国家公務員退職手当法
第一章 総則
この法律の規定による退職手当は、常時勤務に服することを要する国家公務員(自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第四十五条の二第一項の規定により採用された者 及び独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第四項に規定する行政執行法人(以下「行政執行法人」という。)の役員を除く。以下「職員」という。)が退職した場合に、その者(死亡による退職の場合には、その遺族)に支給する。
職員以外の者で、その勤務形態が職員に準ずるものは、政令で定めるところにより、職員とみなして、この法律の規定を適用する。
この法律において、「遺族」とは、次に掲げる者をいう。
配偶者(届出をしないが、職員の死亡当時事実上婚姻関係と同様の事情にあつた者を含む。)
子、父母、孫、祖父母 及び兄弟姉妹で職員の死亡当時主としてその収入によつて生計を維持していたもの
前号に掲げる者のほか、職員の死亡当時主としてその収入によつて生計を維持していた親族
子、父母、孫、祖父母 及び兄弟姉妹で第二号に該当しないもの
この法律の規定による退職手当を受けるべき遺族の順位は、前項各号の順位により、同項第二号 及び第四号に掲げる者のうちにあつては、当該各号に掲げる順位による。
この場合において、父母については、養父母を先にし実父母を後にし、祖父母については、養父母の父母を先にし実父母の父母を後にし、父母の養父母を先にし父母の実父母を後にする。
この法律の規定による退職手当の支給を受けるべき遺族に同順位の者が二人以上ある場合には、その人数によつて当該退職手当を等分して当該各遺族に支給する。
この法律の規定による退職手当は、他の法令に別段の定めがある場合を除き、その全額を、現金で、直接この法律の規定によりその支給を受けるべき者に支払わなければならない。
ただし、政令で定める確実な方法により支払う場合は、この限りでない。
次条 及び第六条の五の規定による退職手当(以下「一般の退職手当」という。)並びに第九条の規定による退職手当は、職員が退職した日から起算して一月以内に支払わなければならない。
ただし、死亡により退職した者に対する退職手当の支給を受けるべき者を確知することができない場合 その他特別の事情がある場合は、この限りでない。
第二章 一般の退職手当
退職した者に対する退職手当の額は、次条から第六条の三までの規定により計算した退職手当の基本額に、第六条の四の規定により計算した退職手当の調整額を加えて得た額とする。
次条 又は第五条の規定に該当する場合を除くほか、退職した者に対する退職手当の基本額は、退職の日におけるその者の俸給月額(俸給が日額で定められている者については、退職の日におけるその者の俸給の日額の二十一日分に相当する額。次条から第六条の四までにおいて「退職日俸給月額」という。)に、その者の勤続期間を次の各号に区分して、当該各号に掲げる割合を乗じて得た額の合計額とする。
一年以上 十年以下の期間については、一年につき百分の百
十一年以上 十五年以下の期間については、一年につき百分の百十
十六年以上 二十年以下の期間については、一年につき百分の百六十
二十一年以上 二十五年以下の期間については、一年につき百分の二百
二十六年以上 三十年以下の期間については、一年につき百分の百六十
三十一年以上の期間については、一年につき百分の百二十
前項に規定する者のうち、負傷 若しくは病気(以下「傷病」という。)又は死亡によらず、かつ、第八条の二第五項に規定する認定を受けないで、その者の都合により退職した者(第十二条第一項各号に掲げる者 及び傷病によらず、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第七十八条第一号から第三号まで(裁判所職員臨時措置法(昭和二十六年法律第二百九十九号)において準用する場合を含む。)、自衛隊法第四十二条第一号から第三号まで又は国会職員法(昭和二十二年法律第八十五号)第十一条第一項第一号から第三号までの規定による免職の処分を受けて退職した者を含む。以下 この項 及び第六条の四第四項において「自己都合等退職者」という。)に対する退職手当の基本額は、自己都合等退職者が次の各号に掲げる者に該当するときは、前項の規定にかかわらず、同項の規定により計算した額に当該各号に定める割合を乗じて得た額とする。
勤続期間一年以上 十年以下の者
百分の六十
勤続期間十一年以上 十五年以下の者
百分の八十
勤続期間十六年以上 十九年以下の者
百分の九十
十一年以上 二十五年未満の期間勤続した者であつて、次に掲げるものに対する退職手当の基本額は、退職日俸給月額に、その者の勤続期間の区分ごとに当該区分に応じた割合を乗じて得た額の合計額とする。
国家公務員法第八十一条の六第一項の規定により退職した者(同法第八十一条の七第一項の期限 又は同条第二項の規定により延長された期限の到来により退職した者を含む。)又はこれに準ずる他の法令の規定により退職した者
第八条の二第五項に規定する認定(同条第一項第一号に係るものに限る。)を受けて同条第八項第三号に規定する退職すべき期日に退職した者
前項の規定は、十一年以上 二十五年未満の期間勤続した者で、通勤(国家公務員災害補償法(昭和二十六年法律第百九十一号)第一条の二(他の法令において、引用し、準用し、又はその例による場合を含む。)に規定する通勤をいう。次条第二項 及び第六条の四第一項において同じ。)による傷病により退職し、死亡(公務上の死亡を除く。)により退職し、又は定年に達した日以後 その者の非違によることなく退職した者(前項の規定に該当する者を除く。)に対する退職手当の基本額について準用する。
第一項に規定する勤続期間の区分 及び当該区分に応じた割合は、次のとおりとする。
一年以上 十年以下の期間については、一年につき百分の百二十五
十一年以上 十五年以下の期間については、一年につき百分の百三十七・五
十六年以上 二十四年以下の期間については、一年につき百分の二百
二十五年以上勤続し、国家公務員法第八十一条の六第一項の規定により退職した者(同法第八十一条の七第一項の期限 又は同条第二項の規定により延長された期限の到来により退職した者を含む。)又はこれに準ずる他の法令の規定により退職した者
国家公務員法第七十八条第四号(裁判所職員臨時措置法において準用する場合を含む。)、自衛隊法第四十二条第四号 又は国会職員法第十一条第一項第四号の規定による免職の処分を受けて退職した者
第八条の二第五項に規定する認定(同条第一項第二号に係るものに限る。)を受けて同条第八項第三号に規定する退職すべき期日に退職した者
二十五年以上勤続し、その者の事情によらないで引き続いて勤続することを困難とする理由により退職した者で政令で定めるもの
二十五年以上勤続し、第八条の二第五項に規定する認定(同条第一項第一号に係るものに限る。)を受けて同条第八項第三号に規定する退職すべき期日に退職した者
前項の規定は、二十五年以上勤続した者で、通勤による傷病により退職し、死亡により退職し、又は定年に達した日以後 その者の非違によることなく退職した者(同項の規定に該当する者を除く。)に対する退職手当の基本額について準用する。
第一項に規定する勤続期間の区分 及び当該区分に応じた割合は、次のとおりとする。
一年以上 十年以下の期間については、一年につき百分の百五十
十一年以上 二十五年以下の期間については、一年につき百分の百六十五
二十六年以上 三十四年以下の期間については、一年につき百分の百八十
三十五年以上の期間については、一年につき百分の百五
退職した者の基礎在職期間中に、俸給月額の減額改定(俸給月額の改定をする法令が制定され、又はこれに準ずる給与の支給の基準が定められた場合において、当該法令 又は給与の支給の基準による改定により当該改定前に受けていた俸給月額が減額されることをいう。以下同じ。)以外の理由によりその者の俸給月額が減額されたことがある場合において、当該理由が生じた日(以下「減額日」という。)における当該理由により減額されなかつたものとした場合のその者の俸給月額のうち最も多いもの(以下「特定減額前俸給月額」という。)が、退職日俸給月額よりも多いときは、その者に対する退職手当の基本額は、前三条の規定にかかわらず、次の各号に掲げる額の合計額とする。
