主務大臣は、第一種特定化学物質以外の化学物質について第二条第二項各号の一に該当すると疑うに足りる理由があると認めるときは、当該化学物質による環境の汚染の進行を防止するため必要な限度において、当該化学物質の製造 若しくは輸入の事業を営む者 又は業として当該化学物質を使用する者に対し、当該化学物質の製造 若しくは輸入 又は使用の制限に関し必要な勧告をすることができる。
化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
第七章 雑則
主務大臣は、第二種特定化学物質以外の化学物質について第二条第三項の要件に該当すると疑うに足りる理由があると認めるときは、当該化学物質による環境の汚染の進行を防止するため必要な限度において、当該化学物質の製造 若しくは輸入の事業を営む者 又は業として当該化学物質を使用する者に対し、当該化学物質の製造 若しくは輸入の制限 又は使用方法の改善に関し必要な勧告をすることができる。
主務大臣は、優先評価化学物質、監視化学物質、第二種特定化学物質、特定一般化学物質 又は特定新規化学物質による環境の汚染を防止するため特に必要があると認めるときは、当該優先評価化学物質に係る優先評価化学物質取扱事業者、当該監視化学物質に係る監視化学物質取扱事業者、当該第二種特定化学物質に係る第二種特定化学物質等取扱事業者、当該特定一般化学物質に係る特定一般化学物質取扱事業者 又は当該特定新規化学物質に係る特定新規化学物質取扱事業者に対し、その取扱いの方法に関し必要な指導 及び助言を行うことができる。
許可には、条件を付し、及びこれを変更することができる。
前項の条件は、許可に係る事項の確実な実施を図るため必要な最小限度のものに限り、かつ、許可を受ける者に不当な義務を課することとなるものであつてはならない。
優先評価化学物質、監視化学物質、第二種特定化学物質 又は一般化学物質(以下「報告対象物質」という。)の製造 又は輸入の事業を営む者は、その製造し、又は輸入した報告対象物質について、第四条第七項に規定する試験の項目 又は第十条第二項 若しくは第十四条第一項に規定する有害性の調査の項目に係る試験を行つた場合(当該試験を行つたと同等の知見(公然と知られていないものに限る。)が得られた場合を含む。)であつて、報告対象物質が次に掲げる性状を有することを示す知見として厚生労働省令、経済産業省令、環境省令で定めるものが得られたときは、厚生労働省令、経済産業省令、環境省令で定めるところにより、その旨 及び当該知見の内容を厚生労働大臣、経済産業大臣 及び環境大臣に報告しなければならない。
ただし、第十条第二項 又は第十四条第一項の規定による指示に係る有害性の調査により当該知見が得られた場合において、これらの規定によりその内容を報告するときは、この限りでない。
自然的作用による化学的変化を生じにくいものであること。
報告対象物質が自然的作用による化学的変化を生じやすいものである場合には、自然的作用による化学的変化により生成する化学物質(元素を含む。)が前各号のいずれかに該当するものであること。
前項本文の規定は、第三条第一項第五号 若しくは第六号 又は第五条第四項の確認に係る新規化学物質の製造 又は輸入の事業を営む者(当該確認を受けた者に限る。)、第四条第五項(第五条第九項において読み替えて準用する場合を含む。)に規定する通知に係る新規化学物質の製造 又は輸入の事業を営む者(当該通知を受けた者に限る。)及び第七条第二項において準用する第四条第五項に規定する通知を受けた者から当該通知に係る新規化学物質を業として輸入する者について準用する。
優先評価化学物質、監視化学物質 又は第二種特定化学物質の製造 又は輸入の事業を営む者は、その製造し、又は輸入した優先評価化学物質、監視化学物質 又は第二種特定化学物質について、厚生労働省令、経済産業省令、環境省令で定める組成、性状等に関する知見(公然と知られていないものに限り、第十条第二項、第十四条第一項 又は第一項の規定により報告すべきものを除く。)を有しているときは、厚生労働省令、経済産業省令、環境省令で定めるところにより、その旨 及び当該知見の内容を厚生労働大臣、経済産業大臣 及び環境大臣に報告するよう努めなければならない。
厚生労働大臣、経済産業大臣 及び環境大臣は、第一項(第二項において準用する場合を含む。)又は前項の報告 その他によつて得られた知見に基づき、一の報告対象物質 又は第二項において準用する第一項の報告に係る新規化学物質が第二条第二項各号、第三項各号 若しくは第四項各号のいずれかに該当すると認めるに至つたとき 又は同条第三項各号のいずれにも該当しないことが明らかであると認められなくなるに至つたときは、遅滞なく、必要な措置を講ずるものとする。
主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、優先評価化学物質取扱事業者、監視化学物質取扱事業者、第二種特定化学物質等取扱事業者、特定一般化学物質取扱事業者 又は特定新規化学物質取扱事業者に対し、その取扱いに係る優先評価化学物質、監視化学物質、第二種特定化学物質等、特定一般化学物質 又は特定新規化学物質の取扱いの状況について報告を求めることができる。
厚生労働大臣、経済産業大臣 及び環境大臣は、この法律の施行に必要な限度において、第三条第一項第四号から第六号まで 又は第五条第四項の確認を受けた者に対し、その業務に関し報告をさせることができる。
経済産業大臣 又は主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、それぞれ、許可製造業者 若しくは許可輸入者、第一種特定化学物質等取扱事業者 又は第三十五条第一項の規定による届出をした者に対し、その業務に関し報告をさせることができる。
