気象予報士になろうとする者は、気象庁長官の行う気象予報士試験(以下「試験」という。)に合格しなければならない。
気象業務法
第三章の二 気象予報士
試験を受ける者が、予報業務 その他国土交通省令で定める気象業務に関し国土交通省令で定める業務経歴 又は資格を有する者である場合には、国土交通省令で定めるところにより、試験の一部を免除することができる。
気象庁長官は、その指定する者(以下「指定試験機関」という。)に、試験の実施に関する事務(以下「試験事務」という。)を行わせることができる。
気象庁長官は、他に指定試験機関の指定を受けた者がなく、かつ、前条第二項の申請が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、指定試験機関の指定をしてはならない。
前号の試験事務の実施に関する計画を適正かつ確実に実施するに足りる経理的基礎 及び技術的能力があること。
試験事務以外の業務を行つている場合には、その業務を行うことによつて試験事務が不公正になるおそれがないこと。
気象庁長官は、前条第二項の申請をした者が次の各号のいずれかに該当するときは、指定試験機関の指定をしてはならない。
一般社団法人 又は一般財団法人以外の者であること。
この法律の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者であること。
第二十四条の十六第一項 又は第二項の規定により指定を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者であること。
その役員のうちに、次のいずれかに該当する者があること。
第二号に該当する者
第二十四条の九第三項の規定による命令により解任され、その解任の日から二年を経過しない者
気象庁長官は、指定試験機関の指定をしたときは、指定試験機関の名称 及び住所、試験事務を行う事務所の所在地 並びに試験事務の開始の日を公示しなければならない。
指定試験機関は、その名称 若しくは住所 又は試験事務を行う事務所の所在地を変更しようとするときは、変更しようとする日の二週間前までに、その旨を気象庁長官に届け出なければならない。
気象庁長官は、前項の規定による届出があつたときは、その旨を公示しなければならない。
指定試験機関は、試験事務を行う場合において、気象予報士として必要な知識 及び技能を有するかどうかの判定に関する事務については、国土交通省令で定める要件を備える者(以下「試験員」という。)に行わせなければならない。
気象庁長官は、指定試験機関の役員 又は試験員が、この法律、この法律に基づく命令 若しくは処分 若しくは第二十四条の十一第一項の試験事務規程に違反したとき、又は試験事務に関し著しく不適当な行為をしたときは、指定試験機関に対し、その役員 又は試験員を解任すべきことを命ずることができる。
指定試験機関の役員 若しくは職員(試験員を含む。)又はこれらの職にあつた者は、試験事務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
試験事務に従事する指定試験機関の役員 及び職員(試験員を含む。)は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。
指定試験機関は、国土交通省令で定める試験事務の実施に関する事項について試験事務規程を定め、気象庁長官の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
気象庁長官は、前項の認可をした試験事務規程が試験事務の公正かつ適確な実施上不適当となつたと認めるときは、指定試験機関に対し、これを変更すべきことを命ずることができる。
指定試験機関は、毎事業年度、試験事務に係る事業計画 及び収支予算を作成し、当該事業年度の開始前に(指定を受けた日の属する事業年度にあつては、その指定を受けた後遅滞なく)、気象庁長官の認可を受けなければならない。
これを変更しようとするときも、同様とする。
指定試験機関は、毎事業年度、試験事務に係る事業報告書 及び収支決算書を作成し、当該事業年度の終了後三月以内に気象庁長官に提出しなければならない。
指定試験機関は、国土交通省令で定めるところにより、帳簿を備え付け、これに試験事務に関する事項で国土交通省令で定めるものを記載し、及びこれを保存しなければならない。
気象庁長官は、前項の許可をしたときは、その旨を公示しなければならない。
気象庁長官は、指定試験機関が第二十四条の六第二項各号(第三号を除く。)の一に該当するに至つたときは、その指定を取り消さなければならない。