その者が特定減額前俸給月額に係る減額日のうち最も遅い日の前日に現に退職した理由と同一の理由により退職したものとし、かつ、その者の同日までの勤続期間 及び特定減額前俸給月額を基礎として、前三条の規定により計算した場合の退職手当の基本額に相当する額
退職日俸給月額に、イに掲げる割合からロに掲げる割合を控除した割合を乗じて得た額
その者に対する退職手当の基本額が前三条の規定により計算した額であるものとした場合における当該退職手当の基本額の退職日俸給月額に対する割合
前号に掲げる額の特定減額前俸給月額に対する割合
前項の「基礎在職期間」とは、その者に係る退職(この法律 その他の法律の規定により、この法律の規定による退職手当を支給しないこととしている退職を除く。)の日以前の期間のうち、次の各号に掲げる在職期間に該当するもの(当該期間中にこの法律の規定による退職手当の支給を受けたこと 又は地方公務員、第七条の二第一項に規定する公庫等職員(他の法律の規定により、同条の規定の適用について、同項に規定する公庫等職員とみなされるものを含む。以下 この項において同じ。)若しくは第八条第一項に規定する独立行政法人等役員として退職したことにより退職手当(これに相当する給付を含む。)の支給を受けたことがある場合におけるこれらの退職手当に係る退職の日以前の期間 及び第七条第六項の規定により職員としての引き続いた在職期間の全期間が切り捨てられたこと 又は第十二条第一項 若しくは第十四条第一項の規定により一般の退職手当等(一般の退職手当 及び第九条の規定による退職手当をいう。以下同じ。)の全部を支給しないこととする処分を受けたことにより一般の退職手当等の支給を受けなかつたことがある場合における当該一般の退職手当等に係る退職の日以前の期間(これらの退職の日に職員、地方公務員、第七条の二第一項に規定する公庫等職員 又は第八条第一項に規定する独立行政法人等役員となつたときは、当該退職の日前の期間)を除く。)をいう。
第七条第五項の規定により職員としての引き続いた在職期間に含むものとされた地方公務員としての引き続いた在職期間
第七条の二第一項に規定する再び職員となつた者の同項に規定する公庫等職員としての引き続いた在職期間
第七条の二第二項に規定する場合における公庫等職員としての引き続いた在職期間
第八条第一項に規定する再び職員となつた者の同項に規定する独立行政法人等役員としての引き続いた在職期間
第八条第二項に規定する場合における独立行政法人等役員としての引き続いた在職期間
前各号に掲げる期間に準ずるものとして政令で定める在職期間
第四条第一項第三号 及び第五条第一項(第一号を除く。)に規定する者(退職日俸給月額が一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)の指定職俸給表六号俸の額に相当する額以上である者 その他政令で定める者を除く。)のうち、定年に達する日から政令で定める一定の期間前までに退職した者であつて、その勤続期間が二十年以上であり、かつ、その年齢が政令で定める年齢以上であるものに対する第四条第一項、第五条第一項 及び前条第一項の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる規定中 同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
読み替える規定 | 読み替えられる字句 | 読み替える字句 |
第四条第一項 及び第五条第一項 | 退職日俸給月額 | 退職日俸給月額 及び退職日俸給月額に退職の日において 定められている その者に係る定年と退職の日における その者の年齢との差に相当する年数一年につき当該年数 及び退職日俸給月額に応じて百分の三を超えない範囲内で政令で定める割合を乗じて得た額の合計額 |
第五条の二第一項第一号 | 及び特定減額前俸給月額 | 並びに特定減額前俸給月額 及び特定減額前俸給月額に退職の日において 定められている その者に係る定年と退職の日における その者の年齢との差に相当する年数一年につき当該年数 及び特定減額前俸給月額に応じて百分の三を超えない範囲内で政令で定める割合を乗じて得た額の合計額 |
第五条の二第一項第二号 | 退職日俸給月額に、 | 退職日俸給月額 及び退職日俸給月額に退職の日において 定められている その者に係る定年と退職の日における その者の年齢との差に相当する年数一年につき当該年数 及び特定減額前俸給月額に応じて百分の三を超えない範囲内で政令で定める割合を乗じて得た額の合計額に、 |
第五条の二第一項第二号ロ | 前号に掲げる額 | その者が 特定減額前俸給月額に係る減額日のうち 最も遅い日の前日に現に退職した理由と同一の理由により退職したものとし、かつ、その者の同日までの勤続期間 及び特定減額前俸給月額を基礎として、前三条の規定により計算した場合の退職手当の基本額に相当する額 |
第三条から第五条までの規定により計算した退職手当の基本額が退職日俸給月額に六十を乗じて得た額を超えるときは、これらの規定にかかわらず、その乗じて得た額をその者の退職手当の基本額とする。
第五条の二第一項の規定により計算した退職手当の基本額が次の各号に掲げる同項第二号ロに掲げる割合の区分に応じ当該各号に定める額を超えるときは、同項の規定にかかわらず、当該各号に定める額をその者の退職手当の基本額とする。
六十以上
特定減額前俸給月額に六十を乗じて得た額
六十未満
特定減額前俸給月額に第五条の二第一項第二号ロに掲げる割合を乗じて得た額 及び退職日俸給月額に六十から当該割合を控除した割合を乗じて得た額の合計額
第五条の三に規定する者に対する前二条の規定の適用については、次の表の上欄に掲げる規定中 同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替えるものとする。
読み替える規定 | 読み替えられる字句 | 読み替える字句 |
第六条 | 第三条から 第五条まで | 前条の規定により読み替えて適用する第五条 |
退職日俸給月額 | 退職日俸給月額 及び退職日俸給月額に退職の日において 定められている その者に係る定年と退職の日における その者の年齢との差に相当する年数一年につき当該年数 及び退職日俸給月額に応じて百分の三を超えない範囲内で政令で定める割合を乗じて得た額の合計額 | |
これらの | 前条の規定により読み替えて適用する第五条の | |
第六条の二 | 第五条の二第一項の | 第五条の三の規定により読み替えて適用する第五条の二第一項の |
同項第二号ロ | 第五条の三の規定により読み替えて適用する同項第二号ロ | |
同項の | 同条の規定により読み替えて適用する同項の | |
第六条の二第一号 | 特定減額前俸給月額 | 特定減額前俸給月額 及び特定減額前俸給月額に退職の日において 定められている その者に係る定年と退職の日における その者の年齢との差に相当する年数一年につき当該年数 及び特定減額前俸給月額に応じて百分の三を超えない範囲内で政令で定める割合を乗じて得た額の合計額 |
第六条の二第二号 | 特定減額前俸給月額 | 特定減額前俸給月額 及び特定減額前俸給月額に退職の日において 定められている その者に係る定年と退職の日における その者の年齢との差に相当する年数一年につき当該年数 及び特定減額前俸給月額に応じて百分の三を超えない範囲内で政令で定める割合を乗じて得た額の合計額 |
第五条の二第一項第二号ロ | 第五条の三の規定により読み替えて適用する第五条の二第一項第二号ロ | |
及び退職日俸給月額 | 並びに退職日俸給月額 及び退職日俸給月額に退職の日において 定められている その者に係る定年と退職の日における その者の年齢との差に相当する年数一年につき当該年数 及び特定減額前俸給月額に応じて百分の三を超えない範囲内で政令で定める割合を乗じて得た額の合計額 | |
当該割合 | 当該第五条の三の規定により読み替えて適用する同号ロに掲げる割合 |
