道路管理者は、道路を常時良好な状態に保つように維持し、修繕し、もつて一般交通に支障を及ぼさないように努めなければならない。
道路法
第四節 道路の保全等
道路の維持 又は修繕に関する技術的基準 その他必要な事項は、政令で定める。
前項の技術的基準は、道路の修繕を効率的に行うための点検に関する基準を含むものでなければならない。
何人も道路に関し、左に掲げる行為をしてはならない。
みだりに道路を損傷し、又は汚損すること。
みだりに道路に土石、竹木等の物件をたい積し、その他道路の構造 又は交通に支障を及ぼす虞のある行為をすること。
道路管理者は、道路を通行している車両の積載物が落下するおそれがある場合において、当該積載物の落下により道路が損傷され、又は当該積載物により道路が汚損される等道路の構造 又は交通に支障を及ぼすおそれがあるときは、当該車両を運転している者に対し、当該車両の通行の中止、積載方法の是正 その他通行の方法について、道路の構造 又は交通に支障が及ぶのを防止するため必要な措置をすることを命ずることができる。
道路管理者は、道路の沿道の土地、竹木 又は工作物が道路の構造に及ぼすべき損害を予防し、又は道路の交通に及ぼすべき危険を防止するため、道路に接続する区域を、条例(指定区間内の国道にあつては、政令)で定める基準に従い、沿道区域として指定することができる。
ただし、道路の各一側について幅二十メートルを超える区域を沿道区域として指定することはできない。
前項の規定による指定においては、当該指定に係る沿道区域 及び次項の規定による措置の対象となる土地、竹木 又は工作物を定めるものとし、道路管理者は、当該指定をしたときは、遅滞なく これらの事項を公示するものとする。
沿道区域の区域内にある土地、竹木 又は工作物(前項の規定により公示されたものに限る。以下この項 及び次項において同じ。)の管理者は、その土地、竹木 又は工作物が道路の構造に損害を及ぼし、又は交通に危険を及ぼすおそれがあると認められる場合においては、その損害 又は危険を防止するための施設の設置 その他その損害 又は危険を防止するため必要な措置を講じなければならない。
道路管理者は、前項に規定する損害 又は危険を防止するため特に必要があると認める場合においては、当該土地、竹木 又は工作物の管理者に対して、同項に規定する施設の設置 その他その損害 又は危険を防止するため必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
道路管理者は、前項の規定による命令により損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
前項の規定による損失の補償については、道路管理者と損失を受けた者とが協議しなければならない。
前項の規定による協議が成立しない場合においては、道路管理者は、自己の見積もつた金額を損失を受けた者に支払わなければならない。
この場合において、当該金額について不服がある者は、政令で定めるところにより、補償金額の支払を受けた日から一月以内に収用委員会に土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第九十四条の規定による裁決を申請することができる。
道路管理者は、沿道区域(前条第二項の規定により同条第三項の規定による措置の対象となるものとして工作物が公示されたものに限る。)の全部 又は一部の区域を、届出対象区域として指定することができる。
道路管理者は、前項の規定による届出対象区域の指定をしようとする場合においては、条例(指定区間内の国道にあつては、国土交通省令。以下この条において同じ。)で定めるところにより、あらかじめ、その旨 及びその区域を公示しなければならない。
届出対象区域の区域内において、工作物(前条第二項の規定により公示されたものに限る。)の設置に関する行為をしようとする者は、当該行為に着手する日の三十日前までに、条例で定めるところにより、行為の種類、場所、設計 又は施行方法、着手予定日 その他の条例で定める事項を道路管理者に届け出なければならない。
次に掲げる行為については、前項の規定は、適用しない。
軽易な行為 その他の行為で条例で定めるもの
非常災害のため必要な応急措置として行う行為
国 又は地方公共団体が行う行為
第三項の規定による届出をした者は、その届出に係る事項のうち条例で定める事項を変更しようとするときは、当該事項の変更に係る行為に着手する日の三十日前までに、条例で定めるところにより、その旨を道路管理者に届け出なければならない。
