少年鑑別所法

# 平成二十六年法律第五十九号 #

第一款 面会

分類 法律
カテゴリ   刑事
@ 施行日 : 令和四年十一月一日 ( 2022年 11月1日 )
@ 最終更新 : 令和二年法律第三十三号による改正
最終編集日 : 2023年 05月14日 16時45分

第一目 被観護在所者

1項

少年鑑別所の長は、被観護在所者に対し、次に掲げる者から面会の申出があったときは、第百七条第三項の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。


ただし刑事訴訟法少年法において準用する場合を含む。次項において同じ。)の定めるところにより面会が許されない場合は、この限りでない。

一 号
被観護在所者の保護者等
二 号
婚姻関係の調整、訴訟の遂行、修学 又は就業の準備 その他の被観護在所者の身分上、法律上、教育上 又は職業上の重大な利害に係る用務の処理のため面会することが必要な者
2項

少年鑑別所の長は、被観護在所者に対し、前項各号に掲げる者以外の者から面会の申出があった場合において、健全な社会生活を営むために必要な援助を受けること その他面会することを必要とする事情があり、かつ、次の各号被観護在所者が鑑別対象者でない場合にあっては、第四号除く次条第一項において同じ。)のいずれにも該当すると認めるときは、これを許すことができる。


ただし刑事訴訟法の定めるところにより面会が許されない場合は、この限りでない。

一 号
面会により、少年鑑別所の規律 及び秩序を害する結果を生ずるおそれがないとき。
二 号
面会により、被観護在所者の保護事件 又は刑事事件に関する証拠の隠滅の結果を生ずるおそれがないとき。
三 号
面会により、被観護在所者の健全な育成を著しく妨げるおそれがないとき。
四 号
面会により、被観護在所者の鑑別の適切な実施に支障を生ずるおそれがないとき。
1項

少年鑑別所の長は、その指名する職員に、被観護在所者の面会(付添人等(付添人 又は在所者 若しくはその保護者、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族 若しくは兄弟姉妹の依頼により付添人となろうとする弁護士をいう。以下同じ。)又は弁護人等との面会を除く)に立ち会わせ、又はその面会の状況を録音させ、若しくは録画させるものとする。


ただし前条第二項各号いずれにも該当すると認めるときは、その立会い並びに録音 及び録画(次項において「立会い等」という。)をさせないことができる。

2項

少年鑑別所の長は、前項の規定にかかわらず、被観護在所者の次に掲げる者との面会については、少年鑑別所の規律 及び秩序を害する結果 又は被観護在所者の保護事件 若しくは刑事事件に関する証拠の隠滅の結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合を除き、立会い等をさせてはならない。

一 号
自己に対する少年鑑別所の長の措置 その他自己が受けた観護処遇 又は鑑別に関し調査を行う国 又は地方公共団体の機関の職員
二 号

自己に対する少年鑑別所の長の措置 その他自己が受けた観護処遇 又は鑑別に関し弁護士法昭和二十四年法律第二百五号第三条第一項に規定する職務を遂行する弁護士

1項

少年鑑別所の職員は、次の各号のいずれか(付添人等 又は弁護人等との面会の場合にあっては、第一号ロ限る)に該当する場合には、その行為 若しくは発言を制止し、又はその面会を一時停止させることができる。


この場合においては、面会の一時停止のため、被観護在所者 又は面会の相手方に対し面会の場所からの退出を命じ、その他必要な措置を執ることができる。

一 号

被観護在所者 又は面会の相手方が次の 又はいずれかに該当する行為をするとき。

次条第一項の規定による制限に違反する行為

少年鑑別所の規律 及び秩序を害する行為
二 号

被観護在所者 又は面会の相手方が次のイからトまでいずれかに該当する内容の発言をするとき。

暗号の使用 その他の理由によって、少年鑑別所の職員が理解できないもの
犯罪 又は非行を助長し、又は誘発するもの
少年鑑別所の規律 及び秩序を害する結果を生ずるおそれのあるもの
被観護在所者の保護事件 又は刑事事件に関する証拠の隠滅の結果を生ずるおそれのあるもの
被観護在所者の健全な育成を著しく妨げるおそれのあるもの
特定の用務の処理のため必要であることを理由として許された面会において、その用務の処理のため必要な範囲を明らかに逸脱するもの
被観護在所者が鑑別対象者である場合において、その鑑別の適切な実施に支障を生ずるおそれのあるもの
2項

少年鑑別所の長は、前項の規定により面会が一時停止された場合において、面会を継続させることが相当でないと認めるときは、その面会を終わらせることができる。

1項

少年鑑別所の長は、被観護在所者の面会(付添人等 又は弁護人等との面会を除く)に関し、法務省令で定めるところにより、面会の相手方の人数、面会の場所、日 及び時間帯、面会の時間 及び回数 その他面会の態様について、少年鑑別所の規律 及び秩序の維持 その他管理運営上必要な制限をすることができる。

2項

前項の規定により面会の回数について制限をするときは、その回数は、一日につき一回を下回ってはならない。

1項

被観護在所者の付添人等 又は弁護人等との面会の日 及び時間帯は、日曜日 その他政令で定める日以外の日の少年鑑別所の執務時間内とする。

2項

前項の面会の相手方の人数は、三人以内とする。

3項

少年鑑別所の長は、付添人等 又は弁護人等から前二項の定めによらない面会の申出がある場合においても、少年鑑別所の管理運営上支障があるときを除き、これを許すものとする。

4項

少年鑑別所の長は、第一項の面会に関し、法務省令で定めるところにより、面会の場所について、少年鑑別所の規律 及び秩序の維持 その他管理運営上必要な制限をすることができる。

