別表第一の上欄に掲げる申立てをするには、申立ての区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる額の手数料を納めなければならない。
民事訴訟費用等に関する法律
第二章 裁判所に納める費用
第一節 手数料
次の各号に掲げる場合には、当該各号の申立てをした者(第三号に掲げる場合において消費者の財産的被害等の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律(平成二十五年法律第九十六号)第四十九条第二項の規定により届出消費者が異議の申立てをしたときは、その届出消費者)は、訴えを提起する場合の手数料の額から当該申立てについて納めた手数料の額を控除した額の手数料を納めなければならない。
民事訴訟法第二百七十五条第二項 又は第三百九十五条 若しくは第三百九十八条第一項(同法第四百二条第二項において準用する場合を含む。)の規定により和解 又は支払督促の申立ての時に訴えの提起があつたものとみなされたとき。
労働審判法(平成十六年法律第四十五号)第二十二条第一項(同法第二十三条第二項 及び第二十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定により労働審判手続の申立ての時に訴えの提起があつたものとみなされたとき。
消費者の財産的被害等の集団的な回復のための民事の裁判手続の特例に関する法律第五十六条第一項の規定により債権届出の時に訴えの提起があつたものとみなされたとき。
一の判決に対して上告の提起 及び上告受理の申立てをする場合において、その主張する利益が共通であるときは、その限度において、その一方について納めた手数料は、他の一方についても納めたものとみなす。
一の決定 又は命令に対して民事訴訟法第三百三十六条第一項(これを準用し、又はその例による場合を含む。)の規定による抗告の提起 及び同法第三百三十七条第二項(これを準用し、又はその例による場合を含む。)の規定による抗告の許可の申立てをする場合も、同様とする。
破産法(平成十六年法律第七十五号)第二百四十八条第四項本文の規定により破産手続開始の申立てと同時に免責許可の申立てをしたものとみなされたときは、当該破産手続開始の申立てをした者は、免責許可の申立ての手数料をも納めなければならない。
別表第一において手数料の額の算出の基礎とされている訴訟の目的の価額は、民事訴訟法第八条第一項 及び第九条の規定により算定する。
財産権上の請求でない請求に係る訴えについては、訴訟の目的の価額は、百六十万円とみなす。
財産権上の請求に係る訴えで訴訟の目的の価額を算定することが極めて困難なものについても、同様とする。
一の訴えにより財産権上の請求でない請求とその原因である事実から生ずる財産権上の請求とをあわせてするときは、多額である訴訟の目的の価額による。
第一項の規定は、別表第一の一〇の項の手数料の額の算出の基礎とされている価額について準用する。
民事訴訟法第九条第一項の規定は、別表第一の一三の項 及び一三の二の項の手数料の額の算出の基礎とされている額について準用する。
第一項 及び第三項の規定は、別表第一の一四の項 及び一四の二の項の手数料の額の算出の基礎とされている価額について準用する。
前項の価額は、これを算定することができないか 又は極めて困難であるときは、百六十万円とみなす。
民事訴訟法第三百五十五条第二項(第三百六十七条第二項において準用する場合を含む。)、民事調停法(昭和二十六年法律第二百二十二号)第十九条(特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律(平成十一年法律第百五十八号)第十八条第二項(第十九条において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。)又は家事事件手続法(平成二十三年法律第五十二号)第二百七十二条第三項(同法第二百七十七条第四項において準用する場合を含む。)、第二百八十条第五項 若しくは第二百八十六条第六項の訴えの提起の手数料については、前の訴えの提起 又は調停の申立てについて納めた手数料の額に相当する額は、納めたものとみなす。