退職した者に対する退職手当の調整額は、その者の基礎在職期間(第五条の二第二項に規定する基礎在職期間をいう。以下同じ。)の初日の属する月からその者の基礎在職期間の末日の属する月までの各月(国家公務員法第七十九条の規定による休職(公務上の傷病による休職、通勤による傷病による休職、職員を政令で定める法人 その他の団体の業務に従事させるための休職 及び当該休職以外の休職であつて職員を当該職員の職務に密接な関連があると認められる学術研究 その他の業務に従事させるためのもので当該業務への従事が公務の能率的な運営に特に資するものとして政令で定める要件を満たすものを除く。)、同法第八十二条の規定による停職 その他これらに準ずる事由により現実に職務をとることを要しない期間のある月(現実に職務をとることを要する日のあつた月を除く。第七条第四項において「休職月等」という。)のうち政令で定めるものを除く。)ごとに当該各月にその者が属していた次の各号に掲げる職員の区分に応じて当該各号に定める額(以下 この項 及び第五項において「調整月額」という。)のうちその額が最も多いものから順次 その順位を付し、その第一順位から第六十順位までの調整月額(当該各月の月数が六十月に満たない場合には、当該各月の調整月額)を合計した額とする。
第一号区分
九万五千四百円
第二号区分
七万八千七百五十円
第三号区分
七万四百円
第四号区分
六万五千円
第五号区分
五万九千五百五十円
第六号区分
五万四千百五十円
第七号区分
四万三千三百五十円
第八号区分
三万二千五百円
第九号区分
二万七千百円
第十号区分
二万千七百円
第十一号区分
零
退職した者の基礎在職期間に第五条の二第二項第二号から第七号までに掲げる期間が含まれる場合における前項の規定の適用については、その者は、政令で定めるところにより、当該期間において職員として在職していたものとみなす。
第一項各号に掲げる職員の区分は、官職の職制上の段階、職務の級、階級 その他職員の職務の複雑、困難 及び責任の度に関する事項を考慮して、政令で定める。
次の各号に掲げる者に対する退職手当の調整額は、第一項の規定にかかわらず、当該各号に定める額とする。
退職した者(第五号に掲げる者を除く。次号において同じ。)のうち自己都合等退職者以外のものでその勤続期間が一年以上四年以下のもの
第一項の規定により計算した額の二分の一に相当する額
退職した者のうち自己都合等退職者以外のものでその勤続期間が零のもの
零
自己都合等退職者でその勤続期間が十年以上 二十四年以下のもの
第一項の規定により計算した額の二分の一に相当する額
自己都合等退職者でその勤続期間が九年以下のもの
零
次のいずれかに該当する者
第三条から前条までの規定により計算した退職手当の基本額の百分の八に相当する額
退職日俸給月額が一般職の職員の給与に関する法律の指定職俸給表八号俸の額に相当する額を超える者 その他これに類する者として政令で定める者
その者の基礎在職期間が全て特別職の職員の給与に関する法律(昭和二十四年法律第二百五十二号)第一条各号(第七十三号 及び第七十四号を除く。)に掲げる特別職の職員としての在職期間である者その他これに類する者として政令で定める者
前各項に定めるもののほか、調整月額のうちにその額が等しいものがある場合において、調整月額に順位を付す方法 その他の本条の規定による退職手当の調整額の計算に関し必要な事項は、政令で定める。
第五条第一項に規定する者で次の各号に掲げる者に該当するものに対する退職手当の額が退職の日におけるその者の基本給月額に当該各号に定める割合を乗じて得た額に満たないときは、第二条の四、第五条、第五条の二 及び前条の規定にかかわらず、その乗じて得た額をその者の退職手当の額とする。
勤続期間一年未満の者
百分の二百七十
勤続期間一年以上 二年未満の者
百分の三百六十
勤続期間二年以上 三年未満の者
百分の四百五十
勤続期間三年以上の者
百分の五百四十
前項の「基本給月額」とは、一般職の職員の給与に関する法律の適用を受ける職員(以下「一般職の職員」という。)については同法に規定する俸給 及び扶養手当の月額 並びにこれらに対する地域手当、広域異動手当 及び研究員調整手当の月額の合計額をいい、その他の職員については一般職の職員の基本給月額に準じて政令で定める額をいう。
前項の規定による在職期間の計算は、職員となつた日の属する月から退職した日の属する月までの月数による。
職員が退職した場合(第十二条第一項各号のいずれかに該当する場合を除く。)において、その者が退職の日 又はその翌日に再び職員となつたときは、前二項の規定による在職期間の計算については、引き続いて在職したものとみなす。
前三項の規定による在職期間のうちに休職月等が一以上あつたときは、その月数の二分の一に相当する月数(国家公務員法第百八条の六第一項ただし書 若しくは行政執行法人の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)第七条第一項ただし書に規定する事由 又はこれらに準ずる事由により現実に職務をとることを要しなかつた期間については、その月数)を前三項の規定により計算した在職期間から除算する。
第一項に規定する職員としての引き続いた在職期間には、地方公務員が機構の改廃、施設の移譲 その他の事由によつて引き続いて職員となつたときにおけるその者の地方公務員としての引き続いた在職期間を含むものとする。
この場合において、その者の地方公務員としての引き続いた在職期間の計算については、前各項の規定を準用するほか、政令でこれを定める。
前各項の規定により計算した在職期間に一年未満の端数がある場合には、その端数は、切り捨てる。
ただし、その在職期間が六月以上 一年未満(第三条第一項(傷病 又は死亡による退職に係る部分に限る。)、第四条第一項 又は第五条第一項の規定により退職手当の基本額を計算する場合にあつては、一年未満)の場合には、これを一年とする。
前項の規定は、前条 又は第十条の規定により退職手当の額を計算する場合における勤続期間の計算については、適用しない。
第十条の規定により退職手当の額を計算する場合における勤続期間の計算については、前各項の規定により計算した在職期間に一月未満の端数がある場合には、その端数は、切り捨てる。
職員のうち、任命権者 又はその委任を受けた者の要請に応じ、引き続いて沖縄振興開発金融公庫 その他特別の法律により設立された法人(行政執行法人を除く。)でその業務が国の事務 又は事業と密接な関連を有するもののうち政令で定めるもの(退職手当(これに相当する給付を含む。)に関する規程において、職員が任命権者 又はその委任を受けた者の要請に応じ、引き続いて当該法人に使用される者となつた場合に、職員としての勤続期間を当該法人に使用される者としての勤続期間に通算することと定めている法人に限る。以下「公庫等」という。)に使用される者(役員 及び常時勤務に服することを要しない者を除く。以下「公庫等職員」という。)となるため退職をし、かつ、引き続き公庫等職員として在職した後引き続いて再び職員となつた者の前条第一項の規定による在職期間の計算については、先の職員としての在職期間の始期から後の職員としての在職期間の終期までの期間は、職員としての引き続いた在職期間とみなす。
公庫等職員が、公庫等の要請に応じ、引き続いて職員となるため退職し、かつ、引き続いて職員となつた場合におけるその者の前条第一項に規定する職員としての引き続いた在職期間には、その者の公庫等職員としての引き続いた在職期間を含むものとする。
前二項の場合における公庫等職員としての在職期間の計算については、前条(第五項を除く。)の規定を準用するほか、政令で定める。
第六条の四第一項の政令で定める法人 その他の団体に使用される者がその身分を保有したまま引き続いて職員となつた場合におけるその者の前条第一項の規定による在職期間の計算については、職員としての在職期間は、なかつたものとみなす。
ただし、政令で定める場合においては、この限りでない。
職員のうち、任命権者 又はその委任を受けた者の要請に応じ、引き続いて独立行政法人通則法第二条第一項に規定する独立行政法人 その他特別の法律により設立された法人でその業務が国の事務 又は事業と密接な関連を有するもののうち政令で定めるもの(退職手当(これに相当する給付を含む。)に関する規程において、職員が任命権者 又はその委任を受けた者の要請に応じ、引き続いて当該法人の役員となつた場合に、職員としての勤続期間を当該法人の役員としての勤続期間に通算することと定めている法人に限る。以下「独立行政法人等」という。)の役員(常時勤務に服することを要しない者を除く。以下「独立行政法人等役員」という。)となるため退職をし、かつ、引き続き独立行政法人等役員として在職した後引き続いて再び職員となつた者の第七条第一項の規定による在職期間の計算については、先の職員としての在職期間の始期から後の職員としての在職期間の終期までの期間は、職員としての引き続いた在職期間とみなす。
