環境省設置法

平成十一年法律第百一号
略称 : 中央省庁等改革関連法 
分類 法律
カテゴリ   行政組織
@ 施行日 : 令和元年十二月一日 ( 2019年 12月1日 )
@ 最終更新 : 令和元年法律第五十号による改正
最終編集日 : 2024年 11月23日 19時24分

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  • 第一章 総則

  • 第二章 環境省の設置並びに任務及び所掌事務等

    • 第一節 環境省の設置
    • 第二節 環境省の任務及び所掌事務
    • 第三節 環境省の長
  • 第三章 本省に置かれる職及び機関

    • 第一節 特別な職
    • 第二節 審議会等
    • 第三節 特別の機関
    • 第四節 地方支分部局
  • 第四章 原子力規制委員会

第一章 総則

1項
この法律は、環境省の設置 並びに任務 及びこれを達成するため必要となる明確な範囲の所掌事務を定めるとともに、その所掌する行政事務を能率的に遂行するため必要な組織を定めることを目的とする。

第二章 環境省の設置並びに任務及び所掌事務等

第一節 環境省の設置

1項

国家行政組織法昭和二十三年法律第百二十号第三条第二項の規定に基づいて、環境省を設置する。

第二節 環境省の任務及び所掌事務

1項

環境省は、地球環境保全、公害の防止、自然環境の保護 及び整備 その他の環境の保全(良好な環境の創出を含む。以下単に「環境の保全」という。)並びに原子力の研究、開発 及び利用における安全の確保を図ることを任務とする。

2項

前項に定めるもののほか、環境省は、同項の任務に関連する特定の内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることを任務とする。

3項

環境省は、前項の任務を遂行するに当たり、内閣官房を助けるものとする。

1項

環境省は、前条第一項の任務を達成するため、次に掲げる事務をつかさどる。

一 号
環境の保全に関する基本的な政策の企画 及び立案 並びに推進に関すること。
二 号
環境の保全に関する関係行政機関の事務の調整に関すること。
三 号

地球環境保全、公害の防止 並びに自然環境の保護 及び整備(以下 この号において「地球環境保全等」という。)に関する関係行政機関の経費の見積りの方針の調整 並びに地球環境保全等に関する関係行政機関の試験研究機関の経費(大学 及び大学共同利用機関の所掌に係るものを除く)及び関係行政機関の試験研究委託費の配分計画に関すること。

四 号
削除
五 号

国土利用計画(国土利用計画法昭和四十九年法律第九十二号第四条に規定する計画をいう。)のうち同条に規定する全国計画の作成に関すること(環境の保全に関する基本的な政策に係るものに限る)。

六 号

特定有害廃棄物等(特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律平成四年法律第百八号)に規定する特定有害廃棄物等をいう。)の輸出、輸入、運搬 及び処分の規制に関すること(貿易管理に関するものを除く)。

七 号
南極地域の環境の保護に関すること。
八 号

環境基準(環境基本法平成五年法律第九十一号第十六条第一項に規定する基準をいう。)の設定に関すること。

九 号
公害の防止のための規制に関すること。
十 号
公害に係る健康被害の補償 及び予防に関すること。
十一 号
公害の防止のための事業に要する費用の事業者負担に関する制度に関すること。
十二 号
自然環境が優れた状態を維持している地域における当該自然環境の保全に関すること。
十三 号
自然公園 及び温泉の保護 及び整備 並びにこれらに関する事業の振興に関すること。
十四 号

景勝地 及び休養地 並びに公園(都市計画上の公園を除く)の整備に関すること。

十五 号
皇居外苑、京都御苑 及び新宿御苑 並びに千鳥ケ淵戦没者墓苑の維持 及び管理に関すること。
十六 号
野生動植物の種の保存、野生鳥獣の保護 及び管理 並びに狩猟の適正化 その他生物の多様性の確保に関すること。
十七 号
人の飼養に係る動物の愛護 並びに当該動物による人の生命、身体 及び財産に対する侵害の防止に関すること。
十七の二 号
愛玩動物看護師に関する事務のうち所掌に係るものに関すること。
十八 号
自然環境の健全な利用のための活動の増進に関すること。
十九 号

廃棄物(廃棄物の処理及び清掃に関する法律昭和四十五年法律第百三十七号)に規定する廃棄物をいう。)の排出の抑制 及び適正な処理(浄化槽によるし尿 及び雑排水の処理を含む。)並びに清掃に関すること。

十九の二 号

原子炉の運転等(原子力損害の賠償に関する法律昭和三十六年法律第百四十七号第二条第一項に規定する原子炉の運転等をいう。)に起因する事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関すること。

