資産の流動化に関する法律
第五節 計算等
⤏ 第一款 会計の原則
⤏ 第二款 会計帳簿
特定目的会社は、内閣府令で定めるところにより、適時に、正確な会計帳簿を作成しなければならない。
特定目的会社は、会計帳簿の閉鎖の時から十年間、その会計帳簿 及びその事業に関する重要な資料を保存しなければならない。
総特定社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない特定社員を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する特定社員 若しくは総優先出資社員(社員総会において決議をすることができる事項の全部につき議決権を行使することができない優先出資社員を除く。)の議決権の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する優先出資社員 又は特定出資(自己特定出資を除く。)の総口数の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の特定出資を有する特定社員 若しくは発行済優先出資(自己優先出資を除く。)の百分の三(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の口数の優先出資を有する優先出資社員は、特定目的会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。
この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。
会社法第四百三十三条第二項(会計帳簿の閲覧等の請求)の規定は、特定目的会社について準用する。
この場合において、
同項第一号 及び第二号中
「株主」とあるのは、
「社員」と
読み替えるものとする。
裁判所は、申立てにより 又は職権で、訴訟の当事者に対し、会計帳簿の全部 又は一部の提出を命ずることができる。
⤏ 第三款 計算書類等
特定目的会社は、内閣府令で定めるところにより、その成立の日における貸借対照表を作成しなければならない。
特定目的会社は、内閣府令で定めるところにより、各事業年度に係る計算書類(貸借対照表、損益計算書 その他特定目的会社の財産 及び損益の状況を示すために必要かつ適当なものとして内閣府令で定めるものをいう。以下この款 並びに第百十一条第二項第二号 及び第百十八条において同じ。)、事業報告 及び利益の処分 又は損失の処理に関する議案(以下この款において「利益処分案」という。)並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。
特定目的会社は、計算書類を作成した時から十年間、当該計算書類 及びその附属明細書を保存しなければならない。
会計監査人設置会社においては、次の各号に掲げるものは、内閣府令で定めるところにより、当該各号に定める者の監査を受けなければならない。
会計監査人設置会社でない特定目的会社においては、第二項の計算書類 及び事業報告 並びにこれらの附属明細書は、内閣府令で定めるところにより、監査役の監査を受けなければならない。
会計監査人設置会社の取締役は、定時社員総会の招集の通知に際して、内閣府令で定めるところにより、社員に対し、前条第五項の監査を受けた計算書類、事業報告 及び利益処分案 並びに監査報告 及び会計監査報告を提供しなければならない。
ただし、次条第二項の承認につき議決権を有しない者に対し第五十六条第一項の規定により招集の通知が発せられる場合における当該招集の通知については、この限りでない。
前項本文の規定は、会計監査人設置会社でない特定目的会社について準用する。
この場合において、
同項本文中
「前条第五項」とあるのは
「前条第六項」と、
「並びに監査報告 及び会計監査報告」とあるのは
「及び監査報告」と読み替えるものとする。
取締役は、第百二条第五項 又は第六項の監査を受けた計算書類、事業報告 及び利益処分案を定時社員総会に提出し、又は提供しなければならない。
前項の規定により提出され、又は提供された計算書類 及び利益処分案は、定時社員総会の決議による承認を受けなければならない。
取締役は、第一項の規定により提出され、又は提供された事業報告の内容を定時社員総会に報告しなければならない。
会計監査人設置会社については、第百二条第五項の監査を受けた計算書類が法令、資産流動化計画 及び定款に従い特定目的会社の財産 及び損益の状況を正しく表示しているものとして内閣府令で定める要件に該当する場合には、当該計算書類については、第二項の規定は、適用しない。
この場合においては、取締役は、当該計算書類の内容を定時社員総会に報告しなければならない。
特定目的会社は、内閣府令で定めるところにより、定時社員総会の終結後遅滞なく、貸借対照表 及び損益計算書(会計監査人設置会社でない特定目的会社にあっては、貸借対照表)を公告しなければならない。
前項の規定にかかわらず、その公告方法が第百九十四条第一項第一号 又は第二号に掲げる方法である特定目的会社は、前項に規定する貸借対照表 及び損益計算書の要旨を公告することで足りる。
前項の特定目的会社は、内閣府令で定めるところにより、定時社員総会の終結後遅滞なく、第五項に規定する貸借対照表 及び損益計算書の内容である情報を、定時社員総会の終結の日後五年を経過する日までの間、継続して電磁的方法により不特定多数の者が提供を受けることができる状態に置く措置をとることができる。
