会社法

# 平成十七年法律第八十六号 #

第三章 新株予約権

分類 法律
カテゴリ   民事
@ 施行日 : 令和八年八月十二日 ( 2026年 8月12日 )
@ 最終更新 : 令和八年法律第六十四号
最終編集日 : 2026年 10月24日 09時53分


第一節 総則

1項

株式会社が新株予約権を発行するときは、次に掲げる事項を当該新株予約権の内容としなければならない。

一 号

当該新株予約権の目的である株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類 及び種類ごとの数)又はその数の算定方法

二 号

当該新株予約権の行使に際して出資される財産の価額又はその算定方法

三 号

金銭以外の財産を当該新株予約権の行使に際してする出資の目的とするときは、その旨 並びに当該財産の内容 及び価額

四 号

当該新株予約権を行使することができる期間

五 号

当該新株予約権の行使により株式を発行する場合における増加する資本金 及び資本準備金に関する事項

六 号

譲渡による当該新株予約権の取得について当該株式会社の承認を要することとするときは、その旨

七 号

当該新株予約権について、当該株式会社が一定の事由が生じたことを条件としてこれを取得することができることとするときは、次に掲げる事項

イ

一定の事由が生じた日に当該株式会社がその新株予約権を取得する旨 及び その事由

ロ

当該株式会社が別に定める日が到来することをもってイの事由とするときは、その旨

ハ

イの事由が生じた日にイの新株予約権の一部を取得することとするときは、その旨 及び取得する新株予約権の一部の決定の方法

ニ

イの新株予約権を取得するのと引換えに当該新株予約権の新株予約権者に対して当該株式会社の株式を交付するときは、当該株式の数(種類株式発行会社にあっては、株式の種類 及び種類ごとの数) 又はその算定方法

ホ

イの新株予約権を取得するのと引換えに当該新株予約権の新株予約権者に対して当該株式会社の社債(新株予約権付社債についてのものを除く。)を交付するときは、当該社債の種類 及び種類ごとの各社債の金額の合計額 又はその算定方法

ヘ

イの新株予約権を取得するのと引換えに当該新株予約権の新株予約権者に対して当該株式会社の他の新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)を交付するときは、当該 他の新株予約権の内容 及び数 又はその算定方法

ト

イの新株予約権を取得するのと引換えに当該新株予約権の新株予約権者に対して当該株式会社の新株予約権付社債を交付するときは、当該新株予約権付社債についてのホに規定する事項及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権についてのヘに規定する事項

チ

イの新株予約権を取得するのと引換えに当該新株予約権の新株予約権者に対して当該株式会社の株式等以外の財産を交付するときは、当該財産の内容 及び数 若しくは額 又はこれらの算定方法

八 号

当該株式会社が次のイからホまでに掲げる行為をする場合において、当該新株予約権の新株予約権者に当該イからホまでに定める株式会社の新株予約権を交付することとするときは、その旨 及び その条件

イ

合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)

合併後存続する株式会社 又は合併により設立する株式会社

ロ

吸収分割

吸収分割をする株式会社がその事業に関して有する権利義務の全部 又は一部を承継する株式会社

ハ

新設分割

新設分割により設立する株式会社

ニ

株式交換

株式交換をする株式会社の発行済株式の全部を取得する株式会社

ホ

株式移転

株式移転により設立する株式会社

九 号

新株予約権を行使した新株予約権者に交付する株式の数に一株に満たない端数がある場合において、これを切り捨てるものとするときは、その旨

十 号

当該新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)に係る新株予約権証券を発行することとするときは、その旨

十一 号

前号に規定する場合において、新株予約権者が第二百九十条の規定による請求の全部 又は一部をすることができないこととするときは、その旨

2項

新株予約権付社債に付された新株予約権の数は、当該新株予約権付社債についての社債の金額ごとに、均等に定めなければならない。

3項

金融商品取引法第二条第十六項に規定する金融商品取引所に上場されている株式を発行している株式会社は、定款 又は株主総会の決議による第三百六十一条第一項第四号 又は第五号ロに掲げる事項についての定めに従い新株予約権を発行するときは、第一項第二号に掲げる事項を当該新株予約権の内容とすることを要しない。


この場合において、当該株式会社は、次に掲げる事項を当該新株予約権の内容としなければならない。

一 号

取締役の報酬等として 又は取締役の報酬等をもってする払込みと引換えに当該新株予約権を発行するものであり、当該新株予約権の行使に際してする金銭の払込み 又は第一項第三号の財産の給付を要しない旨

二 号

定款又は株主総会の決議による第三百六十一条第一項第四号又は第五号ロに掲げる事項についての定めに係る取締役(取締役であった者を含む。)以外の者は、当該新株予約権を行使することができない旨

4項

指名委員会等設置会社における前項の規定の適用については、

同項中
「定款 又は株主総会の決議による第三百六十一条第一項第四号 又は第五号ロに掲げる事項についての定め」とあるのは
「報酬委員会による第四百九条第三項第四号 又は第五号ロに定める事項についての決定」と、

同項第一号中
「取締役」とあるのは
「執行役 若しくは取締役」と、

同項第二号中
「取締役」とあるのは
「執行役 又は取締役」と

する。

1項

新株予約権が二以上の者の共有に属するときは、共有者は、当該新株予約権についての権利を行使する者一人を定め、株式会社に対し、その者の氏名 又は名称を通知しなければ、当該新株予約権についての権利を行使することができない。


ただし、株式会社が当該権利を行使することに同意した場合は、この限りでない。

第二節 新株予約権の発行

⤏ 第一款 募集事項の決定等

1項

株式会社は、その発行する新株予約権を引き受ける者の募集をしようとするときは、その都度、募集新株予約権(当該募集に応じて当該新株予約権の引受けの申込みをした者に対して割り当てる新株予約権をいう。以下 この章において同じ。)について次に掲げる事項(以下 この節において「募集事項」という。)を定めなければならない。

一 号
募集新株予約権の内容 及び数
二 号

募集新株予約権と引換えに金銭の払込みを要しないこととする場合には、その旨

三 号

前号に規定する場合以外の場合には、募集新株予約権の払込金額(募集新株予約権一個と引換えに払い込む金銭の額をいう。以下 この章において同じ。) 又はその算定方法

四 号

募集新株予約権を割り当てる日(以下 この節において「割当日」という。)

五 号

募集新株予約権と引換えにする金銭の払込みの期日を定めるときは、その期日

六 号

募集新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合には、第六百七十六条各号に掲げる事項

七 号

前号に規定する場合において、同号の新株予約権付社債に付された募集新株予約権についての第百十八条第一項、第百七十九条第二項、第七百七十七条第一項、第七百八十七条第一項 又は第八百八条第一項の規定による請求の方法につき別段の定めをするときは、その定め

2項

募集事項の決定は、株主総会の決議によらなければならない。

3項

次に掲げる場合には、取締役は、前項の株主総会において、第一号の条件 又は第二号の金額で募集新株予約権を引き受ける者の募集をすることを必要とする理由を説明しなければならない。

一 号

第一項第二号に規定する場合において、金銭の払込みを要しないこととすることが当該者に特に有利な条件であるとき。

二 号

第一項第三号に規定する場合において、同号の払込金額が当該者に特に有利な金額であるとき。

4項

種類株式発行会社において、募集新株予約権の目的である株式の種類の全部 又は一部が譲渡制限株式であるときは、当該募集新株予約権に関する募集事項の決定は、当該種類の株式を目的とする募集新株予約権を引き受ける者の募集について当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議を要しない旨の定款の定めがある場合を除き、当該種類株主総会の決議がなければ、その効力を生じない。


ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる種類株主が存しない場合は、この限りでない。

5項

募集事項は、第一項の募集ごとに、均等に定めなければならない。

1項

前条第二項 及び第四項の規定にかかわらず、株主総会においては、その決議によって、募集事項の決定を取締役(取締役会設置会社にあっては、取締役会)に委任することができる。