道路管理者は、第三項 又は前項の規定による届出があつた場合において、その届出に係る行為が災害が発生した場合において道路の構造に損害を及ぼすおそれ 又は交通に危険を及ぼすおそれがあると認めるときは、その届出をした者に対し、その届出に係る行為に関し場所 又は設計の変更 その他の必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
道路管理者は、第四十三条第二号の規定に違反して、道路を通行している車両から落下して道路に放置された当該車両の積載物、道路に設置された看板 その他の道路に放置され、又は設置された物件(以下この条において「違法放置等物件」という。)が、道路の構造に損害を及ぼし、若しくは交通に危険を及ぼし、又はそれらのおそれがあると認められる場合であつて、次の各号のいずれかに該当するときは、当該違法放置等物件を自ら除去し、又はその命じた者 若しくは委任した者に除去させることができる。
当該違法放置等物件の占有者、所有者 その他当該違法放置等物件について権原を有する者(以下この条において「違法放置等物件の占有者等」という。)に対し第七十一条第一項の規定により必要な措置をとることを命じた場合において、当該措置をとることを命ぜられた者が当該措置をとらないとき。
当該違法放置等物件の占有者等が現場にいないために、第七十一条第一項の規定により必要な措置をとることを命ずることができないとき。
道路管理者は、前項の規定により違法放置等物件を除去し、又は除去させたときは、当該違法放置等物件を保管しなければならない。
道路管理者は、前項の規定により違法放置等物件を保管したときは、当該違法放置等物件の占有者等に対し当該違法放置等物件を返還するため、政令で定めるところにより、政令で定める事項を公示しなければならない。
道路管理者は、第二項の規定により保管した違法放置等物件が滅失し、若しくは破損するおそれがあるとき、又は前項の規定による公示の日から起算して三月を経過しても なお当該違法放置等物件を返還することができない場合において、政令で定めるところにより評価した当該違法放置等物件の価額に比し、その保管に不相当な費用 若しくは手数を要するときは、政令で定めるところにより、当該違法放置等物件を売却し、その売却した代金を保管することができる。
道路管理者は、前項の規定による違法放置等物件の売却につき買受人がない場合において、同項に規定する価額が著しく低いときは、当該違法放置等物件を廃棄することができる。
第四項の規定により売却した代金は、売却に要した費用に充てることができる。
第一項から第四項までに規定する違法放置等物件の除去、保管、売却、公示等に要した費用は、当該違法放置等物件の返還を受けるべき違法放置等物件の占有者等の負担とする。
第三項の規定による公示の日から起算して六月を経過しても なお第二項の規定により保管した違法放置等物件(第四項の規定により売却した代金を含む。以下この項において同じ。)を返還することができないときは、当該違法放置等物件の所有権は、当該違法放置等物件を保管する道路管理者に帰属する。
道路管理者は、道路の構造を保全し、又は交通の安全と円滑を図るため、必要な場所に道路標識 又は区画線を設けなければならない。
前項の道路標識 及び区画線の種類、様式 及び設置場所 その他道路標識 及び区画線に関し必要な事項は、内閣府令・国土交通省令で定める。
都道府県道 又は市町村道に設ける道路標識のうち内閣府令・国土交通省令で定めるものの寸法は、前項の規定にかかわらず、同項の内閣府令・国土交通省令の定めるところを参酌して、当該都道府県道 又は市町村道の道路管理者である地方公共団体の条例で定める。
道路の附属物である自動運行補助施設の性能の基準 その他自動運行補助施設に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
道路管理者は、道路の附属物である自動運行補助施設を設置した場合においては、当該自動運行補助施設の性能、当該自動運行補助施設を設置した道路の場所 その他必要な事項を、国土交通省令で定めるところにより、公示しなければならない。
公示した事項を変更した場合においても、同様とする。
道路管理者は、左の各号の一に掲げる場合においては、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため、区間を定めて、道路の通行を禁止し、又は制限することができる。
