割賦販売法

# 昭和三十六年法律第百五十九号 #
略称 : 割販法 

第二章 割賦販売

分類 法律
カテゴリ   商業
@ 施行日 : 令和四年六月十七日 ( 2022年 6月17日 )
@ 最終更新 : 令和四年法律第六十八号による改正
最終編集日 : 2024年 07月06日 17時56分


第一節 総則

1項

割賦販売を業とする者(以下「割賦販売業者」という。)は、前条第一項第一号に規定する割賦販売(カード等を利用者に交付し 又は付与し、そのカード等の提示 若しくは通知を受けて、又はそれと引換えに当該利用者に商品 若しくは権利を販売し、又は役務を提供するものを除く)の方法により、指定商品 若しくは指定権利を販売しようとするとき 又は指定役務を提供しようとするときは、その相手方に対して、経済産業省令・内閣府令で定めるところにより、当該指定商品、当該指定権利 又は当該指定役務に関する次の事項を示さなければならない。

一 号

商品 若しくは権利の現金販売価格(商品の引渡し 又は権利の移転と同時にその代金の全額を受領する場合の価格をいう。以下同じ。)又は役務の現金提供価格(役務を提供する契約の締結と同時にその対価の全額を受領する場合の価格をいう。以下同じ。

二 号

商品 若しくは権利の割賦販売価格(割賦販売の方法により商品 又は権利を販売する場合の価格をいう。以下同じ。) 又は役務の割賦提供価格(割賦販売の方法により役務を提供する場合の価格をいう。以下同じ。

三 号

割賦販売に係る商品 若しくは権利の代金 又は役務の対価の支払(その支払に充てるための預金の預入れを含む。次項除き、以下同じ。)の期間 及び回数

四 号

第十一条に規定する前払式割賦販売以外の割賦販売の場合には、経済産業省令・内閣府令で定める方法により算定した割賦販売の手数料の料率

五 号

第十一条に規定する前払式割賦販売の場合には、商品の引渡時期

2項

割賦販売業者は、前条第一項第一号に規定する割賦販売(カード等を利用者に交付し 又は付与し、そのカード等の提示 若しくは通知を受けて、又はそれと引換えに当該利用者に商品 若しくは権利を販売し、又は役務を提供するものに限る)の方法により、指定商品 若しくは指定権利を販売するため又は指定役務を提供するため、カード等を利用者に交付し 又は付与するときは、経済産業省令・内閣府令で定めるところにより、当該割賦販売をする場合における商品 若しくは権利の販売条件 又は役務の提供条件に関する次の事項を記載した書面を当該利用者に交付しなければならない。

一 号

割賦販売に係る商品 若しくは権利の代金 又は役務の対価の支払の期間 及び回数

二 号
経済産業省令・内閣府令で定める方法により算定した割賦販売の手数料の料率
三 号

前二号に掲げるもののほか、経済産業省令・内閣府令で定める事項

3項

割賦販売業者は、前条第一項第二号に規定する割賦販売の方法により、指定商品 若しくは指定権利を販売するため又は指定役務を提供するため、カード等を利用者に交付し 又は付与するときは、経済産業省令・内閣府令で定めるところにより、当該割賦販売をする場合における商品 若しくは権利の販売条件 又は役務の提供条件に関する次の事項を記載した書面を当該利用者に交付しなければならない。

一 号
利用者が弁済をすべき時期 及び当該時期ごとの弁済金の額の算定方法
二 号
経済産業省令・内閣府令で定める方法により算定した割賦販売の手数料の料率
三 号

前二号に掲げるもののほか、経済産業省令・内閣府令で定める事項

4項

割賦販売業者は、第一項第二項 又は前項の割賦販売の方法により指定商品 若しくは指定権利を販売する場合の販売条件 又は指定役務を提供する場合の提供条件について広告をするときは、経済産業省令・内閣府令で定めるところにより、当該広告に、それぞれ第一項各号第二項各号 又は前項各号の事項を表示しなければならない。

1項

割賦販売業者は、第二条第一項第一号に規定する割賦販売の方法により指定商品 若しくは指定権利を販売する契約 又は指定役務を提供する契約を締結したときは、遅滞なく、経済産業省令・内閣府令で定めるところにより、次の事項について当該契約の内容を明らかにする書面を購入者 又は役務の提供を受ける者に交付しなければならない。

一 号
商品 若しくは権利の割賦販売価格 又は役務の割賦提供価格
二 号

賦払金(割賦販売に係る各回ごとの代金の支払分をいう。以下同じ。)の額

三 号
賦払金の支払の時期 及び方法
四 号

商品の引渡時期 若しくは権利の移転時期 又は役務の提供時期

五 号
契約の解除に関する事項
六 号
所有権の移転に関する定めがあるときは、その内容
七 号

前各号に掲げるもののほか、経済産業省令・内閣府令で定める事項

2項

割賦販売業者は、第二条第一項第二号に規定する割賦販売の方法により指定商品 若しくは指定権利を販売する契約 又は指定役務を提供する契約を締結したときは、遅滞なく、経済産業省令・内閣府令で定めるところにより、次の事項について当該契約の内容を明らかにする書面を購入者 又は役務の提供を受ける者に交付しなければならない。

