婚姻は、十八歳にならなければ、することができない。
民法
第一節 婚姻の成立
⤏ 第一款 婚姻の要件
配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない。
直系血族 又は三親等内の傍系血族の間では、婚姻をすることができない。
ただし、養子と養方の傍系血族との間では、この限りでない。
第八百十七条の九の規定により親族関係が終了した後も、前項と同様とする。
直系姻族の間では、婚姻をすることができない。
第七百二十八条 又は第八百十七条の九の規定により姻族関係が終了した後も、同様とする。
養子 若しくはその配偶者 又は養子の直系卑属 若しくはその配偶者と養親 又はその直系尊属との間では、第七百二十九条の規定により親族関係が終了した後でも、婚姻をすることができない。
成年被後見人が婚姻をするには、その成年後見人の同意を要しない。
婚姻は、戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずる。
前項の届出は、当事者双方 及び成年の証人二人以上が署名した書面で、又はこれらの者から口頭で、しなければならない。
婚姻の届出は、その婚姻が第七百三十一条、第七百三十二条、第七百三十四条から第七百三十六条まで 及び前条第二項の規定 その他の法令の規定に違反しないことを認めた後でなければ、受理することができない。
外国に在る日本人間で婚姻をしようとするときは、その国に駐在する日本の大使、公使 又は領事にその届出をすることができる。
この場合においては、前二条の規定を準用する。
⤏ 第二款 婚姻の無効及び取消し
婚姻は、次に掲げる場合に限り、無効とする。
人違い その他の事由によって当事者間に婚姻をする意思がないとき。
当事者が婚姻の届出をしないとき。
ただし、その届出が第七百三十九条第二項に定める方式を欠くだけであるときは、婚姻は、そのためにその効力を妨げられない。
婚姻は、次条、第七百四十五条 及び第七百四十七条の規定によらなければ、取り消すことができない。
第七百三十一条、第七百三十二条 及び第七百三十四条から第七百三十六条までの規定に違反した婚姻は、各当事者、その親族 又は検察官から、その取消しを家庭裁判所に請求することができる。
ただし、検察官は、当事者の一方が死亡した後は、これを請求することができない。
第七百三十二条の規定に違反した婚姻については、前婚の配偶者も、その取消しを請求することができる。
第七百三十一条の規定に違反した婚姻は、不適齢者が適齢に達したときは、その取消しを請求することができない。
不適齢者は、適齢に達した後、なお三箇月間は、その婚姻の取消しを請求することができる。
ただし、適齢に達した後に追認をしたときは、この限りでない。
詐欺 又は強迫によって婚姻をした者は、その婚姻の取消しを家庭裁判所に請求することができる。
前項の規定による取消権は、当事者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れた後三箇月を経過し、又は追認をしたときは、消滅する。
婚姻の取消しは、将来に向かってのみその効力を生ずる。
婚姻の時においてその取消しの原因があることを知らなかった当事者が、婚姻によって財産を得たときは、現に利益を受けている限度において、その返還をしなければならない。
婚姻の時においてその取消しの原因があることを知っていた当事者は、婚姻によって得た利益の全部を返還しなければならない。
この場合において、相手方が善意であったときは、これに対して損害を賠償する責任を負う。
第七百二十八条第一項、第七百六十六条から第七百六十九条まで、第七百九十条第一項ただし書 並びに第八百十九条第二項、第三項、第五項 及び第六項の規定は、婚姻の取消しについて準用する。