前項の規定は、民事調停法第十四条(第十五条において準用する場合を含む。)の規定により調停事件が終了し、又は同法第十八条第四項の規定により調停に代わる決定が効力を失つた場合において、調停の申立人がその旨の通知を受けた日から二週間以内に調停の目的となつた請求についてする借地借家法(平成三年法律第九十号)第十七条第一項、第二項 若しくは第五項(第十八条第三項において準用する場合を含む。)、第十八条第一項、第十九条第一項(同条第七項において準用する場合を含む。)若しくは第二十条第一項(同条第五項において準用する場合を含む。)又は大規模な災害の被災地における借地借家に関する特別措置法(平成二十五年法律第六十一号)第五条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。)の規定による申立ての手数料について準用する。
手数料を納めなければならない申立てでその納付がないものは、不適法な申立てとする。
別表第二の上欄に掲げる事項の手数料は、同表の下欄に掲げる額とする。
手数料は、訴状 その他の申立書 又は申立ての趣意を記載した調書に収入印紙をはつて納めなければならない。
ただし、最高裁判所規則で定める場合には、最高裁判所規則で定めるところにより、現金をもつて納めることができる。
手数料が過大に納められた場合においては、裁判所は、申立てにより、決定で、過大に納められた手数料の額に相当する金額の金銭を還付しなければならない。
前項の規定にかかわらず、支払督促若しくは差押処分の申立ての手数料又は別表第二の上欄に掲げる事項の手数料が過大に納められた場合の還付は、申立てにより、裁判所書記官が行う。
次の各号に掲げる申立てについてそれぞれ当該各号に定める事由が生じた場合においては、裁判所は、申立てにより、決定で、納められた手数料の額(第五条の規定により納めたものとみなされた額を除く。)から納めるべき手数料の額(同条の規定により納めたものとみなされた額を除くものとし、民事訴訟法第九条第一項に規定する合算が行われた場合における数個の請求の一に係る手数料にあつては、各請求の価額に応じて案分して得た額)の二分の一の額(その額が四千円に満たないときは、四千円)を控除した金額の金銭を還付しなければならない。
訴え 若しくは控訴の提起 又は民事訴訟法第四十七条第一項 若しくは第五十二条第一項の規定 若しくはこれらの規定の例による参加の申出
口頭弁論を経ない却下の裁判の確定 又は最初にすべき口頭弁論の期日の終了前における取下げ
民事調停法による調停の申立て
却下の裁判の確定 又は最初にすべき調停の期日の終了前における取下げ
労働審判法による労働審判手続の申立て
却下の裁判の確定 又は最初にすべき労働審判手続の期日の終了前における取下げ
借地借家法第四十一条(大規模な災害の被災地における借地借家に関する特別措置法第五条第二項(同条第四項において準用する場合を含む。)において準用する場合を含む。以下 この号において同じ。)の事件の申立て、借地借家法第四十一条の事件における参加の申出(申立人として参加する場合に限る。)又はその申立て若しくは申出についての裁判に対する抗告(次号に掲げるものを除く。)の提起
却下の裁判の確定 又は最初にすべき審問の期日の終了前における取下げ
上告の提起 若しくは上告受理の申立て又は前号の申立て若しくは申出についての裁判に対する非訟事件手続法(平成二十三年法律第五十一号)第七十四条第一項の規定による再抗告若しくは同法第七十五条第一項の規定による特別抗告の提起若しくは同法第七十七条第二項の規定による抗告の許可の申立て
原裁判所(抗告の許可の申立てにあつては、その申立てを受けた裁判所。以下 この号において同じ。)における却下の裁判の確定 又は原裁判所が上告裁判所 若しくは抗告裁判所に事件を送付する前における取下げ
前項の規定は、数個の請求の一部について同項各号に定める事由が生じた場合において、既に納めた手数料の全部 又は一部がなお係属する請求についても納められたものであるときは、その限度においては、適用しない。
同項第五号に掲げる申立てについて同号に定める事由が生じた場合において、既に納めた手数料の全部 又は一部がなお係属する他の同号に掲げる申立てについても納められたものであるときも、その限度において、同様とする。
支払督促の申立てについて、却下の処分の確定 又は支払督促の送達前における取下げがあつた場合においては、裁判所書記官は、申立てにより、第三項の規定に準じて算出した金額の金銭を還付しなければならない。
ただし、前項前段に規定する場合には、その限度においては、この限りでない。
第一項から第三項まで 及び前項の申立ては、一の手数料に係る申立ての申立人が二人以上ある場合においては、当該各申立人がすることができる。
第一項から第三項まで 及び第五項の申立ては、その申立てをすることができる事由が生じた日から五年以内にしなければならない。
第二項 又は第五項の申立てについてされた裁判所書記官の処分に対しては、その告知を受けた日から一週間の不変期間内に、その裁判所書記官の所属する裁判所に異議を申し立てることができる。