一 号
商品 若しくは権利の現金販売価格 又は役務の現金提供価格
二 号
弁済金の支払の方法
三 号
商品の引渡時期 若しくは権利の移転時期 又は役務の提供時期
四 号
契約の解除に関する事項
五 号
所有権の移転に関する定めがあるときは、その内容
六 号

前各号に掲げるもののほか、経済産業省令・内閣府令で定める事項

3項

割賦販売業者は、指定商品、指定権利 又は指定役務に係る第二条第一項第二号に規定する割賦販売に係る弁済金の支払を請求するときは、あらかじめ、経済産業省令・内閣府令で定めるところにより、次の事項を記載した書面を購入者 又は役務の提供を受ける者に交付しなければならない。

一 号
弁済金を支払うべき時期
二 号

前号の時期に支払われるべき弁済金の額 及びその算定根拠

1項

割賦販売業者は、第三条第二項 若しくは第三項 又は前条各項の規定による書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、当該利用者 又は購入者 若しくは役務の提供を受ける者の承諾を得て、当該書面に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法 その他の情報通信の技術を利用する方法であつて経済産業省令・内閣府令で定めるもの(以下「電磁的方法」という。)により提供することができる。


この場合において、当該割賦販売業者は、当該書面を交付したものとみなす。

1項

割賦販売業者は、割賦販売の方法により指定商品 若しくは指定権利を販売する契約 又は指定役務を提供する契約について賦払金(第二条第一項第二号に規定する割賦販売の方法により指定商品 若しくは指定権利を販売する契約 又は指定役務を提供する契約にあつては、弁済金。以下この項において同じ。)の支払の義務が履行されない場合において、二十日以上の相当な期間を定めてその支払を書面で催告し、その期間内にその義務が履行されないときでなければ、賦払金の支払の遅滞を理由として、契約を解除し、又は支払時期の到来していない賦払金の支払を請求することができない

2項

前項の規定に反する特約は、無効とする。

1項

割賦販売業者は、第二条第一項第一号に規定する割賦販売の方法により指定商品 若しくは指定権利を販売する契約 又は指定役務を提供する契約が解除された場合(第三項 及び第四項に規定する場合を除く)には、損害賠償額の予定 又は違約金の定めがあるときにおいても、次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める額にこれに対する法定利率による遅延損害金の額を加算した金額を超える額の金銭の支払を購入者 又は役務の提供を受ける者に対して請求することができない

一 号

当該商品 又は当該権利が返還された場合

当該商品の通常の使用料の額 又は当該権利の行使により通常得られる利益に相当する額(当該商品 又は当該権利の割賦販売価格に相当する額から当該商品 又は当該権利の返還された時における価額を控除した額が通常の使用料の額 又は当該権利の行使により通常得られる利益に相当する額を超えるときは、その額

二 号

当該商品 又は当該権利が返還されない場合

当該商品 又は当該権利の割賦販売価格に相当する額

三 号

当該商品 又は当該権利を販売する契約 又は当該役務を提供する契約の解除が当該商品の引渡し若しくは当該権利の移転 又は当該役務の提供の開始前である場合(次号に掲げる場合を除く

契約の締結 及び履行のために通常要する費用の額

四 号

当該役務が特定商取引に関する法律昭和五十一年法律第五十七号第四十一条第二項に規定する特定継続的役務に該当する場合であつて、当該役務を提供する契約の同法第四十九条第一項の規定に基づく解除が当該役務の提供の開始前である場合

契約の締結 及び履行のために通常要する費用の額として当該役務ごとに同条第二項第二号の政令で定める額

五 号

当該役務を提供する契約の解除が当該役務の提供の開始後である場合(次号に掲げる場合を除く

提供された当該役務の対価に相当する額に、当該役務の割賦提供価格に相当する額から当該役務の現金提供価格に相当する額を控除した額を加算した額

六 号

当該役務が特定商取引に関する法律第四十一条第二項に規定する特定継続的役務に該当する場合であつて、当該役務を提供する契約の同法第四十九条第一項の規定に基づく解除が当該役務の提供の開始後である場合

次の額を合算した額

提供された当該役務の対価に相当する額に、当該役務の割賦提供価格に相当する額から当該役務の現金提供価格に相当する額を控除した額を加算した額

当該役務を提供する契約の解除によつて通常生ずる損害の額として当該役務ごとに同条第二項第一号ロの政令で定める額

2項

割賦販売業者は、前項の契約について賦払金の支払の義務が履行されない場合(契約が解除された場合を除く)には、損害賠償額の予定 又は違約金の定めがあるときにおいても、当該商品 若しくは当該権利の割賦販売価格 又は当該役務の割賦提供価格に相当する額から既に支払われた賦払金の額を控除した額にこれに対する法定利率による遅延損害金の額を加算した金額を超える額の金銭の支払を購入者 又は役務の提供を受ける者に対して請求することができない