道路の破損、欠壊 その他の事由に因り交通が危険であると認められる場合
道路に関する工事のためやむを得ないと認められる場合
道路監理員(第七十一条第四項の規定により道路管理者が命じた道路監理員をいう。)は、前項第一号に掲げる場合において、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため緊急の必要があると認めるときは、必要な限度において、一時、道路の通行を禁止し、又は制限することができる。
道路管理者は、水底トンネル(水底トンネルに類するトンネルで国土交通省令で定めるものを含む。以下同じ。)の構造を保全し、又は水底トンネルにおける交通の危険を防止するため、政令で定めるところにより、爆発性 又は易燃性を有する物件 その他の危険物を積載する車両の通行を禁止し、又は制限することができる。
道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため、道路との関係において必要とされる車両(人が乗車し、又は貨物が積載されている場合にあつてはその状態におけるものをいい、他の車両を牽引している場合にあつては当該牽引されている車両を含む。以下本節 及び第八章中同じ。)の幅、重量、高さ、長さ 及び最小回転半径の最高限度は、政令で定める。
車両でその幅、重量、高さ、長さ 又は最小回転半径が前項の政令で定める最高限度をこえるものは、道路を通行させてはならない。
道路管理者は、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため必要があると認めるときは、トンネル、橋、高架の道路 その他これらに類する構造の道路について、車両でその重量 又は高さが構造計算 その他の計算 又は試験によつて安全であると認められる限度をこえるものの通行を禁止し、又は制限することができる。
前三項に規定するもののほか、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため、道路との関係において必要とされる車両についての制限に関する基準は、政令で定める。
道路管理者は、車両の構造 又は車両に積載する貨物が特殊であるためやむを得ないと認めるときは、前条第二項の規定 又は同条第三項の規定による禁止 若しくは制限にかかわらず、当該車両を通行させようとする者の申請に基づいて、通行経路、通行時間等について、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため必要な条件を付して、同条第一項の政令で定める最高限度 又は同条第三項に規定する限度を超える車両(以下「限度超過車両」という。)の通行を許可することができる。
前項の申請が道路管理者を異にする二以上の道路に係るものであるとき(国土交通省令で定める場合を除く。)は、同項の許可に関する権限は、政令で定めるところにより、一の道路の道路管理者が行うものとする。
この場合において、当該一の道路の道路管理者が同項の許可をしようとするときは、他の道路の道路管理者に協議し、その同意を得なければならない。
前項の規定により二以上の道路について一の道路の道路管理者が行う第一項の許可を受けようとする者は、手数料を道路管理者(当該許可に関する権限を行う者が国土交通大臣である場合にあつては、国)に納めなければならない。
前項の手数料の額は、実費を勘案して、当該許可に関する権限を行う者が国土交通大臣である場合にあつては政令で、
その他の者である場合にあつては当該道路管理者である地方公共団体の条例で定める。
道路管理者は、第一項の許可をしたときは、許可証を交付しなければならない。
前項の規定により許可証の交付を受けた者は、当該許可に係る通行中、当該許可証を当該車両に備え付けていなければならない。
第一項の許可の申請の方法、第五項の許可証の様式 その他第一項の許可の手続について必要な事項は、国土交通省令で定める。
国土交通大臣は、道路の構造 及び交通の状況、沿道の土地利用の状況 その他の事情を勘案して、道路の構造の保全と安全かつ円滑な交通の確保を図るため、限度超過車両の通行(第四十七条の十第三項の回答の内容に従つた通行を除く。以下この項において同じ。)を特定の経路に誘導することが特に必要であると認められる場合においては、当該経路を構成する道路管理者を異にする二以上の道路(高速自動車国道 又は指定区間内の国道を含む場合に限る。第六項 及び第七項において同じ。)について、区間を定めて、限度超過車両の通行を誘導すべき道路として指定することができる。
