法第二十条第十一号に規定する政令で定める資金の授受は、次に掲げる資金の授受とする。
外国為替令
第四章 資本取引等
事務所の運営に必要な人件費、光熱水費 その他の一般管理費に係る資金の授受(支店、工場 その他の営業所の設置 又は拡張に係るものを除く。)
法人の本邦にある事務所が行う次のイからハまでに掲げる取引につき当該法人の本邦にある事務所と外国にある事務所との間で行われる当該イからハまでに定める資金の授受
前項第二号ハの「役務取引」とは、労務 又は便益の提供を目的とする取引をいう。
法第二十条第十二号に規定する政令で定める取引は、居住者と非居住者との間の金の地金の売買契約に基づく債権の発生等に係る取引とする。
財務大臣は、法第二十一条第一項 又は第二項の規定に基づき居住者 又は非居住者が資本取引を行うことについて許可を受ける義務を課する場合には、あらかじめ、告示により、これらの規定のうちいずれの規定に基づき許可を受ける義務を課するかを明らかにした上で、その許可を受けなければならない資本取引を指定してするものとする。
ただし、同項の規定に基づき居住者 又は非居住者が資本取引を行うことについて許可を受ける義務を課する場合において、当該資本取引の指定を告示により行うこととした場合には法の目的を達成することが困難になると財務大臣が認めるときは、当該資本取引の指定は、財務省 及び日本銀行における掲示 その他の財務省令で定める適切な方法により、行うことができるものとする。
財務大臣は、前項ただし書の規定により資本取引の指定をしたときは、その旨 及び当該指定をした資本取引の内容を周知させる措置を講ずるとともに、速やかにこれらを告示するものとする。
居住者 又は非居住者が第一項の規定により指定された資本取引を行おうとするときは、当該居住者 又は非居住者は、財務省令で定める手続により、財務大臣の許可を受けなければならない。
居住者 又は非居住者が行おうとする一の資本取引が、法第二十一条第一項 及び第二項の規定のそれぞれに基づき第一項の規定により指定をされた資本取引の二以上に該当する場合において、当該居住者 又は非居住者が、その行おうとする一の資本取引について同条第五項の規定に基づき同条第一項 及び第二項の規定による許可の申請を併せて行おうとするときは、当該居住者 又は非居住者は、当該許可の申請がこれらの規定により許可を受ける義務が課された資本取引に係るものであることを明らかにした上で、財務省令で定める手続により、申請するものとする。
第一項の規定により指定された資本取引が法第二十条第四号 又は第九号に掲げる取引である場合において、当該取引の一方の当事者が第三項の規定による許可を受けたときは、当該取引の他方の当事者は、同項の規定にかかわらず、同項の規定による許可を受けることを要しない。
財務大臣は、第一項の規定により資本取引を行うことについて許可を受ける義務を課した場合において、当該義務を課する必要がなくなつたと認めるときは、告示により、速やかに当該義務を解除しなければならない。
法第二十一条第三項に規定する政令で定める金融機関は、銀行、長期信用銀行、信用金庫、信用金庫連合会、農林中央金庫、株式会社商工組合中央金庫、保険会社(保険業法(平成七年法律第百五号)第二条第二項に規定する保険会社 及び同条第七項に規定する外国保険会社等をいう。)及び金融商品取引業者(金融商品取引法第二条第九項に規定する金融商品取引業者であつて、同法第二十八条第一項第一号に掲げる行為を業として行う者に限る。)とする。
法第二十一条第三項に規定する政令で定める者は、外国に主たる事務所を有する法人(外国法令に基づいて設立された法人を除く。)及び本邦法人である法第十六条の二に規定する銀行等(以下「銀行等」という。)の営業所のうち非居住者であるものとする。
法第二十一条第三項第一号に規定する政令で定める預金契約は、次の各号に掲げる預金契約の区分に応じ、当該各号に定める要件を満たす預金契約(譲渡性預金に係るものを除く。)とする。
法第二十一条第三項第一号に規定する非居住者のうち金融機関である者 その他財務省令で定める者との間の預金契約 払戻しについて期限の定めがない預金契約にあつてはその払戻しが当該預金契約を解除した日の翌日以後に行われ、払戻しについて期限の定めがある預金契約にあつてはその払戻期限が当該預金契約を締結した日の翌日以後に到来すること。
法第二十一条第三項第一号に規定する非居住者のうち前号に掲げる者以外の者との間の預金契約 当該預金契約が、払戻しについて期限の定めがある預金契約で、その払戻期限が当該預金契約を締結した日から起算して二日を経過した日以後に到来し、かつ、当該預金契約に基づく預入の金額が財務大臣が定める金額以上のものであること。
法第二十一条第三項第三号に規定する政令で定める証券は、外国法令に基づいて設立された法人が発行する社債、外国の政府 及び地方公共団体が発行する公債 並びに外国の政府機関 及び国際機関が発行する債券 その他財務大臣が定める証券(以下この条において「外国公社債等」という。)とする。