独立行政法人等役員が、独立行政法人等の要請に応じ、引き続いて職員となるため退職し、かつ、引き続いて職員となつた場合におけるその者の第七条第一項に規定する職員としての引き続いた在職期間には、その者の独立行政法人等役員としての引き続いた在職期間を含むものとする。
前二項の場合における独立行政法人等役員としての在職期間の計算については、第七条(第五項を除く。)の規定を準用するほか、政令で定める。
各省各庁の長等(財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第二十条第二項に規定する各省各庁の長 及び行政執行法人の長 並びにこれらの委任を受けた者をいう。以下この条において同じ。)は、定年前に退職する意思を有する職員の募集であつて、次に掲げるものを行うことができる。
職員の年齢別構成の適正化を図ることを目的とし、第五条の三の政令で定める年齢以上の年齢である職員を対象として行う募集
各省各庁の長等は、前項の規定による募集(以下この条において単に「募集」という。)を行うに当たつては、同項各号の別、第五項の規定により認定を受けた場合に退職すべき期日 又は期間、募集をする人数 及び募集の期間 その他当該募集に関し必要な事項であつて政令で定めるものを記載した要項(以下この条において「募集実施要項」という。)を当該募集の対象となるべき職員に周知しなければならない。
次に掲げる者以外の職員は、内閣官房令で定めるところにより、募集の期間中いつでも応募し、第八項第三号に規定する退職すべき期日が到来するまでの間いつでも応募の取下げを行うことができる。
第二条第二項の規定により職員とみなされる者
前項に規定する退職すべき期日 又は同項に規定する退職すべき期間の末日が到来するまでに定年に達する者
国家公務員法第八十二条の規定による懲戒処分(管理 又は監督に係る職務を怠つた場合における処分で政令で定めるものを除く。)又はこれに準ずる処分を募集の開始の日において受けている者 又は募集の期間中に受けた者
前項の規定による応募(以下この条において単に「応募」という。)又は応募の取下げは職員の自発的な意思に委ねられるものであつて、各省各庁の長等は職員に対しこれらを強制してはならない。
各省各庁の長等は、応募をした職員(以下この条において「応募者」という。)について、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、応募による退職が予定されている職員である旨の認定(以下この条において単に「認定」という。)をするものとする。
ただし、次の各号のいずれにも該当しない応募者の数が第二項に規定する募集をする人数を超える場合であつて、あらかじめ、当該場合において認定をする者の数を当該募集をする人数の範囲内に制限するために必要な方法を定め、募集実施要項と併せて周知していたときは、各省各庁の長等は、当該方法に従い、当該募集をする人数を超える分の応募者について認定をしないことができる。
応募が募集実施要項 又は第三項の規定に適合しない場合
応募者が応募をした後国家公務員法第八十二条の規定による懲戒処分(第三項第四号の政令で定める処分を除く。)又はこれに準ずる処分を受けた場合
応募者が前号に規定する処分を受けるべき行為(在職期間中の応募者の非違に当たる行為であつて、その非違の内容 及び程度に照らして当該処分に値することが明らかなものをいう。)をしたことを疑うに足りる相当な理由がある場合 その他応募者に対し認定を行うことが公務に対する国民の信頼を確保する上で支障を生ずると認める場合
各省各庁の長等は、認定をし、又はしない旨の決定をしたときは、遅滞なく、内閣官房令で定めるところにより、その旨(認定をしない旨の決定をした場合においてはその理由を含む。)を応募者に書面により通知するものとする。
各省各庁の長等が募集実施要項において退職すべき期間を記載した場合には、認定を行つた後遅滞なく、当該期間内のいずれかの日から退職すべき期日を定め、内閣官房令で定めるところにより、前項の規定により認定をした旨を通知した応募者に当該期日を書面により通知するものとする。
認定を受けた応募者が次の各号のいずれかに該当するときは、認定は、その効力を失う。
第十二条第一項各号のいずれかに該当するに至つたとき。
第二十条第一項 又は第二項の規定により退職手当を支給しない場合に該当するに至つたとき。
募集実施要項に記載された退職すべき期日 若しくは前項の規定により応募者に通知された退職すべき期日が到来するまでに退職し、又はこれらの期日に退職しなかつたとき(前二号に掲げるときを除く。)。
国家公務員法第八十二条の規定による懲戒処分(懲戒免職の処分 及び第三項第四号の政令で定める処分を除く。)又はこれに準ずる処分を受けたとき。
第三項の規定により応募を取り下げたとき。
各省各庁の長等は、この条の規定による募集 及び認定について、内閣官房令で定めるところにより、内閣総理大臣に対し、募集実施要項(第五項に規定する方法を周知した場合にあつては当該方法を含む。次項において同じ。)を送付するとともに、認定を受けた応募者の数を報告しなければならない。
内閣総理大臣は、毎年度、前項の規定により送付を受けた募集実施要項 及び同項の規定により報告を受けた認定を受けた応募者の数を取りまとめ、公表するものとする。
第三章 特別の退職手当
職員の退職が労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第二十条 及び第二十一条 又は船員法(昭和二十二年法律第百号)第四十六条の規定に該当する場合におけるこれらの規定による給与 又はこれらに相当する給与は、一般の退職手当に含まれるものとする。
但し、一般の退職手当の額がこれらの規定による給与の額に満たないときは、一般の退職手当の外、その差額に相当する金額を退職手当として支給する。
勤続期間十二月以上(特定退職者(雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第二十三条第二項に規定する特定受給資格者に相当するものとして内閣官房令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)にあつては、六月以上)で退職した職員(第四項 又は第六項の規定に該当する者を除く。)であつて、第一号に掲げる額が第二号に掲げる額に満たないものが、当該退職した職員を同法第十五条第一項に規定する受給資格者と、当該退職した職員の勤続期間(当該勤続期間に係る職員となつた日前に職員 又は政令で定める職員に準ずる者(以下この条において「職員等」という。)であつたことがあるものについては、当該職員等であつた期間を含むものとし、当該勤続期間 又は当該職員等であつた期間に第二号イ 又はロに掲げる期間が含まれているときは、当該同号イ 又はロに掲げる期間に該当する全ての期間を除く。以下この条において「基準勤続期間」という。)の年月数を同法第二十二条第三項に規定する算定基礎期間の年月数と、当該退職の日を同法第二十条第一項第一号に規定する離職の日と、特定退職者を同法第二十三条第二項に規定する特定受給資格者とみなして同法第二十条第一項を適用した場合における同項各号に掲げる受給資格者の区分に応じ、当該各号に定める期間(当該期間内に妊娠、出産、育児 その他内閣官房令で定める理由により引き続き三十日以上職業に就くことができない者が、内閣官房令で定めるところにより公共職業安定所長にその旨を申し出た場合には、当該理由により職業に就くことができない日数を加算するものとし、その加算された期間が四年を超えるときは、四年とする。次項 及び第三項において「支給期間」という。)内に失業している場合において、第一号に規定する一般の退職手当等の額を第二号に規定する基本手当の日額で除して得た数(一未満の端数があるときは、これを切り捨てる。)に等しい日数(以下 この項において「待期日数」という。)を超えて失業しているときは、第一号に規定する一般の退職手当等のほか、その超える部分の失業の日につき第二号に規定する基本手当の日額に相当する金額を、退職手当として、同法の規定による基本手当の支給の条件に従い、公共職業安定所(政令で定める職員については、その者が退職の際所属していた官署 又は事務所 その他政令で定める官署 又は事務所とする。以下同じ。)を通じて支給する。