国土交通大臣は、前項の規定による指定をしようとするときは、あらかじめ、当該指定に係る道路の道路管理者(国土交通大臣である道路管理者を除く。)に協議し、その同意を得なければならない。
これを変更し、又は廃止しようとするときも、同様とする。
国土交通大臣は、第一項の規定による指定をしたときは、その旨を公示しなければならない。
これを変更し、又は廃止したときも、同様とする。
第二項の同意をした道路管理者は、直ちに、当該道路に係る前条第一項の許可(国土交通省令で定める車両の幅、重量、高さ、長さ 及び最小回転半径に関する基準に適合する車両に係るものに限る。以下この条において同じ。)の基準 及び当該許可に係る審査のために必要な当該道路の構造に関する情報として国土交通省令で定めるもの(次項 及び第六項において「許可基準等」という。)を国土交通大臣に提供しなければならない。
前項の道路管理者は、当該道路に係る許可基準等に変更があつたときは、直ちに、これを国土交通大臣に提供しなければならない。
前条第二項の規定にかかわらず、同条第一項の申請が第一項の規定により指定された道路管理者を異にする二以上の道路に係るもので政令で定めるものであるときは、同条第一項の許可に関する権限は、国土交通大臣が行うものとする。
この場合において、国土交通大臣は、指定区間外の国道、都道府県道 又は市町村道に係る審査については、前二項の規定によりこれらの道路の道路管理者から提供された許可基準等に照らして、これを行わなければならない。
前項の規定により道路管理者を異にする二以上の道路について国土交通大臣が行う前条第一項の許可を受けようとする者は、手数料を国に納めなければならない。
前項の手数料の額は、実費を勘案して、政令で定める。
国土交通大臣は、第一項の規定により指定された道路の道路管理者(国土交通大臣である道路管理者を除く。)から第六項の規定により行つた当該道路に係る前条第一項の許可に関する情報の提供を求められた場合には、その求めに応じなければならない。
前項の登録は、五年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によつて、その効力を失う。
前項の更新の申請があつた場合において、同項の期間(以下この条において「登録の有効期間」という。)の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、従前の登録は、登録の有効期間の満了後もその処分がされるまでの間は、なおその効力を有する。
前項の場合において、登録の更新がされたときは、その登録の有効期間は、従前の登録の有効期間の満了の日の翌日から起算するものとする。
第一項の登録(第二項の登録の更新を含む。以下「登録」という。)を受けようとする者は、第四十八条の五十九第一項に規定する場合を除き、実費を勘案して政令で定める額の手数料を国に納めなければならない。
登録を受けようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を国土交通大臣に提出しなければならない。
車両(人が乗車しておらず、かつ、貨物が積載されていない状態におけるものをいい、他の車両を牽引する場合にあつては当該牽引される車両を含む。次条第一項第一号において同じ。)の幅、重量、高さ、長さ 及び最小回転半径
限度超過車両が貨物を積載する車両(以下「貨物積載車両」という。)である場合にあつては、積載する貨物の重量に係る記録の保存の方法 その他国土交通省令で定める事項
国土交通大臣は、登録の申請に係る限度超過車両が次の各号のいずれにも該当すると認めるときは、その登録をしなければならない。
登録を受けた者は、第四十七条の五各号に掲げる事項(次項 及び第四十七条の十三第一項第一号において「登録事項」という。)に変更があつたときは、第四十七条の十第一項の規定による求めをする時までに、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
国土交通大臣は、前項の規定による届出を受理したときは、当該届出に係る登録事項が前条第一項各号の基準に適合しないと認める場合を除き、変更の登録をしなければならない。