この場合においては、前二項の規定は、適用しない。
金融商品取引法第二十四条第五項の規定により有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならない特定目的会社については、前三項の規定は、適用しない。
会計監査人設置会社は、各事業年度に係る計算書類、事業報告 及び利益処分案 並びにこれらの附属明細書(監査報告 及び会計監査報告を含む。次項において「計算書類等」という。)を、定時社員総会の日の一週間前の日(第六十三条第一項の場合にあっては、同項の提案があった日)から五年間、その本店に備え置かなければならない。
会計監査人設置会社は、計算書類等の写しを、定時社員総会の日の一週間前の日(第六十三条第一項の場合にあっては、同項の提案があった日)から三年間、その支店に備え置かなければならない。
ただし、計算書類等が電磁的記録で作成されている場合であって、支店における第四項において準用する会社法第四百四十二条第三項第三号 及び第四号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として内閣府令で定めるものをとっているときは、この限りでない。
前二項の規定は、会計監査人設置会社でない特定目的会社に係る計算書類、事業報告、利益処分案 及びこれらの附属明細書 並びに監査報告について準用する。
この場合において、
第一項中
「監査報告 及び会計監査報告」とあるのは、
「監査報告」と
読み替えるものとする。
会社法第四百四十二条第三項(計算書類等の備置き及び閲覧等)の規定は、特定目的会社の社員 及び債権者について準用する。
裁判所は、申立てにより 又は職権で、訴訟の当事者に対し、計算書類 及びその附属明細書の全部 又は一部の提出を命ずることができる。
⤏ 第四款 資本金の額等
前項の規定により定款を変更する場合には、第百五十条の社員総会の決議において、次に掲げる事項を定めなければならない。
前項第一号の額は、同項第二号の日における特定資本金の額を超えることができない。
第二項第一号の額は、損失の額として内閣府令で定める方法により算定される額を超えることができない。
特定目的会社は、次条の規定による場合 及び第百五十九条第一項の社員総会の承認を経てする場合のほか、社員総会の決議によって、優先資本金の額の減少をすることができる。
前項の決議においては、次に掲げる事項を定めなければならない。
この場合においては、第三号 及び第四号に定める額の合計額は、第一号の額を超えてはならない。
前項第一号の額は、同項第二号の日における優先資本金の額を超えることができない。
第二項第四号に規定する場合における同項第一号の額は、損失の額として内閣府令で定める方法により算定される額を超えることができない。
第三十九条第三項の規定は、第一項の決議について準用する。
第一項の規定は、資産流動化計画において優先資本金の額の減少をすることができない旨を定めることを妨げない。
特定目的会社は、次に掲げる事項について資産流動化計画に定めがある場合に限り、取締役の決定(取締役が数人あるときは、その過半数をもってする決定。以下この条において同じ。)をもって優先資本金の額の減少をすることができる。
この場合においては、優先出資の消却に要する金額は、第三項の日における減少する当該優先資本金の額を超えてはならない。
前項の場合において、特定目的会社は、取締役の決定の二週間前に、当該優先資本金の額の減少に係る同項各号に掲げる事項を公告しなければならない。
第一項に規定する優先資本金の額の減少をするときは、取締役は、当該優先資本金の額の減少がその効力を生ずる日を定めなければならない。
第六十四条の規定は、第一項の規定による優先資本金の額の減少をする場合について準用する。
この場合において、
同条第一項中
「社員総会の決議」とあるのは
「取締役の決定」と、
「決議の取消し」とあるのは
「決定の取消し」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
特定目的会社が前三条の規定により特定資本金の額 又は優先資本金の額を減少する場合には、当該特定目的会社の債権者(前条の規定により優先資本金の額を減少する場合にあっては、特定社債権者、特定約束手形の所持人 及び特定借入れに係る債権者を除く。以下この条において同じ。)は、当該特定目的会社に対し、特定資本金の額 又は優先資本金の額の減少について異議を述べることができる。
前項の規定により特定目的会社の債権者が異議を述べることができる場合には、当該特定目的会社は、次に掲げる事項を官報に公告し、かつ、知れている債権者には、各別にこれを催告しなければならない。
ただし、第三号の期間は、一箇月を下ることができない。
債権者が前項第三号の期間内に異議を述べなかったときは、当該債権者は、当該特定資本金の額 又は優先資本金の額の減少について承認をしたものとみなす。
債権者が第二項第三号の期間内に異議を述べたときは、特定目的会社は、当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。
