文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に関する法律

令和二年法律第十八号
分類 法律
カテゴリ   観光
@ 施行日 : 令和三年六月十四日 ( 2021年 6月14日 )
@ 最終更新 : 令和三年法律第二十二号による改正
最終編集日 : 2023年 03月15日 10時11分

T
  • 第一章 総則

  • 第二章 基本方針

  • 第三章 文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光を推進するための措置

    • 第一節 拠点計画の認定等
    • 第二節 認定拠点計画に基づく事業に対する特別の措置
    • 第三節 地域計画の認定等
    • 第四節 認定地域計画に基づく事業に対する特別の措置
    • 第五節 国等の援助等
  • 第四章 雑則

  • 第五章 罰則

第一章 総則

1項
この法律は、文化 及び観光の振興 並びに個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現を図る上で文化についての理解を深める機会の拡大 及びこれによる国内外からの観光旅客の来訪の促進が重要となっていることに鑑み、文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光を推進するため、主務大臣による基本方針の策定 並びに拠点計画 及び地域計画の認定、当該認定を受けた拠点計画 又は地域計画に基づく事業に対する特別の措置 その他の地域における文化観光を推進するために必要な措置について定め、もって豊かな国民生活の実現と国民経済の発展に寄与することを目的とする。
1項

この法律において「文化観光」とは、有形 又は無形の文化的所産 その他の文化に関する資源(以下「文化資源」という。)の観覧、文化資源に関する体験活動 その他の活動を通じて文化についての理解を深めることを目的とする観光をいう。

2項

この法律において「文化観光拠点施設」とは、文化資源の保存 及び活用を行う施設(以下「文化資源保存活用施設」という。)のうち、主務省令で定めるところにより、国内外からの観光旅客が文化についての理解を深めることに資するよう当該文化資源の解説 及び紹介をするとともに、当該文化資源保存活用施設の所在する地域に係る文化観光の推進に関する事業を行う者(以下「文化観光推進事業者」という。)と連携することにより、当該地域における文化観光の推進の拠点となるものをいう。

3項

この法律において「文化観光拠点施設機能強化事業」とは、文化資源保存活用施設の文化観光拠点施設としての機能の強化に資する事業であって、次に掲げるものをいう。

一 号
文化資源保存活用施設における文化資源の魅力の増進に関する事業
二 号
文化資源保存活用施設における情報通信技術を活用した展示、外国語による情報の提供 その他の国内外からの観光旅客が文化についての理解を深めることに資する措置に関する事業
三 号
文化資源保存活用施設に来訪する国内外からの観光旅客の移動の利便の増進 その他の文化資源保存活用施設の利用に係る文化観光に関する利便の増進に関する事業
四 号
文化資源保存活用施設が保存 及び活用を行う文化資源に関する工芸品、食品 その他の物品の販売 又は提供に関する事業
五 号
国内外における文化資源保存活用施設の宣伝に関する事業
六 号

前各号の事業に必要な施設 又は設備の整備に関する事業

七 号
その他文化資源保存活用施設の文化観光拠点施設としての機能の強化に資する事業として主務省令で定めるもの
4項

この法律において「地域文化観光推進事業」とは、文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の総合的かつ一体的な推進に資する事業であって、次に掲げるものをいう。

一 号
地域における文化資源の総合的な魅力の増進に関する事業
二 号
地域内を移動する国内外からの観光旅客の移動の利便の増進 その他の地域における文化観光に関する利便の増進に関する事業
三 号
地域における文化観光拠点施設 その他の文化資源保存活用施設と飲食店、販売施設、宿泊施設 その他の国内外からの観光旅客の利便に供する施設との連携の促進に関する事業
四 号
国内外における地域の宣伝に関する事業
五 号

前各号の事業に必要な施設 又は設備の整備に関する事業

六 号
その他文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の総合的かつ一体的な推進に資する事業として主務省令で定めるもの

第二章 基本方針

1項

主務大臣は、文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に関する基本方針(以下単に「基本方針」という。)を定めるものとする。

