海上保安庁以外の者が、その費用の全部 又は一部を国 又は地方公共団体が負担し、又は補助する水路測量を実施しようとするときは、海上保安庁長官の許可を受けなければならない。
但し、学術上の目的をもつて行う測量、局地的な測量等について国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
海上保安庁以外の者が、その費用の全部 又は一部を国 又は地方公共団体が負担し、又は補助する水路測量を実施しようとするときは、海上保安庁長官の許可を受けなければならない。
但し、学術上の目的をもつて行う測量、局地的な測量等について国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
海上保安庁長官は、必要があると認めるときは、前条の規定により許可を受けた者に対し、水路測量の実施方法につき勧告をすることができる。
海上保安庁長官は、水路測量を実施しようとするときは、あらかじめその区域、期間 その他必要な事項を公示しなければならない。
第六条の規定による許可をしたときも同様とする。
海上保安庁 又は第六条の許可を受けた者が行う水路測量は、経緯度については世界測地系に、標高 及び水深 その他の国際水路機関の決定 その他の水路測量に関する国際的な決定に基づき政令で定める事項については政令で定める測量の基準に、それぞれ従つて行わなければならない。
ただし、専ら外国政府のために行う水路測量 その他の世界測地系に従つて行うことが適当でないものとして国土交通省令で定める水路測量は、世界測地系に代えて国土交通省令で定める経緯度に関する測量の基準に従つて行うことができる。
前項の「世界測地系」とは、地球を次に掲げる要件を満たす扁平な回転楕円体であると想定して行う地理学的経緯度の測定に関する測量の基準をいう。
前項の規定により宅地 又はかき、さく等で囲まれた水面 若しくは土地に立ち入る場合には、あらかじめその旨を所有者、占有者 又は占用者に通知しなければならない。
但し、これらの者に対してあらかじめ通知することが困難であるときは、この限りでない。
海上保安庁の職員が、第一項の規定により土地 又は水面に立ち入る場合には、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを呈示しなければならない。
海上保安庁の職員は、離島 又はこれに類する場所で水路測量を実施する場合において、あらかじめ所有者 又は占有者の承諾を得ることが困難であり、且つ、当該物件の現状を著しく損傷しないときは、前条の規定にかかわらず承諾を得ないで、障害となる植物 又はかき、さく等を伐除することができる。
この場合においては、遅滞なく、その旨を所有者 又は占有者に通知しなければならない。
前三条の規定による立入 又は伐除により損失を生じたときは、国は、その所有者、占有者 又は占用者に対して、相当の価格により、その損失を補償しなければならない。
前項の補償の額は、海上保安庁長官が決定する。
前項の決定に不服がある者は、その決定を知つた日から六箇月以内に、訴えをもつて補償の額の増額を請求することができる。
前項の訴えにおいては、国を被告とする。
何人も、正当な理由がないのに、水路測量標を毀損し、移転し、その他水路測量標の効用を害する虞のある行為をしてはならない。
海上保安庁 又は第六条の規定により許可を受けた者の船舶は、水路測量 又は海象観測を行う場合には、国土交通省令で定める標識を掲げなければならない。
船長は、船舶を、正当な理由がないのに前条の標識を掲げる船舶に著しく接近させて航行させてはならない。
港湾の修築、その他海岸線に重大な変化を生ずる工事をする者は、その旨を海上保安庁長官に通報しなければならない。
都道府県知事は、漁業法(昭和二十四年法律第二百六十七号)第五十七条第一項の規定 若しくは同法第百十九条第一項 若しくは第二項の規定に基づく規則の規定により、国土交通大臣の指定する漁業の許可をしたとき、又は同法第六十九条 若しくは第七十六条第一項の規定により、定置漁業 若しくは国土交通大臣の指定する共同漁業の免許をしたときは、次に掲げる事項を海上保安庁長官に通報しなければならない。
通報した事項に変更があつたときも、同様とする。
船長は、水中に沈没物 その他航海の障害となる虞のある物件があることを発見し、又は海上保安庁の刊行した水路図誌に記載されている事象と著しく異る事象を発見したときは、遅滞なく、その旨を海上保安庁長官に通報しなければならない。