法第二十一条第三項第四号に規定する政令で定める取引 又は行為は、次に掲げるものとする。
前二号に掲げる取引の担保の目的で行う非居住者との間の外国公社債等、国債証券 又は流動化証券の貸借契約 又は寄託契約に基づく債権の発生等に係る取引
買戻し条件付きの国債証券の譲渡を行うため又は第一号 若しくは第二号に掲げる取引の担保の目的で行う国債証券の貸借契約 若しくは寄託契約 若しくは金銭担保付きの国債証券の貸借契約に基づく債権の発生等に係る取引を行うためにする非居住者 その他財務省令で定める者からの国債証券の取得
他の特別国際金融取引勘定承認金融機関(法第二十一条第三項の規定により同項に規定する特別国際金融取引勘定(以下この条において「特別国際金融取引勘定」という。)を設けることについて財務大臣の承認を受けた金融機関をいう。以下この条 及び第十八条の七第二項第一号において同じ。)との間の次に掲げる取引 又は行為であつて、当該取引 又は行為に係る資金の運用 又は調達に関する経理が当該他の特別国際金融取引勘定承認金融機関における特別国際金融取引勘定において整理されるもの
預金契約(譲渡性預金に係るものを除く。)に基づく債権の発生等に係る取引
ハ 又はニに掲げる取引の担保の目的で行う外国公社債等、国債証券 又は流動化証券の貸借契約 又は寄託契約に基づく債権の発生等に係る取引
前項において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
非居住者預金契約等
法第二十一条第三項第一号に規定する非居住者との間の預金契約で政令で定めるもの、非居住者との間の金銭の貸借契約 又は外国公社債等 若しくは流動化証券の非居住者からの取得 若しくは非居住者に対する譲渡をいう。
他勘定預金契約等
他の特別国際金融取引勘定承認金融機関との間の前項第十一号イ 若しくはロに掲げる取引であつて当該取引に係る資金の運用 若しくは調達に関する経理が当該他の特別国際金融取引勘定承認金融機関における特別国際金融取引勘定において整理されるものに係る契約 又は他の特別国際金融取引勘定承認金融機関との間の外国公社債等 若しくは流動化証券の取得 若しくは譲渡であつて当該行為に係る資金の運用 若しくは調達に関する経理が当該他の特別国際金融取引勘定承認金融機関における特別国際金融取引勘定において整理されるものをいう。
デリバティブ取引
対外支払手段 若しくは債権の売買契約 又は金融指標等先物契約に基づく債権の発生等に係る取引であつて、財務省令で定めるものをいう。
流動化証券
資産の流動化に関する法律(平成十年法律第百五号)第二条第九項に規定する特定社債券 若しくは同条第十五項に規定する受益証券であつて同条第一項に規定する特定資産が外国公社債等のみであるもの又は投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第二条第四項に規定する証券投資信託であつて投資対象が外国公社債等のみであるものに係る同条第七項に規定する受益証券をいう。
特別国際金融取引勘定承認金融機関は、財務省令で定める帳簿書類を備え付けてこれに法第二十一条第三項各号に掲げる取引 又は行為に係る資金の運用 又は調達を財務省令で定める基準 及び方法により記録しなければならない。
毎日(当日が休日であるときは、その前日。以下この項において同じ。)の終業時における特別国際金融取引勘定からその他の勘定への資金の振替に係る金額は、その日の属する月の前月中の毎日の終業時において特別国際金融取引勘定に経理されている金額のうち法第二十一条第三項に規定する非居住者に対する資金の運用に係るもののその月中の合計額をその月の日数で除して得た金額(当該合計額をその月の日数で除して得た金額が財務大臣の定める金額以下の場合にあつては、財務大臣が定める金額)に財務大臣の定める率を乗じて算定した金額(特別国際金融取引勘定承認金融機関が特別国際金融取引勘定に関する経理を開始した日から同日の属する月の翌月の末日までの間においては、当該特別国際金融取引勘定承認金融機関の外国通貨による金銭の貸付けの状況 その他の事情を勘案して財務大臣が指示する金額)を限度とする。
毎日の終業時における特別国際金融取引勘定からその他の勘定への資金の振替に係る金額の月中の合計額は、毎日の終業時におけるその他の勘定から特別国際金融取引勘定への資金の振替に係る金額のその月中の合計額を限度とする。
特別国際金融取引勘定承認金融機関は、特別国際金融取引勘定において経理される法第二十一条第三項第一号から第三号までに掲げる取引 又は行為 並びに第五項各号に掲げる取引 又は行為の相手方の確認を、財務省令で定める書類を徴する方法 その他財務省令で定める方法により行うほか、特別国際金融取引勘定において経理される金銭の貸付けに係る資金の使途について、財務省令で定めるところにより確認しなければならない。