2項
基本方針は、次に掲げる事項について定めるものとする。
一 号
文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進の意義 及び目標に関する事項
二 号
文化観光拠点施設機能強化事業に関する基本的な事項
三 号
地域文化観光推進事業に関する基本的な事項
四 号

次条第一項に規定する拠点計画の同条第三項の認定に関する基本的な事項

五 号

第十二条第一項に規定する地域計画の同条第四項の認定に関する基本的な事項

六 号
関連する文化の振興に関する施策 及び観光の振興に関する施策との連携に関する基本的な事項
七 号
その他文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に関する重要事項
3項

主務大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更しようとするときは、あらかじめ関係行政機関の長に協議しなければならない。

4項
主務大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するものとする。

第三章 文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光を推進するための措置

第一節 拠点計画の認定等

1項

文化資源保存活用施設の設置者は、基本方針に基づき、主務省令で定めるところにより、文化観光拠点施設機能強化事業を実施しようとする文化観光推進事業者と共同して、その設置する文化資源保存活用施設の文化観光拠点施設としての機能の強化に関する計画(以下「拠点計画」という。)を作成し、主務大臣の認定を申請することができる。

2項
拠点計画には、次に掲げる事項を記載するものとする。
一 号
当該文化資源保存活用施設の文化観光拠点施設としての機能の強化に関する基本的な方針
二 号
拠点計画の目標
三 号

前号の目標を達成するために行う文化観光拠点施設機能強化事業の内容、実施主体 及び実施時期

四 号
文化観光拠点施設機能強化事業を行うのに必要な資金の額 及び その調達方法
五 号
計画期間
六 号
その他主務省令で定める事項
3項

主務大臣は、第一項の規定による認定の申請があった場合において、当該申請に係る拠点計画が次の各号いずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。

一 号
基本方針に照らして適切なものであること。
二 号
当該拠点計画の実施が当該文化資源保存活用施設の文化観光拠点施設としての機能の強化に寄与するものであると認められること。
三 号
円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
四 号

第十二条第四項の認定(第十三条第一項の変更の認定を含む。)を受けた第十二条第一項に規定する地域計画(変更があったときは、その変更後のもの。以下 この号において同じ。)が当該文化資源保存活用施設の所在する地域について定められているときは、当該地域計画に照らして適切なものであること。

4項

主務大臣は、拠点計画の認定をしようとするときは、あらかじめ、当該拠点計画に係る文化観光拠点施設機能強化事業がその区域内において行われることとなる市町村(特別区を含む。以下同じ。)及び都道府県の意見を聴かなければならない。

5項

主務大臣は、第三項の認定をしたときは、主務省令で定めるところにより、当該認定に係る拠点計画の内容を公表するものとする。

1項

前条第三項の認定を受けた拠点計画の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く)をしようとするときは、文化資源保存活用施設の設置者は、文化観光拠点施設機能強化事業を実施しようとする文化観光推進事業者と共同して、主務大臣の認定を受けなければならない。

2項

前条第三項から第五項までの規定は、前項の認定について準用する。

1項

主務大臣は、第四条第三項の認定(前条第一項の変更の認定を含む。以下同じ。)を受けた者に対し、当該認定を受けた拠点計画(変更があったときは、その変更後のもの。以下「認定拠点計画」という。)の実施の状況について報告を求めることができる。

1項

主務大臣は、認定拠点計画が第四条第三項各号いずれかに適合しなくなったと認めるときは、その認定を取り消すことができる。

2項

主務大臣は、前項の規定により認定を取り消したときは、遅滞なく、その旨を公表するものとする。

第二節 認定拠点計画に基づく事業に対する特別の措置

1項

文化観光拠点施設機能強化事業を実施しようとする者が、文化資源保存活用施設に来訪する国内外からの観光旅客の移動の利便の増進に関する事業であって当該観光旅客を対象とする共通乗車船券(二以上の運送事業者が期間、区間 その他の条件を定めて共同で発行する証票であって、その証票を提示することにより、当該条件の範囲内で、当該各運送事業者の運送サービスの提供を受けることができるものをいう。)に係る運賃 又は料金の割引を行うものに関する事項が記載された拠点計画について、第四条第三項の認定を受けた場合において、認定拠点計画に従って当該事業を実施しようとするときは、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、その旨を共同で国土交通大臣に届け出ることができる。