3項

割賦販売業者は、第二条第一項第一号に規定する割賦販売の方法により指定商品 若しくは指定権利を販売する契約 又は指定役務を提供する契約が特定商取引に関する法律第三十七条第二項に規定する連鎖販売契約に該当する場合であつて、当該契約が同法第四十条の二第一項の規定により解除された場合には、損害賠償額の予定 又は違約金の定めがあるときにおいても、契約の締結 及び履行のために通常要する費用の額(次の各号いずれかに該当する場合にあつては、当該額に当該各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める額を加算した額)にこれに対する法定利率による遅延損害金の額を加算した金額を超える額の金銭の支払を購入者 又は役務の提供を受ける者に対して請求することができない

一 号

当該連鎖販売契約の解除が当該連鎖販売取引に伴う特定商取引に関する法律第三十三条第一項に規定する特定負担(次号第三十五条の三の十一 及び第三十五条の三の十四において「特定負担」という。)に係る商品の引渡し 又は権利の移転後である場合

次の額を合算した額

引渡しがされた当該商品 又は移転がされた当該権利(当該連鎖販売契約に基づき販売が行われた商品 又は権利に限り、特定商取引に関する法律第四十条の二第二項の規定により当該商品 又は当該権利に係る同項に規定する商品販売契約が解除されたものを除く)の割賦販売価格に相当する額

提供された特定商取引に関する法律第三十三条第一項に規定する特定利益(第三十五条の三の十四において「特定利益」という。)その他の金品(同法第四十条の二第二項の規定により解除された同項に規定する商品販売契約に係る商品 又は権利に係るものに限る)に相当する額

二 号

当該連鎖販売契約の解除が当該連鎖販売取引に伴う特定負担に係る役務の提供開始後である場合

提供された当該役務(当該連鎖販売契約に基づき提供されたものに限る)の対価に相当する額に、当該役務の割賦提供価格に相当する額から当該役務の現金提供価格に相当する額を控除した額を加算した額

4項

割賦販売業者は、第二条第一項第一号に規定する割賦販売の方法により指定商品 又は指定権利を販売する契約が特定商取引に関する法律第四十条の二第二項に規定する商品販売契約に該当する場合であつて、当該契約が同項の規定により解除された場合には、損害賠償額の予定 又は違約金の定めがあるときにおいても、次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める額にこれに対する法定利率による遅延損害金の額を加算した金額を超える額の金銭の支払を購入者に対して請求することができない

一 号

当該商品 若しくは当該権利が返還された場合 又は当該商品販売契約の解除が当該商品の引渡し若しくは当該権利の移転前である場合

当該商品 又は当該権利の現金販売価格の十分の一に相当する額に、当該商品 又は当該権利の割賦販売価格に相当する額から当該商品 又は当該権利の現金販売価格に相当する額を控除した額を加算した額

二 号

当該商品 又は当該権利が返還されない場合

当該商品 又は当該権利の割賦販売価格に相当する額

1項

第二条第一項第一号に規定する割賦販売の方法により販売された指定商品(耐久性を有するものとして政令で定めるものに限る)の所有権は、賦払金の全部の支払の義務が履行される時までは、割賦販売業者に留保されたものと推定する。

1項

この章の規定は、次の割賦販売については、適用しない

一 号

指定商品 若しくは指定権利を販売する契約 又は指定役務を提供する契約(次に掲げるものを除く)であつて、当該契約の申込みをした者が営業のために若しくは営業として締結するもの又は購入者 若しくは役務の提供を受ける者が営業のために若しくは営業として締結するものに係る割賦販売

連鎖販売業(特定商取引に関する法律第三十三条第一項に規定する連鎖販売業をいう。以下同じ。)に係る連鎖販売取引(同項に規定する連鎖販売取引をいう。以下同じ。)についての契約(当該契約以外の契約であつてその連鎖販売業に係る商品 若しくは権利の販売 又は役務の提供に係るもの(以下「特定商品販売等契約」という。)を含む。)のうち、その連鎖販売業に係る商品 若しくは権利の販売 又は役務の提供を店舗 その他これに類似する設備によらないで行う個人との契約(以下「連鎖販売個人契約」という。

業務提供誘引販売業(特定商取引に関する法律第五十一条第一項に規定する業務提供誘引販売業をいう。以下同じ。)に係る業務提供誘引販売取引(同項に規定する業務提供誘引販売取引をいう。以下同じ。)についての契約のうち、その業務提供誘引販売業に関して提供され、又はあつせんされる業務を事業所 その他これに類似する施設によらないで行う個人との契約(以下「業務提供誘引販売個人契約」という。