この場合においては、次に掲げる事項を定めなければならない。

一 号

その委任に基づいて募集事項の決定をすることができる募集新株予約権の内容 及び数の上限

二 号

前号の募集新株予約権につき金銭の払込みを要しないこととする場合には、その旨

三 号

前号に規定する場合以外の場合には、募集新株予約権の払込金額の下限

2項

次に掲げる場合には、取締役は、前項の株主総会において、第一号の条件 又は第二号の金額で募集新株予約権を引き受ける者の募集をすることを必要とする理由を説明しなければならない。

一 号

前項第二号に規定する場合において、金銭の払込みを要しないこととすることが当該者に特に有利な条件であるとき。

二 号

前項第三号に規定する場合において、同号の払込金額の下限が当該者に特に有利な金額であるとき。

3項

第一項の決議は、割当日が当該決議の日から一年以内の日である前条第一項の募集についてのみ その効力を有する。

4項

種類株式発行会社において、募集新株予約権の目的である株式の種類の全部 又は一部が譲渡制限株式であるときは、当該募集新株予約権に関する募集事項の決定の委任は、前条第四項の定款の定めがある場合を除き、当該種類株主総会の決議がなければ、その効力を生じない。


ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる種類株主が存しない場合は、この限りでない。

1項

第二百三十八条第三項各号に掲げる場合を除き、公開会社における同条第二項の規定の適用については、

同項中
「株主総会」とあるのは、
「取締役会」とする。


この場合においては、前条の規定は、適用しない。

2項

公開会社は、前項の規定により読み替えて適用する第二百三十八条第二項の取締役会の決議によって募集事項を定めた場合には、割当日の二週間前までに、株主に対し、当該募集事項を通知しなければならない。

3項

前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。

4項

第二項の規定は、株式会社が募集事項について割当日の二週間前までに金融商品取引法第四条第一項から第三項までの届出をしている場合 その他の株主の保護に欠けるおそれがないものとして法務省令で定める場合には、適用しない。

1項

株式会社は、第二百三十八条第一項の募集において、株主に新株予約権の割当てを受ける権利を与えることができる。


この場合においては、募集事項のほか、次に掲げる事項を定めなければならない。

一 号

株主に対し、次条第二項の申込みをすることにより当該株式会社の募集新株予約権(種類株式発行会社にあっては、その目的である株式の種類が当該株主の有する種類の株式と同一の種類のもの)の割当てを受ける権利を与える旨

二 号

前号の募集新株予約権の引受けの申込みの期日

2項

前項の場合には、同項第一号の株主(当該株式会社を除く。)は、その有する株式の数に応じて募集新株予約権の割当てを受ける権利を有する。


ただし、当該株主が割当てを受ける募集新株予約権の数に一に満たない端数があるときは、これを切り捨てるものとする。

3項

第一項各号に掲げる事項を定める場合には、募集事項 及び同項各号に掲げる事項は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める方法によって定めなければならない。

一 号

当該募集事項 及び第一項各号に掲げる事項を取締役の決定によって定めることができる旨の定款の定めがある場合(株式会社が取締役会設置会社である場合を除く。)

取締役の決定

二 号

当該募集事項 及び第一項各号に掲げる事項を取締役会の決議によって定めることができる旨の定款の定めがある場合(次号に掲げる場合を除く。)

取締役会の決議

三 号

株式会社が公開会社である場合

取締役会の決議

四 号

前三号に掲げる場合以外の場合

株主総会の決議

4項

株式会社は、第一項各号に掲げる事項を定めた場合には、同項第二号の期日の二週間前までに、同項第一号の株主(当該株式会社を除く。)に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。

一 号
募集事項
二 号

当該株主が割当てを受ける募集新株予約権の内容 及び数

三 号

第一項第二号の期日

5項

第二百三十八条第二項から第四項まで 及び前二条の規定は、第一項から第三項までの規定により株主に新株予約権の割当てを受ける権利を与える場合には、適用しない。

⤏ 第二款 募集新株予約権の割当て

1項

株式会社は、第二百三十八条第一項の募集に応じて募集新株予約権の引受けの申込みをしようとする者に対し、次に掲げる事項を通知しなければならない。

一 号
株式会社の商号
二 号
募集事項
三 号

新株予約権の行使に際して金銭の払込みをすべきときは、払込みの取扱いの場所

四 号

前三号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項

2項

第二百三十八条第一項の募集に応じて募集新株予約権の引受けの申込みをする者は、次に掲げる事項を記載した書面を株式会社に交付しなければならない。

一 号

申込みをする者の氏名 又は名称 及び住所

二 号
引き受けようとする募集新株予約権の数
3項

前項の申込みをする者は、同項の書面の交付に代えて、政令で定めるところにより、株式会社の承諾を得て、同項の書面に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができる。


この場合において、当該申込みをした者は、同項の書面を交付したものとみなす。

4項

第一項の規定は、株式会社が同項各号に掲げる事項を記載した金融商品取引法第二条第十項に規定する目論見書を第一項の申込みをしようとする者に対して交付している場合 その他募集新株予約権の引受けの申込みをしようとする者の保護に欠けるおそれがないものとして法務省令で定める場合には、適用しない。

5項

株式会社は、第一項各号に掲げる事項について変更があったときは、直ちに、その旨 及び当該変更があった事項を第二項の申込みをした者(以下 この款において「申込者」という。)に通知しなければならない。

6項

募集新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合には、申込者(募集新株予約権のみの申込みをした者に限る。)は、その申込みに係る募集新株予約権を付した新株予約権付社債の引受けの申込みをしたものとみなす。

7項

株式会社が申込者に対してする通知 又は催告は、第二項第一号の住所(当該申込者が別に通知 又は催告を受ける場所 又は連絡先を当該株式会社に通知した場合にあっては、その場所 又は連絡先)にあてて発すれば足りる。

8項

前項の通知 又は催告は、その通知 又は催告が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。

1項

株式会社は、申込者の中から募集新株予約権の割当てを受ける者を定め、かつ、その者に割り当てる募集新株予約権の数を定めなければならない。


この場合において、株式会社は、当該申込者に割り当てる募集新株予約権の数を、前条第二項第二号の数よりも減少することができる。

2項

次に掲げる場合には、前項の規定による決定は、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければならない。


ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。

一 号

募集新株予約権の目的である株式の全部 又は一部が譲渡制限株式である場合

二 号

募集新株予約権が譲渡制限新株予約権(新株予約権であって、譲渡による当該新株予約権の取得について株式会社の承認を要する旨の定めがあるものをいう。以下 この章において同じ。)である場合

3項

株式会社は、割当日の前日までに、申込者に対し、当該申込者に割り当てる募集新株予約権の数(当該募集新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合にあっては、当該新株予約権付社債についての社債の種類 及び各社債の金額の合計額を含む。)を通知しなければならない。

4項

第二百四十一条の規定により株主に新株予約権の割当てを受ける権利を与えた場合において、株主が同条第一項第二号の期日までに前条第二項の申込みをしないときは、当該株主は、募集新株予約権の割当てを受ける権利を失う。

1項

前二条の規定は、募集新株予約権を引き受けようとする者がその総数の引受けを行う契約を締結する場合には、適用しない。

2項

募集新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合における前項の規定の適用については、

同項中
「の引受け」とあるのは、
「及び当該募集新株予約権を付した社債の総額の引受け」と

する。

3項

第一項に規定する場合において、次に掲げるときは、株式会社は、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によって、同項の契約の承認を受けなければならない。


ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。

一 号

募集新株予約権の目的である株式の全部 又は一部が譲渡制限株式であるとき。

二 号

募集新株予約権が譲渡制限新株予約権であるとき。

1項

公開会社は、募集新株予約権の割当てを受けた申込者 又は前条第一項の契約により募集新株予約権の総数を引き受けた者(以下この項において「引受人」と総称する。)について、第一号に掲げる数の第二号に掲げる数に対する割合が二分の一を超える場合には、割当日の二週間前までに、株主に対し、当該引受人(以下 この項 及び第五項において「特定引受人」という。)の氏名 又は名称 及び住所、当該特定引受人についての第一号に掲げる数 その他の法務省令で定める事項を通知しなければならない。


ただし、当該特定引受人が当該公開会社の親会社等である場合 又は第二百四十一条の規定により株主に新株予約権の割当てを受ける権利を与えた場合は、この限りでない。

一 号

当該引受人(その子会社等を含む。)がその引き受けた募集新株予約権に係る交付株式の株主となった場合に有することとなる最も多い議決権の数

二 号

前号に規定する場合における最も多い総株主の議決権の数

2項

前項第一号に規定する「交付株式」とは、募集新株予約権の目的である株式、募集新株予約権の内容として第二百三十六条第一項第七号ニに掲げる事項についての定めがある場合における同号ニの株式 その他募集新株予約権の新株予約権者が交付を受ける株式として法務省令で定める株式をいう。

3項

第一項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。

4項

第一項の規定にかかわらず、株式会社が同項の事項について割当日の二週間前までに金融商品取引法第四条第一項から第三項までの届出をしている場合 その他の株主の保護に欠けるおそれがないものとして法務省令で定める場合には、第一項の規定による通知は、することを要しない。

5項

総株主(この項の株主総会において議決権を行使することができない株主を除く。)の議決権の十分の一(これを下回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上の議決権を有する株主が第一項の規定による通知 又は第三項の公告の日(前項の場合にあっては、法務省令で定める日)から二週間以内に特定引受人(その子会社等を含む。以下この項において同じ。)による募集新株予約権の引受けに反対する旨を公開会社に対し通知したときは、当該公開会社は、割当日の前日までに、株主総会の決議によって、当該特定引受人に対する募集新株予約権の割当て 又は当該特定引受人との間の前条第一項の契約の承認を受けなければならない。


ただし、当該公開会社の財産の状況が著しく悪化している場合において、当該公開会社の事業の継続のため緊急の必要があるときは、この限りでない。

6項

第三百九条第一項の規定にかかわらず、前項の株主総会の決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(三分の一以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)をもって行わなければならない。

1項

次の各号に掲げる者は、割当日に、当該各号に定める募集新株予約権の新株予約権者となる。

一 号

申込者

株式会社の割り当てた募集新株予約権

二 号

第二百四十四条第一項の契約により募集新株予約権の総数を引き受けた者

その者が引き受けた募集新株予約権

2項

募集新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合には、前項の規定により募集新株予約権の新株予約権者となる者は、当該募集新株予約権を付した新株予約権付社債についての社債の社債権者となる。

⤏ 第三款 募集新株予約権に係る払込み

1項

第二百三十八条第一項第三号に規定する場合には、新株予約権者は、募集新株予約権についての第二百三十六条第一項第四号の期間の初日の前日(第二百三十八条第一項第五号に規定する場合にあっては、同号の期日。第三項において「払込期日」という。)までに、株式会社が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所において、それぞれの募集新株予約権の払込金額の全額を払い込まなければならない。

2項

前項の規定にかかわらず、新株予約権者は、株式会社の承諾を得て、同項の規定による払込みに代えて、払込金額に相当する金銭以外の財産を給付し、又は当該株式会社に対する債権をもって相殺することができる。

3項

第二百三十八条第一項第三号に規定する場合には、新株予約権者は、募集新株予約権についての払込期日までに、それぞれの募集新株予約権の払込金額の全額の払込み(当該払込みに代えてする金銭以外の財産の給付 又は当該株式会社に対する債権をもってする相殺を含む。)をしないときは、当該募集新株予約権を行使することができない。

⤏ 第四款 募集新株予約権の発行をやめることの請求

1項

次に掲げる場合において、株主が不利益を受けるおそれがあるときは、株主は、株式会社に対し、第二百三十八条第一項の募集に係る新株予約権の発行をやめることを請求することができる。

一 号

当該新株予約権の発行が法令 又は定款に違反する場合

二 号

当該新株予約権の発行が著しく不公正な方法により行われる場合

⤏ 第五款 雑則

1項

第六百七十六条から第六百八十条までの規定は、新株予約権付社債についての社債を引き受ける者の募集については、適用しない。

第三節 新株予約権原簿

1項

株式会社は、新株予約権を発行した日以後 遅滞なく、新株予約権原簿を作成し、次の各号に掲げる新株予約権の区分に応じ、当該各号に定める事項(以下「新株予約権原簿記載事項」という。)を記載し、又は記録しなければならない。

一 号

無記名式の新株予約権証券が発行されている新株予約権(以下この章において「無記名新株予約権」という。)

当該新株予約権証券の番号 並びに当該無記名新株予約権の内容 及び数

二 号

無記名式の新株予約権付社債券(証券発行新株予約権付社債(新株予約権付社債であって、当該新株予約権付社債についての社債につき社債券を発行する旨の定めがあるものをいう。以下この章において同じ。)に係る社債券をいう。以下同じ。)が発行されている新株予約権付社債(以下この章において「無記名新株予約権付社債」という。)に付された新株予約権

当該新株予約権付社債券の番号 並びに当該新株予約権の内容 及び数

三 号

前二号に掲げる新株予約権以外の新株予約権

次に掲げる事項

イ

新株予約権者の氏名 又は名称 及び住所

ロ

イの新株予約権者の有する新株予約権の内容 及び数

ハ

イの新株予約権者が新株予約権を取得した日

ニ

ロの新株予約権が証券発行新株予約権(新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)であって、当該新株予約権に係る新株予約権証券を発行する旨の定めがあるものをいう。以下 この章において同じ。)であるときは、当該新株予約権(新株予約権証券が発行されているものに限る。)に係る新株予約権証券の番号

ホ

ロの新株予約権が証券発行新株予約権付社債に付されたものであるときは、当該新株予約権を付した新株予約権付社債(新株予約権付社債券が発行されているものに限る。)に係る新株予約権付社債券の番号

1項

前条第三号イの新株予約権者は、株式会社に対し、当該新株予約権者についての新株予約権原簿に記載され、若しくは記録された新株予約権原簿記載事項を記載した書面の交付又は当該新株予約権原簿記載事項を記録した電磁的記録の提供を請求することができる。

2項

前項の書面には、株式会社の代表取締役(指名委員会等設置会社にあっては、代表執行役。次項において同じ。)が署名し、又は記名押印しなければならない。

3項

第一項の電磁的記録には、株式会社の代表取締役が法務省令で定める署名 又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。

4項

前三項の規定は、証券発行新株予約権 及び証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権については、適用しない。

1項

株式会社が新株予約権を発行している場合における第百二十三条の規定の適用については、

同条中
「株主名簿の」とあるのは
「株主名簿 及び新株予約権原簿の」と、

「株主名簿に」とあるのは
「株主名簿 及び新株予約権原簿に」と

する。

1項

株式会社は、新株予約権原簿をその本店(株主名簿管理人がある場合にあっては、その営業所)に備え置かなければならない。

2項

株主 及び債権者は、株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。


この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。

一 号

新株予約権原簿が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧 又は謄写の請求

二 号

新株予約権原簿が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧 又は謄写の請求

3項

株式会社は、前項の請求があったときは、次のいずれかに該当する場合を除き、これを拒むことができない。

一 号

当該請求を行う株主 又は債権者(以下 この項において「請求者」という。)がその権利の確保 又は行使に関する調査以外の目的で請求を行ったとき。

二 号

請求者が当該株式会社の業務の遂行を妨げ、又は株主の共同の利益を害する目的で請求を行ったとき。

三 号

請求者が新株予約権原簿の閲覧 又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報するため請求を行ったとき。