ただし、同号に規定する所定給付日数から待期日数を減じた日数分を超えては支給しない。
その者が既に支給を受けた当該退職に係る一般の退職手当等の額
その者を雇用保険法第十五条第一項に規定する受給資格者と、その者の基準勤続期間を同法第十七条第一項に規定する被保険者期間と、当該退職の日を同法第二十条第一項第一号に規定する離職の日と、その者の基準勤続期間の年月数を同法第二十二条第三項に規定する算定基礎期間の年月数とみなして同法の規定を適用した場合に、同法第十六条の規定によりその者が支給を受けることができる基本手当の日額にその者に係る同法第二十二条第一項に規定する所定給付日数(次項において「所定給付日数」という。)を乗じて得た額
当該勤続期間 又は当該職員等であつた期間に係る職員等となつた日の直前の職員等でなくなつた日が当該職員等となつた日前一年の期間内にないときは、当該直前の職員等でなくなつた日前の職員等であつた期間
勤続期間十二月以上(特定退職者にあつては、六月以上)で退職した職員(第五項 又は第七項の規定に該当する者を除く。)が支給期間内に失業している場合において、退職した者が一般の退職手当等の支給を受けないときは、その失業の日につき前項第二号の規定の例によりその者につき雇用保険法の規定を適用した場合にその者が支給を受けることができる基本手当の日額に相当する金額を、退職手当として、同法の規定による基本手当の支給の条件に従い、公共職業安定所を通じて支給する。
ただし、前項第二号の規定の例によりその者につき雇用保険法の規定を適用した場合におけるその者に係る所定給付日数に相当する日数分を超えては支給しない。
前二項の規定による退職手当の支給に係る退職が定年に達したこと その他の内閣官房令で定める理由によるものである職員が雇用保険法第二十条第二項に規定するときに相当するものとして内閣官房令で定めるときに該当する場合 又は当該退職の日後に事業(その実施期間が三十日未満のものその他内閣官房令で定めるものを除く。)を開始した職員 その他これに準ずるものとして内閣官房令で定める職員が同法第二十条の二に規定する場合に相当するものとして内閣官房令で定める場合に該当する場合に関しては、内閣官房令で、これらの規定に準じて、支給期間についての特例を定めることができる。
勤続期間六月以上で退職した職員(第六項の規定に該当する者を除く。)であつて、その者を雇用保険法第四条第一項に規定する被保険者とみなしたならば同法第三十七条の二第一項に規定する高年齢被保険者に該当するもののうち、第一号に掲げる額が第二号に掲げる額に満たないものが退職の日後失業している場合には、一般の退職手当等のほか、第二号に掲げる額から第一号に掲げる額を減じた額に相当する金額を、退職手当として、同法の規定による高年齢求職者給付金の支給の条件に従い、公共職業安定所を通じて支給する。
その者が既に支給を受けた当該退職に係る一般の退職手当等の額
その者を雇用保険法第三十七条の三第二項に規定する高年齢受給資格者と、その者の基準勤続期間を同法第十七条第一項に規定する被保険者期間と、当該退職の日を同法第二十条第一項第一号に規定する離職の日と、その者の基準勤続期間の年月数を同法第三十七条の四第三項の規定による期間の年月数とみなして同法の規定を適用した場合に、その者が支給を受けることができる高年齢求職者給付金の額に相当する額
勤続期間六月以上で退職した職員(第七項の規定に該当する者を除く。)であつて、その者を雇用保険法第四条第一項に規定する被保険者とみなしたならば同法第三十七条の二第一項に規定する高年齢被保険者に該当するものが退職の日後失業している場合において、退職した者が一般の退職手当等の支給を受けないときは、前項第二号の規定の例によりその者につき同法の規定を適用した場合にその者が支給を受けることができる高年齢求職者給付金の額に相当する金額を、退職手当として、同法の規定による高年齢求職者給付金の支給の条件に従い、公共職業安定所を通じて支給する。
勤続期間六月以上で退職した職員であつて、雇用保険法第四条第一項に規定する被保険者とみなしたならば同法第三十八条第一項に規定する短期雇用特例被保険者に該当するもののうち、第一号に掲げる額が第二号に掲げる額に満たないものが退職の日後失業している場合には、一般の退職手当等のほか、第二号に掲げる額から第一号に掲げる額を減じた額に相当する金額を、退職手当として、同法の規定による特例一時金の支給の条件に従い、公共職業安定所を通じて支給する。
その者が既に支給を受けた当該退職に係る一般の退職手当等の額
その者を雇用保険法第三十九条第二項に規定する特例受給資格者と、その者の基準勤続期間を同法第十七条第一項に規定する被保険者期間とみなして同法の規定を適用した場合に、その者が支給を受けることができる特例一時金の額に相当する額
勤続期間六月以上で退職した職員であつて、雇用保険法第四条第一項に規定する被保険者とみなしたならば同法第三十八条第一項に規定する短期雇用特例被保険者に該当するものが退職の日後失業している場合において、退職した者が一般の退職手当等の支給を受けないときは、前項第二号の規定の例によりその者につき同法の規定を適用した場合にその者が支給を受けることができる特例一時金の額に相当する金額を、退職手当として、同法の規定による特例一時金の支給の条件に従い、公共職業安定所を通じて支給する。
前二項の規定に該当する者が、これらの規定による退職手当の支給を受ける前に公共職業安定所長の指示した雇用保険法第四十一条第一項に規定する公共職業訓練等を受ける場合には、その者に対しては、前二項の規定による退職手当を支給せず、同条の規定による基本手当の支給の条件に従い、当該公共職業訓練等を受け終わる日までの間に限り、第一項 又は第二項の規定による退職手当を支給する。
第一項、第二項 又は前項に規定する場合のほか、これらの規定による退職手当の支給を受ける者に対しては、次に掲げる場合には、雇用保険法第二十四条から第二十八条までの規定による基本手当の支給の例により、当該基本手当の支給の条件に従い、第一項 又は第二項の退職手当を支給することができる。
その者が公共職業安定所長の指示した雇用保険法第二十四条第一項に規定する公共職業訓練等を受ける場合
その者が次のいずれかに該当する場合
特定退職者であつて、雇用保険法第二十四条の二第一項各号に掲げる者に相当する者として内閣官房令で定める者のいずれかに該当し、かつ、公共職業安定所長が同項に規定する指導基準に照らして再就職を促進するために必要な職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)第四条第四項に規定する職業指導を行うことが適当であると認めたもの
雇用保険法第二十二条第二項に規定する厚生労働省令で定める理由により就職が困難な者であつて、同法第二十四条の二第一項第二号に掲げる者に相当する者として内閣官房令で定める者に該当し、かつ、公共職業安定所長が同項に規定する指導基準に照らして再就職を促進するために必要な職業安定法第四条第四項に規定する職業指導を行うことが適当であると認めたもの
厚生労働大臣が雇用保険法第二十五条第一項の規定による措置を決定した場合
厚生労働大臣が雇用保険法第二十七条第一項の規定による措置を決定した場合
第一項、第二項 及び第四項から前項までに定めるもののほか、第一項 又は第二項の規定による退職手当の支給を受けることができる者で次の各号の規定に該当するものに対しては、雇用保険法第三十六条、第三十七条 及び第五十六条の三から第五十九条までの規定に準じて政令で定めるところにより、それぞれ当該各号に掲げる給付を、退職手当として支給する。
公共職業安定所長の指示した雇用保険法第三十六条に規定する公共職業訓練等を受けている者については、技能習得手当