二 号
本邦外に在る者に対して行う割賦販売
三 号
国 又は地方公共団体が行う割賦販売
四 号

次の団体がその直接 又は間接の構成員に対して行う割賦販売(当該団体が構成員以外の者にその事業 又は施設を利用させることができる場合には、これらの者に対して行う割賦販売を含む。

特別の法律に基づいて設立された組合 並びにその連合会 及び中央会

国家公務員法昭和二十二年法律第百二十号第百八条の二 又は地方公務員法昭和二十五年法律第二百六十一号第五十二条団体

労働組合
五 号
事業者がその従業者に対して行う割賦販売
六 号

無尽業法昭和六年法律第四十二号第一条に規定する無尽に該当する割賦販売

第二節 割賦販売の標準条件

1項

主務大臣は、第二条第一項第一号に規定する割賦販売(第十一条に規定する前払式割賦販売を除く。以下次条において同じ。)について、その健全な発達を図るため必要があるときは、指定商品ごとに、割賦販売価格に対する第一回の賦払金の額の標準となるべき割合 及び第二条第一項第一号に規定する割賦販売に係る代金の支払の標準となるべき期間を定め、これを告示するものとする。

1項

主務大臣は、割賦販売業者が前条の規定により告示した割合より著しく低い第一回の賦払金の額の割賦販売価格に対する割合 又は同条の規定により告示した期間より著しく長い代金の支払の期間によつて指定商品の第二条第一項第一号に規定する割賦販売を行つているため、当該商品の同号に規定する割賦販売の健全な発達に著しい支障が生じ、又は生ずるおそれがあると認めるときは、当該割賦販売業者に対し、その割合を引き上げ、又はその期間を短縮すべきことを勧告することができる。

2項

前項の規定による勧告は、告示により行なうことができる。

第三節 前払式割賦販売

1項

指定商品を引き渡すに先立つて購入者から二回以上にわたりその代金の全部 又は一部を受領する第二条第一項第一号に規定する割賦販売(以下「前払式割賦販売」という。)は、経済産業大臣の許可を受けた者でなければ、業として営んではならない。


ただし、次の場合は、この限りでない。

一 号

指定商品の前払式割賦販売の方法による年間の販売額が政令で定める金額に満たない場合

二 号

指定商品が新たに定められた場合において、現に当該指定商品を前払式割賦販売の方法により販売することを業として営んでいる者が、その定められた日から六月間その期間内に次条第一項の申請書を提出した場合には、その申請につき許可 又は不許可の処分があるまでの間を含む。)当該商品を販売するとき。

三 号

前号の期間が経過した後において、その期間の末日までに締結した同号の指定商品の前払式割賦販売の契約に基づく取引を結了する目的の範囲内で営む場合

1項

前条の許可を受けようとする者は、次の事項を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。

一 号
名称
二 号
本店 その他の営業所 及び代理店の名称 及び所在地
三 号
資本金 又は出資の額 及び役員の氏名
四 号

前払式割賦販売の方法により販売しようとする指定商品の種類

2項

前項の申請書には、定款、登記事項証明書、前払式割賦販売契約約款 その他経済産業省令で定める書類を添付しなければならない。


ただし、経済産業省令で定める場合は、登記事項証明書の添付を省略することができる。

3項

前項の場合において、定款が電磁的記録(電子的方式、磁気的方式 その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)で作られているときは、書面に代えて電磁的記録(経済産業省令で定めるものに限る)を添付することができる。

1項

経済産業大臣は、第十一条の許可の申請をした者が次の各号いずれかに該当すると認めるときは、同条の許可をしてはならない。

一 号
法人でない者
二 号

資本金 又は出資の額が購入者の利益を保護するため必要かつ適当であると認められる金額で政令で定めるものに満たない法人

三 号

資産の合計額から負債の合計額を控除した額が資本金 又は出資の額の百分の九十に相当する額に満たない法人

四 号

前二号に掲げるもののほか、その行おうとする前払式割賦販売に係る業務を健全に遂行するに足りる財産的基礎を有しない法人

五 号

前払式割賦販売契約約款の内容が経済産業省令・内閣府令で定める基準に適合しない法人

六 号

第二十三条第一項 又は第二項の規定により許可を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない法人

七 号

この法律の規定により罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない法人

八 号

役員のうちに次のいずれかに該当する者のある法人

破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者

禁錮以上の刑に処せられ、又はこの法律の規定により罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者

第十一条の許可を受けた者(以下「許可割賦販売業者」という。)が第二十三条第一項 又は第二項の規定により許可を取り消された場合において、その処分のあつた日前三十日以内にその許可割賦販売業者の役員であつた者で、その処分のあつた日から二年を経過しないもの

2項

前項第三号の資産の合計額 及び負債の合計額は、政令で定めるところにより計算しなければならない。

3項

経済産業大臣は、第十一条の許可の申請があつた場合において、不許可の処分をしたときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を申請者に通知しなければならない。