ただし、当該特定資本金の額 又は優先資本金の額の減少をしても当該債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
次の各号に掲げる額の減少は、当該各号に定める日にその効力を生ずる。
ただし、前三項の規定による手続が終了していないときは、この限りでない。
特定資本金の額の減少
第百八条第二項第二号の日
第百九条第一項の優先資本金の額の減少
同条第二項第二号の日
前条第一項の優先資本金の額の減少
同条第三項の日
特定目的会社は、前項各号に定める日前は、いつでも当該日を変更することができる。
会社法第八百二十八条第一項(第五号に係る部分に限る。)及び第二項(第五号に係る部分に限る。)(会社の組織に関する行為の無効の訴え)、第八百三十四条(第五号に係る部分に限る。)(被告)、第八百三十五条第一項(訴えの管轄 及び移送)、第八百三十六条から第八百三十九条まで(担保提供命令、弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲、無効 又は取消しの判決の効力)、第八百四十六条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)並びに第九百三十七条第一項(第一号ニに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は、特定資本金の額 又は優先資本金の額の減少の無効の訴えについて準用する。
この場合において、
同法第八百二十八条第二項第五号中
「株主等」とあるのは
「社員、取締役、監査役、清算人」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
特定目的会社は、第百九条 又は第百十条の規定により減少した優先資本金の額が優先出資の消却に要した金額 及び損失のてん補に充てた金額を超えるときは、その超過額(第百九十条において「減資剰余金」という。)を優先資本金に組み入れなければならない。
⤏ 第五款 利益の配当
特定目的会社は、その社員(当該特定目的会社を除く。)に対し、最終事業年度の末日における第一号に掲げる額から第二号から第四号までに掲げる額の合計額を減じて得た額を限度として、利益の配当をすることができる。
前二号に掲げるもののほか、内閣府令で定める額
利益の配当は、資産流動化計画で定められた優先出資社員に対する優先的配当の規定に従うほか、各社員(当該特定目的会社を除く。)の有する優先出資 又は特定出資の口数に応じて、これをしなければならない。
事業年度を一年とする特定目的会社については、一事業年度の途中において一回に限り事業年度中の一定の日を定めその日における社員(当該特定目的会社を除く。)に対し取締役の決定(取締役が数人あるときは、その過半数をもってする決定)により金銭の分配(以下この款において「中間配当」という。)をすることができる旨を定款で定めることができる。
前項の決定は、同項の一定の日から三箇月以内にしなければならない。
中間配当は、第一号に掲げる額から第二号から第五号までに掲げる額の合計額を減じて得た額を限度としてすることができる。
前三号に掲げるもののほか、内閣府令で定める額
取締役は、特定目的会社の事業年度の末日において前条第一項第二号から第四号までに掲げる額の合計額が同項第一号に掲げる額を超えるおそれがあると認めるときは、当該事業年度において中間配当を決定してはならない。
中間配当は、これを利益の配当とみなして、第三十二条第四項(第二号に係る部分に限る。)、第四十五条第四項において準用する会社法第百五十一条第一項(第八号に係る部分に限る。)及び前条第二項の規定を適用する。
会社法第四百五十七条(配当財産の交付の方法等)の規定は、特定目的会社の利益の配当 及び中間配当の場合について準用する。
この場合において、
同条第一項中
「配当財産(第四百五十五条第二項の規定により支払う金銭 及び前条の規定により支払う金銭を含む。」とあるのは
「資産流動化法第百十四条第一項の規定により配当する金銭(中間配当の場合にあっては、分配する金銭。」と、
「株主名簿」とあるのは
「特定社員名簿 又は優先出資社員名簿」と、
「株主(登録株式質権者を含む。」とあるのは
「社員(登録特定出資質権者 及び登録優先出資質権者を含む。」と、
「株主が」とあるのは
「社員が」と、
同条第二項 及び第三項中
「配当財産」とあるのは
「金銭」と、
「株主」とあるのは
「社員」と
読み替えるものとする。
第百十四条第一項の規定に違反して特定目的会社が同項の規定による利益の配当をした場合 又は第百十五条第三項の規定に違反して中間配当をした場合には、当該行為により配当する金銭(以下この款において「配当金」という。)の額(同項の規定に違反して中間配当をした場合にあっては分配する金銭(以下この款において「分配金」という。)の額。以下この条において同じ。)の交付を受けた者 並びに当該利益の配当 又は中間配当に関する職務を行った取締役(当該取締役の行う利益の配当 又は中間配当に職務上関与した者として内閣府令で定めるものを含む。)及び次の各号に掲げる者は、当該特定目的会社に対し、連帯して、当該配当金の額の交付を受けた者が交付を受けた配当金の額に相当する金銭を支払う義務を負う。