四 号

請求者が、過去二年以内において、新株予約権原簿の閲覧 又は謄写によって知り得た事実を利益を得て第三者に通報したことがあるものであるとき。

4項

株式会社の親会社社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該株式会社の新株予約権原簿について第二項各号に掲げる請求をすることができる。


この場合においては、当該請求の理由を明らかにしてしなければならない。

5項

前項の親会社社員について第三項各号のいずれかに規定する事由があるときは、裁判所は、前項の許可をすることができない。

1項

株式会社が新株予約権者に対してする通知 又は催告は、新株予約権原簿に記載し、又は記録した当該新株予約権者の住所(当該新株予約権者が別に通知 又は催告を受ける場所 又は連絡先を当該株式会社に通知した場合にあっては、その場所 又は連絡先)にあてて発すれば足りる。

2項

前項の通知 又は催告は、その通知 又は催告が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。

3項

新株予約権が二以上の者の共有に属するときは、共有者は、株式会社が新株予約権者に対してする通知 又は催告を受領する者一人を定め、当該株式会社に対し、その者の氏名 又は名称を通知しなければならない。


この場合においては、その者を新株予約権者とみなして、前二項の規定を適用する。

4項

前項の規定による共有者の通知がない場合には、株式会社が新株予約権の共有者に対してする通知 又は催告は、そのうちの一人に対してすれば足りる。

第四節 新株予約権の譲渡等

⤏ 第一款 新株予約権の譲渡

1項

新株予約権者は、その有する新株予約権を譲渡することができる。

2項

前項の規定にかかわらず、新株予約権付社債に付された新株予約権のみを譲渡することはできない。


ただし、当該新株予約権付社債についての社債が消滅したときは、この限りでない。

3項

新株予約権付社債についての社債のみを譲渡することはできない。


ただし、当該新株予約権付社債に付された新株予約権が消滅したときは、この限りでない。

1項

証券発行新株予約権の譲渡は、当該証券発行新株予約権に係る新株予約権証券を交付しなければ、その効力を生じない。


ただし、自己新株予約権(株式会社が有する自己の新株予約権をいう。以下この章において同じ。)の処分による証券発行新株予約権の譲渡については、この限りでない。

2項

証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権の譲渡は、当該証券発行新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券を交付しなければ、その効力を生じない。


ただし、自己新株予約権付社債(株式会社が有する自己の新株予約権付社債をいう。以下 この条 及び次条において同じ。)の処分による当該自己新株予約権付社債に付された新株予約権の譲渡については、この限りでない。

1項

株式会社は、自己新株予約権(証券発行新株予約権に限る。)を処分した日以後遅滞なく、当該自己新株予約権を取得した者に対し、新株予約権証券を交付しなければならない。

2項

前項の規定にかかわらず、株式会社は、同項の者から請求がある時までは、同項の新株予約権証券を交付しないことができる。

3項

株式会社は、自己新株予約権付社債(証券発行新株予約権付社債に限る。)を処分した日以後遅滞なく、当該自己新株予約権付社債を取得した者に対し、新株予約権付社債券を交付しなければならない。

4項

第六百八十七条の規定は、自己新株予約権付社債の処分による当該自己新株予約権付社債についての社債の譲渡については、適用しない。

1項

新株予約権の譲渡は、その新株予約権を取得した者の氏名 又は名称 及び住所を新株予約権原簿に記載し、又は記録しなければ、株式会社 その他の第三者に対抗することができない。

2項

記名式の新株予約権証券が発行されている証券発行新株予約権 及び記名式の新株予約権付社債券が発行されている証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権についての前項の規定の適用については、

同項中
「株式会社 その他の第三者」とあるのは、
「株式会社」と

する。

3項

第一項の規定は、無記名新株予約権 及び無記名新株予約権付社債に付された新株予約権については、適用しない。

1項

新株予約権証券の占有者は、当該新株予約権証券に係る証券発行新株予約権についての権利を適法に有するものと推定する。

2項

新株予約権証券の交付を受けた者は、当該新株予約権証券に係る証券発行新株予約権についての権利を取得する。


ただし、その者に悪意 又は重大な過失があるときは、この限りでない。

3項

新株予約権付社債券の占有者は、当該新株予約権付社債券に係る証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権についての権利を適法に有するものと推定する。

4項

新株予約権付社債券の交付を受けた者は、当該新株予約権付社債券に係る証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権についての権利を取得する。


ただし、その者に悪意 又は重大な過失があるときは、この限りでない。

1項

株式会社は、次の各号に掲げる場合には、当該各号の新株予約権の新株予約権者に係る新株予約権原簿記載事項を新株予約権原簿に記載し、又は記録しなければならない。

一 号

当該株式会社の新株予約権を取得した場合

二 号
自己新株予約権を処分した場合
2項

前項の規定は、無記名新株予約権 及び無記名新株予約権付社債に付された新株予約権については、適用しない。

1項

新株予約権を当該新株予約権を発行した株式会社以外の者から取得した者(当該株式会社を除く。以下 この節において「新株予約権取得者」という。)は、当該株式会社に対し、当該新株予約権に係る新株予約権原簿記載事項を新株予約権原簿に記載し、又は記録することを請求することができる。

2項

前項の規定による請求は、利害関係人の利益を害するおそれがないものとして法務省令で定める場合を除き、その取得した新株予約権の新株予約権者として新株予約権原簿に記載され、若しくは記録された者 又はその相続人 その他の一般承継人と共同してしなければならない。

3項

前二項の規定は、無記名新株予約権 及び無記名新株予約権付社債に付された新株予約権については、適用しない。

1項

前条の規定は、新株予約権取得者が取得した新株予約権が譲渡制限新株予約権である場合には、適用しない。


ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

一 号

当該新株予約権取得者が当該譲渡制限新株予約権を取得することについて次条の承認を受けていること。

二 号

当該新株予約権取得者が当該譲渡制限新株予約権を取得したことについて第二百六十三条第一項の承認を受けていること。

三 号

当該新株予約権取得者が相続 その他の一般承継により譲渡制限新株予約権を取得した者であること。

⤏ 第二款 新株予約権の譲渡の制限

1項

譲渡制限新株予約権の新株予約権者は、その有する譲渡制限新株予約権を他人(当該譲渡制限新株予約権を発行した株式会社を除く。)に譲り渡そうとするときは、当該株式会社に対し、当該他人が当該譲渡制限新株予約権を取得することについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができる。

1項

譲渡制限新株予約権を取得した新株予約権取得者は、株式会社に対し、当該譲渡制限新株予約権を取得したことについて承認をするか否かの決定をすることを請求することができる。

2項

前項の規定による請求は、利害関係人の利益を害するおそれがないものとして法務省令で定める場合を除き、その取得した新株予約権の新株予約権者として新株予約権原簿に記載され、若しくは記録された者 又はその相続人 その他の一般承継人と共同してしなければならない。

1項

次の各号に掲げる請求(以下この款において「譲渡等承認請求」という。)は、当該各号に定める事項を明らかにしてしなければならない。

一 号

第二百六十二条の規定による請求

次に掲げる事項

イ

当該請求をする新株予約権者が譲り渡そうとする譲渡制限新株予約権の内容 及び数

ロ

イの譲渡制限新株予約権を譲り受ける者の氏名 又は名称

二 号

前条第一項の規定による請求

次に掲げる事項

イ

当該請求をする新株予約権取得者の取得した譲渡制限新株予約権の内容 及び数

ロ

イの新株予約権取得者の氏名 又は名称

1項

株式会社が第二百六十二条 又は第二百六十三条第一項の承認をするか否かの決定をするには、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければならない。