1項

許可割賦販売業者は、営業保証金を主たる営業所のもよりの供託所に供託しなければならない。

2項

許可割賦販売業者は、営業保証金を供託したときは、供託物受入れの記載のある供託書の写しを添附して、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

3項

許可割賦販売業者は、前項の規定による届出をした後でなければ、前払式割賦販売の営業を開始してはならない。

1項

前条第一項の営業保証金の額は、主たる営業所につき十万円、その他の営業所 又は代理店につき営業所 又は代理店ごとに五万円の割合による金額の合計額とする。

2項

前項の営業保証金は、経済産業省令で定めるところにより、国債証券、地方債証券 その他の経済産業省令で定める有価証券(社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第二百七十八条第一項に規定する振替債を含む。)をもつて、これに充てることができる。

1項

許可割賦販売業者は、営業の開始後新たに営業所 又は代理店を設置したときは、当該営業所 又は代理店につき前条第一項に規定する割合による金額の営業保証金を供託しなければならない。

2項

第十六条 及び前条第二項の規定は、前項の規定により供託する場合に準用する。

1項

許可割賦販売業者が一部の営業所 又は代理店を廃止した場合において、営業保証金の額が第十七条第一項に規定する額をこえることとなつたときは、当該許可割賦販売業者は、そのこえる額を取り戻すことができる。

2項

前項の営業保証金の取戻しは、当該営業保証金につき第二十一条第一項の権利を有する者に対し、六月を下らない一定期間内に申し出るべき旨を公告し、その期間内にその申出がなかつた場合でなければ、することができない。


ただし、営業保証金を取り戻すことができる理由が発生した時から十年を経過したときは、この限りでない。

3項

前項の公告 その他第一項の規定による営業保証金の取戻しに関し必要な事項は、法務省令・経済産業省令で定める。

1項

許可割賦販売業者は、毎年三月三十一日 及び九月三十日(以下これらの日を「基準日」という。)において前払式割賦販売の契約を締結している者から基準日までにその契約に係る商品の代金の全部 又は一部として受領した前受金の合計額の二分の一に相当する額が当該基準日における第十七条第一項に規定する営業保証金の額をこえるときは、次項の前受金保全措置を講じ、次条第一項の規定によりその旨を経済産業大臣に届け出た後でなければ、基準日の翌日から起算して五十日を経過した日以後においては、新たに前払式割賦販売の契約を締結してはならない。

2項

前受金保全措置は、前受業務保証金の供託 又は前受業務保証金供託委託契約の締結であつて、その措置により、許可割賦販売業者が、基準日において前払式割賦販売の契約を締結している者から当該基準日までにその契約に係る商品の代金の全部 又は一部として受領した前受金の合計額の二分の一に相当する額から当該基準日における第十七条第一項に規定する営業保証金の額を差し引いた額に相当する額(以下「基準額」という。)をその契約によつて生じた債務の弁済に充てることができるものとする。

3項

前受金保全措置として締結する前受業務保証金供託委託契約は、次条第一項の規定による届出の翌日以降次の基準日の翌日から起算して五十日を経過する日(その日前に当該次の基準日に係る基準額について同項の規定による届出があつたときは、その届出の日)までの間に、委託者たる許可割賦販売業者第二十七条第一項各号の一に該当することとなつた場合 又は受託者が第二十条の三第三項の規定による指示を受けた場合において、受託者が委託者のために委託額に相当する額の前受業務保証金を供託することを約する契約とする。

4項

銀行 その他政令で定める金融機関 又は経済産業大臣の指定する者でなければ、前項の前受業務保証金供託委託契約(以下単に「供託委託契約」という。)の受託者となることができない

5項

第十六条第一項 及び第十七条第二項の規定は、前受金保全措置として前受業務保証金を供託する場合に準用する。

1項

前受金保全措置を講じた許可割賦販売業者は、基準日ごとに、当該基準日に係る基準額についての前受金保全措置につき、書面で、経済産業大臣に届け出なければならない。

2項

許可割賦販売業者が新たな前受金保全措置を講じて前項の規定による届出をする場合においては、当該前受金保全措置が、前受業務保証金の供託であるときは供託物受入れの記載のある供託書の写しを、供託委託契約の締結であるときは当該契約書の写しをそれぞれ同項の書面に添附しなければならない。

1項

前受金保全措置を講じている許可割賦販売業者は、基準日において前払式割賦販売の契約を締結している者から当該基準日までにその契約に係る商品の代金の全部 又は一部として受領した前受金の合計額の二分の一に相当する額が当該基準日における第十七条第一項に規定する営業保証金の額以下となつたときは、次の基準日までに、前受業務保証金の全部を取り戻し、又は供託委託契約の全部を解除することができる。