二十 号

石綿による健康被害の救済に関すること(他の府省の所掌に属するものを除く)。

二十一 号

前各号に掲げるもののほか、専ら環境の保全を目的とする事務 及び事業に関すること。

二十二 号

環境の保全の観点からの次に掲げる事務 及び事業に関する基準、指針、方針、計画 その他 これらに類するものの策定 並びに当該観点からのこれらの事務 及び事業に関する規制 その他これに類するもの( 及びにあっては当該規制の実施、にあっては当該整備に関する援助、にあっては当該監視 及び測定の実施、にあっては当該把握された化学物質の量の集計 及び その結果の公表、にあっては環境影響評価に関する審査)に関すること。

温室効果ガス(大気を構成する気体であって、地表からの赤外線を吸収し、及びこれを放射する性質を有するものをいう。)の排出の抑制

オゾン層の保護
海洋汚染の防止
工場における公害の防止のための組織の整備
工場立地の規制
公害の防止のための施設 及び設備の整備
下水道 その他の施設による排水の処理
放射性物質に係る環境の状況の把握のための監視 及び測定
森林 及び緑地の保全
化学物質の審査 及び製造、輸入、使用 その他の取扱いの規制

事業活動に伴い事業所において環境に排出される化学物質の量 及び事業活動に係る廃棄物の処理を事業所の外において行うことに伴い当該事業所の外に移動する化学物質の量の把握 並びに化学物質の管理の改善の促進

農薬の登録 及び使用の規制
資源の再利用の促進
河川 及び湖沼の保全
環境影響評価

イからヨまでに掲げるもののほか、その目的 及び機能の一部に環境の保全が含まれる事務 及び事業

二十三 号
所掌事務に係る国際協力に関すること。
二十四 号
政令で定める文教研修施設において所掌事務に関する研修を行うこと。
二十四の二 号

原子力規制委員会設置法平成二十四年法律第四十七号)第四条第一項に規定する事務

二十五 号

前各号に掲げるもののほか、法律(法律に基づく命令を含む。)に基づき環境省に属させられた事務

2項

前項に定めるもののほか、環境省は、前条第二項の任務を達成するため、同条第一項の任務に関連する特定の内閣の重要政策について、当該重要政策に関して閣議において決定された基本的な方針に基づいて、行政各部の施策の統一を図るために必要となる企画 及び立案 並びに総合調整に関する事務をつかさどる。

第三節 環境省の長

1項
環境省の長は、環境大臣とする。
2項
環境大臣は、環境の保全に関する基本的な政策の推進のため特に必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、環境の保全に関する基本的な政策に関する重要事項について勧告し、及び その勧告に基づいて執った措置について報告を求めることができる。

第三章 本省に置かれる職及び機関

第一節 特別な職

1項

環境省に、地球環境審議官一人を置く。

2項
地球環境審議官は、命を受けて、環境省の所掌事務に係る地球環境保全に関する事務 その他の事務のうち、国際的に取り組む必要がある事項に関する事務を総括整理する。

第二節 審議会等

1項
別に法律で定めるところにより環境省に置かれる審議会等で本省に置かれるものは、次のとおりとする。
中央環境審議会
公害健康被害補償不服審査会
有明海・八代海等総合調査評価委員会
1項

中央環境審議会については、環境基本法これに基づく命令を含む。)の定めるところによる。

1項

公害健康被害補償不服審査会については、公害健康被害の補償等に関する法律(昭和四十八年法律第百十一号。これに基づく命令を含む。)の定めるところによる。

1項

有明海・八代海等総合調査評価委員会については、有明海及び八代海等を再生するための特別措置に関する法律(平成十四年法律第百二十号。これに基づく命令を含む。)の定めるところによる。

第三節 特別の機関

1項
別に法律で定めるところにより環境省に置かれる特別の機関は、公害対策会議とする。
2項

公害対策会議については、環境基本法これに基づく命令を含む。)の定めるところによる。

第四節 地方支分部局

1項
本省に、地方支分部局として、地方環境事務所を置く。
2項

地方環境事務所は、環境省の所掌事務のうち、第四条第一項第五号第六号第八号から第十四号まで第十六号から第二十二号まで 及び第二十五号に掲げる事務を分掌する。

3項
地方環境事務所の名称、位置 及び管轄区域は、政令で定める。
4項
地方環境事務所の内部組織は、環境省令で定める。

第四章 原子力規制委員会

1項

国家行政組織法第三条第二項の規定に基づいて環境省に置かれる外局は、原子力規制委員会とする。

2項
原子力規制委員会については、原子力規制委員会設置法 及びこれに基づく命令の定めるところによる。