前号に規定する公共職業訓練等を受けるため、その者により生計を維持されている同居の親族(届出をしていないが、事実上 その者と婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)と別居して寄宿する者については、寄宿手当
公共職業安定所、職業安定法第四条第九項に規定する特定地方公共団体 若しくは同法第十八条の二に規定する職業紹介事業者の紹介した職業に就くため、又は公共職業安定所長の指示した雇用保険法第五十八条第一項に規定する公共職業訓練等を受けるため、その住所 又は居所を変更する者については、移転費
求職活動に伴い雇用保険法第五十九条第一項各号のいずれかに該当する行為をする者については、求職活動支援費
前項の規定は、第四項 又は第五項の規定による退職手当の支給を受けることができる者(第四項 又は第五項の規定により退職手当の支給を受けた者であつて、当該退職手当の支給に係る退職の日の翌日から起算して一年を経過していないものを含む。)及び第六項 又は第七項の規定による退職手当の支給を受けることができる者(第六項 又は第七項の規定により退職手当の支給を受けた者であつて、当該退職手当の支給に係る退職の日の翌日から起算して六箇月を経過していないものを含む。)について準用する。
この場合において、
前項中
「次の各号」とあるのは
「第四号から第六号まで」と、
「雇用保険法第三十六条、第三十七条 及び」とあるのは
「雇用保険法」と
読み替えるものとする。
第十項第三号に掲げる退職手当の支給があつたときは、第一項、第二項 又は第十項の規定の適用については、当該支給があつた金額に相当する日数分の第一項 又は第二項の規定による退職手当の支給があつたものとみなす。
第十項第四号に掲げる退職手当の支給があつたときは、第一項、第二項 又は第十項の規定の適用については、政令で定める日数分の第一項 又は第二項の規定による退職手当の支給があつたものとみなす。
雇用保険法第十条の四の規定は、偽りその他不正の行為によつて第一項、第二項 又は第四項から第十一項までの規定による退職手当の支給を受けた者がある場合について準用する。
本条の規定による退職手当は、雇用保険法の規定によるこれに相当する給付の支給を受ける者に対して支給してはならない。
第四章 退職手当の支給制限等
この章において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
懲戒免職等処分
国家公務員法第八十二条の規定による懲戒免職の処分 その他の職員としての身分を当該職員の非違を理由として失わせる処分をいう。
退職手当管理機関
退職(この法律 その他の法律の規定により、この法律の規定による退職手当を支給しないこととしている退職を除く。以下この章において同じ。)の日におけるイからホまでに掲げる職員の区分に応じ、それぞれイからホまでに定める機関をいう。
国会職員法第一条第一号に規定する各議院事務局の事務総長 両議院の議長が両議院の議院運営委員会の合同審査会に諮つて定める機関
イからニまでに掲げる者以外の職員 国家公務員法 その他の法令の規定(国家公務員法第八十四条第二項(裁判所職員臨時措置法において準用する場合を含む。)を除く。)により当該職員の退職の日において当該職員に対し懲戒免職等処分を行う権限を有していた機関(当該機関がない場合にあつては、懲戒免職等処分 及び この章の規定に基づく処分の性質を考慮して政令で定める機関)
退職をした者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該退職をした者(当該退職をした者が死亡したときは、当該退職に係る一般の退職手当等の額の支払を受ける権利を承継した者)に対し、当該退職をした者が占めていた職の職務 及び責任、当該退職をした者が行つた非違の内容 及び程度、当該非違が公務に対する国民の信頼に及ぼす影響 その他の政令で定める事情を勘案して、当該一般の退職手当等の全部 又は一部を支給しないこととする処分を行うことができる。
国家公務員法第七十六条の規定による失職 又はこれに準ずる退職をした者
退職手当管理機関は、前項の規定による処分を行うときは、その理由を付記した書面により、その旨を当該処分を受けるべき者に通知しなければならない。
退職手当管理機関は、前項の規定による通知をする場合において、当該処分を受けるべき者の所在が知れないときは、当該処分の内容を官報に掲載することをもつて通知に代えることができる。
この場合においては、その掲載した日から起算して二週間を経過した日に、通知が当該処分を受けるべき者に到達したものとみなす。
退職をした者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該退職をした者に対し、当該退職に係る一般の退職手当等の額の支払を差し止める処分を行うものとする。
職員が刑事事件に関し起訴(当該起訴に係る犯罪について禁錮以上の刑が定められているものに限り、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)第六編に規定する略式手続によるものを除く。以下同じ。)をされた場合において、その判決の確定前に退職をしたとき。
退職をした者に対しまだ当該一般の退職手当等の額が支払われていない場合において、当該退職をした者が基礎在職期間中の行為に係る刑事事件に関し起訴をされたとき。
退職をした者に対しまだ当該退職に係る一般の退職手当等の額が支払われていない場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該退職をした者に対し、当該一般の退職手当等の額の支払を差し止める処分を行うことができる。
当該退職をした者の基礎在職期間中の行為に係る刑事事件に関して、その者が逮捕されたとき又は当該退職手当管理機関がその者から聴取した事項 若しくは調査により判明した事実に基づきその者に犯罪があると思料するに至つたときであつて、その者に対し一般の退職手当等の額を支払うことが公務に対する国民の信頼を確保する上で支障を生ずると認めるとき。
当該退職手当管理機関が、当該退職をした者について、当該一般の退職手当等の額の算定の基礎となる職員としての引き続いた在職期間中に懲戒免職等処分を受けるべき行為(在職期間中の職員の非違に当たる行為であつて、その非違の内容 及び程度に照らして懲戒免職等処分に値することが明らかなものをいう。以下同じ。)をしたことを疑うに足りる相当な理由があると思料するに至つたとき。
死亡による退職をした者の遺族(退職をした者(死亡による退職の場合には、その遺族)が当該退職に係る一般の退職手当等の額の支払を受ける前に死亡したことにより当該一般の退職手当等の額の支払を受ける権利を承継した者を含む。以下 この項において同じ。)に対しまだ当該一般の退職手当等の額が支払われていない場合において、前項第二号に該当するときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該遺族に対し、当該一般の退職手当等の額の支払を差し止める処分を行うことができる。
前三項の規定による一般の退職手当等の額の支払を差し止める処分(以下「支払差止処分」という。)を受けた者は、行政不服審査法(平成二十六年法律第六十八号)第十八条第一項本文に規定する期間が経過した後においては、当該支払差止処分後の事情の変化を理由に、当該支払差止処分を行つた退職手当管理機関に対し、その取消しを申し立てることができる。
第一項 又は第二項の規定による支払差止処分を行つた退職手当管理機関は、次の各号のいずれかに該当するに至つた場合には、速やかに当該支払差止処分を取り消さなければならない。
ただし、第三号に該当する場合において、当該支払差止処分を受けた者がその者の基礎在職期間中の行為に係る刑事事件に関し現に逮捕されているときその他これを取り消すことが支払差止処分の目的に明らかに反すると認めるときは、この限りでない。
当該支払差止処分を受けた者について、当該支払差止処分の理由となつた起訴 又は行為に係る刑事事件につき、判決が確定した場合(禁錮以上の刑に処せられた場合 及び無罪の判決が確定した場合を除く。)又は公訴を提起しない処分があつた場合であつて、次条第一項の規定による処分を受けることなく、当該判決が確定した日 又は当該公訴を提起しない処分があつた日から六月を経過した場合