2項

前項に定める場合を除き、前受金保全措置を講じている許可割賦販売業者は、基準日において当該前受金保全措置により前払式割賦販売の契約によつて生じた債務の弁済に充てることができる額が当該基準日に係る基準額をこえることとなつたときは、次の基準日までに、そのこえる額につき、前受業務保証金を取り戻し、又は供託委託契約の全部 若しくは一部を解除することができる。

3項

前二項の規定による前受業務保証金の取戻しは、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣の承認を受けなければ、することができない。

4項

前項に定めるもののほか第一項 又は第二項の規定による前受業務保証金の取戻しに関し必要な事項は、法務省令・経済産業省令で定める。

5項

第一項 又は第二項の規定による供託委託契約の解除は、経済産業省令で定めるところにより、経済産業大臣の承認を受けなければ、その効力を生じない。

6項

前受金保全措置としての供託委託契約は、第一項 又は第二項の規定による場合のほか、その全部 又は一部を解除することができない


ただし、当該供託委託契約の一部を解除した場合において、なお当該供託委託契約が第十八条の三第三項に規定する要件を満たすものであるときは、この限りでない。

7項

前項の規定に反する特約は、無効とする。

1項

許可割賦販売業者が事業の全部を譲渡し、又は許可割賦販売業者について合併 若しくは分割(当該事業の全部を承継させるものに限る)があつたときは、当該事業の全部を譲り受けた法人 又は合併後存続する法人 若しくは合併により設立した法人 若しくは分割により当該事業の全部を承継した法人は、その許可割賦販売業者の地位を承継する。


ただし、当該事業の全部を譲り受けた法人 又は合併後存続する法人 若しくは合併により設立した法人 若しくは分割により当該事業の全部を承継した法人が第十五条第一項第二号 又は同項第六号から第八号までいずれかに該当するときは、この限りでない。

2項

前項の規定により許可割賦販売業者の地位を承継した者は、遅滞なく、その事実を証する書面を添附して、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

1項

許可割賦販売業者は、第十二条第一項各号に掲げる事項について変更があつたときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

2項

許可割賦販売業者は、前払式割賦販売契約約款を変更しようとするときは、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

3項

経済産業大臣は、前項の規定による変更の届出があつた場合において、その変更後の前払式割賦販売契約約款の内容が第十五条第一項第五号の経済産業省令・内閣府令で定める基準に適合しなくなると認めるときは、当該許可割賦販売業者に対し、その内容の変更を命ずることができる。

4項

第十二条第二項 及び第三項の規定は第一項の規定による変更の届出をする場合に、同条第二項の規定は第二項の規定による変更の届出をする場合に準用する。

1項

許可割賦販売業者は、経済産業省令で定めるところにより、帳簿を備え、前払式割賦販売の契約について経済産業省令で定める事項を記載し、これを保存しなければならない。

1項

経済産業大臣は、許可割賦販売業者が第十五条第一項第三号の規定に該当することとなつたときは、当該許可割賦販売業者に対し、前払式割賦販売の契約を締結してはならない旨を命じなければならない。


ただし、その命令をすることによつて購入者の保護に欠けることとなる場合は、この限りでない。

2項

経済産業大臣は、前項の規定による命令をした場合において、その許可割賦販売業者が六月以内にその命令の要件に該当しなくなつたときは、その命令を取り消さなければならない。

1項

経済産業大臣は、許可割賦販売業者の財産の状況 又は前払式割賦販売に係る業務の運営が次の各号いずれかに該当する場合において、購入者の利益を保護するため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、当該許可割賦販売業者に対し、財産の状況 又は前払式割賦販売に係る業務の運営を改善するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。

一 号
一事業年度の収益の額の費用の額に対する比率が経済産業省令で定める率を下つた場合
二 号
流動資産の合計額の流動負債の合計額に対する比率が経済産業省令で定める率を下つた場合
三 号

前二号に掲げる場合のほか、購入者の利益を保護するため財産の状況 又は前払式割賦販売に係る業務の運営につき是正を加えることが必要な場合として経済産業省令で定める場合

2項

前項第一号の収益の額 及び費用の額 並びに同項第二号の流動資産の合計額 及び流動負債の合計額は、経済産業省令で定めるところにより計算しなければならない。

3項

経済産業大臣は、許可割賦販売業者の前払式割賦販売に係る業務の運営が第一項第三号に該当する場合において、同項の規定による命令をしようとするときは、あらかじめ、内閣総理大臣に協議しなければならない。

4項

内閣総理大臣は、許可割賦販売業者の前払式割賦販売に係る業務の運営が第一項第三号に該当する場合において、購入者の利益を保護するため必要があると認めるときは、経済産業大臣に対し、同項の規定による命令に関し、必要な意見を述べることができる。

