国土調査法

# 昭和二十六年法律第百八十号 #

第五章 雑則

分類 法律
カテゴリ   国土開発
@ 施行日 : 令和五年四月一日 ( 2023年 4月1日 )
@ 最終更新 : 令和三年法律第三十七号による改正
最終編集日 : 2024年 11月23日 19時24分


1項

国土交通大臣、土地改良区等を所管する大臣 又は事業所管大臣は、国土調査を実施する者に対し、随時、当該国土調査の実施に関し、報告を求め、又は必要な勧告をすることができる。

2項

都道府県知事は、国の機関 及び都道府県以外の国土調査を実施する者に対し、随時、当該国土調査の実施に関し、報告を求め、又は必要な勧告をすることができる。

1項

国土交通大臣、土地改良区等を所管する大臣 又は事業所管大臣は、国土調査の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、国土調査に従事する測量業を営む者に対し、当該国土調査の実施の状況につき、必要な報告を求めることができる。

2項

都道府県知事は、国土調査の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、国の機関 及び都道府県以外の者が実施する国土調査に従事する測量業を営む者に対し、当該国土調査の実施の状況につき、必要な報告を求めることができる。

1項

国土交通大臣、土地改良区等を所管する大臣 又は事業所管大臣は、この法律に規定するその権限の行使について必要があると認める場合においては、国土調査と関係がある測量 又は調査を行う者に対し、報告 及び資料の提出を求めることができる。

2項

都道府県知事は、第十五条に規定する事務を行うために必要があると認める場合においては、当該都道府県の区域内における市町村 その他の者で国土調査と関係がある測量 又は調査を行うものに対し、報告 及び資料の提出を求めることができる。

3項

国土調査を実施する者(第十条第二項の規定により国土調査の実施を委託された法人が国土調査を実施する場合にあつては、その実施を委託した都道府県 又は市町村。第二十六条第一項除き、以下同じ。)は、当該国土調査の実施のために必要がある場合においては、その調査事項について、国土調査と関係がある測量 又は調査を行う人 又は法人に対して報告 及び資料の提出を求めることができる。

1項

国土交通大臣は、国の機関 その他これに準ずる者で政令で定めるものがその所有 又は管理する土地について地籍調査に類する調査 又は測量を行う場合において、その正確さを確保し、又は重複を除くため必要があると認めるときは、その調査 又は測量につき勧告することができる。

1項

国土調査に従事する測量業を営む者は、当該国土調査の実施のために必要があるときは、国土交通大臣、土地改良区等を所管する大臣 又は事業所管大臣に対して必要な助言を求めることができる。

1項

国土交通大臣は、国土調査を行う者(第十条の規定により国土調査の実施を委託された者が国土調査を実施する場合にあつては、当該者を含む。)からの求めに応じて、必要な情報 及び資料の提供、国土調査の実施に関する助言を行う者の派遣 又はあつせん その他必要な援助を行うことができる。

1項

国土調査を実施する者は、その実施のために必要がある場合においては、当該国土調査に係る土地の所有者 その他の利害関係人に対し、当該国土調査の実施に必要な事項に関する報告 又は資料の提出を求めることができる。

1項

国土調査を実施する者は、当該国土調査を実施するために必要がある場合においては、当該国土調査に従事する者を他人の土地に立ち入らせることができる。

2項

前項の規定により宅地 又は垣、さく その他これらに類するもので囲まれた土地に立ち入らせる場合においては、国土調査を実施する者は、あらかじめ、当該土地の占有者に通知しなければならない。


ただし、占有者に対して、あらかじめ通知することが困難である場合においては、この限りでない。

3項

第一項の場合においては、国土調査に従事する者は、その旨 及びその者の身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。

1項

国土調査を実施する者は、その実施のために必要がある場合においては、当該国土調査に係る土地の所有者 その他の利害関係人 又はこれらの者の代理人を現地に立ち会わせることができる。

2項

国土調査を実施する国の機関 又は地方公共団体は、その実施のために必要がある場合においては、当該国土調査に係る土地の所有者 その他の利害関係人 又はこれらの者の代理人に、当該国土調査に係る土地の所在する市町村内の事務所への出頭を求めることができる。

1項

国土調査を実施する者は、その実施のためにやむを得ない必要がある場合においては、あらかじめ所有者 又は占有者の承諾を得て、当該国土調査に従事する者に、障害となる植物 又は垣、さく その他これらに類するものを伐除させることができる。

2項

国土調査を実施する者は、山林、原野 又はこれらに類する土地で当該国土調査を実施する場合において、あらかじめ所有者 又は占有者の承諾を得ることが困難であり、かつ、植物 又は垣、さく その他これらに類するものの現状を著しく損傷しないときは、前項の規定にかかわらず、所有者 又は占有者の承諾を得ないで、当該国土調査に従事する者にこれらを伐除させることができる。


この場合においては、遅滞なく、その旨を所有者 又は占有者に通知しなければならない。

1項

国土調査を実施する者は、第二十八条の規定による試験材料の採取収集 及び第三十条の規定による標識等の設置のために必要がある場合においては、あらかじめ占有者に通知して、土地(宅地を除く)の使用を一時制限し、又は土地(宅地を除く)、工作物 若しくは樹木を一時使用することができる。

