家庭用品品質表示法

昭和三十七年法律第百四号
分類 法律
カテゴリ   商業
最終編集日 : 2024年 05月03日 21時20分

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1項

この法律は、家庭用品の品質に関する表示の適正化を図り、一般消費者の利益を保護することを目的とする。

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1項

この法律で「家庭用品」とは、次に掲げる商品をいう。

一 号

一般消費者が通常生活の用に供する繊維製品、合成樹脂加工品、電気機械器具 及び雑貨工業品のうち、一般消費者がその購入に際し品質を識別することが著しく困難であり、かつ、その品質を識別することが特に必要であると認められるものであつて政令で定めるもの

二 号

前号の政令で定める繊維製品の原料 又は材料たる繊維製品のうち、需要者がその購入に際し品質を識別することが著しく困難であり、かつ、同号の政令で定める繊維製品の品質に関する表示の適正化を図るには その品質を識別することが特に必要であると認められるものであつて政令で定めるもの

2項

この法律で「製造業者」とは、家庭用品の製造 又は加工の事業を行う者をいい、「販売業者」とは、家庭用品の販売の事業を行う者をいい、「表示業者」とは、製造業者 又は販売業者の委託を受けて家庭用品に次条第三項同条第五項において準用する場合を含む。第四条第一項において同じ。)の規定により告示された同条第一項第一号に掲げる事項を表示する事業を行う者をいう。

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1項

内閣総理大臣は、家庭用品の品質に関する表示の適正化を図るため、家庭用品ごとに、次に掲げる事項につき表示の標準となるべき事項を定めるものとする。

一 号

成分、性能、用途、貯法 その他品質に関し表示すべき事項

二 号

表示の方法 その他前号に掲げる事項の表示に際して製造業者、販売業者 又は表示業者が遵守すべき事項

2項

内閣総理大臣は、前項の規定により表示の標準となるべき事項を定めようとするときは、あらかじめ経済産業大臣に協議しなければならない。

3項

内閣総理大臣は、第一項の規定により表示の標準となるべき事項を定めたときは、遅滞なく、これを告示するものとする。

4項

経済産業大臣は、第一項の規定により表示の標準となるべき事項が定められることにより、家庭用品の生産 又は流通の改善が図られると認めるときは、内閣総理大臣に対して、当該事項の案を添えて、その策定を要請することができる。

5項

前三項の規定は、第一項の規定により定めた表示の標準となるべき事項の変更について準用する。

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1項

前条第三項の規定により告示された同条第一項第一号に掲げる事項(以下「表示事項」という。)を表示せず、又は同条第三項の規定により告示された同条第一項第二号に掲げる事項(以下「遵守事項」という。)を遵守しない製造業者、販売業者 又は表示業者(以下「違反業者」と総称する。)があるときは、内閣総理大臣 又は経済産業大臣(違反業者が販売業者(卸売業者を除く)である場合にあつては、内閣総理大臣)は、当該違反業者に対して、表示事項を表示し、又は遵守事項を遵守すべき旨の指示をすることができる。

2項

次の各号に掲げる大臣は、単独で前項の規定による指示をしようとするときは、あらかじめ、その指示の内容について、それぞれ当該各号に定める大臣に通知するものとする。

一 号
内閣総理大臣 経済産業大臣
二 号
経済産業大臣 内閣総理大臣
3項

内閣総理大臣は、第一項の指示に従わない違反業者があるときは、その旨を公表することができる。

4項

経済産業大臣は、第一項の規定による指示をした場合において、その指示に従わない違反業者があるときは、内閣総理大臣に対し、前項の規定によりその旨を公表することを要請することができる。

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1項

内閣総理大臣は、家庭用品の品質に関する表示の適正化を図るため特に必要があると認めるときは、政令で定めるところにより、内閣府令で、製造業者、販売業者 又は表示業者に対し、当該家庭用品に係る表示事項について表示をする場合には、当該表示事項に係る遵守事項に従つてすべきことを命ずることができる。

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1項

内閣総理大臣は、生活必需品 又はその原料 若しくは材料たる家庭用品について、表示事項が表示されていないものが広く販売されており、これを放置しては一般消費者の利益を著しく害すると認めるときは、政令で定めるところにより、内閣府令で、製造業者 又は販売業者に対し、当該家庭用品に係る表示事項を表示したものでなければ販売し、又は販売のために陳列してはならないことを命ずることができる。

2項

内閣総理大臣は、前項の規定による命令をする場合には、当該表示事項に関し、現に前条の規定による命令をしている場合を除き、あわせて同条の規定による命令をしなければならない。

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1項

内閣総理大臣は、前条第一項に規定する場合において、製造業者、販売業者 又は表示業者によつては当該家庭用品に係る表示事項を適正に表示することが著しく困難であると認めるときは、政令で定めるところにより、内閣府令で、製造業者 又は販売業者に対し、当該家庭用品については、内閣総理大臣が表示事項を表示したものでなければ販売し、又は販売のために陳列してはならないことを命ずることができる。

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1項

前条の規定の適用については、家庭用品ごとに、内閣総理大臣の認可を受けた者のした当該表示事項の表示は、同条の規定により内閣総理大臣がしたものとみなす。

2項

内閣総理大臣は、前項の認可の申請をした者が、当該申請に係る家庭用品の品質を識別する能力があり、かつ、同項に規定する表示を公正に行う者であると認めるときは、その者が次の各号いずれかに該当する場合を除き同項認可をしなければならない。