ただし、新株予約権の内容として別段の定めがある場合は、この限りでない。

2項

株式会社は、前項の決定をしたときは、譲渡等承認請求をした者に対し、当該決定の内容を通知しなければならない。

1項

株式会社が譲渡等承認請求の日から二週間(これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間)以内に前条第二項の規定による通知をしなかった場合には、第二百六十二条 又は第二百六十三条第一項の承認をしたものとみなす。


ただし、当該株式会社と 当該譲渡等承認請求をした者との合意により別段の定めをしたときは、この限りでない。

⤏ 第三款 新株予約権の質入れ

1項

新株予約権者は、その有する新株予約権に質権を設定することができる。

2項

前項の規定にかかわらず、新株予約権付社債に付された新株予約権のみに質権を設定することはできない。


ただし、当該新株予約権付社債についての社債が消滅したときは、この限りでない。

3項

新株予約権付社債についての社債のみに質権を設定することはできない。


ただし、当該新株予約権付社債に付された新株予約権が消滅したときは、この限りでない。

4項

証券発行新株予約権の質入れは、当該証券発行新株予約権に係る新株予約権証券を交付しなければ、その効力を生じない。

5項

証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権の質入れは、当該証券発行新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券を交付しなければ、その効力を生じない。

1項

新株予約権の質入れは、その質権者の氏名 又は名称 及び住所を新株予約権原簿に記載し、又は記録しなければ、株式会社 その他の第三者に対抗することができない。

2項

前項の規定にかかわらず、証券発行新株予約権の質権者は、継続して当該証券発行新株予約権に係る新株予約権証券を占有しなければ、その質権をもって株式会社 その他の第三者に対抗することができない。

3項

第一項の規定にかかわらず、証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権の質権者は、継続して当該証券発行新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券を占有しなければ、その質権をもって株式会社 その他の第三者に対抗することができない。

1項

新株予約権に質権を設定した者は、株式会社に対し、次に掲げる事項を新株予約権原簿に記載し、又は記録することを請求することができる。

一 号
質権者の氏名 又は名称 及び住所
二 号
質権の目的である新株予約権
2項

前項の規定は、無記名新株予約権 及び無記名新株予約権付社債に付された新株予約権については、適用しない。

1項

前条第一項各号に掲げる事項が新株予約権原簿に記載され、又は記録された質権者(以下「登録新株予約権質権者」という。)は、株式会社に対し、当該登録新株予約権質権者についての新株予約権原簿に記載され、若しくは記録された同項各号に掲げる事項を記載した書面の交付 又は当該事項を記録した電磁的記録の提供を請求することができる。

2項

前項の書面には、株式会社の代表取締役(指名委員会等設置会社にあっては、代表執行役。次項において同じ。)が署名し、又は記名押印しなければならない。

3項

第一項の電磁的記録には、株式会社の代表取締役が法務省令で定める署名 又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。

4項

前三項の規定は、証券発行新株予約権 及び証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権については、適用しない。

1項

株式会社が登録新株予約権質権者に対してする通知 又は催告は、新株予約権原簿に記載し、又は記録した当該登録新株予約権質権者の住所(当該登録新株予約権質権者が別に通知 又は催告を受ける場所 又は連絡先を当該株式会社に通知した場合にあっては、その場所 又は連絡先)にあてて発すれば足りる。

2項

前項の通知 又は催告は、その通知 又は催告が通常到達すべきであった時に、到達したものとみなす。

1項

株式会社が次に掲げる行為をした場合には、新株予約権を目的とする質権は、当該行為によって当該新株予約権の新株予約権者が受けることのできる金銭等について存在する。

一 号
新株予約権の取得
二 号
組織変更
三 号

合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)

四 号
吸収分割
五 号
新設分割
六 号
株式交換
七 号
株式移転
2項

登録新株予約権質権者は、前項の金銭等(金銭に限る。)を受領し、他の債権者に先立って自己の債権の弁済に充てることができる。

3項

株式会社が次の各号に掲げる行為をした場合において、前項の債権の弁済期が到来していないときは、登録新株予約権質権者は、当該各号に定める者に同項に規定する金銭等に相当する金額を供託させることができる。


この場合において、質権は、その供託金について存在する。

一 号

新株予約権の取得

当該株式会社

二 号

組織変更

第七百四十四条第一項第一号に規定する組織変更後持分会社

三 号

合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)

第七百四十九条第一項に規定する吸収合併存続会社 又は第七百五十三条第一項に規定する新設合併設立会社

4項

前三項の規定は、特別支配株主が新株予約権売渡請求により売渡新株予約権の取得をした場合について準用する。


この場合において、

前項中
「当該各号に定める者」とあるのは、
「当該特別支配株主」と

読み替えるものとする。

5項

新株予約権付社債に付された新株予約権(第二百三十六条第一項第三号の財産が当該新株予約権付社債についての社債であるものであって、当該社債の償還額が当該新株予約権についての同項第二号の価額以上であるものに限る。)を目的とする質権は、当該新株予約権の行使をすることにより当該新株予約権の新株予約権者が交付を受ける株式について存在する。

⤏ 第四款 信託財産に属する新株予約権についての対抗要件等

1項

新株予約権については、当該新株予約権が信託財産に属する旨を新株予約権原簿に記載し、又は記録しなければ、当該新株予約権が信託財産に属することを株式会社 その他の第三者に対抗することができない。

2項

第二百四十九条第三号イの新株予約権者は、その有する新株予約権が信託財産に属するときは、株式会社に対し、その旨を新株予約権原簿に記載し、又は記録することを請求することができる。

3項

新株予約権原簿に前項の規定による記載 又は記録がされた場合における第二百五十条第一項 及び第二百五十九条第一項の規定の適用については、

第二百五十条第一項中
「記録された新株予約権原簿記載事項」とあるのは
「記録された新株予約権原簿記載事項(当該新株予約権者の有する新株予約権が信託財産に属する旨を含む。)」と、

第二百五十九条第一項中
「新株予約権原簿記載事項」とあるのは
「新株予約権原簿記載事項(当該新株予約権者の有する新株予約権が信託財産に属する旨を含む。)」と

する。

4項

前三項の規定は、証券発行新株予約権 及び証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権については、適用しない。

第五節 株式会社による自己の新株予約権の取得

⤏ 第一款 募集事項の定めに基づく新株予約権の取得

1項

取得条項付新株予約権(第二百三十六条第一項第七号イに掲げる事項についての定めがある新株予約権をいう。以下 この章において同じ。)の内容として同号ロに掲げる事項についての定めがある場合には、株式会社は、同号ロの日を株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によって定めなければならない。


ただし、当該取得条項付新株予約権の内容として別段の定めがある場合は、この限りでない。

2項

第二百三十六条第一項第七号ロの日を定めたときは、株式会社は、取得条項付新株予約権の新株予約権者(同号ハに掲げる事項についての定めがある場合にあっては、次条第一項の規定により決定した取得条項付新株予約権の新株予約権者) 及び その登録新株予約権質権者に対し、当該日の二週間前までに、当該日を通知しなければならない。

3項

前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。

1項

株式会社は、新株予約権の内容として第二百三十六条第一項第七号ハに掲げる事項についての定めがある場合において、取得条項付新株予約権を取得しようとするときは、その取得する取得条項付新株予約権を決定しなければならない。

2項

前項の取得条項付新株予約権は、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によって定めなければならない。ただし、当該取得条項付新株予約権の内容として別段の定めがある場合は、この限りでない。

3項

第一項の規定による決定をしたときは、株式会社は、同項の規定により決定した取得条項付新株予約権の新株予約権者 及び その登録新株予約権質権者に対し、直ちに、当該取得条項付新株予約権を取得する旨を通知しなければならない。