第二目 未決在所者

1項

少年鑑別所の長は、未決在所者(被観護在所者としての地位を有するものを除く。以下 この目において同じ。)に対し、他の者から面会の申出があったときは、次項 又は第百七条第三項の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。


ただし刑事訴訟法の定めるところにより面会が許されない場合は、この限りでない。

2項

少年鑑別所の長は、犯罪性のある者 その他未決在所者が面会することにより、その健全な育成を著しく妨げるおそれがある者(未決在所者の保護者等を除く)については、未決在所者がその者と面会することを禁止することができる。


ただし、付添人等 又は弁護人等と面会する場合 及び被告人 若しくは被疑者としての権利の保護 又は訴訟の準備 その他の権利の保護のために必要と認められる場合については、この限りでない。

1項

少年鑑別所の長は、その指名する職員に、未決在所者の面会(付添人等 又は弁護人等との面会を除く)に立ち会わせ、又はその面会の状況を録音させ、若しくは録画させるものとする。


ただし次の各号いずれにも該当すると認めるときは、その立会い並びに録音 及び録画(次項において「立会い等」という。)をさせないことができる。

一 号
面会により、少年鑑別所の規律 及び秩序を害する結果を生ずるおそれがないとき。
二 号
面会により、未決在所者の刑事事件に関する証拠の隠滅の結果を生ずるおそれがないとき。
三 号
面会により、未決在所者の健全な育成を著しく妨げるおそれがないとき。
2項

少年鑑別所の長は、前項の規定にかかわらず、未決在所者の次に掲げる者との面会については、少年鑑別所の規律 及び秩序を害する結果 又は未決在所者の刑事事件に関する証拠の隠滅の結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合を除き、立会い等をさせてはならない。

一 号
自己に対する少年鑑別所の長の措置 その他自己が受けた観護処遇に関し調査を行う国 又は地方公共団体の機関の職員
二 号

自己に対する少年鑑別所の長の措置 その他自己が受けた観護処遇に関し弁護士法第三条第一項に規定する職務を遂行する弁護士

1項

第八十二条から第八十四条まで第八十二条第一項第二号ヘ 及び除く)の規定は、未決在所者の面会について準用する。


この場合において、

同号ニ
保護事件 又は刑事事件」とあるのは、
「刑事事件」と

読み替えるものとする。

第三目 在院中在所者

1項

少年鑑別所の長は、在院中在所者に対し、次に掲げる者から面会の申出があったときは、第百七条第三項の規定により禁止される場合を除き、これを許すものとする。

一 号
在院中在所者の保護者等
二 号
婚姻関係の調整、訴訟の遂行、修学 又は就業の準備 その他の在院中在所者の身分上、法律上、教育上 又は職業上の重大な利害に係る用務の処理のため面会することが必要な者
三 号
在院中在所者の更生保護に関係のある者 その他の面会により在院中在所者の改善更生に資すると認められる者
2項

少年鑑別所の長は、在院中在所者に対し、前項各号に掲げる者以外の者から面会の申出があった場合において、健全な社会生活を営むために必要な援助を受けること その他面会することを必要とする事情があり、かつ、次の各号在院中在所者が鑑別対象者でない場合にあっては、第三号除く次条第一項において同じ。)のいずれにも該当すると認めるときは、これを許すことができる。

一 号
面会により、少年鑑別所の規律 及び秩序を害する結果を生ずるおそれがないとき。
二 号
面会により、在院中在所者の改善更生に支障を生ずるおそれがないとき。
三 号
面会により、在院中在所者の鑑別の適切な実施に支障を生ずるおそれがないとき。
1項

少年鑑別所の長は、その指名する職員に、在院中在所者の面会(付添人等 又は弁護人等との面会を除く)に立ち会わせ、又はその面会の状況を録音させ、若しくは録画させるものとする。


ただし前条第二項各号いずれにも該当すると認めるときは、その立会い並びに録音 及び録画(次項において「立会い等」という。)をさせないことができる。

2項

少年鑑別所の長は、前項の規定にかかわらず、在院中在所者の次に掲げる者との面会については、少年鑑別所の規律 及び秩序を害する結果を生ずるおそれがあると認めるべき特別の事情がある場合を除き、立会い等をさせてはならない。

一 号
自己に対する少年鑑別所の長の措置 その他自己が少年鑑別所において受けた観護処遇 若しくは鑑別 又は自己に対する少年院の長の措置 その他自己が少年院において受けた処遇に関し調査を行う国 又は地方公共団体の機関の職員
二 号

自己に対する少年鑑別所の長の措置 その他自己が少年鑑別所において受けた観護処遇 若しくは鑑別 又は自己に対する少年院の長の措置 その他自己が少年院において受けた処遇に関し弁護士法第三条第一項に規定する職務を遂行する弁護士

1項

第八十二条から第八十四条まで第八十二条第一項第二号ニ除く)の規定は、在院中在所者の面会について準用する。


この場合において、

同号ホ
健全な育成を著しく妨げる」とあるのは、
「改善更生に支障を生ずる」と

読み替えるものとする。

第四目 各種在所者

1項

第一目第八十条第一項ただし書 並びに第二項ただし書 及び第二号 並びに第八十二条第一項第二号ニ除く)の規定は、各種在所者の面会について準用する。


この場合において、

第八十一条第一項
前条第二項各号」とあるのは
前条第二項各号第二号除く)」と、

同条第二項
結果 又は被観護在所者の保護事件 若しくは刑事事件に関する証拠の隠滅の結果」とあるのは
「結果」と

読み替えるものとする。