2項

前項の規定による届出をした者は、鉄道事業法昭和六十一年法律第九十二号)第十六条第三項後段 若しくは第三十六条後段、軌道法大正十年法律第七十六号)第十一条第二項、道路運送法昭和二十六年法律第百八十三号第九条第三項後段、海上運送法昭和二十四年法律第百八十七号)第八条第一項後段(同法第二十三条において準用する場合を含む。)又は航空法昭和二十七年法律第二百三十一号)第百五条第一項後段の規定による届出をしたものとみなす。

1項

文化観光拠点施設機能強化事業を実施しようとする者であって道路運送法第三条第一号イに掲げる一般乗合旅客自動車運送事業を経営するものが、文化資源保存活用施設に来訪する国内外からの観光旅客の移動の利便の増進に関する事業であって運行回数の増加 その他の国土交通省令で定めるものに関する事項が記載された拠点計画について、第四条第三項の認定を受けた場合において、認定拠点計画に従って当該事業を実施するに当たり、同法第十五条第一項の認可を受けなければならないとき 又は同条第三項 若しくは同法第十五条の三第二項の規定による届出を行わなければならないときは、これらの規定にかかわらず、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出ることをもって足りる。

1項

文化観光拠点施設機能強化事業を実施しようとする者が、文化資源保存活用施設に来訪する国内外からの観光旅客の移動の利便の増進を図るために実施する海上運送法第十九条の五第一項に規定する人の運送をする貨物定期航路事業 又は同法第二十条第二項に規定する人の運送をする不定期航路事業であって事業の開始 その他の国土交通省令で定めるものに関する事項が記載された拠点計画について、第四条第三項の認定を受けた場合において、認定拠点計画に従って当該事業を実施するに当たり、同法第十九条の五第一項 又は第二十条第二項の規定による届出を行わなければならないときは、これらの規定による届出をしたものとみなす。

2項

文化観光拠点施設機能強化事業を実施しようとする者であって海上運送法第二条第五項に規定する一般旅客定期航路事業を営むものが、文化資源保存活用施設に来訪する国内外からの観光旅客の移動の利便の増進に関する事業であって運航回数の増加 その他の国土交通省令で定めるものに関する事項が記載された拠点計画について、第四条第三項の認定を受けた場合において、認定拠点計画に従って当該事業を実施するに当たり、同法第十一条の二第一項の規定による届出を行わなければならないとき又は同条第二項の認可を受けなければならないときは、これらの規定にかかわらず、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出ることをもって足りる。

第三節 地域計画の認定等

1項

市町村 又は都道府県は、単独で又は共同して、当該市町村 又は都道府県の区域内について、文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の総合的かつ一体的な推進を図るために必要な協議を行うための協議会(以下単に「協議会」という。)を組織することができる。

2項
協議会は、次に掲げる者をもって構成する。
一 号
当該市町村 又は都道府県
二 号
当該市町村 又は都道府県の区域に所在する文化観光拠点施設 その他の文化資源保存活用施設の設置者
三 号
当該市町村 又は都道府県の区域に係る文化観光推進事業者
四 号
関係する住民、学識経験者、商工関係団体 その他の当該市町村 又は都道府県が必要と認める者
3項

文化観光拠点施設(文化観光拠点施設でない文化資源保存活用施設であって、その設置者が文化観光拠点施設にしようとするものを含む。以下 この項において同じ。)の設置者は、その文化観光拠点施設の所在する地域における文化観光の推進に関して協議を行う協議会が組織されていない場合にあっては、市町村 又は都道府県に対して、協議会を組織するよう要請することができる。

4項

市町村 又は都道府県は、第一項の規定により協議会を組織したときは、遅滞なく、主務省令で定めるところにより、その旨を公表しなければならない。

5項

第二項第二号 及び第三号に掲げる者であって協議会の構成員でないものは、第一項の規定により協議会を組織する市町村 又は都道府県に対して、自己を協議会の構成員として加えるよう申し出ることができる。