財務大臣は、法第二十二条第一項の規定に基づき、法第二十一条第一項の規定により許可を受ける義務が課された資本取引を当該許可を受けないで行つた者に対し、資本取引を行うことについて、その全部 若しくは一部を禁止し、又は許可を受ける義務を課する場合には、あらかじめ、その者に対する通知により、その禁止をする資本取引 又はその許可を受けなければならない資本取引を指定してするものとする。
前項の規定によりその行う資本取引について許可を受ける義務を課された者は、同項の通知により許可を受けなければならないものとして指定された資本取引を行おうとするときは、財務省令で定める手続により、財務大臣の許可を受けなければならない。
財務大臣は、第一項の規定により、資本取引を行うことについて、その全部 若しくは一部を禁止し、又は許可を受ける義務を課した場合において、その禁止をし、又は許可を受ける義務を課する必要がなくなつたと認めるときは、その禁止をし、又は許可を受ける義務を課した者に対する通知により、速やかにその禁止 又はその課した義務を解除しなければならない。
財務大臣は、第一項の規定による通知をすべき者の住所 若しくは居所 又は営業所 若しくは事務所の所在地が確知できないときは、同項の規定による通知に代えて、告示により、資本取引を行うことについて、その全部 若しくは一部を禁止し、又は許可を受ける義務を課する者を明らかにした上で、その禁止をし、又は許可を受けなければならない資本取引を指定することができる。
この場合において、財務大臣が当該告示を行つたときにおける前二項の規定の適用については、
第二項中
「前項」とあるのは
「前項 及び第四項」と、
「通知」とあるのは
「告示」と、
前項中
「第一項」とあるのは
「第一項 及び次項」と、
「その禁止をし、又は許可を受ける義務を課した者に対する通知」とあるのは
「告示」と
読み替えるものとする。
法第二十二条の二第一項に規定する政令で定める者は、法第二十条第一号 又は第四号に規定する信託契約の受益者(勤労者財産形成貯蓄契約等、勤労者財産形成促進法第六条の二第一項に規定する勤労者財産形成給付金契約、同法第六条の三第一項に規定する勤労者財産形成基金契約、確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第六十五条第三項に規定する資産管理運用契約、企業年金基金が同法第六十六条第一項の規定により締結する同法第六十五条第一項各号に掲げる契約 及び同法第六十六条第二項に規定する信託の契約、社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第五十一条第一項の規定により締結する加入者保護信託契約、確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第八条第二項に規定する資産管理契約 その他財務省令で定める契約に係るものを除く。)とする。
法第二十二条の二第一項に規定する政令で定める行為は、次に掲げる行為(顧客分別金信託(金融商品取引法第四十三条の二第二項の規定による信託をいう。)に係る契約の締結 又は当該契約に係る受益者の指定 その他財務省令で定める行為を除く。)とする。
ただし、第一号から第八号までに掲げる行為にあつては、本人確認済みの顧客等(法第二十二条の二第一項に規定する顧客等をいい、法第十八条第三項の規定により顧客とみなされる自然人を含む。以下この条において同じ。)との間の行為を除く。
法第二十条第一号 又は第四号に規定する預金契約の締結(預金の受入れを内容とするものに限る。)
次のイ 及びロに掲げる合意の区分に応じ、それぞれ当該合意に基づき当該イ 及びロに定める債権の額を増加させ、又は減少させる行為を継続的に又は反復して行うことを内容とする契約の締結
資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第二条第十項第四号の合意
為替取引に関する債務に係る債権
銀行法第二条第十七項第一号の合意、信用金庫法(昭和二十六年法律第二百三十八号)第八十五条の三第二項第一号の合意 又は協同組合による金融事業に関する法律(昭和二十四年法律第百八十三号)第六条の四の三第二項第一号の合意
預金契約に基づく債権
法第二十条第一号 又は第四号に規定する信託契約(受益権が金融商品取引法第二条第一項に規定する有価証券に表示される権利(同項第十二号から第十四号までに掲げるものを除く。以下この条において同じ。)又は金融商品取引法第二条第二項の規定により有価証券とみなされる権利(同項第一号 及び第二号に掲げるものを除く。)であるもの及び担保付社債信託法(明治三十八年法律第五十二号)第二条第一項に規定する信託契約を除く。以下この条において「信託契約」という。)の締結