4項

前項の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。

1項

株式会社は、第二百三十六条第一項第七号イの事由が生じた日(同号ハに掲げる事項についての定めがある場合にあっては、第一号に掲げる日 又は第二号に掲げる日のいずれか遅い日。次項 及び第三項において同じ。)に、取得条項付新株予約権(同条第一項第七号ハに掲げる事項についての定めがある場合にあっては、前条第一項の規定により決定したもの。次項 及び第三項において同じ。)を取 得する。

一 号

第二百三十六条第一項第七号イの事由が生じた日

二 号

前条第三項の規定による通知の日又は同条第四項の公告の日から二週間を経過した日

2項

前項の規定により株式会社が取得する取得条項付新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合には、株式会社は、第二百三十六条第一項第七号イの事由が生じた日に、当該新株予約権付社債についての社債を取得する。

3項

次の各号に掲げる場合には、取得条項付新株予約権の新株予約権者(当該株式会社を除く。)は、第二百三十六条第一項第七号イの事由が生じた日に、同号に定める事項についての定めに従い、当該各号に定める者となる。

一 号

第二百三十六条第一項第七号ニに掲げる事項についての定めがある場合

同号ニの株式の株主

二 号

第二百三十六条第一項第七号ホに掲げる事項についての定めがある場合

同号ホの社債の社債権者

三 号

第二百三十六条第一項第七号ヘに掲げる事項についての定めがある場合

同号ヘの他の新株予約権の新株予約権者

四 号

第二百三十六条第一項第七号トに掲げる事項についての定めがある場合

同号トの新株予約権付社債についての社債の社債権者 及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者

4項

株式会社は、第二百三十六条第一項第七号イの事由が生じた後、遅滞なく、取得条項付新株予約権の新株予約権者 及び その登録新株予約権質権者(同号ハに掲げる事項についての定めがある場合にあっては、前条第一項の規定により決定した取得条項付新株予約権の新株予約権者 及び その登録新株予約権質権者)に対し、当該事由が生じた旨を通知しなければならない。


ただし、第二百七十三条第二項の規定による通知 又は同条第三項の公告をしたときは、この限りでない。

5項

前項本文の規定による通知は、公告をもってこれに代えることができる。

⤏ 第二款 新株予約権の消却

1項

株式会社は、自己新株予約権を消却することができる。


この場合においては、消却する自己新株予約権の内容 及び数を定めなければならない。

2項

取締役会設置会社においては、前項後段の規定による決定は、取締役会の決議によらなければならない。

第六節 新株予約権無償割当て

1項

株式会社は、株主(種類株式発行会社にあっては、ある種類の種類株主)に対して新たに払込みをさせないで当該株式会社の新株予約権の割当て(以下この節において「新株予約権無償割当て」という。)をすることができる。

1項

株式会社は、新株予約権無償割当てをしようとするときは、その都度、次に掲げる事項を定めなければならない。

一 号

株主に割り当てる新株予約権の内容 及び数又はその算定方法

二 号

前号の新株予約権が新株予約権付社債に付されたものであるときは、当該新株予約権付社債についての社債の種類及び各社債の金額の合計額 又はその算定方法

三 号

当該新株予約権無償割当てがその効力を生ずる日

四 号

株式会社が種類株式発行会社である場合には、当該新株予約権無償割当てを受ける株主の有する株式の種類

2項

前項第一号 及び第二号に掲げる事項についての定めは、当該株式会社以外の株主(種類株式発行会社にあっては、同項第四号の種類の種類株主)の有する株式(種類株式発行会社にあっては、同項第四号の種類の株式)の数に応じて同項第一号の新株予約権 及び同項第二号の社債を割り当てることを内容とするものでなければならない。

3項

第一項各号に掲げる事項の決定は、株主総会(取締役会設置会社にあっては、取締役会)の決議によらなければならない。


ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。

1項

前条第一項第一号の新株予約権の割当てを受けた株主は、同項第三号の日に、同項第一号の新株予約権の新株予約権者(同項第二号に規定する場合にあっては、同項第一号の新株予約権の新株予約権者 及び同項第二号の社債の社債権者)となる。

2項

株式会社は、前条第一項第三号の日後遅滞なく、株主(種類株式発行会社にあっては、同項第四号の種類の種類株主) 及び その登録株式質権者に対し、当該株主が割当てを受けた新株予約権の内容 及び数(同項第二号に規定する場合にあっては、当該株主が割当てを受けた社債の種類 及び各社債の金額の合計額を含む。)を通知しなければならない。

3項

前項の規定による通知がされた場合において、前条第一項第一号の新株予約権についての第二百三十六条第一項第四号の期間の末日が当該通知の日から二週間を経過する日前に到来するときは、同号の期間は、当該通知の日から二週間を経過する日まで延長されたものとみなす。

第七節 新株予約権の行使

⤏ 第一款 総則

1項

新株予約権の行使は、次に掲げる事項を明らかにしてしなければならない。

一 号
その行使に係る新株予約権の内容 及び数
二 号
新株予約権を行使する日
2項

証券発行新株予約権を行使しようとするときは、当該証券発行新株予約権の新株予約権者は、当該証券発行新株予約権に係る新株予約権証券を株式会社に提出しなければならない。


ただし、当該新株予約権証券が発行されていないときは、この限りでない。

3項

証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権を行使しようとする場合には、当該新株予約権の新株予約権者は、当該新株予約権を付した新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券を株式会社に提示しなければならない。


この場合において、当該株式会社は、当該新株予約権付社債券に当該証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権が消滅した旨を記載しなければならない。

4項

前項の規定にかかわらず、証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権を行使しようとする場合において、当該新株予約権の行使により当該証券発行新株予約権付社債についての社債が消滅するときは、当該新株予約権の新株予約権者は、当該新株予約権を付した新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券を株式会社に提出しなければならない。

5項

第三項の規定にかかわらず、証券発行新株予約権付社債についての社債の償還後に当該証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権を行使しようとする場合には、当該新株予約権の新株予約権者は、当該新株予約権を付した新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券を株式会社に提出しなければならない。

6項

株式会社は、自己新株予約権を行使することができない。

1項

金銭を新株予約権の行使に際してする出資の目的とするときは、新株予約権者は、前条第一項第二号の日に、株式会社が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所において、その行使に係る新株予約権についての第二百三十六条第一項第二号の価額の全額を払い込まなければならない。

2項

金銭以外の財産を新株予約権の行使に際してする出資の目的とするときは、新株予約権者は、前条第一項第二号の日に、その行使に係る新株予約権についての第二百三十六条第一項第三号の財産を給付しなければならない。


この場合において、当該財産の価額が同項第二号の価額に足りないときは、前項の払込みの取扱いの場所においてその差額に相当する金銭を払い込まなければならない。

3項

新株予約権者は、第一項の規定による払込み 又は前項の規定による給付をする債務と株式会社に対する債権とを相殺することができない。

1項

新株予約権を行使した新株予約権者は、当該新株予約権を行使した日に、当該新株予約権の目的である株式の株主となる。

2項

新株予約権を行使した新株予約権者であって第二百八十六条の二第一項各号に掲げる者に該当するものは、当該各号に定める支払 若しくは給付 又は第二百八十六条の三第一項の規定による支払がされた後でなければ、第二百八十六条の二第一項各号の払込み 又は給付が仮装された新株予約権の目的である株式について、株主の権利を行使することができない。

3項

前項の株式を譲り受けた者は、当該株式についての株主の権利を行使することができる。


ただし、その者に悪意 又は重大な過失があるときは、この限りでない。

1項

新株予約権を行使した場合において、当該新株予約権の新株予約権者に交付する株式の数に一株に満たない端数があるときは、株式会社は、当該新株予約権者に対し、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める額にその端数を乗じて得た額に相当する金銭を交付しなければならない。