6項

前項の規定による申出を受けた市町村 又は都道府県は、正当な理由がある場合を除き、当該申出に応じなければならない。

7項

協議会は、必要があると認めるときは、関係行政機関に対して、資料の提供、意見の表明、説明 その他必要な協力を求めることができる。

8項

協議会において協議が調った事項については、協議会の構成員は、その協議の結果を尊重しなければならない。

9項

前各項に定めるもののほか、協議会の運営に関し必要な事項は、協議会が定める。

1項

協議会において、基本方針に基づき、主務省令で定めるところにより、当該協議会の構成員である市町村 又は都道府県の区域内について、文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の総合的かつ一体的な推進に関する計画(以下「地域計画」という。)を作成したときは、当該市町村 又は都道府県、当該地域計画において中核とする文化観光拠点施設の設置者 及び当該地域計画に記載された地域文化観光推進事業の実施主体である文化観光推進事業者は、共同で、主務大臣の認定を申請することができる。

2項
地域計画には、次に掲げる事項を記載するものとする。
一 号

地域計画の区域(以下「計画区域」という。

二 号
中核とする文化観光拠点施設の名称 及び位置
三 号
計画区域における文化観光拠点施設を中核とした文化観光の総合的かつ一体的な推進に関する基本的な方針
四 号
地域計画の目標
五 号

前号の目標を達成するために行う地域文化観光推進事業の内容、実施主体 及び実施時期

六 号
地域文化観光推進事業を行うのに必要な資金の額 及び その調達方法
七 号
計画期間
八 号
その他主務省令で定める事項
3項

地域計画は、国土形成計画 その他法律の規定による地域振興に関する計画 並びに都市計画 及び都市計画法昭和四十三年法律第百号第十八条の二に規定する市町村の都市計画に関する基本的な方針との調和が保たれたものでなければならない。

4項

主務大臣は、第一項の規定による認定の申請があった場合において、当該申請に係る地域計画が次の各号いずれにも適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。

一 号
基本方針に照らして適切なものであること。
二 号
当該地域計画の実施が計画区域における文化観光拠点施設を中核とした文化観光の総合的かつ一体的な推進に寄与するものであると認められること。
三 号
円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであること。
5項

主務大臣は、前項の認定をしたときは、主務省令で定めるところにより、当該認定に係る地域計画の内容を公表するものとする。

1項

前条第四項の認定を受けた地域計画の変更(主務省令で定める軽微な変更を除く。以下 この項において同じ。)をしようとするときは、協議会において当該変更に係る地域計画を作成し、市町村 又は都道府県、当該地域計画において中核とする文化観光拠点施設の設置者 及び当該地域計画に記載された地域文化観光推進事業の実施主体である文化観光推進事業者は、共同で、主務大臣の認定を受けなければならない。

2項

前条第四項 及び第五項の規定は、前項の認定について準用する。

1項

主務大臣は、第十二条第四項の認定(前条第一項の変更の認定を含む。以下同じ。)を受けた者に対し、当該認定を受けた地域計画(変更があったときは、その変更後のもの。以下「認定地域計画」という。)の実施の状況について報告を求めることができる。