信託契約(受益権が資金決済に関する法律第二条第九項に規定する特定信託受益権であるものを除く。)の受益者の指定 又は変更(金融商品取引法第二条第八項第一号に規定する行為に係るものを除く。)
法第二十条第二号 又は第四号に規定する金銭の貸借契約(銀行等 その他の金融機関等(法第二十二条の二第一項に規定する銀行等 その他の金融機関等をいう。以下この条において同じ。)が金銭の貸付けを行うことを内容とするものに限る。)の締結
法第二十条第三号 又は第四号に規定する対外支払手段 又は債権 その他の売買契約の締結(法第二十二条の三に規定する両替業務に係るものを除く。)
顧客等に法第二十条第五号に規定する証券の取得 又は証券の譲渡をさせる行為を行うことを内容とする契約の締結
法第二十条第八号 又は第九号に規定する金融指標等先物契約の締結 又は金融指標等先物契約に係る取引の委託を受け、又はその委託の媒介、取次ぎ 若しくは代理を引き受けること。
資本取引に係る契約の締結(法第二十二条の三に規定する両替業務に係るものを除く。)に基づいて行われる行為のうち、現金、持参人払式小切手(小切手法(昭和八年法律第五十七号)第五条第一項第三号に掲げる持参人払式として振り出された小切手 又は同条第二項 若しくは第三項の規定により持参人払式小切手とみなされる小切手をいう。以下この号において同じ。)、自己宛小切手(同法第六条第三項の規定により自己宛に振り出された小切手をいう。以下この号において同じ。)、旅行小切手 又は無記名の公社債(所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第二条第一項第九号に掲げる公社債をいう。)の本券 若しくは利札の受払いをする行為であつて、その金額が二百万円に相当する額を超えるもの(持参人払式小切手 及び自己宛小切手にあつては、小切手法第三十七条第一項に規定する線引がないものに限る。)
前各号に掲げる行為のうち、本人確認(法第十八条第一項 及び第二十二条の二第一項の規定による本人確認をいう。次項において同じ。)を行つた際に顧客等 又は代表者等(法第十八条第二項に規定する代表者等をいう。次号において同じ。)が本人特定事項(同条第一項に規定する本人特定事項をいう。)を偽つていた疑いがある場合における当該顧客等 又は代表者等との行為
第一号から第八号までに掲げる行為のうち、行為の相手方が行為の名義人 又は代表者等になりすましている疑いがある場合における当該行為
前項に規定する「本人確認済みの顧客等との間の行為」とは、次に掲げる場合における顧客等との間の行為であつて、銀行等 その他の金融機関等(第三号から第六号までに掲げる場合には、これらの号に規定する他の銀行等 その他の金融機関等を含む。)が財務省令で定める方法により顧客等について既に本人確認を行つていることを確認した行為をいう。
当該銀行等 その他の金融機関等が顧客等について既に本人確認を行つており、かつ、当該本人確認について本人確認記録(法第十八条の三第一項に規定する本人確認記録をいう。以下この項において同じ。)を保存している場合
当該銀行等 その他の金融機関等が第七条の三に掲げるもの(同条第三号に掲げるものを除く。以下この項において同じ。)と既に行為を行つたことがあり、その際に法第二十二条の二第二項の規定により準用される法第十八条第三項の規定により顧客等とみなされる自然人について本人確認を行つており、かつ、当該本人確認について本人確認記録を保存している場合
当該銀行等 その他の金融機関等が他の銀行等 その他の金融機関等に委託して前項に規定する行為を行う場合において、当該他の銀行等 その他の金融機関等が顧客等について既に本人確認を行つており、かつ、当該本人確認について本人確認記録を保存している場合
当該銀行等 その他の金融機関等が他の銀行等 その他の金融機関等に委託して前項に規定する行為を行う場合において、当該他の銀行等 その他の金融機関等が第七条の三に掲げるものと既に行為を行つたことがあり、その際に法第二十二条の二第二項の規定により準用される法第十八条第三項の規定により顧客等とみなされる自然人について本人確認を行つており、かつ、当該本人確認について本人確認記録を保存している場合
当該銀行等 その他の金融機関等が合併、事業譲渡 その他これらに準ずるものにより他の銀行等 その他の金融機関等の事業を承継する場合において、当該他の銀行等 その他の金融機関等が顧客等について既に本人確認を行つており、かつ、当該銀行等 その他の金融機関等に対して、当該本人確認について作成した本人確認記録を引き継ぎ、当該銀行等 その他の金融機関等が当該本人確認記録を保存している場合
当該銀行等 その他の金融機関等が合併、事業譲渡 その他これらに準ずるものにより他の銀行等 その他の金融機関等の事業を承継する場合において、当該他の銀行等 その他の金融機関等が第七条の三に掲げるものと既に行為を行つたことがあり、その際に法第二十二条の二第二項の規定により準用される法第十八条第三項の規定により顧客等とみなされる自然人について本人確認を行つており、かつ、当該銀行等 その他の金融機関等に対して、当該本人確認について作成した本人確認記録を引き継ぎ、当該銀行等 その他の金融機関等が当該本人確認記録を保存している場合
