財政投融資特別会計は、財政融資資金の運用 並びに産業の開発 及び貿易の振興のために国の財政資金をもって行う投資(出資 及び貸付けをいう。第五十四条第三号 及び第五十九条第一項において同じ。)に関する経理を明確にすることを目的とする。
特別会計に関する法律
第四節 財政投融資特別会計
第六十五条第一項の規定による取引に基づく収入金
第六十六条第一項各号に係る措置に基づく収入金
繰替金(第六十七条第二項ただし書に規定する返還することができない金額に係るものに限る。)
財政融資資金法(昭和二十六年法律第百号)第九条第一項の規定による一時借入金 及び融通証券の利子
第五十八条第三項の規定による国債整理基金特別会計への繰入金
第六十五条第一項の規定による取引に要する経費
第六十七条第二項ただし書の規定による繰替金の返還金
外貨債(外貨公債の発行に関する法律(昭和三十八年法律第六十三号)第一条第一項に規定する公債をいう。以下この節において同じ。)の発行による収入金
第三条第二項第一号から第五号までに掲げる書類のほか、財政投融資特別会計においては、歳入歳出予定計算書等に、次に掲げる書類(第三号 及び第四号に掲げる書類については、投資勘定に係るものに限る。)を添付しなければならない。
第五十八条第三項の規定による繰入金に相当する金額は、前項の繰越利益の額から減額して整理するものとする。
投資勘定においては、附則第六十七条第一項第二号の規定により設置する産業投資特別会計の廃止の際における同会計の資本の額に相当する金額をもって資本とする。
投資勘定においては、第五十九条第一項に規定する一般会計からの繰入金は、予算で定めるところにより、繰り入れるものとする。
第六条 及び第五十五条の規定による一般会計からの繰入金 並びに前項に規定する一般会計からの繰入金に相当する金額は、投資勘定の資本に組み入れて整理するものとする。
第八条第二項 及び前項の規定による一般会計への繰入金に相当する金額は、第四項の利益積立金の額から減額して整理するものとする。
財政融資資金勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、当該剰余金のうち、当該年度の歳入の収納済額(次項において「収納済額」という。)から当該年度の歳出の支出済額と第七十条の規定による歳出金の翌年度への繰越額のうち支払義務の生じた歳出金であって当該年度の出納の完結までに支出済みとならなかったものとの合計額(次項において「支出済額等」という。)を控除した金額に相当する金額を、積立金として積み立てるものとする。
財政融資資金勘定の毎会計年度の決算上収納済額が支出済額等に不足する場合には、前項の積立金から補足するものとする。
第一項の積立金が毎会計年度末において政令で定めるところにより算定した金額を超える場合には、予算で定めるところにより、その超える金額に相当する金額の範囲内で、同項の積立金から財政融資資金勘定の歳入に繰り入れ、当該繰り入れた金額を、同勘定から国債整理基金特別会計に繰り入れることができる。
財政融資資金勘定において、毎会計年度の歳入歳出の決算上剰余金を生じた場合には、第八条第二項の規定は、適用しない。
投資勘定において第十二条の規定による運用により利益金を生じた場合には、当該利益金を、投資財源資金に編入するものとする。
第九条第二項第一号から第三号までに掲げる書類のほか、財政投融資特別会計においては、歳入歳出決定計算書に、当該年度の貸借対照表 及び損益計算書 並びに当該年度末における運用資産明細表(財政融資資金勘定に係るものに限る。)を添付しなければならない。
前項の規定による公債の発行の限度額については、予算をもって、国会の議決を経なければならない。
第一項の規定により公債を発行する場合には、第三条第二項第一号から第五号まで 並びに第五十四条第一号 及び第二号に掲げる書類のほか、歳入歳出予定計算書等に、当該年度に発行を予定する公債の発行 及び償還の計画表を添付しなければならない。
第十四条の規定にかかわらず、財政融資資金勘定において、第十三条第二項 又は前条第二項の規定により国会の議決を経た金額のうち、当該年度において借入金の借入れ 又は公債の発行をしなかった金額がある場合には、当該金額を限度として、かつ、財政融資資金の長期運用に対する特別措置に関する法律(昭和四十八年法律第七号)第三条の規定によりその翌年度において運用することができる金額の範囲内で、当該翌年度において、第十三条第一項 及び第六十一条の規定により借入金をし、又は前条第一項の規定により公債を発行することができる。
前項の借入金 又は公債の償還金がある場合には、当該償還金に相当する金額を、財政融資資金から財政融資資金勘定の歳入に繰り入れるものとする。
前項の「金利スワップ取引」とは、財務大臣とその取引の相手方として財務大臣が定める要件に該当する者(以下この項において「取引当事者」という。)が元本として定めた金額について取引当事者の一方が相手方と取り決めた利率 又は約定した市場金利の期間における変化率(以下この項において「利率等」という。)に基づいて金銭を支払い、相手方が取引当事者の一方と取り決めた利率等に基づいて金銭を支払うことを相互に約する取引をいう。
財務大臣は、第一項の規定による取引に関する事務を、日本銀行に取り扱わせることができる。
財務大臣は、財政融資資金において運用の財源に充てるために必要があるときは、財政融資資金の運用資産(以下この条において「運用資産」という。)を財政融資資金勘定に帰属させ、当該運用資産について、当該帰属させた年度内に、次に掲げる措置をとることができる。
信託会社 又は金融機関の信託業務の兼営等に関する法律(昭和十八年法律第四十三号)第一条第一項の認可を受けた金融機関に信託し、当該信託受益権を譲渡すること。
資産対応証券(資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第十一項に規定する資産対応証券をいう。)を当該年度内に発行する特定目的会社(同条第三項に規定する特定目的会社をいう。)に譲渡すること。
前項の規定に基づき運用資産を財政融資資金勘定に帰属させた場合には、当該運用資産の元本に相当する額を、同勘定から財政融資資金に繰り入れるものとする。
財務大臣は、第一項各号に掲げる措置をとった場合には、同項第一号の規定により信託した運用資産 又は同項第二号の規定により譲渡した運用資産に係る元利金の回収 その他回収に関する業務を受託することができる。
前項の規定による繰替金を返還する場合には、当該年度の歳入(第五十八条第二項の規定による積立金からの補足を含む。以下この項において同じ。)をもって返還しなければならない。
ただし、歳入不足のため返還することができない場合には、第十五条第六項の規定にかかわらず、その返還することができない金額を限り、繰替使用をしたときから一年内に返還することができる。
外貨債 及び公債の償還金 及び利子 並びに発行 及び償還に関する諸費の支出に必要な金額(事務取扱費の額に相当する金額を除く。)は、毎会計年度、財政投融資特別会計から国債整理基金特別会計に繰り入れなければならない。
財政融資資金勘定の借入金 又は公債については、第四十六条第一項 及び第四十七条第一項の規定は、適用しない。
第一項に規定する事務取扱費の額に相当する金額は、毎会計年度、財政投融資特別会計から一般会計に繰り入れなければならない。
財務大臣は、前項の規定により財政融資資金預託金の利子の支払をさせる場合には、その利子の支払に必要な資金を、日本銀行に交付することができる。