最低賃金法

# 昭和三十四年法律第百三十七号 #
略称 : 最賃法 

第四章 雑則

分類 法律
カテゴリ   労働
@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号による改正
最終編集日 : 2024年 04月27日 22時45分


1項

政府は、使用者 及び労働者に対し、関係資料の提供 その他最低賃金制度の円滑な実施に必要な援助に努めなければならない。

1項

厚生労働大臣は、賃金 その他労働者の実情について必要な調査を行い、最低賃金制度が円滑に実施されるように努めなければならない。

1項

厚生労働大臣 及び都道府県労働局長は、この法律の目的を達成するため必要な限度において、厚生労働省令で定めるところにより、使用者 又は労働者に対し、賃金に関する事項の報告をさせることができる。

1項

第十条第一項第十二条第十五条第二項 及び第十七条に規定する厚生労働大臣 又は都道府県労働局長の職権は、二以上の都道府県労働局の管轄区域にわたる事案 及びの都道府県労働局の管轄区域内のみに係る事案で厚生労働大臣が全国的に関連があると認めて厚生労働省令で定めるところにより指定するものについては、厚生労働大臣が行い、一の都道府県労働局の管轄区域内のみに係る事案(厚生労働大臣の職権に属する事案を除く)については、当該 都道府県労働局長が行う。

2項

厚生労働大臣は、都道府県労働局長が決定した最低賃金が著しく不適当であると認めるときは、その改正 又は廃止の決定をなすべきことを都道府県労働局長に命ずることができる。

3項

厚生労働大臣は、前項の規定による命令をしようとするときは、あらかじめ中央最低賃金審議会の意見を聴かなければならない。

4項

第十条第二項の規定は、前項の規定による中央最低賃金審議会の意見の提出があつた場合について準用する。

1項

労働基準監督署長 及び労働基準監督官は、厚生労働省令で定めるところにより、この法律の施行に関する事務をつかさどる。

1項

労働基準監督官は、この法律の目的を達成するため必要な限度において、使用者の事業場に立ち入り、帳簿書類 その他の物件を検査し、又は関係者に質問をすることができる。

2項

前項の規定により立入検査をする労働基準監督官は、その身分を示す証票を携帯し、関係者に提示しなければならない。

3項

第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

1項

労働基準監督官は、この法律の規定に違反する罪について、刑事訴訟法昭和二十三年法律第百三十一号)の規定による司法警察員の職務を行う。

1項

労働者は、事業場にこの法律 又はこれに基づく命令の規定に違反する事実があるときは、その事実を都道府県労働局長、労働基準監督署長 又は労働基準監督官に申告して是正のため適当な措置をとるように求めることができる。

2項

使用者は、前項の申告をしたことを理由として、労働者に対し、解雇 その他不利益な取扱いをしてはならない。

1項

第六条第二項第二章第二節第十六条 及び第十七条の規定は、船員法(昭和二十二年法律第百号)の適用を受ける船員(以下「船員」という。)に関しては、適用しない

2項

船員に関しては、この法律に規定する厚生労働大臣、都道府県労働局長 若しくは労働基準監督署長 又は労働基準監督官の権限に属する事項は、国土交通大臣、地方運輸局長(運輸監理部長を含む。)又は船員労務官が行うものとし、

この法律中
厚生労働省令」とあるのは
国土交通省令」と、

第三条中「時間」とあるのは
「時間、日、週 又は月」と、

第七条第四号
軽易な」とあるのは
「所定労働時間の特に短い者、軽易な」と、

第十九条第二項
第十五条第二項」とあるのは
第十五条第二項 並びに第三十五条第三項 及び第七項」と、

同条第二項 及び第十七条」とあるのは
第十五条第二項 及び第三十五条第七項」と、

第三十条第一項
第十条第一項、第十二条、第十五条第二項 及び第十七条」とあるのは
第十五条第二項 並びに第三十五条第三項 及び第七項」と、

都道府県労働局の管轄区域」とあるのは
「地方運輸局 又は運輸監理部の管轄区域(政令で定める地方運輸局にあつては、運輸監理部の管轄区域除く)」と

読み替えるものとする。

3項

国土交通大臣 又は地方運輸局長(運輸監理部長を含む。)は、賃金の低廉な船員の労働条件の改善を図るため、船員の生計費、類似の船員の賃金 及び通常の事業の賃金支払能力を考慮して必要があると認めるときは、交通政策審議会 又は地方運輸局に置かれる政令で定める審議会(以下「交通政策審議会等」という。)の調査審議を求め、その意見を聴いて、船員に適用される特定最低賃金の決定をすることができる。

4項

第十条第二項 及び第十一条の規定は、前項の規定による交通政策審議会等の意見の提出があつた場合について準用する。


この場合において、

同条第二項
地域」とあるのは、
「事業 若しくは職業」と

読み替えるものとする。

5項

国土交通大臣 又は地方運輸局長(運輸監理部長を含む。)は、第三項の決定をする場合において、前項において準用する第十一条第二項の規定による申出があつたときは、前項において準用する同条第三項の規定による交通政策審議会等の意見に基づき、当該特定最低賃金において、一定の範囲の事業について、その適用を一定の期間を限つて猶予し、又は最低賃金額について別段の定めをすることができる。

6項

第十条第二項の規定は、前項の規定による交通政策審議会等の意見の提出があつた場合について準用する。

7項

国土交通大臣 又は地方運輸局長(運輸監理部長を含む。)は、第十五条第二項 又はこの条第三項の規定により決定された船員に適用される特定最低賃金について、船員の生計費、類似の船員の賃金 及び通常の事業の賃金支払能力を考慮して必要があると認めるときは、その決定の例により、その改正 又は廃止の決定をすることができる。

8項

船員職業安定法昭和二十三年法律第百三十号)第八十九条第一項に規定する乗組み派遣船員については、その船員派遣の役務の提供を受ける者の事業 又はその船員派遣の役務の提供を受ける者に使用される同種の船員の職業について特定最低賃金が適用されている場合にあつては、当該特定最低賃金において定める最低賃金額により第四条の規定を適用する。

1項

船員に関しては、この法律に規定する最低賃金審議会の権限に属する事項は、交通政策審議会等が行う。

1項

交通政策審議会等に、必要に応じ、一定の事業 又は職業について専門の事項を調査審議させるため、最低賃金専門部会を置くことができる。

2項

交通政策審議会等は、最低賃金の決定 又はその改正の決定について調査審議を求められたときは、最低賃金専門部会を置かなければならない。

3項

第二十五条第五項 及び第六項の規定は、交通政策審議会等について準用する。

1項

この法律に規定するもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。