銀行等 その他の金融機関等が第一項第二号 又は第三号に掲げる行為を行う場合において、信託契約の受益者が特定されていないとき 若しくは存在しないとき、信託契約の受益者が受益の意思表示をしていないとき 又は信託契約の受益者の信託契約の利益を受ける権利に停止条件 若しくは期限が付されているときは、銀行等 その他の金融機関等が当該受益者の特定 若しくは存在、当該受益の意思表示 又は当該停止条件の成就 若しくは当該期限の到来を知つた時に、当該受益者について同号に掲げる信託契約の受益者の指定がなされたものとみなして同号の規定を適用する。
法第二十条の二の規定により資本取引とみなされる取引についての第一項の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる規定中 同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句とする。
第一項第一号 | 第二十条第一号 又は第四号 | 第二十条の二第一号 |
預金契約の締結(預金の受入れ | 電子決済手段等の管理に関する契約の締結(顧客の電子決済手段等の管理 | |
第一項第四号 | 第二十条第二号 又は第四号 | 第二十条の二第二号 |
金銭 | 電子決済手段等 | |
第一項第五号 | 第二十条第三号 又は第四号 | 第二十条の二第三号 |
対外支払手段 又は債権 その他の売買契約 | 電子決済手段等の売買 若しくは 他の電子決済手段等との交換を内容とする契約 又は これらの行為の媒介、取次ぎ 若しくは代理を引き受けることを内容とする契約 | |
法第二十二条の三に規定する両替業務に係るもの | これらの行為に係る電子決済手段等の価額が十万円に相当する額以下のもの(これらの行為を継続的に 又は反復して行うことを内容とする契約に係るものを除く。) | |
第一項第八号 | 法第二十二条の三に規定する両替業務に係るもの | 電子決済手段等の売買 若しくは 他の電子決済手段等との交換を内容とするもの 又は これらの行為の媒介、取次ぎ 若しくは代理を引き受けることを内容とするもの |
法第二十二条の三に規定する政令で定める小規模の両替は、二百万円に相当する額以下の両替とする。
法第二十三条第一項に規定する政令で定める対外直接投資は、次のいずれかに該当する事業に係る同条第二項に規定する対外直接投資(以下この条において「対外直接投資」という。)とする。
特定の業種に属する事業に係る対外直接投資を行うことが法第二十三条第四項各号のいずれかの事態を生じさせるおそれがある場合における当該特定の業種として財務省令で定める業種に属する事業
特定の地域において行われる事業に係る対外直接投資を行うことが法第二十三条第四項各号のいずれかの事態を生じさせるおそれがある場合における当該特定の地域として財務省令で定める地域において行われる事業
特定の地域において行われる特定の業種に属する事業に係る対外直接投資を行うことが法第二十三条第四項各号のいずれかの事態を生じさせるおそれがある場合における当該特定の地域として財務省令で定める地域において行われる当該特定の業種として財務省令で定める業種に属する事業
法第二十三条第一項の規定による届出は、前項各号に掲げる事業に係る対外直接投資を行おうとする日前二月以内に、財務省令で定める手続により、しなければならない。
法第二十三条第一項に規定する政令で定める事項は、次に掲げる事項とする。
届出者の氏名 及び住所 又は居所(法人にあつては、その名称、主たる事務所の所在地 及び代表者の氏名)
法第二十三条第二項に規定する政令で定める証券の取得 又は金銭の貸付けは、居住者による次に掲げる証券の取得 又は金銭の貸付け(貸付期間が一年を超えるものに限る。)とする。
当該居住者により所有される外国法令に基づいて設立された法人(以下この項において「外国法人」という。)の株式の数 又は出資の金額の当該外国法人の発行済株式の総数 又は出資の金額の総額に占める割合が百分の十以上となる場合 及びこれに準ずる場合として財務省令で定める場合に該当する場合における当該外国法人の発行に係る証券の取得
当該居住者により所有される外国法人の株式の数 若しくは出資の金額の当該外国法人の発行済株式の総数 若しくは出資の金額の総額に占める割合が百分の十以上である外国法人 及びこれに準ずるものとして財務省令で定める外国法人の発行に係る証券の取得 又はこれらの外国法人に対する金銭の貸付け
前二号に掲げるもののほか、当該居住者との間において役員の派遣、長期にわたる原材料の供給 その他の財務省令で定める永続的な関係がある外国法人の発行に係る証券の取得 又は当該外国法人に対する金銭の貸付け
