漁業の許可及び取締り等に関する省令

# 昭和三十八年農林省令第五号 #

第六章 雑則

分類 府令・省令
カテゴリ   水産業
@ 施行日 : 令和四年八月一日 ( 2022年 8月1日 )
@ 最終更新 : 令和四年農林水産省令第四十三号による改正
最終編集日 : 2023年 01月23日 11時39分


1項

漁業監督官は、法第百二十八条第三項の規定による検査 又は質問をするため必要があるときは、操船 又は漁ろうを指揮監督する者に対し、停船を命ずることができる。

2項

前項の規定による停船命令は、法第百二十八条第三項の規定による検査 又は質問をする旨を告げ、又は表示し、かつ、国際海事機関が採択した国際信号書に規定する次に掲げる信号 その他の適切な手段により行うものとする。

一 号

別記様式第八号による信号旗Lを掲げること。

二 号

サイレン、汽笛 その他の音響信号によりLの信号(短音一回、長音一回、短音二回)を約七秒の間隔を置いて連続して行うこと。

三 号

投光器によりLの信号(短光一回、長光一回、短光二回)を約七秒の間隔を置いて連続して行うこと。

3項

前項において、「長音」又は「長光」とは、約三秒間継続する吹鳴 又は投光をいい、「短音」又は「短光」とは、約一秒間継続する吹鳴 又は投光をいう。

1項

農林水産大臣は、漁業者 その他水産動植物を採捕する者が漁業に関する法令の規定 又は これらの規定に基づく処分に違反する行為をしたと認めるときは、当該行為をした者が使用する船舶の船長、船長の職務を行う者 又は操業を指揮する者(基地式捕鯨業 又は母船式捕鯨業における砲手を含む。)に対し、当該違反に係る漁業 又は水産資源の採捕に係る船舶への乗組みを制限し、又は禁止することができる。

2項

農林水産大臣は、前項の規定による命令をしようとするときは、行政手続法第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。

3項

第三十八条第三項の規定は、第一項の規定による命令に係る聴聞について準用する。

1項
漁業監督官は、その職務を行うため必要があると認めるときは、大臣許可漁業の許可に係る船舶に乗船することができる。
1項

大臣許可漁業の許可を受けた者は、外国の領海 又は排他的経済水域において操業する場合には、漁業に関する法令に相当する当該外国の法令を遵守しなければならない。

2項

別表第五の下欄に掲げる者(大臣許可漁業の許可を受けた者を除く)は、それぞれ同表の上欄に掲げる区域において操業する場合には、漁業に関する法令に相当する当該区域を管轄する外国の法令を遵守しなければならない。

1項

外国周辺の海域のうち別表第五の上欄に掲げる区域においては、漁業を営む者は、それぞれ同表の下欄に掲げる者を除き、漁業を営むために船舶により当該区域内に立ち入ってはならない。

1項

農林水産大臣は、漁業者が前条の規定に違反して漁業を営んだ事実があると認めるときは、漁業取締りのため必要な限度において、当該漁業者 又は当該漁業者の使用に係る船舶の船長、船長の職務を行う者 若しくは操業を指揮する者に対し、当該違反に係る同条の区域の周辺の海域につき漁業を営み、又は漁業に従事することを禁止する区域 及び期間を指定して、漁業を営み、又は漁業に従事することを禁止することができる。

2項

農林水産大臣は、前項の規定による命令をしようとするときは、行政手続法第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。

3項

第三十八条第三項の規定は、第一項の規定による命令に係る聴聞について準用する。

1項
鯨体処理場を設置し、又は その設備を変更しようとする者は、鯨体処理場ごとに、農林水産大臣の許可を受けなければならない。
2項

前項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を農林水産大臣に提出して、同項許可を申請しなければならない。

一 号

申請者の氏名 及び住所(法人にあっては、その名称 及び主たる事務所の所在地 並びに代表者の氏名

二 号
鯨体処理場の名称
三 号
鯨体処理場の設置場所
四 号

第四十六条第二項の規定による報告を受ける連絡先

3項

前項の申請書には、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める書類を添えなければならない。

一 号

第一項の許可を受けようとする者が個人である場合

次に掲げる書類

住民票の写し
略歴
鯨体処理場の建物図面
鯨体処理場の仕様書
設置場所 及び その付近の図面
二 号

第一項の許可を受けようとする者が法人である場合

次に掲げる書類

定款
登記事項証明書
役員の氏名、住所 及び略歴を記載した書面

前号ハから ホまでに定める書類

1項
鯨体処理場は、次に掲げる条件を満たすものでなければならない。
一 号
水産動植物に有害な物が遺棄され、又は漏せつするおそれがないこと。
二 号

第四十六条第二項の規定による報告を受けるために必要な体制を有すること。

1項

農林水産大臣は、鯨体処理場が前条の条件を満たさなくなったときは、当該鯨体処理場の設置の許可を受けた者(以下「鯨体処理場設置者」という。)に対し、当該鯨体処理場の設備の変更を命じ、又は その使用を制限することができる。

