産業保安監督部長は、鉱業法(昭和二十五年法律第二百八十九号)第六十三条(同法第八十七条において準用する場合を含む。)及び第六十三条の二の規定による施業案中保安に関する事項の実施を監督する。
鉱山保安法
第三章 監督等
産業保安監督部長は、鉱業権者がこの法律 又はこの法律に基づく経済産業省令に違反したときは、その鉱業権者に対し、一年以内の期間を定めて、その鉱業の停止を命ずることができる。
産業保安監督部長は、鉱業上使用する機械、器具、建設物、工作物 その他の施設の使用 又は火薬類 その他の材料、動力 若しくは火気の取扱い その他鉱業の実施の方法が、この法律 又はこの法律に基づく経済産業省令に違反していると認めるときは、鉱業権者に対し、その施設の使用の停止、改造、修理 若しくは移転 又は鉱業の実施の方法の指定 その他保安のため必要な事項を命ずることができる。
産業保安監督部長は、鉱業権者が鉱区外 又は租鉱区外に侵掘したことにより保安(侵掘した場所における鉱物の掘採に関する人に対する危害の防止、鉱物資源の保護、施設の保全 及び鉱害の防止を含む。以下本条 及び第四十八条第二項において同じ。)を害し、又はそのおそれがあると認めるときは、鉱業権者に対し、侵掘した場所の閉鎖 その他保安のため必要な事項を命ずることができる。
産業保安監督部長は、鉱山(侵掘した場所を含む。)における被災者を救出するため必要があると認めるときは、鉱業権者に対し、必要な措置を講ずることを命ずることができる。
鉱業権が消滅した後でも五年間は、産業保安監督部長は、鉱業権者であつた者に対し、その者が鉱業を実施したことにより生ずる危害 又は鉱害を防止するため必要な設備をすることを命ずることができる。
前項の規定による命令を受けた者は、その命令に係る事項を実施するため必要な範囲内において、鉱業権者とみなす。
経済産業大臣 又は産業保安監督部長は、第三十四条 又は第三十五条の規定による命令をしようとするときは、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第十三条第一項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
前項の聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
鉱業権者は、重大な災害として経済産業省令で定めるものが発生したときは、経済産業省令の定めるところにより、直ちに、災害の状況 その他の経済産業省令で定める事項を産業保安監督部長に報告しなければならない。
鉱業権者は、前項に定めるもののほか、経済産業省令で定める時期に、経済産業省令の定めるところにより、災害 その他の保安に関する事項であつて経済産業省令で定めるものを産業保安監督部長に報告しなければならない。
鉱業権者は、経済産業省令の定めるところにより、鉱山に係る保安図を作成し、これを鉱業事務所に備え、かつ、その複本を産業保安監督部長に提出しなければならない。
第八条、第十二条から第十六条まで、第二十六条、第三十三条から第三十六条まで、第四十一条、第四十七条 及び第五十条の規定は、第二条第二項 及び第四項の規定による附属施設については、廃水、鉱さい 及び鉱煙の処理に伴う鉱害の防止についてのみ適用する。
前項の場合には、鉱業権者は、速やかにその旨をその土地の占有者に通知しなければならない。
第一項の規定により、他人の土地に立ち入り、又はこれを使用しようとする者は、産業保安監督部長の許可を受けたことを証する書面を携帯し、土地の占有者の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
第一項の規定により、他人の土地に立ち入り、又は一時これを使用した者は、時価により、これによつて生じた損失を補償しなければならない。
次に掲げる処分 又はその不作為については、審査請求をすることができない。
第三十八条の規定による産業保安監督部長の命令
前条第一項の規定による産業保安監督部長の許可
第四十八条第一項から第三項までの規定による鉱務監督官の命令
鉱務監督官 その他の職員が前項の規定により立入検査をし、又は質問する場合において保安の監督上必要があると認めるときは、保安委員会の委員を立ち会わせることができる。
鉱務監督官 その他の職員が第一項の規定により立入検査をし、又は質問する場合は、その身分を示す証票を携帯し、かつ、関係者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
第一項に規定する権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。
鉱業上使用する機械、器具、建設物、工作物 その他の施設の使用 又は火薬類 その他の材料、動力 若しくは火気の取扱いその他鉱業の実施の方法が、この法律 又はこの法律に基づく経済産業省令に違反し、かつ、保安に関し急迫の危険があるときは、鉱務監督官は、第三十六条に規定する産業保安監督部長の権限を行うことができる。
鉱業権者が鉱区外 又は租鉱区外に侵掘したことにより保安に関し急迫の危険があるときは、鉱務監督官は、第三十七条に規定する産業保安監督部長の権限を行うことができる。
被災者を救出するため緊急の必要があるときは、鉱務監督官は、第三十八条に規定する産業保安監督部長の権限を行うことができる。
前三項の規定により鉱務監督官がした命令は、産業保安監督部長が第三十六条から第三十八条までの規定によりしたものとみなす。
鉱務監督官は、この法律違反の罪について、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の規定による司法警察員として職務を行う。
この法律 若しくはこの法律に基づく経済産業省令に違反する事実が生じ、又は生ずるおそれがあると信ずるに足りる相当の理由があるときは、鉱山労働者(第二条第二項 及び第四項に規定する附属施設における労働者を含む。次項において同じ。)は、その事実を経済産業大臣、産業保安監督部長 又は鉱務監督官に申告することができる。
鉱業権者は、前項の申告をしたことを理由として、鉱山労働者に対して解雇 その他不利益な取扱いをしてはならない。
経済産業省に中央鉱山保安協議会(以下「中央協議会」という。)を、産業保安監督部に地方鉱山保安協議会(以下「地方協議会」という。)を置く。
第五条から第九条まで、第十二条 若しくは第十九条第一項の経済産業省令、第十一条第一項の技術基準を定める経済産業省令 又は第十八条第一項 若しくは第二項の調査すべき事項を定める経済産業省令を制定し、又は改廃しようとするとき。
第三十四条の規定による命令をしようとするとき。
前条の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。
前号に規定する重要事項に関し、経済産業大臣に意見を述べること。
労働災害防止団体法(昭和三十九年法律第百十八号)、労働安全衛生法(昭和四十七年法律第五十七号)、金属鉱業等鉱害対策特別措置法(昭和四十八年法律第二十六号)及び深海底鉱業暫定措置法(昭和五十七年法律第六十四号)の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。
中央協議会 及び地方協議会の委員の任期は、二年とする。
ただし、再任を妨げない。
この法律に定めるもののほか、中央協議会 及び地方協議会に関し必要な事項は、政令で定める。
労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第九十七条第二項に規定する労働基準主管局長は、鉱山における危害の防止に関し、鉱山保安主管局長(経済産業省の内部部局として置かれる局で鉱山における保安に関する事務を所掌するものの局長をいう。)に勧告することができる。
この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定 又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。