
刑事施設の職員は、次の各号のいずれかに該当する場合には、その行為 若しくは発言を制止し、又はその面会を一時停止させることができる。
この場合においては、面会の一時停止のため、受刑者 又は面会の相手方に対し面会の場所からの退出を命じ、その他必要な措置を執ることができる。
受刑者 又は面会の相手方が次のイ 又はロのいずれかに該当する行為をするとき。
次条第一項の規定による制限に違反する行為
刑事施設の規律 及び秩序を害する行為
受刑者 又は面会の相手方が次のイからホまでのいずれかに該当する内容の発言をするとき。
暗号の使用 その他の理由によって、刑事施設の職員が理解できないもの
犯罪の実行を共謀し、あおり、又は唆すもの
刑事施設の規律 及び秩序を害する結果を生ずるおそれのあるもの
受刑者の矯正処遇の適切な実施に支障を生ずるおそれのあるもの
特定の用務の処理のため必要であることを理由として許された面会において、その用務の処理のため必要な範囲を明らかに逸脱するもの
刑事施設の長は、前項の規定により面会が一時停止された場合において、面会を継続させることが相当でないと認めるときは、その面会を終わらせることができる。
刑事施設の長は、受刑者の面会に関し、法務省令で定めるところにより、面会の相手方の人数、面会の場所、日 及び時間帯、面会の時間 及び回数 その他面会の態様について、刑事施設の規律 及び秩序の維持 その他管理運営上必要な制限をすることができる。
前項の規定により面会の回数について制限をするときは、その回数は、一月につき二回を下回ってはならない。
⤏ 第二目 未決拘禁者
刑事施設の長は、未決拘禁者(受刑者 又は死刑確定者としての地位を有するものを除く。以下この目において同じ。)に対し、他の者から面会の申出があったときは、第百四十八条第三項 又は次節の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。
ただし、刑事訴訟法の定めるところにより面会が許されない場合は、この限りでない。
刑事施設の長は、その指名する職員に、未決拘禁者の弁護人等以外の者との面会に立ち会わせ、又はその面会の状況を録音させ、若しくは録画させるものとする。
ただし、刑事施設の規律 及び秩序を害する結果 並びに罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがないと認める場合には、その立会い並びに録音 及び録画(次項において「立会い等」という。)をさせないことができる。
刑事施設の長は、前項の規定にかかわらず、未決拘禁者の第百十二条各号に掲げる者との面会については、刑事施設の規律 及び秩序を害する結果 又は罪証の隠滅の結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合を除き、立会い等をさせてはならない。
第百十三条(第一項第二号ホを除く。)の規定は、未決拘禁者の面会について準用する。
この場合において、
同項中
「各号のいずれか」とあるのは
「各号のいずれか(弁護人等との面会の場合にあっては、第一号ロに限る。)」と、
同項第二号ニ中
「受刑者の矯正処遇の適切な実施に支障」とあるのは
「罪証の隠滅の結果」と
読み替えるものとする。
未決拘禁者の弁護人等との面会の日 及び時間帯は、日曜日 その他政令で定める日以外の日の刑事施設の執務時間内とする。
前項の面会の相手方の人数は、三人以内とする。
刑事施設の長は、弁護人等から前二項の定めによらない面会の申出がある場合においても、刑事施設の管理運営上支障があるときを除き、これを許すものとする。
刑事施設の長は、第一項の面会に関し、法務省令で定めるところにより、面会の場所について、刑事施設の規律 及び秩序の維持 その他管理運営上必要な制限をすることができる。
第百十四条の規定は、未決拘禁者と弁護人等以外の者との面会について準用する。
この場合において、
同条第二項中
「一月につき二回」とあるのは、
「一日につき一回」と
読み替えるものとする。
⤏ 第三目 未決拘禁者としての地位を有する受刑者
第百十一条、第百十三条、第百十四条、第百十六条 及び前条第一項から第四項までの規定は、未決拘禁者としての地位を有する受刑者の面会について準用する。
この場合において、
第百十一条第一項中
「場合」とあるのは
「場合 及び刑事訴訟法の定めるところにより許されない場合」と、
同条第二項中
「ときは」とあるのは
「ときは、刑事訴訟法の定めるところにより許されない場合を除き」と、
第百十三条第一項中
「各号のいずれか」とあるのは
「各号のいずれか(弁護人等との面会の場合にあっては、第一号ロに限る。)」と、
同項第二号ニ中
「生ずる」とあるのは
「生じ、又は罪証の隠滅の結果を生ずる」と、
第百十四条第一項中
「面会に」とあるのは
「面会(弁護人等との面会を除く。)に」と
読み替えるものとする。
⤏ 第四目 死刑確定者
刑事施設の長は、死刑確定者(未決拘禁者としての地位を有するものを除く。以下この目において同じ。)に対し、次に掲げる者から面会の申出があったときは、第百四十八条第三項 又は次節の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。
婚姻関係の調整、訴訟の遂行、事業の維持 その他の死刑確定者の身分上、法律上又は業務上の重大な利害に係る用務の処理のため面会することが必要な者
面会により死刑確定者の心情の安定に資すると認められる者
刑事施設の長は、死刑確定者に対し、前項各号に掲げる者以外の者から面会の申出があった場合において、その者との交友関係の維持 その他面会することを必要とする事情があり、かつ、面会により刑事施設の規律 及び秩序を害する結果を生ずるおそれがないと認めるときは、これを許すことができる。
刑事施設の長は、その指名する職員に、死刑確定者の面会に立ち会わせ、又はその面会の状況を録音させ、若しくは録画させるものとする。
ただし、死刑確定者の訴訟の準備 その他の正当な利益の保護のためその立会い又は録音 若しくは録画をさせないことを適当とする事情がある場合において、相当と認めるときは、この限りでない。
第百十三条(第一項第二号ニを除く。)及び第百十四条の規定は、死刑確定者の面会について準用する。
この場合において、
同条第二項中
「一月につき二回」とあるのは、
「一日につき一回」と
読み替えるものとする。
⤏ 第五目 未決拘禁者としての地位を有する死刑確定者
第百十三条、第百十八条、第百二十条 及び第百二十一条の規定は、未決拘禁者としての地位を有する死刑確定者の面会について準用する。
この場合において、
第百十三条第一項中
「各号のいずれか」とあるのは
「各号のいずれか(弁護人等との面会の場合にあっては、第一号ロに限る。)」と、
同項第二号ニ中
「受刑者の矯正処遇の適切な実施に支障」とあるのは
「罪証の隠滅の結果」と、
第百二十条第一項中
「場合」とあるのは
「場合 及び刑事訴訟法の定めるところにより許されない場合」と、
同条第二項中
「ときは」とあるのは
「ときは、刑事訴訟法の定めるところにより許されない場合を除き」と、
第百二十一条中
「面会に」とあるのは
「面会(弁護人等との面会を除く。)に」と
読み替えるものとする。
⤏ 第六目 各種被収容者
刑事施設の長は、各種被収容者に対し、他の者から面会の申出があったときは、第百四十八条第三項 及び次節の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。
第百十二条、第百十三条(第一項第二号ニ 及びホを除く。)及び第百十四条の規定は、各種被収容者の面会について準用する。
この場合において、
第百十二条第一項中
「、受刑者の矯正処遇の適切な実施 その他の」とあるのは
「その他の」と、
第百十四条第二項中
「一月につき二回」とあるのは
「一日につき一回」と
読み替えるものとする。