1項

国土調査を実施する者は、その実施のために必要がある場合においては、あらかじめ占有者に通知して、当該国土調査が行われる土地にある土じよう、砂れき、水 又は草木を試験材料として採取収集することができる。

1項

第二十六条第一項 又は第二項の規定により植物 若しくは垣、さく その他これらに類するものを伐除させ、又は第二十七条の規定により土地の使用を一時制限し、若しくは土地等を一時使用したために損失を生じた場合においては、これらの規定により伐除させ、又は一時制限し、若しくは一時使用した者は、その損失を受けた者に対して、相当の価額により、その損失を補償しなければならない。

2項

測量法昭和二十四年法律第百八十八号第二十条第二項の規定は、前項の場合に準用する。

1項

国土調査を実施する者は、その実施のために必要な標識 又は調査設備(以下「標識等」という。)を設置することができる。

2項

国土調査を実施する者は、前項の規定により標識等を設置した場合においては、遅滞なく、当該標識等の所在地の市町村長にその旨を通知しなければならない。

3項

標識等の敷地 又はその附近で、標識等のき損 その他その効用を害する虞がある行為をしようとする者は、当該標識等を設置した者に対し、理由を詳記した書面をもつてその標識等の移転を請求することができる。

4項

前項の請求に理由があると認める場合においては、当該標識等を設置した者は、これを移転しなければならない。


この場合において、その移転に要する費用は、移転を請求した者が負担しなければならない。

1項

何人も移転、き損 その他の行為により、標識等の効用を害してはならない。

2項

前条第二項の規定による通知を受けた市町村長は、当該通知に係る標識等について滅失、破損 その他異状があることを発見した場合においては、遅滞なく、その旨を当該標識等を設置した者に通知するよう努めなければならない。

1項

都道府県知事 又は市町村長は、国土調査の実施に必要な限度で、その保有する当該国土調査に係る土地の所有者 その他の利害関係人の氏名 又は名称、住所 その他の所有者 その他の利害関係人に関する情報(次項 及び第三項において「所有者等関係情報」という。)を、その保有に当たつて特定された利用目的以外の目的のために内部で利用することができる。

2項

国土調査を実施する者は、その実施のために必要がある場合においては、関係する地方公共団体の長 その他の者に対して、当該国土調査に係る土地の所有者等関係情報の提供を求めることができる。

3項

前項の求めを受けた者は、国の機関 及び地方公共団体以外の者に対し所有者等関係情報を提供しようとするときは、あらかじめ、当該所有者等関係情報を提供することについて第一項に規定する所有者 その他の利害関係人の同意を得なければならない。

4項

前項の同意は、その所在が判明している者に対して求めれば足りる。

1項

地方公共団体(第十条第二項の規定により地籍調査の実施を委託された法人が地籍調査を実施する場合にあつては、当該法人)又は土地改良区等は、第五条第四項 若しくは第六条第三項の規定により指定を受け、又は第六条の三第二項の規定により定められた事業計画に基づいて地籍調査を行うために土地の分割 又は合併があつたものとして調査を行う必要がある場合において、当該土地の所有者がこれに同意するときは、分割 又は合併があつたものとして調査を行うことができる。

1項

地方公共団体 又は土地改良区等は、前条の規定により土地の合併があつたものとして調査を行う場合において必要があるときは、当該土地の登記簿の表題部に所有者として記録された者 若しくは所有権の登記名義人 又はその相続人に代わり土地の表題部 若しくは所有権の登記名義人の氏名 若しくは名称 若しくは住所についての変更の登記 若しくは更正の登記 又は所有権の保存 若しくは相続による移転の登記を申請することができる。

2項

前項の登記の手続に関し必要な事項は、政令で定める。

1項

第五条第四項 若しくは第六条第三項の規定による指定を受け、又は第六条の三第二項の規定により定められた事業計画に基づいて地籍調査を行う地方公共団体 又は土地改良区等は、不動産登記法第百二十一条第三項の規定にかかわらず、登記官に対し、手数料を納付して、当該地籍調査に係る土地に関する同項の登記簿の附属書類の閲覧を請求することができる。

2項

前項に規定する地方公共団体 又は土地改良区等は、不動産登記法第百四十九条第二項ただし書の規定にかかわらず、その行う地籍調査に係る土地に関する同項の筆界特定手続記録の閲覧を請求することができる。

1項

この法律中 市町村 又は市町村長に関する規定は、特別区 又は特別区長に適用する。

2項

この法律中 町村 又は町村長に関する規定は、町村が設ける一部事務組合で国土調査に関する事務を共同処理するものがある場合においては、当該一部事務組合 又はその管理者に適用する。

1項

国土調査を行うために実施する測量については、この章に特別の定がある場合を除く外、測量法の規定の適用があるものとする。

1項

この法律に規定する国土交通大臣の権限は、国土交通省令で定めるところにより、その一部を地方整備局長 又は北海道開発局長に委任することができる。

1項

第十九条第二項から第四項まで第二十一条の二第六項において準用する場合を含む。)、第二十条第一項 及び第二十一条の二第七項の規定により都道府県が処理することとされている事務は、地方自治法昭和二十二年法律第六十七号第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。