1項

経済産業大臣は、前受金保全措置として供託委託契約を締結している許可割賦販売業者が第二十七条第一項第一号から第四号までの一に該当するとき、又は第二十一条第一項の権利を有する者 若しくは当該許可割賦販売業者から当該許可割賦販売業者が第二十七条第一項第五号 若しくは第六号に該当する旨の申出があつたときは、遅滞なく、第二十一条第一項の権利を有する者に対し、六十日以上の一定の期間内に経済産業大臣に債権の申出をすべきこと 及びその期間内に債権の申出をしないときは当該公示に係る前受金保全措置についての権利の実行の手続から除斥されるべきことを公示しなければならない。

2項

経済産業大臣は、前項の規定による公示をしたときは、遅滞なく、当該許可割賦販売業者に係る供託委託契約の受託者に対し、当該公示に係る債権の申出をすべき期間の末日までに当該供託委託契約に基づく前受業務保証金を供託すべきことを指示しなければならない。


ただし、当該受託者が次項の規定による指示を受けて前受業務保証金を供託している場合は、この限りでない。

3項

経済産業大臣は、前項本文に定める場合のほか、許可割賦販売業者と前払式割賦販売の契約を締結した者のその契約によつて生ずる債権を保全するため必要があると認めたときは、当該許可割賦販売業者に係る供託委託契約の受託者に対し、期限を指定して供託委託契約に基づく前受業務保証金を供託すべきことを指示することができる。

4項

供託委託契約の受託者は、第二項本文の規定による指示を受けたときは第一項の規定による公示に係る債権の申出をすべき期間の末日までに、前項の規定による指示を受けたときは同項の規定により指定された期限までに、当該供託委託契約に基づく前受業務保証金を供託しなければならない。

5項

供託委託契約の受託者は、前項の規定により前受業務保証金を供託したときは、経済産業大臣に供託物受入れの記載のある供託書の写しを提出しなければならない。

6項

第十六条第一項の規定は、第四項の規定により供託する場合に準用する。


この場合において、

同条第一項
主たる営業所」とあるのは、
「許可割賦販売業者の主たる営業所」と

読み替えるものとする。

1項

前条第二項本文の規定による指示を受けて前受業務保証金を供託した供託委託契約の受託者は、同条第一項の規定による公示に係る債権の申出をすべき期間内にその申出がなかつた場合には、その供託した前受業務保証金を取り戻すことができる。

2項

前条第三項の規定による指示を受けて前受業務保証金を供託した供託委託契約の受託者は、同条第一項の規定による公示がされている場合にあつては当該公示に係る債権の申出をすべき期間内にその申出がなかつたとき、当該公示がされていない場合にあつては経済産業省令で定めるところにより経済産業大臣の承認を受けたときは、その供託した前受業務保証金を取り戻すことができる。

3項

前二項の規定による前受業務保証金の取戻しに関し必要な事項は、法務省令・経済産業省令で定める。

1項

許可割賦販売業者と前払式割賦販売の契約を締結した者は、その契約によつて生じた債権に関し、当該許可割賦販売業者 又は当該許可割賦販売業者と供託委託契約を締結した受託者が供託した営業保証金 又は前受業務保証金について、その債権の弁済を受ける権利を有する。

2項

前項の権利の実行に関し必要な事項は、政令で定める。

1項

許可割賦販売業者は、前条第一項の権利を有する者がその権利を実行したため、営業保証金が第十七条第一項に規定する額に不足することとなつたときは、その事実を知つた日以後遅滞なく、その不足額を供託しなければならない。

2項

前受金保全措置を講じている許可割賦販売業者は、前条第一項の権利を有する者がその権利を実行したため、当該前受金保全措置により前払式割賦販売の契約によつて生じた債務の弁済に充てることができる額がその権利を実行した日の直前の基準日における基準額に不足することとなつたときは、その事実を知つた日以後遅滞なく、その不足額について新たに前受金保全措置を講じ、書面で、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

3項

第十六条第二項 及び第十七条第二項の規定は第一項の規定により供託する場合に、第十八条の四第二項の規定は前項の規定による届出に準用する。

1項

許可割賦販売業者 又は供託委託契約の受託者は、金銭のみをもつて営業保証金 又は前受業務保証金を供託している場合において、許可割賦販売業者の主たる営業所の所在地について変更があつたためそのもよりの供託所が変更したときは、遅滞なく、営業保証金 又は前受業務保証金を供託している供託所に対し、費用を予納して、所在地変更後の許可割賦販売業者の主たる営業所のもよりの供託所への営業保証金 又は前受業務保証金の保管替えを請求しなければならない。

2項

許可割賦販売業者は、第十七条第二項に規定する有価証券 又はその有価証券 及び金銭をもつて営業保証金 又は前受業務保証金を供託している場合において、主たる営業所の所在地について変更があつたためその最寄りの供託所が変更したときは、遅滞なく、当該営業保証金 又は前受業務保証金の額と同額の営業保証金 又は前受業務保証金を所在地変更後の主たる営業所の最寄りの供託所に供託しなければならない。