登録を受けた者は、登録を受けた限度超過車両(以下「登録車両」という。)の使用を廃止したときは、その日から三十日以内に、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
前項の規定による届出があつたときは、当該届出に係る登録は、その効力を失う。
国土交通大臣は、登録を受けた者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消すことができる。
第四十七条の六第一項各号のいずれかに該当しなくなつたと認められるとき。
第四十七条の七第一項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をしたとき。
登録車両を通行させようとする者は、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣に対し、当該登録車両を道路の構造の保全 及び交通の危険の防止上支障がないように通行させることができる経路(以下「通行可能経路」という。)の有無について、その確認を求めることができる。
前項の規定による求めは、国土交通省令で定めるところにより、次に掲げる事項を明らかにしてしなければならない。
第一項の規定による求めを受けた国土交通大臣は、国土交通省令で定めるところにより、直ちに、当該求めに係る通行可能経路の有無を判定し、その結果について回答をするものとする。
この場合において、通行可能経路があるときは、併せて、その内容 及び当該通行可能経路の通行に係る通行時間 その他の通行方法について回答をするものとする。
前項の規定による判定は、判定基準(登録車両の通行が、当該登録車両に係る第四十七条の五第三号 及び第二項第三号に掲げる事項 並びに第一項の規定による求めに係る出発地から目的地までの経路を構成することとなる道路の構造に関する情報に照らして、当該道路の構造の保全 及び交通の危険の防止上支障がないものであるかどうかを判定するための基準として、国土交通省令で定めるところにより道路管理者が定めるものをいう。以下同じ。)に基づき、これを行うものとする。
第一項の規定による求めをしようとする者は、第四十八条の五十九第一項に規定する場合を除き、実費を勘案して政令で定める額の手数料を国に納めなければならない。
国土交通大臣は、第三項の回答をしたときは、国土交通省令で定めるところにより、当該回答の内容を記載した書面を交付しなければならない。
前項の規定により書面の交付を受けた者は、当該回答に係る通行可能経路の通行中、当該書面を当該登録車両に備え付けていなければならない。
登録車両を第三項の回答の内容に従つて通行させるときは、第四十七条第二項 及び第三項の規定は、当該登録車両について適用しない。
国土交通大臣は、前条第三項に規定する判定をするため、あらかじめ、道路管理者(国土交通大臣である道路管理者を除く。以下この条 及び次条第三項において同じ。)に協議し、その同意を得て、当該道路管理者の判定基準 及び当該判定に係る道路の構造に関する情報として国土交通省令で定めるもの(以下「判定基準等」という。)の提供を受けることができる。
前項の同意をした道路管理者は、直ちに、その判定基準等を国土交通大臣に提供しなければならない。
前項の道路管理者は、同項の規定により提供した判定基準等に変更があつたときは、直ちに、これを国土交通大臣に提供しなければならない。
国土交通大臣は、前二項の規定によりその判定基準等を提供した道路の道路管理者から当該道路に係る前条第三項の回答に関する情報の提供を求められた場合には、その求めに応じなければならない。
登録車両を第四十七条の十第三項の回答の内容に従つて通行させる者は、当該登録車両ごとに、第四十七条の六第一項第二号 及び第三号に規定する国土交通省令で定める基準に従つて、当該登録車両の通行経路 及び当該登録車両に積載する貨物の重量を記録するとともに、当該通行に係る通行時間 その他国土交通省令で定める事項を記録し、これらを保存しなければならない。
国土交通大臣は、第四十七条の四からこの条までの規定を施行するため必要な限度において、国土交通省令で定めるところにより、前項に規定する者に対し、同項の記録 その他必要な事項についての報告を求めることができる。
国土交通大臣は、前項の規定による報告を受けたときは、登録車両が通行した経路を構成する道路の道路管理者に対し、国土交通省令で定める事項を通知しなければならない。