ただし、第二百三十六条第一項第九号に掲げる事項についての定めがある場合は、この限りでない。

一 号

当該株式が市場価格のある株式である場合

当該株式一株の市場価格として法務省令で定める方法により算定される額

二 号

前号に掲げる場合以外の場合

一株当たり純資産額

⤏ 第二款 金銭以外の財産の出資

1項

株式会社は、第二百三十六条第一項第三号に掲げる事項についての定めがある新株予約権が行使された場合には、第二百八十一条第二項の規定による給付があった後、遅滞なく、同号の財産(以下 この節において「現物出資財産」という。)の価額を調査させるため、裁判所に対し、検査役の選任の申立てをしなければならない。

2項

前項の申立てがあった場合には、裁判所は、これを不適法として却下する場合を除き、検査役を選任しなければならない。

3項

裁判所は、前項の検査役を選任した場合には、株式会社が当該検査役に対して支払う報酬の額を定めることができる。

4項

第二項の検査役は、必要な調査を行い、当該調査の結果を記載し、又は記録した書面 又は電磁的記録(法務省令で定めるものに限る。)を裁判所に提供して報告をしなければならない。

5項

裁判所は、前項の報告について、その内容を明瞭にし、又はその根拠を確認するため必要があると認めるときは、第二項の検査役に対し、更に前項の報告を求めることができる。

6項

第二項の検査役は、第四項の報告をしたときは、株式会社に対し、同項の書面の写しを交付し、又は同項の電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により提供しなければならない。

7項

裁判所は、第四項の報告を受けた場合において、現物出資財産について定められた第二百三十六条第一項第三号の価額(第二項の検査役の調査を経ていないものを除く。)を不当と認めたときは、これを変更する決定をしなければならない。

8項

第一項の新株予約権の新株予約権者は、前項の決定により現物出資財産の価額の全部 又は一部が変更された場合には、当該決定の確定後一週間以内に限り、その新株予約権の行使に係る意思表示を取り消すことができる。

9項

前各項の規定は、次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める事項については、適用しない。

一 号

行使された新株予約権の新株予約権者が交付を受ける株式の総数が発行済株式の総数の十分の一を超えない場合

当該新株予約権者が給付する現物出資財産の価額

二 号

現物出資財産について定められた第二百三十六条第一項第三号の価額の総額が五百万円を超えない場合

当該現物出資財産の価額

三 号

現物出資財産のうち、市場価格のある有価証券について定められた第二百三十六条第一項第三号の価額が当該有価証券の市場価格として法務省令で定める方法により算定されるものを超えない場合

当該有価証券についての現物出資財産の価額

四 号

現物出資財産について定められた第二百三十六条第一項第三号の価額が相当であることについて弁護士、弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人、公認会計士、監査法人、税理士 又は税理士法人の証明(現物出資財産が不動産である場合にあっては、当該証明 及び不動産鑑定士の鑑定評価。以下 この号において同じ。)を受けた場合

当該証明を受けた現物出資財産の価額

五 号

現物出資財産が株式会社に対する金銭債権(弁済期が到来しているものに限る。)であって、当該金銭債権について定められた第二百三十六条第一項第三号の価額が当該金銭債権に係る負債の帳簿価額を超えない場合

当該金銭債権についての現物出資財産の価額

10項

次に掲げる者は、前項第四号に規定する証明をすることができない。

一 号

取締役、会計参与、監査役 若しくは執行役 又は支配人 その他の使用人

二 号
新株予約権者
三 号

業務の停止の処分を受け、その停止の期間を経過しない者

四 号

弁護士法人、弁護士・外国法事務弁護士共同法人、監査法人 又は税理士法人であって、その社員の半数以上が第一号 又は第二号に掲げる者のいずれかに該当するもの

⤏ 第三款 責任

1項

新株予約権を行使した新株予約権者は、次の各号に掲げる場合には、株式会社に対し、当該各号に定める額を支払う義務を負う。

一 号

第二百三十八条第一項第二号に規定する場合において、募集新株予約権につき金銭の払込みを要しないこととすることが著しく不公正な条件であるとき(取締役(指名委員会等設置会社にあっては、取締役 又は執行役。次号において同じ。)と通じて新株予約権を引き受けた場合に限る。)

当該新株予約権の公正な価額

二 号

第二百三十八条第一項第三号に規定する場合において、取締役と通じて著しく不公正な払込金額で新株予約権を引き受けたとき

当該払込金額と当該新株予約権の公正な価額との差額に相当する金額

三 号

第二百八十二条第一項の規定により株主となった時におけるその給付した現物出資財産の価額がこれについて定められた第二百三十六条第一項第三号の価額に著しく不足する場合

当該不足額

2項

前項第三号に掲げる場合において、現物出資財産を給付した新株予約権者が当該現物出資財産の価額がこれについて定められた第二百三十六条第一項第三号の価額に著しく不足することにつき善意でかつ重大な過失がないときは、新株予約権の行使に係る意思表示を取り消すことができる。

1項

前条第一項第三号に掲げる場合には、次に掲げる者(以下 この条において「取締役等」という。)は、株式会社に対し、同号に定める額を支払う義務を負う。

一 号

当該新株予約権者の募集に関する職務を行った業務執行取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執行役。以下 この号において同じ。)その他当該業務執行取締役の行う業務の執行に職務上関与した者として法務省令で定めるもの

二 号

現物出資財産の価額の決定に関する株主総会の決議があったときは、当該株主総会に議案を提案した取締役として法務省令で定めるもの

三 号

現物出資財産の価額の決定に関する取締役会の決議があったときは、当該取締役会に議案を提案した取締役(指名委員会等設置会社にあっては、取締役 又は執行役)として法務省令で定めるもの

2項

前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、取締役等は、現物出資財産について同項の義務を負わない。

一 号

現物出資財産の価額について第二百八十四条第二項の検査役の調査を経た場合

二 号

当該取締役等がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合

3項

第一項に規定する場合には、第二百八十四条第九項第四号に規定する証明をした者(以下 この条において「証明者」という。)は、株式会社に対し前条第一項第三号に定める額を支払う義務を負う。


ただし、当該証明者が当該証明をするについて注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りでない。

4項

新株予約権者がその給付した現物出資財産についての前条第一項第三号に定める額を支払う義務を負う場合において、次に掲げる者が当該現物出資財産について当該各号に定める義務を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。

一 号

取締役等

第一項の義務

二 号

証明者

前項本文の義務

1項

新株予約権を行使した新株予約権者であって次の各号に掲げる者に該当するものは、株式会社に対し、当該各号に定める行為をする義務を負う。

一 号

第二百四十六条第一項の規定による払込み(同条第二項の規定により当該払込みに代えてする金銭以外の財産の給付を含む。)を仮装した者 又は当該払込みが仮装されたことを知って、若しくは重大な過失により知らないで募集新株予約権を譲り受けた者

払込みが仮装された払込金額の全額の支払(当該払込みに代えてする金銭以外の財産の給付が仮装された場合にあっては、当該財産の給付(株式会社が当該給付に代えて当該財産の価額に相当する金銭の支払を請求した場合にあっては、当該金銭の全額の支払))

二 号

第二百八十一条第一項 又は第二項後段の規定による払込みを仮装した者

払込みを仮装した金銭の全額の支払

三 号

第二百八十一条第二項前段の規定による給付を仮装した者

給付を仮装した金銭以外の財産の給付(株式会社が当該給付に代えて当該財産の価額に相当する金銭の支払を請求した場合にあっては、当該金銭の全額の支払)

2項

前項の規定により同項に規定する新株予約権者の負う義務は、総株主の同意がなければ、免除することができない。

1項

新株予約権を行使した新株予約権者であって前条第一項各号に掲げる者に該当するものが当該各号に定める行為をする義務を負う場合には、当該各号の払込み 又は給付を仮装することに関与した取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執行役を含む。)として法務省令で定める者は、株式会社に対し、当該各号に規定する支払をする義務を負う。


ただし、その者(当該払込み 又は当該給付を仮装したものを除く。)がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。