主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、第三十四条 又は第三十八条に規定する者に対し、その業務に関し報告をさせることができる。
厚生労働大臣、経済産業大臣 及び環境大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、第三条第一項第四号から第六号まで 又は第五条第四項の確認を受けた者の事務所 その他の事業所に立ち入り、帳簿、書類 その他の物件を検査させ、関係者に質問させ、又は試験のために必要な最小限度の分量に限り化学物質を収去させることができる。
経済産業大臣 又は主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、それぞれ、その職員に、許可製造業者 若しくは許可輸入者、第一種特定化学物質等取扱事業者 又は第三十五条第一項の規定による届出をした者の事務所 その他の事業所に立ち入り、帳簿、書類 その他の物件を検査させ、関係者に質問させ、又は試験のために必要な最小限度の分量に限り化学物質を収去させることができる。
主務大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、第三十四条に規定する者の事務所 その他の事業所に立ち入り、帳簿、書類 その他の物件を検査させ、関係者に質問させ、又は試験のために必要な最小限度の分量に限り化学物質を収去させることができる。
前三項の規定により職員が立ち入るときは、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
経済産業大臣は、必要があると認めるときは、独立行政法人製品評価技術基盤機構(以下「機構」という。)に、第一項から第三項までの規定による立入検査、質問 又は収去を行わせることができる。
経済産業大臣は、前項の規定により機構に立入検査、質問 又は収去を行わせる場合には、機構に対し、当該立入検査の場所 その他必要な事項を示してこれを実施すべきことを指示するものとする。
機構は、前項の指示に従つて第五項に規定する立入検査、質問 又は収去を行つたときは、その結果を経済産業大臣に報告しなければならない。
第五項の規定により機構の職員が立ち入るときは、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
第一項から第三項までの規定による立入検査、質問 及び収去の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
経済産業大臣は、前条第五項に規定する立入検査、質問 又は収去の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、機構に対し、当該業務に関し必要な命令をすることができる。
機構が行う収去について不服がある者は、経済産業大臣に対して審査請求をすることができる。
この場合において、経済産業大臣は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第二十五条第二項 及び第三項 並びに第四十七条の規定の適用については、機構の上級行政庁とみなす。
厚生労働大臣、経済産業大臣 又は環境大臣は、この法律に基づいて化学物質の性状等に関する知見等を得た場合において、当該化学物質に関する他の法律に基づく措置に資するため、必要に応じ、当該他の法律の施行に関する事務を所掌する大臣に対し、当該知見等の内容を通知するものとする。
環境大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、次の各号に掲げる措置をとるべきことを、それぞれ当該各号に掲げる大臣に対して要請することができる。
第三十条第一項に規定する命令
経済産業大臣
第三十条第二項に規定する命令
主務大臣
第十七条第一項、第二十一条第一項 又は第二十二条第一項の許可を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納付しなければならない。
経済産業大臣は、第三十三条第一項の規定による命令をしようとするときは、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
第三十三条の規定による処分に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
前項の聴聞の主宰者は、行政手続法第十七条第一項の規定により当該処分に係る利害関係人が当該聴聞に関する手続に参加することを求めたときは、これを許可しなければならない。
この法律の規定による処分 又はその不作為についての審査請求に対する裁決は、行政不服審査法第二十四条の規定により当該審査請求を却下する場合を除き、審査請求人に対し、相当な期間をおいて予告をした上、同法第十一条第二項に規定する審理員が公開による意見の聴取をした後にしなければならない。
前項の意見の聴取に際しては、審査請求人 及び利害関係人に対し、その事案について証拠を提示し、意見を述べる機会を与えなければならない。
第一項に規定する審査請求については、行政不服審査法第三十一条の規定は適用せず、同項の意見の聴取については、同条第二項から第五項までの規定を準用する。
この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定 又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
この法律における主務大臣は、次のとおりとする。