その供託をしたときは、法務省令・経済産業省令で定めるところにより、所在地変更前の主たる営業所の最寄りの供託所に供託した営業保証金 又は前受業務保証金を取り戻すことができる。

3項

第十七条第二項の規定は、前項の規定により供託する場合に準用する。

1項

経済産業大臣は、許可割賦販売業者が次の各号の一に該当するときは、その許可を取り消さなければならない。

一 号

第十五条第一項第二号第七号 又は第八号の規定に該当することとなつたとき。

二 号

第二十条第一項の規定による命令があつた場合において、その命令の日から六月以内同条第二項の規定による取消しがされないとき。

三 号

第二十条第一項の規定による命令に違反したとき。

四 号

不正の手段により第十一条の許可を受けたとき。

2項

経済産業大臣は、許可割賦販売業者が次の各号の一に該当するときは、当該許可割賦販売業者に対し、三月以内の期間を定めて前払式割賦販売の契約を締結してはならない旨を命じ、又はその許可を取り消すことができる。

一 号

第十六条第三項第十八条第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反して営業を開始したとき。

二 号

第十八条の三第一項の規定に違反して新たに前払式割賦販売の契約を締結したとき。

三 号

第十九条第三項の規定による命令に違反したとき。

四 号

第二十条の二第一項の規定による命令に違反したとき。

五 号

第二十二条第一項の規定による供託をしないとき。

六 号

第二十二条第二項の規定による前受金保全措置を講じないとき。

3項

経済産業大臣は、許可割賦販売業者が前項第四号の命令(当該許可割賦販売業者の前払式割賦販売に係る業務の運営が第二十条の二第一項第三号に該当する場合におけるものに限る次項 及び第四十条第二項において同じ。)に違反した場合において、前項の規定による処分をしようとするときは、あらかじめ、内閣総理大臣に協議しなければならない。

4項

内閣総理大臣は、許可割賦販売業者が第二項第四号の命令に違反した場合において、購入者の利益を保護するため必要があると認めるときは、経済産業大臣に対し、同項の規定による処分に関し、必要な意見を述べることができる。

5項

経済産業大臣は、第一項 又は第二項の規定により許可を取り消したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を当該許可割賦販売業者であつた者に通知しなければならない。

1項

経済産業大臣は、第二十条第一項の規定による命令をし、若しくは同条第二項の規定によりこれを取り消したとき、又は前条第一項 若しくは第二項の規定により許可を取り消したときは、経済産業省令で定めるところにより、その旨を公示しなければならない。

1項

許可割賦販売業者が前払式割賦販売の営業を廃止したときは、許可は、その効力を失う。

1項

許可割賦販売業者は、前払式割賦販売の営業を廃止したときは、遅滞なく、その旨を経済産業大臣に届け出なければならない。

2項

第二十四条の規定は、前項の規定による届出があつた場合に準用する。

1項

許可割賦販売業者が次の各号いずれかに該当するときは、当該許可割賦販売業者と前払式割賦販売の契約を締結している者でその契約に係る商品の引渡しを受けていないものは、その契約を解除することができる。

一 号

基準日の翌日から起算して五十日を経過する日までの間に当該基準日に係る基準額について前受金保全措置を講じなかつたとき。

二 号

第二十条第一項の規定による命令を受けたとき。

三 号

第二十三条第一項 又は第二項の規定により許可を取り消されたとき。

四 号

第二十五条の規定により許可が効力を失つたとき。

五 号
破産手続開始、再生手続開始 又は更生手続開始の申立てがあつたとき。
六 号
支払を停止したとき。
2項

前項の規定に反する特約は、無効とする。

1項

許可割賦販売業者が第二十三条第一項 若しくは第二項の規定により許可を取り消されたとき、又は第二十五条の規定により許可が効力を失つたときは、当該許可割賦販売業者であつた者 又はその一般承継人は、当該許可割賦販売業者が締結した前払式割賦販売の契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、なお許可割賦販売業者とみなす。

1項

許可割賦販売業者が第二十三条第一項 若しくは第二項の規定により許可を取り消されたとき、又は第二十五条の規定により許可が効力を失つたときは、許可割賦販売業者であつた者 又はその承継人(前条の規定により許可割賦販売業者とみなされる者を除く)は、当該許可割賦販売業者であつた者が供託した営業保証金 又は前受業務保証金を取り戻すことができる。

2項

前項の営業保証金 又は前受業務保証金の取戻しは、当該営業保証金 又は前受業務保証金につき第二十一条第一項の権利を有する者に対し、六月を下らない一定期間内に申し出るべき旨を公告し、その期間内にその申出がなかつた場合でなければ、することができない。


ただし、営業保証金 又は前受業務保証金を取り戻すことができる理由が発生した時から十年を経過したときは、この限りでない。

3項

前項の公告 その他第一項の規定による営業保証金 又は前受業務保証金の取戻しに関し必要な事項は、法務省令・経済産業省令で定める。