1項

主務大臣は、認定地域計画が第十二条第四項各号いずれかに適合しなくなったと認めるときは、その認定を取り消すことができる。

2項

主務大臣は、前項の規定により認定を取り消したときは、遅滞なく、その旨を公表するものとする。

第四節 認定地域計画に基づく事業に対する特別の措置

1項

地域文化観光推進事業を実施しようとする市町村 又は都道府県が、地域における文化資源の総合的な魅力の増進に関する事業であって、計画区域内に存する文化財について専門的な調査を行い、当該調査に基づき必要な保存 及び活用のための措置を行うものに関する事項が記載された地域計画について第十二条第四項の認定を受けた場合には、当該市町村 又は都道府県の教育委員会(地方文化財保護審議会を置くものに限る。以下この条において同じ。)(地方教育行政の組織及び運営に関する法律昭和三十一年法律第百六十二号第二十三条第一項の条例の定めるところによりその長が文化財の保護に関する事務を管理し、及び執行することとされた地方公共団体にあっては、その長。以下この条において同じ。)は、当該文化財であって文化財保護法昭和二十五年法律第二百十四号第五十七条第一項第七十六条の七第一項第九十条第一項第九十条の五第一項 又は第百三十二条第一項の規定により登録されることが適当であると思料するものがあるときは、文部科学省令で定めるところにより、文部科学大臣に対し、当該文化財を文化財登録原簿に登録することを提案することができる。

2項

市町村 又は都道府県の教育委員会は、前項の規定による提案をしようとするときは、あらかじめ、地方文化財保護審議会の意見を聴かなければならない。

3項

文部科学大臣は、第一項の規定による提案が行われた場合において、当該提案に係る文化財について文化財保護法第五十七条第一項第七十六条の七第一項第九十条第一項第九十条の五第一項 又は第百三十二条第一項の規定による登録をしないこととしたときは、遅滞なく、その旨 及び その理由を当該提案をした市町村 又は都道府県の教育委員会に通知しなければならない。

1項

第八条から第十条までの規定は、地域文化観光推進事業を実施しようとする者が地域内を移動する国内外からの観光旅客の移動の利便の増進に関する事業に関する事項が記載された地域計画について第十二条第四項の認定を受けた場合について準用する。

第五節 国等の援助等

1項

国 及び地方公共団体は、第四条第三項の認定を受けた者 又は第十二条第四項の認定を受けた者に対し、認定拠点計画 又は認定地域計画の円滑かつ確実な実施に関し必要な助言 その他の援助を行うように努めなければならない。

2項

前項に定めるもののほか、国、地方公共団体、文化資源保存活用施設の設置者 及び文化観光推進事業者は、文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に関し相互に連携を図りながら協力しなければならない。

1項

独立行政法人国立科学博物館、独立行政法人国立美術館、独立行政法人国立文化財機構 及び独立行政法人日本芸術文化振興会は、第四条第三項の認定を受けた文化資源保存活用施設の設置者 又は第十二条第四項の認定を受けた市町村 若しくは都道府県 若しくは文化資源保存活用施設の設置者に対し、その求めに応じ、認定拠点計画 又は認定地域計画に係る文化資源保存活用施設について、情報通信技術を活用した展示、外国語による情報の提供 その他の国内外からの観光旅客が文化についての理解を深めることに資する措置の実施に必要な助言 その他の援助を行うよう努めなければならない。

1項

独立行政法人国際観光振興機構は、国外からの観光旅客の来訪を促進するため、認定拠点計画に係る文化観光拠点施設 及び認定地域計画の計画区域について、海外における宣伝を行うほか、これに関連して第四条第三項の認定を受けた者 又は第十二条第四項の認定を受けた者に対し、その求めに応じ、海外における宣伝に関する助言 その他の措置を講ずるよう努めなければならない。

1項

国、独立行政法人国立科学博物館、独立行政法人国立美術館 及び独立行政法人国立文化財機構は、文化観光拠点施設を中核とした地域における文化観光の推進に資するため、その所有する資料を文化観光拠点施設において公開の用に供するため出品するよう当該文化観光拠点施設の設置者から求めがあった場合には、これに協力するよう努めなければならない。

第四章 雑則

1項
この法律における主務大臣は、文部科学大臣 及び国土交通大臣とする。
2項
この法律における主務省令は、主務大臣の発する命令とする。
3項
この法律に規定する国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、その一部を地方運輸局長に委任することができる。
1項

この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続 その他 この法律の施行に関し必要な事項は、主務省令で定める。

第五章 罰則

1項

第六条 又は第十四条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした場合には、その違反行為をした者は、三十万円以下の罰金に処する。

2項

法人の代表者 又は法人 若しくは人の代理人、使用人 その他の従業者が、その法人 又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人 又は人に対して同項の刑を科する。