気象庁長官は、指定試験機関が次の各号の一に該当するときは、その指定を取り消し、又は期間を定めて試験事務の全部 若しくは一部の停止を命ずることができる。
この章の規定に違反したとき。
第二十四条の六第一項各号の一に適合しなくなつたと認められるとき。
第二十四条の九第三項、第二十四条の十一第二項 又は第二十四条の十四の規定による命令に違反したとき。
第二十四条の十一第一項の規定により認可を受けた試験事務規程によらないで試験事務を行つたとき。
気象庁長官は、第一項 若しくは前項の規定により指定を取り消し、又は同項の規定により試験事務の全部 若しくは一部の停止を命じたときは、その旨を公示しなければならない。
気象庁長官は、指定試験機関が第二十四条の十五第一項の規定により試験事務の全部 若しくは一部を休止したとき、前条第二項の規定により指定試験機関に対し試験事務の全部 若しくは一部の停止を命じたとき、又は指定試験機関が天災 その他の事由により試験事務の全部 若しくは一部を実施することが困難となつた場合において必要があると認めるときは、第二十四条の五第三項の規定にかかわらず、試験事務の全部 又は一部を自ら行うものとする。
気象庁長官は、前項の規定により試験事務を行うこととし、又は同項の規定により行つている試験事務を行わないこととするときは、あらかじめ、その旨を公示しなければならない。
気象庁長官が、第一項の規定により試験事務を行うこととし、第二十四条の十五第一項の規定により試験事務の廃止を許可し、又は前条第一項 若しくは第二項の規定により指定を取り消した場合における試験事務の引継ぎ その他の必要な事項は、国土交通省令で定める。
指定試験機関は、前項に規定する気象庁長官の職権を行うことができる。
気象庁長官は、前二項の規定による処分を受けた者に対し、情状により、二年以内の期間を定めて試験を受けることができないものとすることができる。
指定試験機関が行う試験事務に係る処分 又はその不作為については、気象庁長官に対し、審査請求をすることができる。
この場合において、気象庁長官は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第二十五条第二項 及び第三項、第四十六条第一項 及び第二項、第四十七条 並びに第四十九条第三項の規定の適用については、指定試験機関の上級行政庁とみなす。
次の各号の一に該当する者は、前条の登録を受けることができない。
この法律の規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又はその執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者
第二十四条の二十五第一項第三号の規定による登録の抹消の処分を受け、その処分の日から二年を経過しない者
第二十四条の二十の登録を受けようとする者は、登録申請書を気象庁長官に提出しなければならない。
前項の登録申請書には、気象予報士となる資格を有することを証する書類を添付しなければならない。
気象庁長官は、前条の規定による書類の提出があつたときは、その者が第二十四条の二十一各号の一に該当する場合を除き、次に掲げる事項を気象予報士名簿に登録しなければならない。
気象予報士は、前条の規定により気象予報士名簿に登録を受けた事項に変更があつたときは、遅滞なく、その旨を気象庁長官に届け出なければならない。
気象庁長官は、気象予報士が次の各号の一に該当する場合 又は本人から第二十四条の二十の登録の抹消の申請があつた場合には、当該気象予報士に係る当該登録を抹消しなければならない。
第二十四条の二十一第一号に該当することとなつたとき。
偽りその他不正な手段により第二十四条の二十の登録を受けたことが判明したとき。
第二十四条の十八第一項の規定により試験の合格の決定を取り消されたとき。
気象予報士が前項第一号 又は第二号に該当することとなつたときは、その相続人 又は当該気象予報士は、遅滞なく、その旨を気象庁長官に届け出なければならない。
試験 又は第二十四条の二十の登録を受けようとする者は、実費を勘案して国土交通省令で定める額の手数料を国(指定試験機関が行う試験を受けようとする者にあつては、指定試験機関)に納めなければならない。
前項の規定により指定試験機関に納められた手数料は、指定試験機関の収入とする。
この章に定めるもののほか、試験、指定試験機関 及び第二十四条の二十の登録に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。