内閣府に、再就職等監視委員会(以下「委員会」という。)を置く。
国家公務員法
第二款 再就職等監視委員会
委員会は、次に掲げる事務をつかさどる。
第十八条の四の規定により委任を受けた権限に基づき調査を行うこと。
第百六条の三第三項 及び前条第六項の規定により委任を受けた権限に基づき承認を行うこと。
前二号に掲げるもののほか、この法律 及び他の法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。
委員会の委員長 及び委員は、独立してその職権を行う。
委員会は、委員長 及び委員四人をもつて組織する。
委員は、非常勤とする。
委員長は、会務を総理し、委員会を代表する。
委員長に事故があるときは、あらかじめその指名する委員が、その職務を代理する。
委員長 及び委員は、人格が高潔であり、職員の退職管理に関する事項に関し公正な判断をすることができ、法律 又は社会に関する学識経験を有する者であつて、かつ、役職員 又は自衛隊員としての前歴(検察官 その他の職務の特殊性を勘案して政令で定める者としての前歴を除く。)を有しない者のうちから、両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する。
委員長 又は委員の任期が満了し、又は欠員を生じた場合において、国会の閉会 又は衆議院の解散のために両議院の同意を得ることができないときは、内閣総理大臣は、前項の規定にかかわらず、委員長 又は委員を任命することができる。
前項の場合においては、任命後最初の国会において両議院の事後の承認を得なければならない。
この場合において、両議院の事後の承認を得られないときは、内閣総理大臣は、直ちにその委員長 又は委員を罷免しなければならない。
委員長 及び委員の任期は、三年とする。
ただし、補欠の委員長 及び委員の任期は、前任者の残任期間とする。
委員長 及び委員は、再任されることができる。
委員長 及び委員の任期が満了したときは、当該委員長 及び委員は、後任者が任命されるまで引き続きその職務を行うものとする。
委員長 及び委員は、次の各号のいずれかに該当する場合を除いては、在任中、その意に反して罷免されることがない。
破産手続開始の決定を受けたとき。
禁錮以上の刑に処せられたとき。
役職員 又は自衛隊員(第百六条の八第一項に規定する政令で定める者を除く。)となつたとき。
委員会により、心身の故障のため職務の執行ができないと認められたとき、又は職務上の義務違反 その他委員長 若しくは委員たるに適しない非行があると認められたとき。
内閣総理大臣は、委員長 又は委員が前条各号のいずれかに該当するときは、その委員長 又は委員を罷免しなければならない。
委員長 及び委員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。
その職を退いた後も同様とする。
委員長 及び委員は、在任中、政党 その他の政治的団体の役員となり、又は積極的に政治運動をしてはならない。
委員長は、在任中、内閣総理大臣の許可のある場合を除くほか、報酬を得て他の職務に従事し、又は営利事業を営み、その他金銭上の利益を目的とする業務を行つてはならない。
委員長 及び委員の給与は、別に法律で定める。
委員会に、再就職等監察官(以下「監察官」という。)を置く。
監察官は、委員会の定めるところにより、次に掲げる事務を行う。
第百六条の三第四項 及び第百六条の四第七項の規定により委任を受けた権限に基づき承認を行うこと。
第百六条の四第九項の規定による届出を受理すること。
第百六条の十九 及び第百六条の二十第一項の規定による調査を行うこと。
前三号に掲げるもののほか、この法律 及び他の法律の規定によりその権限に属させられた事項を処理すること。
監察官のうち常勤とすべきものの定数は、政令で定める。
前項に規定するもののほか、監察官は、非常勤とする。
監察官は、役職員 又は自衛隊員としての前歴(検察官 その他の職務の特殊性を勘案して政令で定める者としての前歴を除く。)を有しない者のうちから、委員会の議決を経て、内閣総理大臣が任命する。
委員会の事務を処理させるため、委員会に事務局を置く。
事務局に、事務局長のほか、所要の職員を置く。
事務局長は、委員長の命を受けて、局務を掌理する。
任命権者は、職員 又は職員であつた者に再就職等規制違反行為(第百六条の二から第百六条の四までの規定に違反する行為をいう。以下同じ。)を行つた疑いがあると思料するときは、その旨を委員会に報告しなければならない。
任命権者は、職員 又は職員であつた者に再就職等規制違反行為を行つた疑いがあると思料して当該再就職等規制違反行為に関して調査を行おうとするときは、委員会にその旨を通知しなければならない。
委員会は、任命権者が行う前項の調査の経過について、報告を求め、又は意見を述べることができる。
任命権者は、第一項の調査を終了したときは、遅滞なく、委員会に対し、当該調査の結果を報告しなければならない。
委員会は、第百六条の四第九項の届出、第百六条の十六の報告 又はその他の事由により職員 又は職員であつた者に再就職等規制違反行為を行つた疑いがあると思料するときは、任命権者に対し、当該再就職等規制違反行為に関する調査を行うよう求めることができる。
前条第二項 及び第三項の規定は、前項の規定により行われる調査について準用する。
委員会は、第百六条の十七第二項(前条第二項において準用する場合を含む。)の規定により報告を受けた場合において必要があると認めるときは、再就職等規制違反行為に関し、監察官に任命権者と共同して調査を行わせることができる。
委員会は、第百六条の四第九項の届出、第百六条の十六の報告 又はその他の事由により職員 又は職員であつた者に再就職等規制違反行為を行つた疑いがあると思料する場合であつて、特に必要があると認めるときは、当該再就職等規制違反行為に関する調査の開始を決定し、監察官に当該調査を行わせることができる。
任命権者は、前項の調査に協力しなければならない。
委員会は、第一項の調査を終了したときは、遅滞なく、任命権者に対し、当該調査の結果を通知しなければならない。
委員会は、第百六条の十七第三項(第百六条の十八第二項において準用する場合を含む。)の規定による調査の結果の報告に照らし、又は第百六条の十九 若しくは前条第一項の規定により監察官に調査を行わせた結果、任命権者において懲戒処分 その他の措置を行うことが適当であると認めるときは、任命権者に対し、当該措置を行うべき旨の勧告をすることができる。
任命権者は、前項の勧告に係る措置について、委員会に対し、報告しなければならない。
委員会は、内閣総理大臣に対し、この節の規定の適切な運用を確保するために必要と認められる措置について、勧告することができる。
第百六条の五から前条までに規定するもののほか、委員会に関し必要な事項は、政令で定める。