第一項から第三項まで 及び第五項の申立て並びにその申立てについての裁判 又は裁判所書記官の処分 並びに前項の規定による異議の申立て 及びその異議の申立てについての裁判に関しては、その性質に反しない限り、非訟事件手続法第二編の規定(同法第二十七条 及び第四十条の規定を除く。)を準用する。
前条第一項から第三項まで 及び第五項の申立てにおいて、第八条の規定により納めた収入印紙を当該裁判所における他の手数料の納付について再使用したい旨の申出があつたときは、金銭による還付に代えて、還付の日から一年以内に限り再使用をすることができる旨の裁判所書記官の証明を付して還付すべき金額に相当する収入印紙を交付することができる。
前項の証明の付された収入印紙の交付を受けた者が、同項の証明に係る期間内に、当該収入印紙を提出してその額に相当する金額 の金銭の還付を受けたい旨の申立てをしたときは、同項の裁判所は、決定で、当該収入印紙の額に相当する金額の金銭を還付しなければならない。
前条第九項の規定は、前項の決定について準用する。
第二節 手数料以外の費用
次に掲げる金額は、費用として、当事者等が納めるものとする。
裁判所が証拠調べ、書類の送達その他の民事訴訟等における手続上の行為をするため必要な次章に定める給付その他の給付に相当する金額
証拠調べ又は調停事件以外の民事事件若しくは行政事件における事実の調査その他の行為を裁判所外でする場合に必要な裁判官及び裁判所書記官の旅費 及び宿泊料で、証人の例により算定したものに相当する金額
前項の費用を納めるべき当事者等は、他の法令に別段の定めがある場合を除き、申立てによつてする行為に係る費用についてはその申立人とし、職権でする行為に係る費用については裁判所が定める者とする。
前条第一項の費用を要する行為については、他の法律に別段の定めがある場合及び最高裁判所が定める場合を除き、裁判所は、当事者等にその費用の概算額を予納させなければならない。
裁判所は、前項の規定により予納を命じた場合においてその予納がないときは、当該費用を要する行為を行なわないことができる。
裁判所は、郵便物の料金 又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者 若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者の提供する同条第二項に規定する信書便の役務に関する料金に充てるための費用に限り、金銭に代えて郵便切手 又は最高裁判所が定めるこれに類する証票(以下「郵便切手等」という。)で予納させることができる。
次に掲げる手続で裁判所書記官が行うものに係る費用についての第十一条第二項 及び前二条の規定の適用については、
これらの規定中
「裁判所」とあるのは、
「裁判所書記官」と
する。
訴訟費用、和解の費用 又は非訟事件(他の法令の規定により非訟事件手続法の規定を準用することとされる事件を含む。)、家事事件 若しくは国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律(平成二十五年法律第四十八号)第二十九条に規定する子の返還に関する事件の手続の費用の負担の額を定める手続
民事執行法第四十二条第四項に規定する執行費用 及び返還すべき金銭の額を定める手続
少額訴訟債権執行(民事執行法第百六十七条の二第二項に規定する少額訴訟債権執行をいう。以下同じ。)の手続
第三節 費用の取立て
第十一条第一項の費用で予納がないものは、裁判、裁判上の和解、調停 若しくは労働審判によりこれを負担することとされた者 又は民事訴訟等に関する法令の規定により費用を負担すべき者から取り立てることができる。
前条の費用の取立てについては、第十一条第二項の規定により費用を納めるべき者に対する場合にあつては記録の存する裁判所の決定により、その他の者に対する場合にあつては第一審の裁判所の決定により、民事執行法 その他強制執行の手続に関する法令の規定に従い強制執行をすることができる。
この決定は、執行力のある債務名義と同一の効力を有する。
第九条第九項の規定は、前項の決定について準用する。
民事訴訟法第八十三条第三項 又は第八十四条の規定による費用の支払を命ずる裁判は、強制執行に関しては、執行力のある債務名義と同一の効力を有する。
民事訴訟法第八十五条前段の規定による費用の取立てについては、前条の規定を準用する。
民事訴訟法以外の法令において準用する同法の規定により救助を受け納付を猶予された費用の取立てについては、前条の規定を準用する。