法第二十三条第四項 又は第九項の規定による勧告 又は命令は、郵便 若しくは民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者 若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便(以下この条において「信書便」という。)による送達 又は交付送達により、その送達を受けるべき者の住所、居所 又は営業所に当該勧告 又は命令の内容を記載した文書を送達して行う。
通常の取扱いによる郵便 又は信書便によつて前項に規定する文書を発送した場合には、その郵便物 又は民間事業者による信書の送達に関する法律第二条第三項に規定する信書便物は、通常到達すべきであつた時に送達があつたものと推定する。
財務大臣は、通常の取扱いによる郵便 又は信書便によつて第一項に規定する文書を発送する場合には、当該文書の送達を受けるべき者の氏名(法人にあつては、その名称)、あて先 及び当該文書の発送の年月日を確認するに足りる記録を作成しておかなければならない。
第一項の交付送達は、当該行政機関の職員(法第六十九条第一項の規定に基づき第二十六条第三号 又は第五号に掲げる事務に従事する日本銀行の職員を含む。)が第一項に規定する文書を送達すべき場所において、その送達を受けるべき者に当該文書を交付して行う。
ただし、その送達を受けるべき者に異議がないときは、その他の場所において当該文書を交付することができる。
次の各号に掲げる場合には、第一項の交付送達は、前項の規定による交付に代え、当該各号に定める行為により行うことができる。
送達すべき場所において第一項に規定する文書の送達を受けるべき者に出会わない場合
その使用人 その他の従業者 又は同居の者で当該文書の受領について相当のわきまえのあるもの(次号において「使用人等」という。)に当該文書を交付すること。
第一項に規定する文書の送達を受けるべき者 その他使用人等が送達すべき場所にいない場合 又はこれらの者が正当な理由なく当該文書の受領を拒んだ場合
送達すべき場所に当該文書を差し置くこと。
法第二十三条第六項の規定による通知は、財務省令で定める手続により、しなければならない。
法第二十四条第一項に規定する特定資本取引(以下「特定資本取引」という。)は、次に掲げる契約に基づく債権の発生等に係る取引(国際商業取引の決済のための取引で当該取引に係る債権の発生から消滅までの期間が一年以内であるものを除く。)とする。
貨物を輸入する居住者による当該貨物の輸入契約に直接伴う当該輸入契約の相手方に対する金銭の貸付契約のうち、当該貸付契約による債権の全額と当該輸入貨物の代金の全部 又は一部との相殺(実質的に相殺と認められるものを含む。次号において同じ。)をすることを内容とするもの
貨物を輸出する居住者による当該貨物の輸出契約に直接伴う当該輸出契約の相手方からの金銭の借入契約のうち、当該借入契約による債務の全額と当該輸出貨物の代金の全部 又は一部との相殺をすることを内容とするもの
鉱業権、工業所有権 その他これらに類する権利の移転 又はこれらの権利の使用権の設定(以下この項において「鉱業権等の移転等」という。)に係る契約の当事者たる居住者が当該鉱業権等の移転等のため当該契約に基づいて当該契約の相手方との間で行う金銭の貸付契約 又は借入契約のうち、当該貸付契約 又は借入契約による債権 又は債務の全額と鉱業権等の移転等の対価の全部 又は一部との相殺をすることを内容とするもの
法第二十条の二の規定により資本取引とみなされる取引についての前項の規定の適用については、
同項中
「債権の発生等に係る取引」とあるのは
「電子決済手段等の移転を求める権利の発生、変更 又は消滅に係る取引」と、
「係る債権」とあるのは
「係る電子決済手段等の移転を求める権利」と、
同項第一号中
「金銭」とあるのは
「電子決済手段等」と、
「債権の全額」とあるのは
「電子決済手段等の移転を求める権利の全部」と、
同項第二号中
「金銭」とあるのは
「電子決済手段等」と、
「債務の全額」とあるのは
「電子決済手段等を移転する義務の全部」と、
同項第三号中
「債務」とあるのは
「債務(電子決済手段等を移転する義務を含む。第五号において同じ。)」と、
同項第四号中
「金銭」とあるのは
「電子決済手段等」と、
「債権 又は債務の全額」とあるのは
「電子決済手段等の移転を求める権利 又は電子決済手段等を移転する義務の全部」と
する。
経済産業大臣は、法第二十四条第一項 又は第二項の規定に基づき居住者が特定資本取引を行うことについて許可を受ける義務を課する場合には、あらかじめ、告示により、これらの規定のうちいずれの規定に基づき許可を受ける義務を課するかを明らかにした上で、その許可を受けなければならない特定資本取引を指定してするものとする。