2項

新株予約権を行使した新株予約権者であって前条第一項各号に掲げる者に該当するものが当該各号に規定する支払をする義務を負う場合において、前項に規定する者が同項の義務を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。

⤏ 第四款 雑則

1項

第二百七十六条第一項の場合のほか、新株予約権者がその有する新株予約権を行使することができなくなったときは、当該新株予約権は、消滅する。

第八節 新株予約権に係る証券

⤏ 第一款 新株予約権証券

1項

株式会社は、証券発行新株予約権 を発行した日以後 遅滞なく、当該証券発行新株予約権に係る新株予約権証券を発行しなければならない。

2項

前項の規定にかかわらず、株式会社は、新株予約権者から請求がある時までは、同項の新株予約権証券を発行しないことができる。

1項

新株予約権証券には、次に掲げる事項 及びその番号を記載し、株式会社の代表取締役(指名委員会等設置会社にあっては、代表執行役)がこれに署名し、又は記名押印しなければならない。

一 号
株式会社の商号
二 号

当該新株予約権証券に係る証券発行新株予約権の内容 及び数

1項

証券発行新株予約権の新株予約権者は、第二百三十六条第一項第十一号に掲げる事項についての定めによりすることができないこととされている場合を除き、いつでも、その記名式の新株予約権証券を無記名式とし、又はその無記名式の新株予約権証券を記名式とすることを請求することができる。

1項

新株予約権証券は、非訟事件手続法第百条に規定する公示催告手続によって無効とすることができる。

2項

新株予約権証券を喪失した者は、非訟事件手続法第百六条第一項に規定する除権決定を得た後でなければ、その再発行を請求することができない。

⤏ 第二款 新株予約権付社債券

1項

証券発行新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券には、第六百九十七条第一項の規定により記載すべき事項のほか、当該証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権の内容 及び数を記載しなければならない。

2項

証券発行新株予約権付社債についての社債の償還をする場合において、当該証券発行新株予約権付社債に付された新株予約権が消滅していないときは、株式会社は、当該証券発行新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券と引換えに社債の償還をすることを請求することができない。


この場合においては、株式会社は、社債の償還をするのと引換えに、当該新株予約権付社債券の提示を求め、当該新株予約権付社債券に社債の償還をした旨を記載することができる。

⤏ 第三款 新株予約権証券等の提出

1項

株式会社が次の各号に掲げる行為をする場合において、当該各号に定める新株予約権に係る新株予約権証券(当該新株予約権が新株予約権付社債に付されたものである場合にあっては、当該新株予約権付社債に係る新株予約権付社債券。以下この款において同じ。)を発行しているときは、当該株式会社は、当該行為の効力が生ずる日(第一号に掲げる行為をする場合にあっては、第百七十九条の二第一項第五号に規定する取得日。以下この条において「新株予約権証券提出日」という。)までに当該株式会社に対し当該新株予約権証券を提出しなければならない旨を新株予約権証券提出日の一箇月前までに、公告し、かつ、当該新株予約権の新株予約権者 及びその登録新株予約権質権者には、各別にこれを通知しなければならない。

一 号

第百七十九条の三第一項の承認

売渡新株予約権

一の二 号

取得条項付新株予約権の取得

当該取得条項付新株予約権

二 号

組織変更

全部の新株予約権

三 号

合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)

全部の新株予約権

四 号

吸収分割

第七百五十八条第五号イに規定する吸収分割契約新株予約権

五 号

新設分割

第七百六十三条第一項第十号イに規定する新設分割計画新株予約権

六 号

株式交換

第七百六十八条第一項第四号イに規定する株式交換契約新株予約権

七 号

株式移転

第七百七十三条第一項第九号イに規定する株式移転計画新株予約権

2項

株式会社が次の各号に掲げる行為をする場合において、新株予約権証券提出日までに当該株式会社に対して新株予約権証券を提出しない者があるときは、当該各号に定める者は、当該新株予約権証券の提出があるまでの間、当該行為(第一号に掲げる行為をする場合にあっては、新株予約権売渡請求に係る売渡新株予約権の取得)によって当該新株予約権証券に係る新株予約権の新株予約権者が交付を受けることができる金銭等の交付を拒むことができる。

一 号

第百七十九条の三第一項の承認

特別支配株主

二 号

取得条項付新株予約権の取得

当該株式会社

三 号

組織変更

第七百四十四条第一項第一号に規定する組織変更後持分会社

四 号

合併(合併により当該株式会社が消滅する場合に限る。)

第七百四十九条第一項に規定する吸収合併存続会社 又は第七百五十三条第一項に規定する新設合併設立会社

五 号

吸収分割

第七百五十八条第一号に規定する吸収分割承継株式会社

六 号

新設分割

第七百六十三条第一項第一号に規定する新設分割設立株式会社

七 号

株式交換

第七百六十八条第一項第一号に規定する株式交換完全親株式会社

八 号

株式移転

第七百七十三条第一項第一号に規定する株式移転設立完全親会社

3項

第一項各号に定める新株予約権に係る新株予約権証券は、新株予約権証券提出日に無効となる。

4項

第一項第一号の規定による公告 及び通知の費用は、特別支配株主の負担とする。

5項

第二百二十条の規定は、第一項各号に掲げる行為をした場合において、新株予約権証券を提出することができない者があるときについて準用する。


この場合において、

同条第二項中
「前条第二項各号」とあるのは、
「第二百九十三条第二項各号」と

読み替えるものとする。

1項

第百三十二条の規定にかかわらず、前条第一項第一号の二に掲げる行為をする場合(株式会社が新株予約権を取得するのと引換えに当該新株予約権の新株予約権者に対して当該株式会社の株式を交付する場合に限る。)において、同項の規定により新株予約権証券(無記名式のものに限る。以下この条において同じ。)が提出されないときは、株式会社は、当該新株予約権証券を有する者が交付を受けることができる株式に係る第百二十一条第一号に掲げる事項を株主名簿に記載し、又は記録することを要しない。

2項

前項に規定する場合には、株式会社は、前条第一項の規定により提出しなければならない新株予約権証券を有する者が交付を受けることができる株式の株主に対する通知 又は催告をすることを要しない。

3項

第二百四十九条 及び第二百五十九条第一項の規定にかかわらず、前条第一項第一号の二に掲げる行為をする場合(株式会社が新株予約権を取得するのと引換えに当該新株予約権の新株予約権者に対して当該株式会社の他の新株予約権(新株予約権付社債に付されたものを除く。)を交付する場合に限る。)において、同項の規定により新株予約権証券が提出されないときは、株式会社は、当該新株予約権証券を有する者が交付を受けることができる当該 他の新株予約権(無記名新株予約権を除く。)に係る第二百四十九条第三号イに掲げる事項を新株予約権原簿に記載し、又は記録することを要しない。

4項

前項に規定する場合には、株式会社は、前条第一項の規定により提出しなければならない新株予約権証券を有する者が交付を受けることができる新株予約権の新株予約権者に対する通知 又は催告をすることを要しない。

5項

第二百四十九条 及び第二百五十九条第一項の規定にかかわらず、前条第一項第一号の二に掲げる行為をする場合(株式会社が新株予約権を取得するのと引換えに当該新株予約権の新株予約権者に対して当該株式会社の新株予約権付社債を交付する場合に限る。)において、同項の規定により新株予約権証券が提出されないときは、株式会社は、当該新株予約権証券を有する者が交付を受けることができる新株予約権付社債(無記名新株予約権付社債を除く。)に付された新株予約権に係る第二百四十九条第三号イに掲げる事項を新株予約権原簿に記載し、又は記録することを要しない。

6項

前項に規定する場合には、株式会社は、前条第一項の規定により提出しなければならない新株予約権証券を有する者が交付を受けることができる新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者に対する通知 又は催告をすることを要しない。