1項

農林水産大臣は、次の各号いずれかに該当するときは、第百九条第一項の規定による許可を取り消し、又は鯨体処理場の使用の停止を命ずることができる。

一 号

当該許可の日から一年以内に鯨体処理場の設置 又は その設備の変更がないとき。

二 号

鯨体処理場が引き続き二年間使用されていないとき。

三 号
鯨体処理場設置者がこの省令の規定 又は この省令の規定に基づく処分に違反したとき。
2項

農林水産大臣は、前項の規定による命令をしようとするときは、行政手続法第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。

3項

第三十八条第三項の規定は、第一項の規定による処分に係る聴聞について準用する。

1項

鯨体処理場設置者は、第四十六条第二項の規定による報告を受けたときは、速やかに、当該報告に係る事項を帳簿に記載し、かつ、当該鯨につき次に掲げる事項をその判明の都度これに併記しなければならない。

一 号
処理開始の日時
二 号
体長
三 号
性別
四 号
乳分泌の有無
五 号
胎児の性別 及び体長
六 号
この省令に違反する事実のある場合には、その詳細
2項

第五十条第二項の規定は、前項第二号 及び第五号の体長について準用する。

1項

鯨体処理場設置者は、農林水産大臣が別に定めて告示する様式による毎年の鯨体処理状況報告書を、翌年の一月三十一日までに農林水産大臣に提出しなければならない。

1項
鯨体処理場設置者は、鯨体処理場を廃止したときは、遅滞なく、その旨を農林水産大臣に届け出なければならない。
2項

前項の規定による届出があったときは、当該届出に係る鯨体処理場の設置の許可は効力を失う。

1項

この省令の規定により農林水産大臣に提出する書類であって次に掲げるものは、第一号から 第十五号までに掲げるものにあっては住所地(二以上ある場合にあっては、主たる住所地)を、第十六号から 第十八号までに掲げるものにあっては漁業根拠地(漁業を営む者がその営む漁業に使用する船舶により行う当該漁業の操業を管理する事務所の所在地をいい、二以上ある場合にあっては、主たる漁業根拠地をいう。)を管轄する都道府県知事を経由して提出しなければならない。

一 号
遠洋底びき網漁業に関するもの
二 号
東シナ海はえ縄漁業に関するもの
三 号
大西洋等はえ縄等漁業に関するもの
四 号
太平洋底刺し網等漁業に関するもの
五 号
基地式捕鯨業に関するもの
六 号
母船式捕鯨業に関するもの
七 号
かじき等流し網漁業に関するもの
八 号
東シナ海等かじき等流し網漁業に関するもの
九 号
かつお・まぐろ漁業に関するもの
十 号
中型さけ・ます流し網漁業に関するもの
十一 号
北太平洋さんま漁業に関するもの
十二 号
ずわいがに漁業に関するもの
十三 号
日本海べにずわいがに漁業に関するもの
十四 号
いか釣り漁業に関するもの
十五 号
届出漁業に関するもの
十六 号
沖合底びき網漁業に関するもの
十七 号
以西底びき網漁業に関するもの
十八 号
大中型まき網漁業に関するもの
2項

第六章の規定により鯨体処理場に関し農林水産大臣に提出する書類は、当該鯨体処理場の所在地を管轄する都道府県知事を経由して提出しなければならない。

3項

第一項の規定にかかわらず、次に掲げる書類は、都道府県知事を経由せずに農林水産大臣に提出することができる。

一 号

第十四条第一項の規定による資源管理の状況等の報告に関するもの

二 号

第二十五条第二項の規定による位置等の報告に関するもの

三 号

第四十二条 又は第六十一条の規定による陸揚げ 又は転載の届出に関するもの

四 号

第九十七条の規定による運搬船の届出に関するもの