当該支払差止処分を受けた者について、その者の基礎在職期間中の行為に係る刑事事件に関し起訴をされることなく、かつ、次条第一項の規定による処分を受けることなく、当該支払差止処分を受けた日から一年を経過した場合
第三項の規定による支払差止処分を行つた退職手当管理機関は、当該支払差止処分を受けた者が次条第二項の規定による処分を受けることなく当該支払差止処分を受けた日から一年を経過した場合には、速やかに当該支払差止処分を取り消さなければならない。
前二項の規定は、当該支払差止処分を行つた退職手当管理機関が、当該支払差止処分後に判明した事実 又は生じた事情に基づき、当該一般の退職手当等の額の支払を差し止める必要がなくなつたとして当該支払差止処分を取り消すことを妨げるものではない。
第一項 又は第二項の規定による支払差止処分を受けた者に対する第十条の規定の適用については、当該支払差止処分が取り消されるまでの間、その者は、一般の退職手当等の支給を受けない者とみなす。
第一項 又は第二項の規定による支払差止処分を受けた者が当該支払差止処分が取り消されたことにより当該一般の退職手当等の額の支払を受ける場合(これらの規定による支払差止処分を受けた者が死亡した場合において、当該一般の退職手当等の額の支払を受ける権利を承継した者が第三項の規定による支払差止処分を受けることなく当該一般の退職手当等の額の支払を受けるに至つたときを含む。)において、当該退職をした者が既に第十条の規定による退職手当の額の支払を受けているときは、当該一般の退職手当等の額から既に支払を受けた同条の規定による退職手当の額を控除するものとする。
この場合において、当該一般の退職手当等の額が既に支払を受けた同条の規定による退職手当の額以下であるときは、当該一般の退職手当等は、支払わない。
前条第二項 及び第三項の規定は、支払差止処分について準用する。
退職をした者に対しまだ当該退職に係る一般の退職手当等の額が支払われていない場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該退職をした者(第一号 又は第二号に該当する場合において、当該退職をした者が死亡したときは、当該一般の退職手当等の額の支払を受ける権利を承継した者)に対し、第十二条第一項に規定する政令で定める事情 及び同項各号に規定する退職をした場合の一般の退職手当等の額との権衡を勘案して、当該一般の退職手当等の全部 又は一部を支給しないこととする処分を行うことができる。
当該退職をした者が刑事事件(当該退職後に起訴をされた場合にあつては、基礎在職期間中の行為に係る刑事事件に限る。)に関し当該退職後に禁錮以上の刑に処せられたとき。
当該退職をした者が当該一般の退職手当等の額の算定の基礎となる職員としての引き続いた在職期間中の行為に関し国家公務員法第八十二条第二項(裁判所職員臨時措置法において準用する場合を含む。)、自衛隊法第四十六条第二項 又は国会職員法第二十八条第二項の規定による懲戒免職等処分(以下「定年前再任用短時間勤務職員等に対する免職処分」という。)を受けたとき。
当該退職手当管理機関が、当該退職をした者(定年前再任用短時間勤務職員等に対する免職処分の対象となる者を除く。)について、当該退職後に当該一般の退職手当等の額の算定の基礎となる職員としての引き続いた在職期間中に懲戒免職等処分を受けるべき行為をしたと認めたとき。
死亡による退職をした者の遺族(退職をした者(死亡による退職の場合には、その遺族)が当該退職に係る一般の退職手当等の額の支払を受ける前に死亡したことにより当該一般の退職手当等の額の支払を受ける権利を承継した者を含む。以下 この項において同じ。)に対しまだ当該一般の退職手当等の額が支払われていない場合において、前項第三号に該当するときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該遺族に対し、第十二条第一項に規定する政令で定める事情を勘案して、当該一般の退職手当等の全部 又は一部を支給しないこととする処分を行うことができる。
退職手当管理機関は、第一項第三号 又は前項の規定による処分を行おうとするときは、当該処分を受けるべき者の意見を聴取しなければならない。
行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章第二節(第二十八条を除く。)の規定は、前項の規定による意見の聴取について準用する。
第十二条第二項 及び第三項の規定は、第一項 及び第二項の規定による処分について準用する。
支払差止処分に係る一般の退職手当等に関し第一項 又は第二項の規定により当該一般の退職手当等の一部を支給しないこととする処分が行われたときは、当該支払差止処分は、取り消されたものとみなす。
退職をした者に対し当該退職に係る一般の退職手当等の額が支払われた後において、次の各号のいずれかに該当するときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該退職をした者に対し、第十二条第一項に規定する政令で定める事情のほか、当該退職をした者の生計の状況を勘案して、当該一般の退職手当等の額(当該退職をした者が当該一般の退職手当等の支給を受けていなければ第十条第二項、第五項 又は第七項の規定による退職手当の支給を受けることができた者(次条 及び第十七条において「失業手当受給可能者」という。)であつた場合には、これらの規定により算出される金額(次条 及び第十七条において「失業者退職手当額」という。)を除く。)の全部 又は一部の返納を命ずる処分を行うことができる。
当該退職手当管理機関が、当該退職をした者(定年前再任用短時間勤務職員等に対する免職処分の対象となる職員を除く。)について、当該一般の退職手当等の額の算定の基礎となる職員としての引き続いた在職期間中に懲戒免職等処分を受けるべき行為をしたと認めたとき。
前項の規定にかかわらず、当該退職をした者が第十条第一項、第四項 又は第六項の規定による退職手当の額の支払を受けている場合(受けることができる場合を含む。)における当該退職に係る一般の退職手当等については、当該退職に係る退職手当管理機関は、前項の規定による処分を行うことができない。
第一項第三号に該当するときにおける同項の規定による処分は、当該退職の日から五年以内に限り、行うことができる。
退職手当管理機関は、第一項の規定による処分を行おうとするときは、当該処分を受けるべき者の意見を聴取しなければならない。
行政手続法第三章第二節(第二十八条を除く。)の規定は、前項の規定による意見の聴取について準用する。
第十二条第二項の規定は、第一項の規定による処分について準用する。
死亡による退職をした者の遺族(退職をした者(死亡による退職の場合には、その遺族)が当該退職に係る一般の退職手当等の額の支払を受ける前に死亡したことにより当該一般の退職手当等の額の支払を受ける権利を承継した者を含む。以下 この項において同じ。)に対し当該一般の退職手当等の額が支払われた後において、前条第一項第三号に該当するときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該遺族に対し、当該退職の日から一年以内に限り、第十二条第一項に規定する政令で定める事情のほか、当該遺族の生計の状況を勘案して、当該一般の退職手当等の額(当該退職をした者が失業手当受給可能者であつた場合にあつては、失業者退職手当額を除く。)の全部 又は一部の返納を命ずる処分を行うことができる。
第十二条第二項 並びに前条第二項 及び第四項の規定は、前項の規定による処分について準用する。
行政手続法第三章第二節(第二十八条を除く。)の規定は、前項において準用する前条第四項の規定による意見の聴取について準用する。