居住者が前項の規定により指定された特定資本取引を行おうとするときは、当該居住者は、経済産業省令で定める手続により、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
居住者が行おうとする一の特定資本取引が、法第二十四条第一項 及び第二項の規定のそれぞれに基づき第一項の規定により指定をされた特定資本取引の二以上に該当する場合において、当該居住者が、その行おうとする一の特定資本取引について同条第三項の規定に基づき同条第一項 及び第二項の規定による許可の申請を併せて行おうとするときは、当該居住者は、当該許可の申請がこれらの規定により許可を受ける義務が課された特定資本取引に係るものであることを明らかにした上で、経済産業省令で定める手続により、申請するものとする。
経済産業大臣は、第一項の規定により特定資本取引を行うことについて許可を受ける義務を課した場合において、当該義務を課する必要がなくなつたと認めるときは、告示により、速やかに当該義務を解除しなければならない。
経済産業大臣は、法第二十四条の二の規定に基づき、法第二十四条第一項の規定により許可を受ける義務が課された特定資本取引を当該許可を受けないで行つた者に対し、特定資本取引を行うことについて、その全部 若しくは一部を禁止し、又は許可を受ける義務を課する場合には、あらかじめ、その者に対する通知により、その禁止をする特定資本取引 又はその許可を受けなければならない特定資本取引を指定してするものとする。
前項の規定によりその行う特定資本取引について許可を受ける義務を課された者は、同項の通知により許可を受けなければならないものとして指定された特定資本取引を行おうとするときは、経済産業省令で定める手続により、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
経済産業大臣は、第一項の規定により、特定資本取引を行うことについて、その全部 若しくは一部を禁止し、又は許可を受ける義務を課した場合において、その禁止をし、又は許可を受ける義務を課する必要がなくなつたと認めるときは、その禁止をし、又は許可を受ける義務を課した者に対する通知により、速やかにその禁止 又はその課した義務を解除しなければならない。
経済産業大臣は、第一項の規定による通知をすべき者の住所 若しくは居所 又は営業所 若しくは事務所の所在地が確知できないときは、同項の規定による通知に代えて、告示により、特定資本取引を行うことについて、その全部 若しくは一部を禁止し、又は許可を受ける義務を課する者を明らかにした上で、その禁止をし、又は許可を受けなければならない特定資本取引を指定することができる。
この場合において、経済産業大臣が当該告示を行つたときにおける前二項の規定の適用については、
第二項中
「前項」とあるのは
「前項 及び第四項」と、
「通知」とあるのは
「告示」と、
前項中
「第一項」とあるのは
「第一項 及び次項」と、
「その禁止をし、又は許可を受ける義務を課した者に対する通知」とあるのは
「告示」と
読み替えるものとする。
法第二十五条第一項に規定する政令で定める特定の種類の貨物の設計、製造 若しくは使用に係る技術(以下この項、次項 及び第十八条の二第一項において「特定技術」という。)を特定の外国(以下この項において「特定国」という。)において提供することを目的とする取引 又は特定技術を特定国の非居住者に提供することを目的とする取引は、別表中欄に掲げる技術を同表下欄に掲げる外国において提供することを目的とする取引 又は同表中欄に掲げる技術を同表下欄に掲げる外国の非居住者に提供することを目的とする取引とする。
法第二十五条第三項第一号に定める行為をしようとする者(当該行為に係る特定技術を提供することを目的とする取引について同条第一項の許可を受けている者を除く。)は、経済産業省令で定める手続に従い、経済産業大臣の許可を受けなければならない。
ただし、経済産業大臣が当該行為の主体、内容 その他からみて法の目的を達成するため特に支障がないと認めて指定した行為については、この限りでない。
法第二十五条第四項に規定する政令で定める外国相互間の貨物の移動を伴う貨物の売買、貸借 又は贈与に関する取引は、次のいずれかに該当する取引とする。
輸出貿易管理令別表第一の一の項の中欄に掲げる貨物の外国相互間の移動を伴う当該貨物の売買、貸借 又は贈与に関する取引
輸出貿易管理令別表第一の二から一六までの項の中欄に掲げる貨物の外国相互間の移動を伴う当該貨物の売買、貸借 又は贈与に関する取引(当該取引に係る貨物の船積地域 又は仕向地が同令別表第三に掲げる地域であるものを除く。)であつて、次のいずれかに該当するもの
当該取引に係る当該貨物が核兵器、軍用の化学製剤 若しくは細菌製剤 若しくはこれらの散布のための装置 又はこれらを運搬することができるロケット 若しくは無人航空機であつてその射程 若しくは航続距離が三百キロメートル以上のもの(ロ 及び第二十七条第二項において「核兵器等」という。)の開発、製造、使用 又は貯蔵(ロにおいて「開発等」という。)のために用いられるおそれがある場合として経済産業省令で定める場合に該当する場合における当該取引