第百四条第二項の規定による定時社員総会の決議による承認があった場合(当該決議によって定められた配当金の額が当該事業年度の末日における第百十四条第一項(各号を除く。)に規定する額を超える場合に限る。)における当該定時社員総会に係る総会議案提案取締役(当該定時社員総会に議案を提案した取締役として内閣府令で定めるものをいう。)
第百十五条第一項の規定による取締役の決定があった場合(当該決定によって定められた分配金の額が同条第三項に規定する額を超える場合に限る。)における当該取締役の決定に係る決定案提案取締役(当該決定に係る案を提案した取締役として内閣府令で定めるものをいう。)
特定目的会社が中間配当をした場合において、当該中間配当をした日の属する事業年度(その事業年度の直前の事業年度が最終事業年度でないときは、その事業年度の直前の事業年度)に係る計算書類につき第百四条第二項の承認を受けた時(同条第四項前段に規定する場合にあっては、同項後段の報告をした時)における第百十四条第一項第二号から第四号までに掲げる額の合計額が同項第一号に掲げる額を超えるときは、当該中間配当に関する職務を行った取締役は、当該特定目的会社に対し、連帯して、その超過額(当該超過額が当該中間配当の分配金の額を超える場合にあっては、当該分配金の額)を支払う義務を負う。
ただし、当該取締役がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
会社法第四百六十二条第二項 及び第三項(剰余金の配当等に関する責任)の規定は第百十七条の規定による特定目的会社の取締役の責任について、同法第四百六十三条(株主に対する求償権の制限等)の規定は特定目的会社の社員について、同法第四百六十四条(買取請求に応じて株式を取得した場合の責任)の規定は第三十八条において準用する同法第百八十二条の四第一項の規定による請求に応じた特定目的会社の取締役の責任、第五十条第一項において準用する同法第百八十二条の四第一項の規定による請求に応じた特定目的会社の取締役の責任 及び第百五十三条第一項の規定による請求に応じた特定目的会社の取締役の責任について、同法第四百六十五条第二項(欠損が生じた場合の責任)の規定は前条の規定による特定目的会社の取締役の責任について、それぞれ準用する。
この場合において、
同法第四百六十二条第二項中
「前項」とあるのは
「資産流動化法第百十七条」と、
「業務執行者」とあるのは
「同条に規定する取締役」と、
「同項各号に定める者」とあるのは
「同条各号に掲げる者」と、
「同項の」とあるのは
「同条の」と、
同条第三項中
「第一項の」とあるのは
「資産流動化法第百十七条の」と、
「業務執行者」とあるのは
「同条に規定する取締役」と、
「同項各号に定める者」とあるのは
「同条各号に掲げる者」と、
「前条第一項各号に掲げる行為の時における分配可能額」とあるのは
「資産流動化法第百十四条第一項 又は第百十五条第三項に規定する額」と、
「総株主」とあるのは
「総社員」と、
同法第四百六十三条第一項中
「前条第一項に」とあるのは
「資産流動化法第百十七条に」と、
「第四百六十一条第一項各号に掲げる行為」とあるのは
「資産流動化法第百十四条の規定による利益の配当 又は中間配当」と、
「金銭等の帳簿価額の総額」とあるのは
「配当金の額 又は分配金の額」と、
「当該行為がその効力を生じた日における分配可能額」とあるのは
「同条第一項 又は資産流動化法第百十五条第三項に規定する額」と、
「前条第一項の金銭を支払った業務執行者」とあるのは
「資産流動化法第百十七条に規定する取締役」と、
「同項各号に定める者」とあるのは
「同条各号に掲げる者」と、
同条第二項中
「前条第一項」とあるのは
「資産流動化法第百十七条」と、
「同項」とあるのは
「同条」と、
「金銭等の帳簿価額」とあるのは
「配当金の額 又は分配金の額」と、
同法第四百六十四条第一項中
「当該支払の日における分配可能額」とあるのは
「当該支払が属する事業年度(その事業年度の直前の事業年度が最終事業年度でないときは、その事業年度の直前の事業年度)に係る資産流動化法第百十四条第一項の額」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
第九十七条第三項 及び第四項 並びに会社法第七編第二章第二節(第八百四十七条第二項、第八百四十七条の二、第八百四十七条の三、第八百四十九条第二項、第三項 及び第六項から第十一項まで、第八百四十九条の二、第八百五十一条 並びに第八百五十三条第一項第二号 及び第三号を除く。)(株式会社における責任追及等の訴え)の規定は、第百十七条の規定による同条に規定する特定目的会社の取締役の責任を追及する訴え 並びに前条の規定 及び前項において準用する同法第四百六十四条の規定による特定目的会社の取締役の責任を追及する訴えについて準用する。
この場合において、
同法第八百四十七条第一項中
「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主(第百八十九条第二項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主を除く。)」とあるのは
「特定社員 又は六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き優先出資を有する優先出資社員」と、
同条第三項中
「株主」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、