退職をした者(死亡による退職の場合には、その遺族)に対し当該退職に係る一般の退職手当等の額が支払われた後において、当該一般の退職手当等の額の支払を受けた者(以下この条において「退職手当の受給者」という。)が当該退職の日から六月以内に第十五条第一項 又は前条第一項の規定による処分を受けることなく死亡した場合(次項から第五項までに規定する場合を除く。)において、当該退職に係る退職手当管理機関が、当該退職手当の受給者の相続人(包括受遺者を含む。以下 この項から第六項までにおいて同じ。)に対し、当該退職の日から六月以内に、当該退職をした者が当該一般の退職手当等の額の算定の基礎となる職員としての引き続いた在職期間中に懲戒免職等処分を受けるべき行為をしたことを疑うに足りる相当な理由がある旨の通知をしたときは、当該退職手当管理機関は、当該通知が当該相続人に到達した日から六月以内に限り、当該相続人に対し、当該退職をした者が当該一般の退職手当等の額の算定の基礎となる職員としての引き続いた在職期間中に懲戒免職等処分を受けるべき行為をしたと認められることを理由として、当該一般の退職手当等の額(当該退職をした者が失業手当受給可能者であつた場合には、失業者退職手当額を除く。)の全部 又は一部に相当する額の納付を命ずる処分を行うことができる。
退職手当の受給者が、当該退職の日から六月以内に第十五条第五項 又は前条第三項において準用する行政手続法第十五条第一項の規定による通知を受けた場合において、第十五条第一項 又は前条第一項の規定による処分を受けることなく死亡したとき(次項から第五項までに規定する場合を除く。)は、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該退職手当の受給者の死亡の日から六月以内に限り、当該退職手当の受給者の相続人に対し、当該退職をした者が当該退職に係る一般の退職手当等の額の算定の基礎となる職員としての引き続いた在職期間中に懲戒免職等処分を受けるべき行為をしたと認められることを理由として、当該一般の退職手当等の額(当該退職をした者が失業手当受給可能者であつた場合には、失業者退職手当額を除く。)の全部 又は一部に相当する額の納付を命ずる処分を行うことができる。
退職手当の受給者(遺族を除く。以下 この項から第五項までにおいて同じ。)が、当該退職の日から六月以内に基礎在職期間中の行為に係る刑事事件に関し起訴をされた場合(第十三条第一項第一号に該当する場合を含む。次項において同じ。)において、当該刑事事件につき判決が確定することなく、かつ、第十五条第一項の規定による処分を受けることなく死亡したときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該退職手当の受給者の死亡の日から六月以内に限り、当該退職手当の受給者の相続人に対し、当該退職をした者が当該退職に係る一般の退職手当等の額の算定の基礎となる職員としての引き続いた在職期間中に懲戒免職等処分を受けるべき行為をしたと認められることを理由として、当該一般の退職手当等の額(当該退職をした者が失業手当受給可能者であつた場合には、失業者退職手当額を除く。)の全部 又は一部に相当する額の納付を命ずる処分を行うことができる。
退職手当の受給者が、当該退職の日から六月以内に基礎在職期間中の行為に係る刑事事件に関し起訴をされた場合において、当該刑事事件に関し禁錮以上の刑に処せられた後において第十五条第一項の規定による処分を受けることなく死亡したときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該退職手当の受給者の死亡の日から六月以内に限り、当該退職手当の受給者の相続人に対し、当該退職をした者が当該刑事事件に関し禁錮以上の刑に処せられたことを理由として、当該一般の退職手当等の額(当該退職をした者が失業手当受給可能者であつた場合には、失業者退職手当額を除く。)の全部 又は一部に相当する額の納付を命ずる処分を行うことができる。
退職手当の受給者が、当該退職の日から六月以内に当該退職に係る一般の退職手当等の額の算定の基礎となる職員としての引き続いた在職期間中の行為に関し定年前再任用短時間勤務職員等に対する免職処分を受けた場合において、第十五条第一項の規定による処分を受けることなく死亡したときは、当該退職に係る退職手当管理機関は、当該退職手当の受給者の死亡の日から六月以内に限り、当該退職手当の受給者の相続人に対し、当該退職をした者が当該行為に関し定年前再任用短時間勤務職員等に対する免職処分を受けたことを理由として、当該一般の退職手当等の額(当該退職をした者が失業手当受給可能者であつた場合には、失業者退職手当額を除く。)の全部 又は一部に相当する額の納付を命ずる処分を行うことができる。
前各項の規定による処分に基づき納付する金額は、第十二条第一項に規定する政令で定める事情のほか、当該退職手当の受給者の相続財産の額、当該退職手当の受給者の相続人の生計の状況 その他の政令で定める事情を勘案して、定めるものとする。
この場合において、当該相続人が二人以上あるときは、各相続人が納付する金額の合計額は、当該一般の退職手当等の額を超えることとなつてはならない。
第十二条第二項 並びに第十五条第二項 及び第四項の規定は、第一項から第五項までの規定による処分について準用する。
行政手続法第三章第二節(第二十八条を除く。)の規定は、前項において準用する第十五条第四項の規定による意見の聴取について準用する。
前項に定めるもののほか、退職手当審査会の組織 及び委員 その他の職員 その他退職手当審査会に関し必要な事項については、政令で定める。
退職手当管理機関(第五項から第七項までに規定する退職手当管理機関を除く。)は、第十四条第一項第三号 若しくは第二項、第十五条第一項、第十六条第一項 又は第十七条第一項から第五項までの規定による処分(以下この条において「退職手当の支給制限等の処分」という。)を行おうとするときは、退職手当審査会に諮問しなければならない。
退職手当審査会は、第十四条第二項、第十六条第一項 又は第十七条第一項から第五項までの規定による処分を受けるべき者から申立てがあつた場合には、当該処分を受けるべき者に口頭で意見を述べる機会を与えなければならない。
前各項の規定は、国会職員法第一条に規定する国会職員に係る退職手当管理機関が退職手当の支給制限等の処分を行おうとするときについて準用する。
この場合において、
これらの規定中
「退職手当審査会」とあるのは、
「両議院の議長が両議院の議院運営委員会の合同審査会に諮つて定める機関」と
読み替えるものとする。
第一項から第四項までの規定は、裁判官 又は裁判所の職員に係る退職手当管理機関が退職手当の支給制限等の処分を行おうとするときについて準用する。
この場合において、
これらの規定中
「退職手当審査会」とあるのは、
「最高裁判所規則で定める機関」と
読み替えるものとする。
第一項から第四項までの規定は、会計検査院の検査官 又は職員に係る退職手当管理機関が退職手当の支給制限等の処分を行おうとするときについて準用する。
この場合において、
これらの規定中
「退職手当審査会」とあるのは、
「会計検査院規則で定める機関」と
読み替えるものとする。
第五章 雑則
職員が退職した場合(第十二条第一項各号のいずれかに該当する場合を除く。)において、その者が退職の日 又はその翌日に再び職員となつたときは、この法律の規定による退職手当は、支給しない。
職員が、機構の改革、施設の移譲 その他の事由によつて、引き続いて地方公務員となり、地方公共団体 又は地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第二条第二項に規定する特定地方独立行政法人(以下 この項において「特定地方独立行政法人」という。)に就職した場合において、その者の職員としての勤続期間が、当該地方公共団体の退職手当に関する規定 又は当該特定地方独立行政法人の退職手当の支給の基準(同法第四十八条第二項 又は第五十一条第二項に規定する基準をいう。)によりその者の当該地方公共団体 又は特定地方独立行政法人における地方公務員としての勤続期間に通算されることに定められているときは、この法律による退職手当は、支給しない。
職員が第七条の二第一項の規定に該当する退職をし、かつ、引き続いて公庫等職員となつた場合 又は同条第二項の規定に該当する職員が退職し、かつ、引き続いて公庫等職員となつた場合においては、政令で定める場合を除き、この法律の規定による退職手当は、支給しない。
職員が第八条第一項の規定に該当する退職をし、かつ、引き続いて独立行政法人等役員となつた場合 又は同条第二項の規定に該当する職員が退職し、かつ、引き続いて独立行政法人等役員となつた場合においては、政令で定める場合を除き、この法律の規定による退職手当は、支給しない。