会計検査院法
第一章 組織
第一節 総則
会計検査院は、三人の検査官を以て構成する検査官会議と事務総局を以てこれを組織する。
第二節 検査官
検査官の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会が閉会中であるため 又は衆議院の解散のために両議院の同意を経ることができないときは、内閣は、前項の規定にかかわらず、両議院の同意を経ないで、検査官を任命することができる。
前項の場合においては、任命の後最初に召集される国会において、両議院の承認を求めなければならない。
両議院の承認が得られなかつたときは、その検査官は、当然退官する。
検査官の任期は、五年とし、一回に限り再任されることができる。
検査官は、満七十歳に達したときは、退官する。
検査官は、刑事裁判により禁錮以上の刑に処せられたときは、その官を失う。
検査官は、第四条第三項後段 及び前二条の場合を除いては、その意に反してその官を失うことがない。
検査官は、他の官を兼ね、又は国会議員、若しくは地方公共団体の職員 若しくは議会の議員となることができない。
第三節 検査官会議
第三十八条の規定による会計検査院規則の制定 又は改廃
第二十九条の規定による検査報告
第三十条の二の規定による報告
第二十三条の規定による検査を受けるものの決定
第二十四条の規定による計算証明に関する事項
第三十一条 及び政府契約の支払遅延防止等に関する法律(昭和二十四年法律第二百五十六号)第十三条第二項の規定 並びに予算執行職員等の責任に関する法律(昭和二十五年法律第百七十二号)第六条第一項 及び第四項の規定(同法第九条第二項において準用する場合を含む。)による処分の要求に関する事項
第三十二条(予算執行職員等の責任に関する法律第十条第三項 及び同法第十一条第二項において準用する場合を含む。)並びに予算執行職員等の責任に関する法律第四条第一項 及び同法第五条(同法第八条第三項 及び同法第九条第二項において準用する場合を含む。)の規定による検定 及び再検定
第三十五条の規定による審査決定
第三十六条の規定による意見の表示 又は処置の要求
第三十七条 及び予算執行職員等の責任に関する法律第九条第五項の規定による意見の表示
第四節 事務総局
事務総局に官房 及び左の五局を置く。
事務総局に、事務総長一人、事務総局次長一人、秘書官、事務官、技官 その他所要の職員を置く。
前条の職員の任免、進退は、検査官の合議で決するところにより、院長がこれを行う。
院長は、前項の権限を、検査官の合議で決するところにより、事務総長に委任することができる。
第五節 会計検査院情報公開・個人情報保護審査会
行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号)第十九条第一項 及び個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)第百五条第一項の規定による院長の諮問に応じ審査請求について調査審議するため、会計検査院に、会計検査院情報公開・個人情報保護審査会を置く。
会計検査院情報公開・個人情報保護審査会は、委員三人をもつて組織する。
委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会 又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、院長は、前項の規定にかかわらず、同項に定める資格を有する者のうちから、委員を任命することができる。
前項の場合においては、任命後最初の国会で両議院の事後の承認を得なければならない。
この場合において、両議院の事後の承認が得られないときは、院長は、直ちにその委員を罷免しなければならない。
委員の任期は、三年とする。
ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
委員は、職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない。
その職を退いた後も、同様とする。
情報公開・個人情報保護審査会設置法(平成十五年法律第六十号)第三章の規定は、会計検査院情報公開・個人情報保護審査会の調査審議の手続について準用する。
この場合において、
同章の規定中
「審査会」とあるのは、
「会計検査院情報公開・個人情報保護審査会」と
読み替えるものとする。
第十九条の三第八項の規定に違反して秘密を漏らした者は、一年以下の懲役 又は五十万円以下の罰金に処する。
第十九条の二から前条までに定めるもののほか、会計検査院情報公開・個人情報保護審査会に関し必要な事項は、会計検査院規則で定める。