当該取引に係る当該貨物が核兵器等の開発等のために用いられるおそれがあるものとして経済産業大臣から許可の申請をすべき旨の通知を受けた場合における当該取引
法第二十五条第一項 又は第四項の規定による経済産業大臣の許可を受けようとする者は、経済産業省令で定める手続により、当該許可の申請をしなければならない。
第一項 又は第三項に規定する取引のうち経済産業大臣が当該取引の当事者、内容 その他からみて法の目的を達成するため特に支障がないと認めて指定したものについては、法第二十五条第一項 又は第四項の規定による経済産業大臣の許可を受けないで当該取引をすることができる。
法第二十五条第五項に規定する政令で定める役務取引は、鉱産物の加工 若しくは貯蔵、放射線を照射した核燃料物質の分離 若しくは再生 又は放射性廃棄物の処理に係る役務取引(当該役務取引の当事者、内容 その他からみて法の目的を達成するため特に支障がないものとして財務省令 又は経済産業省令で定めるものを除く。)とする。
居住者が法第二十五条第五項の規定による財務大臣 又は経済産業大臣の許可を受けようとするときは、当該居住者は、財務省令 又は経済産業省令で定める手続により、当該許可の申請をしなければならない。
財務大臣 又は経済産業大臣は、法第二十五条第六項の規定に基づき居住者が役務取引等(同項に規定する役務取引等をいう。以下この条 及び第十八条の三において同じ。)を行うことについて許可を受ける義務を課する場合には、あらかじめ、告示により、その許可を受けなければならない役務取引等を指定してするものとする。
居住者が前項の規定により指定された役務取引等を行おうとするときは、当該居住者は、財務省令 又は経済産業省令で定める手続により、財務大臣 又は経済産業大臣の許可を受けなければならない。
財務大臣 又は経済産業大臣は、第三項の規定により役務取引等を行うことについて許可を受ける義務を課した場合において、当該義務を課する必要がなくなつたと認めるときは、告示により、速やかに当該義務を解除しなければならない。
税関長は、経済産業大臣の指示に従い、特定技術を内容とする情報が記載され、又は記録された文書、図画 又は記録媒体を輸出しようとする者が第十七条第二項の規定による許可を受けていること 又は当該許可を受けることを要しないことを確認しなければならない。
税関長は、前項の規定による確認をしたときは、経済産業省令で定めるところにより、その結果を経済産業大臣に通知するものとする。
経済産業大臣は、法第二十五条の二第一項から第三項までの規定による処分をしたときは、その旨を遅滞なく税関長に通知するものとする。
財務大臣 又は経済産業大臣は、法第二十五条の二第四項の規定に基づき、法第二十五条第六項の規定により許可を受ける義務が課された役務取引等を当該許可を受けないで行つた者に対し、役務取引等を行うことについて、その全部 若しくは一部を禁止し、又は許可を受ける義務を課する場合には、あらかじめ、その者に対する通知により、その禁止をする役務取引等 又はその許可を受けなければならない役務取引等を指定してするものとする。
前項の規定によりその行う役務取引等について許可を受ける義務を課された者は、同項の通知により許可を受けなければならないものとして指定された役務取引等を行おうとするときは、財務省令 又は経済産業省令で定める手続により、財務大臣 又は経済産業大臣の許可を受けなければならない。
財務大臣 又は経済産業大臣は、第一項の規定により、役務取引等を行うことについて、その全部 若しくは一部を禁止し、又は許可を受ける義務を課した場合において、その禁止をし、又は許可を受ける義務を課する必要がなくなつたと認めるときは、その禁止をし、又は許可を受ける義務を課した者に対する通知により、速やかにその禁止 又はその課した義務を解除しなければならない。
財務大臣 又は経済産業大臣は、第一項の規定による通知をすべき者の住所 若しくは居所 又は営業所 若しくは事務所の所在地が確知できないときは、同項の規定による通知に代えて、告示により、役務取引等を行うことについて、その全部 若しくは一部を禁止し、又は許可を受ける義務を課する者を明らかにした上で、その禁止をし、又は許可を受けなければならない役務取引等を指定することができる。
この場合において、財務大臣 又は経済産業大臣が当該告示を行つたときにおける前二項の規定の適用については、
第二項中
「前項」とあるのは
「前項 及び第四項」と、
「通知」とあるのは
「告示」と、
前項中
「第一項」とあるのは
「第一項 及び次項」と、
「その禁止をし、又は許可を受ける義務を課した者に対する通知」とあるのは
「告示」と
読み替えるものとする。