第二十六条、第二十七条第二項 若しくは第三十二条第一項の規定による届出 又は第三十条第二項の規定による命令(許可製造業者に対するものを除く。)、第四十三条第二項の規定による報告の徴収 若しくは第四十四条第二項の規定による検査、質問 若しくは収去に関しては、これらの届出をする者 又はこれらの命令、報告の徴収 若しくは検査、質問 若しくは収去の対象となる者の行う事業を所管する大臣
第三十条第二項の規定による命令(許可製造業者に対するものに限る。)に関しては、経済産業大臣
第三十四条の規定による命令、第三十六条第一項の規定による技術上の指針の公表、同条第二項 若しくは第三十八条の規定による勧告、第三十九条の規定による指導 及び助言、第四十二条 若しくは第四十三条第三項の規定による報告の徴収 又は第四十四条第三項の規定による検査、質問 若しくは収去に関しては、厚生労働大臣、経済産業大臣、環境大臣 及びこれらの命令、技術上の指針の公表、勧告、指導、助言、報告の徴収 又は検査、質問 若しくは収去の対象となる者の行う事業を所管する大臣
この法律における主務省令は、次のとおりとする。
第三十一条第三項において準用する同条第一項 及び第二項の規定による帳簿の備付け、記載 及び保存に関しては、第一種特定化学物質を使用する者の行う事業を所管する大臣の発する命令
第二十八条第二項の技術上の基準(許可製造業者に係るものを除く。)に関しては、厚生労働大臣、経済産業大臣、環境大臣 及び第一種特定化学物質等取扱事業者の行う事業を所管する大臣の発する命令
第二十八条第二項の技術上の基準(許可製造業者に係るものに限る。)に関しては、厚生労働大臣、経済産業大臣 及び環境大臣の発する命令
この法律に規定する環境大臣の権限は、環境省令で定めるところにより、地方環境事務所長に委任することができる。
次の各号に掲げる物である化学物質については第三条、第七条第一項、第八条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)、第八条の二、第九条第一項、第十条第一項 及び第二項、第十二条、第十三条第一項、第十四条第一項、第十六条、第十七条第一項、第十八条、第二十二条第一項、第二十五条、第二十六条第一項、第二十八条第二項、第二十九条第一項、第三十四条第一項 及び第三項、第三十五条第一項、第三十六条第一項、第三十七条第一項、第三十八条、第三十九条、第四十一条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)及び第三項 並びに第四十二条の規定を、第一種特定化学物質が使用されている次の各号に掲げる物については第二十四条第一項、第二十八条第二項、第二十九条第一項 及び第三十四条の規定を、第二種特定化学物質が使用されている次の各号に掲げる物については第三十五条第一項、第三十六条第一項、第三十七条第一項、第三十九条 及び第四十二条の規定を、次の各号に掲げる物の原材料としての化学物質の使用については第八条の二、第十二条、第十六条、第二十五条、第二十六条第一項、第二十八条第二項、第二十九条第一項、第三十四条第三項、第三十六条第一項、第三十七条第一項、第三十八条、第三十九条 及び第四十二条の規定を適用せず、当該各号に掲げる法律の定めるところによる。
食品衛生法(昭和二十二年法律第二百三十三号)第四条第一項に規定する食品、同条第二項に規定する添加物、同条第五項に規定する容器包装、同法第六十八条第一項に規定するおもちや 及び同条第二項に規定する洗浄剤
農薬取締法(昭和二十三年法律第八十二号)第二条第一項に規定する農薬
肥料の品質の確保等に関する法律(昭和二十五年法律第百二十七号)第二条第二項に規定する普通肥料
飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律(昭和二十八年法律第三十五号)第二条第二項に規定する飼料 及び同条第三項に規定する飼料添加物
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)第二条第一項に規定する医薬品、同条第二項に規定する医薬部外品、同条第三項に規定する化粧品、同条第四項に規定する医療機器 及び同条第九項に規定する再生医療等製品
厚生労働大臣、経済産業大臣 及び環境大臣は、次に掲げる場合には、あらかじめ、審議会等(国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)第八条に規定する機関をいう。次項において同じ。)で政令で定めるものの意見を聴くものとする。
第二条第二項の政令の制定 若しくは改正の立案をしようとするとき(第四条第一項 若しくは第二項、第五条第八項 又は第十四条第二項の判定に基づき その立案をしようとする場合を除く。)、又は第二条第三項、第二十四条第一項、第二十五条、第二十八条第二項、第三十五条第一項 若しくは第三十六条第一項の政令の制定 若しくは改正の立案をしようとするとき。
第二条第四項 又は第五項の指定をしようとするとき(次項に規定する手続に従いその指定をしようとする場合を除く。)。
第四条第一項、第二項 若しくは第四項、第五条第二項、第三項 若しくは第八項、第十条第三項 又は第十四条第二項の判定をしようとするとき。
第十条第二項 又は第十四条第一項の指示をしようとするとき。
第三十五条第四項の認定をしようとするとき。
厚生労働大臣、経済産業大臣 及び環境大臣は、第四条第一項 若しくは第二項 又は第五条第八項の規定により第三条第一項の届出に係る新規化学物質が第四条第一項第二号から第四号までのいずれかに該当する旨の判定をしたときは、遅滞なく、当該化学物質について第二条第五項の指定をする必要があるかどうかについて、前項の政令で定める審議会等の意見を聴くものとする。