同条第四項中
「株主」とあるのは
「特定社員 若しくは優先出資社員」と、
同条第五項中
「株主」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、
同法第八百四十七条の四第二項中
「株主等(株主、適格旧株主 又は最終完全親会社等の株主をいう。以下この節において同じ。)」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、
「当該株主等」とあるのは
「当該特定社員 又は優先出資社員」と、
同法第八百四十九条第一項中
「株主等」とあるのは
「特定社員 若しくは優先出資社員」と、
同条第四項中
「株主等」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、
同条第五項中
「株主」とあるのは
「特定社員 及び優先出資社員」と、
同法第八百五十条第三項 及び第八百五十二条中
「株主等」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、
同法第八百五十三条第一項第一号中
「株主」とあるのは
「特定社員 若しくは優先出資社員」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。
特定目的会社は、何人に対しても、社員、特定社債権者、特定約束手形の所持人 又は特定借入れに係る債権者(次項 及び第五項において「社員等」という。)の権利の行使に関し、財産上の利益の供与(当該特定目的会社の計算においてするものに限る。以下この条において同じ。)をしてはならない。
特定目的会社が特定の社員等に対して無償で財産上の利益の供与をしたときは、当該特定目的会社は、社員等の権利の行使に関し、財産上の利益の供与をしたものと推定する。
特定目的会社が特定の社員等に対して有償で財産上の利益の供与をした場合において、当該特定目的会社の受けた利益が当該財産上の利益に比して著しく少ないときも、同様とする。
特定目的会社が第一項の規定に違反して財産上の利益の供与をしたときは、当該利益の供与を受けた者は、これを当該特定目的会社に返還しなければならない。
この場合において、当該利益の供与を受けた者は、当該特定目的会社に対して当該利益と引換えに給付をしたものがあるときは、その返還を受けることができる。
特定目的会社が第一項の規定に違反して財産上の利益の供与をしたときは、当該利益の供与をすることに関与した取締役として内閣府令で定める者は、当該特定目的会社に対して、連帯して、供与した利益の価額に相当する額を支払う義務を負う。
ただし、その者(当該利益の供与をした取締役を除く。)がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
前項の義務は、すべての社員等の同意がなければ、免除することができない。
第九十七条第三項 及び会社法第七編第二章第二節(第八百四十七条第二項、第八百四十七条の二、第八百四十七条の三、第八百四十九条第二項、第三項 及び第六項から第十一項まで、第八百四十九条の二、第八百五十一条 並びに第八百五十三条第一項第二号 及び第三号を除く。)(株式会社における責任追及等の訴え)の規定は、第三項の利益の返還を求める訴えについて準用する。
この場合において、
同法第八百四十七条第一項中
「六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き株式を有する株主(第百八十九条第二項の定款の定めによりその権利を行使することができない単元未満株主を除く。)」とあるのは
「特定社員 又は六箇月(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)前から引き続き優先出資を有する優先出資社員」と、
同条第三項中
「株主」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、
同条第四項中
「株主 又は同項の発起人等」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、
同条第五項中
「株主」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、
同法第八百四十七条の四第二項中
「株主等(株主、適格旧株主 又は最終完全親会社等の株主をいう。以下この節において同じ。)」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、
「当該株主等」とあるのは
「当該特定社員 又は優先出資社員」と、
同法第八百四十九条第一項中
「株主等」とあるのは
「特定社員 若しくは優先出資社員」と、
同条第四項中
「株主等」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、
同条第五項中
「株主」とあるのは
「特定社員 及び優先出資社員」と、
同法第八百五十条第三項 及び第八百五十二条中
「株主等」とあるのは
「特定社員 又は優先出資社員」と、
同法第八百五十三条第一項第一号中
「株主」とあるのは
「特定社員 若しくは優先出資社員」と
読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。