一 号

この法律の規定に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から二年を経過しない者

二 号

次項の規定により認可を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者

三 号

法人であつて、その業務を行う役員のうちに前二号いずれかに該当する者があるもの

3項

内閣総理大臣は、第一項の認可を受けた者がこの法律の規定に違反したとき、又は不正な手段により同項の認可を受けたときは、その認可を取り消すことができる。

4項

第一項の認可を受けた者は、当該認可に係る家庭用品の品質を識別するには、内閣府令で定める方法によらなければならない。

5項

第一項の認可を受けた者は、当該認可に係る家庭用品について表示事項を表示する場合には、当該表示事項に係る遵守事項に従つてしなければならない。

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1項

内閣総理大臣は、第五条から第七条までの規定による命令をした後において、その命令をする要件となつた事実が変更し、又は消滅したと認めるときは、その命令を変更し、又は取り消さなければならない。

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1項

経済産業大臣は、第五条第六条第一項 又は第七条の規定による命令が行われることにより、家庭用品の生産 又は流通の改善が図られると認めるときは、内閣総理大臣に対し、当該命令をすることを要請することができる。

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1項

何人も、家庭用品の品質に関する表示が適正に行われていないため一般消費者の利益が害されていると認めるときは、内閣総理大臣 又は経済産業大臣(当該家庭用品の品質に関する表示が販売業者(卸売業者を除く)に係るものである場合にあつては、内閣総理大臣。次項において同じ。)に対して、その旨を申し出て、適当な措置をとるべきことを求めることができる。

2項

内閣総理大臣 又は経済産業大臣は、前項の規定による申出があつたときは、必要な調査を行い、その申出の内容が事実であると認めるときは、第三条から第七条までに規定する措置 その他適当な措置をとらなければならない。

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1項

内閣総理大臣は、第三条第一項 若しくは第五項の規定により表示の標準となるべき事項を定め、若しくは変更し、又は第五条から第七条までの規定による命令をしようとするときは、消費者委員会諮問しなければならない。

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1項

第七条の規定による表示をすることを求めようとする者 及び第八条第一項の認可を申請する者(内閣総理大臣に対して手続を行おうとする者に限る)は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納めなければならない。

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1項

内閣総理大臣 又は経済産業大臣は、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、製造業者、販売業者(卸売業者に限る)若しくは表示業者から報告を徴し、又はその職員に、これらの者の工場、事業場、店舗、営業所、事務所 若しくは倉庫に立ち入り、家庭用品、帳簿書類 その他の物件を検査させることができる。

2項

内閣総理大臣は、この法律の施行に必要な限度において、政令で定めるところにより、販売業者(卸売業者を除く)から報告を徴し、又はその職員に、これらの者の工場、事業場、店舗、営業所、事務所 若しくは倉庫に立ち入り、家庭用品、帳簿書類 その他の物件を検査させることができる。

3項

前二項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。

4項

第一項 又は第二項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

5項

次の各号に掲げる大臣は、第一項 又は第二項の規定による権限を単独で行使したときは、速やかに、その結果をそれぞれ当該各号に定める大臣に通知するものとする。

一 号

内閣総理大臣

経済産業大臣

二 号

経済産業大臣

内閣総理大臣

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1項

経済産業大臣は、前条第一項の規定によりその職員に立入検査を行わせることができる場合において必要があると認めるときは、独立行政法人製品評価技術基盤機構以下「機構」という。)に、同項の規定による立入検査を行わせることができる。

2項

経済産業大臣は、前項の規定により機構に立入検査を行わせる場合には、機構に対し、当該立入検査の場所 その他必要な事項を示してこれを実施すべきことを指示するものとする。

3項

機構は、前項の指示に従つて第一項に規定する立入検査を行つたときは、その結果を経済産業大臣に報告しなければならない。

4項

経済産業大臣は、第一項に規定する立入検査について前項の規定による報告を受けたときは、速やかに、その内容を内閣総理大臣に通知するものとする。

5項

第一項の規定により立入検査をする機構の職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人に提示しなければならない。

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1項

経済産業大臣は、前条第一項に規定する立入検査の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、機構に対し、当該業務に関し必要な命令をすることができる。

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1項

内閣総理大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、経済産業大臣に対し、資料の提供、説明 その他必要な協力を求めることができる。

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1項

内閣総理大臣は、この法律による権限(政令で定めるものを除く)を消費者庁長官に委任する。

2項

この法律の規定により経済産業大臣の権限に属する事項は、経済産業省令で定めるところにより、経済産業局長に行わせることができる。

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1項

前条第一項の規定により消費者庁長官に委任された権限 及びこの法律に規定する経済産業大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、都道府県知事が行うこととすることができる。

2項

前項の規定により都道府県知事が行うこととされた事務の一部は、政令で定めるところにより、市長が行うこととすることができる。

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1項

第五条から第七条までの規定による命令 又は第八条第五項の規定に違反した者は、二十万円以下の罰金に処する。

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1項

次の各号いずれかに該当する者は、五万円以下の罰金に処する。

一 号

第八条第四項の規定に違反した者

二 号

第十九条第一項 又は第二項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

三 号

第十九条第一項 又は第二項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者

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1項

法人の代表者 又は法人 若しくは人の代理人、使用人 その他の従業者が、その法人 又は人の業務に関し、前二条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人 又は人に対して各本条の刑を科する。

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1項

第二十一条の規定による命令に違反した場合には、その違反行為をした機構の役員は、二十万円以下の過料に処する。

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