国土交通大臣は、第四十七条の十第三項の回答を迅速かつ適確に実施するため、次に掲げる情報を記録し、及び保存するデータベース(これらの情報の集合物であつて、特定の登録車両に係る通行可能経路の内容 及び当該通行可能経路の通行に係る通行時間 その他の通行方法を電子計算機を用いて容易に検索ができるように体系的に構成したものをいう。次項 及び第四十八条の五十第一項第五号において同じ。)を整備することができる。
第四十七条の十第三項の回答の実績 その他国土交通省令で定める事項に関する情報
国土交通大臣は、前項のデータベースを整備した場合にあつては、当該データベースに記録された情報(判定基準 その他国土交通省令で定めるものに限る。)をインターネットの利用 その他の方法により公表するものとする。
道路管理者は、第四十七条第二項の規定に違反し、若しくは同条第一項の政令で定める最高限度を超える車両の通行に関し第四十七条の二第一項の規定により付した条件に違反し、若しくは第四十七条の十第三項の回答の内容に従わないで車両を通行させている者 又は道路において第四十七条第四項の規定による政令で定める基準を超える車両を通行させている者に対し、当該車両の通行の中止、総重量の軽減、徐行 その他通行の方法について、道路の構造の保全 又は交通の危険防止のための必要な措置をすることを命ずることができる。
道路管理者は、路線を定めて道路を自動車運送事業のために使用しようとする者 又は反覆して同一の道路に車両を通行させようとする者に対して、当該車両が第四十七条第四項の規定による政令で定める基準に適合しない場合においては、当該基準に適合するように、道路に関して必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。
道路管理者は、第四十六条第一項 若しくは第三項 又は第四十七条第三項の規定により道路の通行を禁止し、又は制限しようとする場合においては、禁止 又は制限の対象、区間、期間 及び理由を明瞭に記載した道路標識を設けなければならない。
この場合において、道路管理者は、必要があると認めるときは、適当な回り道を道路標識をもつて明示し、一般の交通に支障のないようにしなければならない。
道路管理者は、第四十七条第四項の規定による政令で定める基準を特に明示する必要があると認められる場所には、道路標識を設けなければならない。
市町村は、当該市町村の区域内に存する道路(高速自動車国道、第四十八条の四に規定する自動車専用道路、第四十八条の十四第二項に規定する自転車専用道路 及び当該市町村が道路管理者である道路を除く。以下この項において同じ。)の道路管理者に対し、国土交通省令で定めるところにより、道路の附属物である自転車駐車場の道路上における設置 その他の歩行者の通行の安全の確保に資するものとして政令で定める道路の改築(以下「歩行安全改築」という。)を行うことを要請することができる。
この場合においては、当該要請に係る歩行安全改築の工事計画書の素案を添えなければならない。
前項の規定による要請(以下この条において「実施要請」という。)に係る歩行安全改築の工事計画書の素案の内容は、第三十条第一項に規定する道路の構造の技術的基準 その他の法令の規定に基づく道路に関する基準に適合するものでなければならない。
道路管理者は、実施要請が行われたときは、遅滞なく、当該実施要請を踏まえた歩行安全改築(当該実施要請に係る歩行安全改築の工事計画書の素案の内容の全部 又は一部を実現することとなる歩行安全改築をいう。)を行うこととするかどうかを判断し、当該歩行安全改築を行うこととするときは、その工事計画書の案を作成しなければならない。
道路管理者は、当該実施要請を踏まえた歩行安全改築(当該実施要請に係る歩行安全改築の工事計画書の素案の内容の一部を実現することとなる歩行安全改築をいう。)を行うこととする場合において、第九十五条の二第一項の規定により都道府県公安委員会の意見を聴こうとするときは、当該歩行安全改築の工事計画書の案に併せて、当該実施要請に係る歩行安全改築の工事計画書の素案を送付しなければならない。
道路管理者は、当該実施要請を踏まえた歩行安全改築を行わないこととするときは、遅滞なく、その旨 及びその理由を、当該実施要請をした市町村に通知しなければならない。
道路管理者は、前項の通知をしようとするときは、あらかじめ、実施要請をした市町村を包括する都道府県の都道府県公安委員会に当該実施要請に係る歩行安全改築の工事計画書の素案を送付してその意見を聴かなければならない。